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仙台・宮城・陸奥
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荷主研究者
:2021/01/02(土) 16:25:42
https://kahoku.news/articles/20201215khn000056.html
2020年12月16日 06:00 河北新報
トーキン、21年度後半から放射光施設に電磁石納入
放射光施設に納入する電磁石の製造現場=仙台市太白区のトーキン仙台事業所
電子部品製造のトーキン(白石市)は、東北大青葉山キャンパス(仙台市)で2023年度稼働予定の次世代型放射光施設向けに、電磁石を約500台製造する。電磁石は放射光施設に欠かせない重要装置で、受注総額は約30億円。本年度から仙台市の仙台事業所で生産を進めており、21年度後半から納品する予定。
電磁石は放射光施設の加速器に設置され、コイルを巻き付けた鉄心によって磁場を生み出し、中を通る電子ビームを変化させる。このうち「偏向電磁石」はビームを曲げ、「多極電磁石」はビームが拡散しないよう絞る役割を担う。
巨大な顕微鏡とも言われる放射光施設は、電子ビームを曲げた際に発生する放射光を物質の構造分析に活用し、学術研究や産業開発に役立てる。ビームを絞り込むほど微細な解析が可能になるため、電磁石の精度は放射光施設の性能に直結する。
トーキンは東北大金属材料研究所が開発した磁性材料の事業化のため1938年に設立された。高エネルギー加速器研究機構(茨城県つくば市)の施設や「スプリング8」(兵庫県佐用町)など、加速器を備える国内の主要施設で電磁石の納入実績があり、次世代型放射光施設でも一連の受注を獲得した。
材料製品技術部磁気応用グループの尾形敢一郎シニアマネージャーは「世界に対抗できる研究施設に地元企業から納品できることは誇り」と話す。自社の素材開発に放射光施設を活用する予定もあり「施設が東北の産業活性化につながってほしい」と期待する。
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