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Game全般

493名無しさん:2015/10/24(土) 10:58:45
>>492

── 落ち込みましたか?
いえ、むしろちょっと感動しました。これだけ計算の速いコンピュータが、将棋をやらせるとこんなに弱いのかって。まあ、いつでも感動しているだけじゃ前に進まないので、僕のとったのは「自分で考えるのをやめる」でした。いまの自分のやり方だと永遠に「弱いプログラム」しかできないだろう。さっさと過去の文献をあたっちゃおう。
そこで出会ったのが、将棋プログラムに革命を起こした「Bonanza」。このソフトの、思考ルーチンが公開されていたんです。

将棋のプログラムというのは大きく分けて、「探索」、つまり先の指し手を読む力と、「評価」、その手がいいのか悪いのかを判断する力によって成り立っています。
それまでの将棋プログラムって、自然な指し手を重視して探す「選択探索」が主流だったのですが、Bonanzaはその局面ですべての指し手を評価する「全幅探索」を採用していました。 こういった考え方は、将棋ではなくコンピュータチェスの論文をベースとしていたからできたことなんだと思います。Bonanza開発者の保木邦仁さんは、将棋についてはほとんど知らなかったそうです。それが逆に功を奏したんですね。人間が考えた将棋の発想にこだわっていたら、思い至らなかったかもしれない。
それまでの将棋プログラムは、この局面がいいか悪いかを判断する「評価関数」を、開発者が「こうしたらいいんじゃないかな」と自分で決めていました。でもBonanzaはインターネット上で入手した約6万局の将棋の棋譜を読み込んで、そこから評価関数のパラメータを自動生成していたんです。
これが画期的でした。今話題の「機械学習」のはしりとも言えます。
このBonanzaのソースコードを全部読んで、自分の開発している将棋プログラムに取り入れていったんです。
で、そろそろ種明かしをすると、この頃に自分の将棋プログラムの名前を決めたんですよ。
そう、Bonanzaをもじって「ponanza」って。
あんまり弱いから、Bonanzaにあやかろうかな、くらいで深く考えていなかったんです。
今となっては後悔しています(笑)。
ほかにも、コンピュータチェスのソースコードを読んだり、機械学習全般について勉強したりもしました。
文献を読んで、考えて、咀嚼して、それを適用させていく。それで、ponanzaはメキメキ強くなりました。


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