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377名無しさん:2015/06/07(日) 00:23:58
>>376

しらみつぶしのコンピュータと、経験から割り出す人間

司会:さっきおっしゃったみたいに1秒間で500万局面も読めない中で、逆にいうと、なぜほぼ互角のいい勝負ができるのか? これどこに理由があるんですか。

森内:不思議ですよね。人間の直感の偉大さというか、プロになるような人はそれだけ修行を積んでいますので、考えなくても体が覚えているというか、そういうところがあって、時間をかけなくてもある程度の手が指せる、そういうところがあるんじゃないでしょうかね。

司会:山川さん、ご専門だと思うんですけれども、このプロ棋士のベストな手の選び方と、コンピュータソフトのベストな手の選び方、この2つの違いというのは山川さんどういうふうにお感じになっているんですか。

山川:冒頭にもちょっとだけ触れたんですが、先ほどから出ているように、コンピュータは手を大量に読んでいくので、かなり読んでから評価するということがコンピュータ処理で基本的に行われているんですけども。

人間はそれをするかわりに、さっきディープラーニングの話が出ましたけれども、パターンを見て、パターンの中で次がよさそうな手の候補がかなり効率よく絞り込めるんで、それは学習だけでなくて心理学的な実験とかでも結構言われていることでして。

それが何でできるかというと、今のコンピュータ将棋の場合には盤面の中から人間があらかじめ設計した、例えば「3つの駒の関係を注目してどっちがいいかを選びましょう」みたいなことをやるんですけれども、それはかなり人間がやっていることに比べると貧弱で。

多分人間はまだ解明されてないんですけども、もっと多くの駒の形とかを何か考えながら、こっちのほうがよさそうだとか悪そうだというのを選ぶ能力があるんですけども、それがまだ今できてないんです。

だからそこは明らかに人間が優れているところであって、実はコンピュータとしては学びたいところというふうに思っているわけです。そこら辺が大きな違いですね。

司会:経験として先々読める人間とコンピュータのある程度しらみつぶしにやっていく限界があって、何十手先にはベストが選べないという不思議な現象がありますもんね。

山川:何十手先までやってみると貧弱な関数でも役に立つんですけど、余り読まないでもどれがいいかわかるというのはコンピュータには難しい。

人間が無意識下でやっていることが研究対象になっている

川上:そこら辺で山川さんにお聞きしたいと思っていたんですけど、3駒関係とかって人間はやってないっていうじゃないですか。それが本当なのかどうか。純粋にはやってないと思うんですけど。

例えば人間の視覚とかというのは、1番最初レイヤーとかでは輪郭だとかコントラストだとか人間が意識していない部分の近くで情報をやっていますよね? そうすると、将棋棋士は実は無意識の中で3駒関係に近いものを見ているという可能性はあるんじゃないでしょうか?

司会:解明されてないだけで。

川上:解明されてないだけで。ありますよね!?

司会:そういったところも後々、研究対象にはなっていくんですか?

山川:まさに今研究対象になっていて、さっき言った機械学習の人工知能のような技術と人間の脳の中でやっている処理が、実は似ているんじゃないかというのが、ここ数年の神経科学というか、脳科学の分野では結構わかってきたというのが話題になっているんです。

だから、まだプロ棋士の上のほうに穴熊があるとかそういうのはわかんないですけれども、物体が見えているときに男の人が見えているとか、そういうものは結構似ているということが今わかってきているので、今後もしかするとそれこそ局面の評価も脳科学で見えるようになるかもしれないという。


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