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Game全般

343名無しさん:2015/05/31(日) 21:30:40
>>342

ファンを拡大させた最大の立役者
 これまで全く将棋に触れてこなかった大人が、突如として新規のライトユーザーとして棋士のファンとなる、これは驚くべき現象である。現在、相当な数の人々がそのような変化を体験しているわけだが、将棋史上、おそらく未曾有の事であろう。

 とりわけ注目すべきは、これが一過性のブームというわけでもなく、ライトユーザーを脱皮してディープなファンになる人々が増加しているという点だ。

 これは驚くべき事態である。なにしろ、将棋の楽しみ方とは、そう簡単にはわからないものだ。そのゲームとしての難しさや面白さは、自分で指してみて初めて、体感できる。一局の重みは、様々な棋士の人生物語に触れて初めて、腑に落ちる。

 ピアノが自由に弾けたら素敵だな、と思っても、バイエルで多くの人が挫折するのと一緒で、そこへ至る道は、一種の修行である。ちょっと興味を持ったビギナーがいきなり「将棋世界」を読もうとしても、あまりにも将棋の世界は難解で、とっつきにくい。

 そこで存在感を増しつつあるのが、ネットのなかのナビゲーターである。

 例えば将棋をテーマとする個人ブログがその代表格だが、ブログだけではない。将棋ビギナーのために、対局情報や棋士のブログ、twitterアカウントがまとめてある「wiki」の制作者もいれば、某巨大掲示板のスレッドから、最新の対局に関するコアなファンの声を集める「まとめブログ」の管理人、様々なアプローチで様々なサイトが構築され、人々の理解の役に立っている。

 彼等の発信する情報は雑多だが、その裏腹に確かな情熱が感じられる。芋づる式に情報を手繰り寄せている間に、気づけば自分も棋士の名前を覚え、ちょっとしたエピソードや知識が頭の中にインプットされていくのである。

 これは、高度に専門化、(悪く言えばタコツボ化)してしまった専門誌には、なかなか果たしにくい役割だ。

 ニコニコ動画で棋士の存在を知り、ブログやSNSで情報を追いかけ、iPhoneアプリでプレイしてみて、ようやく最後にたどり着いたその場所が、「毎週日曜のNHK杯が楽しめる程度には将棋に詳しくなった」という、この「ネットからテレビへ」という流れは一体どういう錯誤的状況なのかとも思うが、あながちそれは荒唐無稽でもない。

 しかし、これは本当に将棋の世界が望む結末なのであろうか?

 考えてみれば、昔からのファンにとっては、コンピュータソフトも電王戦きっかけの「にわかファン」も、正直に言えば、忌々しい存在ではないだろうか。

 プロ棋士という、長年敬愛してきたその才能を冒涜せんとするコンピュータソフト、それに乗っかってああだこうだと勝手な意見をのたまう新米ファン。

 神聖なるものを土足で踏み荒らす行為、これは日本文化における最大級のタブーである。そこに感情的な摩擦がないほうがおかしいというものだ。「昔ながらの町家が立ち並ぶ美しい地域に、高層マンションが建設されて、核家族が続々と引っ越しをしてきた」という光景を連想するのであった。


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