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第22回参議院議員選挙(2010年)
7792
:
チバQ
:2010/07/17(土) 00:28:57
http://www.sannichi.co.jp/tokushu/news/saninsen2010/2010/07/16/18.html
2010年7月16日(金)
【連載】 審判の夏
第3部 「決」 =4= 「不偏」貫いた知事
辛勝民主「等距離」に不満 年明け選挙へ思惑交錯
輿石東氏の支持を呼び掛ける法定はがき(左)と、3選した輿石氏(中)、横内正明知事のコラージュ
参院選の投開票から3日たった14日、横内正明知事は山梨選挙区で3選を果たした民主党の輿石東氏を訪ねた。「中部横断自動車道建設など課題は多く、引き続きお願いしたい」。県政への協力要請を交えた「当選祝い」は、5分余りの短いものだった。
横内知事は「不偏不党を貫く」とし、参院選で「等距離」を徹底。特定候補を支持せず、公示日にはいずれの候補の出陣式にも出席しなかった。再選立候補が有力視される次期知事選を年明け早々に控え、「下手に動けば相手を刺激しかねない。動けっこなかった」(自民県議)。
「輿石氏が負けると、世代交代の機運が高まり、対立候補を立てる動きが出かねません」。選挙戦の最終盤、横内知事の後援会「誠山会」幹部は、水面下で輿石氏支援に動くよう暗に促した。
最良の結果
民主党が参院トップの輿石氏を「絶対に落とせない候補」とする中、「宮川氏猛追」が伝えられた最終盤、輿石氏陣営幹部の不満の矛先は横内知事に向けられた。「激励の電話さえ一本もない。等距離対応にしても、やりようがあるはずだ」(民主県連幹部)。知事後援会幹部の動きは、輿石氏陣営で噴出した不満を受けたものだった。
2007年の前回知事選で山本栄彦前知事を推薦し、横内県政に「是々非々」の立場を取る民主党。ただ、横内知事が少人数学級など輿石氏の出身母体・山梨県教職員組合が求める施策を推進してきたこともあり、後援会内は「知事と輿石氏の関係は悪くはない」との見方が強い。むしろ、知事が等距離スタンスのまま輿石氏が落選した場合、「民主党内で知事選『主戦論』が台頭した時、沈静化させる理由がなくなる」との不安の方が強かった。
結果は、3745票差での3選。後援会関係者の一人は「輿石氏が圧勝すれば、民主の発言力が増すことも考えられた。小差での勝利は知事選で民主の支持を獲得するためにもベストの結果」との見方を示した。
布石の見方
「北杜市のため 山梨県のため 確かな力」。参院選のさなか、北杜市の白倉政司市長の支持者に郵送された、輿石氏の法定はがき。「わたしも推薦します」との表題が付いた文章の末尾には白倉市長の後援会「北陽会」の名前が記されていた。
かつて自民党県連幹事長を務めた白倉市長。ただ、今回は「市長の立場としては、北杜市のために尽くしてくれた政権与党の輿石氏を意識せざるを得ない」と輿石氏を支持。等距離を貫いた横内知事と対照的なスタンスをみせた。
市内の輿石、宮川典子両氏の得票率の差は10%に上り、輿石氏が宮川氏を上回った9市の中で最大。白倉市長は山本前知事擁立に深くかかわり、「横内県政と最も距離がある市町村長」とされるだけに、前回知事選で横内知事を支援した自民県議の一人には「知事選をにらみ、民主サイドと連携を強めるための布石」と映る。
知事選をにらみ、うごめく県政界の関係者。民主党県連幹部は輿石氏のキャッチフレーズになぞらえ、こう話す。「知事選に向けては、まさに『さあ、これから』だ」(おわり)
〈参院選取材班〉
7793
:
チバQ
:2010/07/17(土) 00:34:24
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/saninsen10/tokyo/CK2010071202000069.html
都内は民主“底力”
2010年7月12日
十一日投開票された参院選東京選挙区は、全国的に民主が苦戦する中、現職の蓮舫さん(42)が圧倒的な強さでトップ当選、同じく現職の小川敏夫さん(62)も三選を果たして二議席を守った。自民、公明は現有を確保し、みんな新人の松田公太さん(41)が激戦を制して最終議席に滑り込んだ。比例代表から転じて選挙区での当選を目指した共産現職の小池晃さん(50)は松田さんと最後まで争ったが敗れた。
民主は事業仕分けで脚光を浴びて行政刷新担当相に抜てきされた蓮舫さんが、幅広い支持を受けた。票の蓮舫さんへの集中で危機感を強めた小川さんも支持層をまとめた。
松田さんは、消費税増税を徹底的に批判、一層の行革や公務員の削減を訴えて、民主批判層の受け皿となった。自民は党都連の組織力を集中した現職の中川雅治さん(63)が再選を果たした。組織に頼らず挑んだ東海由紀子さん(42)は及ばなかった。
公明は、引退する現職沢雄二さんの後を受けた新人の竹谷とし子さん(40)が、創価学会など強固な支援団体を基盤に、安定した戦いを展開し初当選した。小池さんは二〇〇七年に失った東京選挙区での議席奪還を目指し、志位和夫委員長ら党幹部が総力を挙げたが、手痛い敗北となった。
普天間飛行場問題を中心に、「弱者を見捨てる政策に反対」と訴えた社民新人の森原秀樹さん(37)は、消費税論議の中に埋没。日本創新新人山田宏さん(52)やたちあがれ新人小倉麻子さん(31)、新党改革新人海治広太郎さん(49)、国民新新人江木さおりさん(57)らも及ばなかった。
7794
:
チバQ
:2010/07/17(土) 00:35:32
◆蓮舫さん 『無駄遣い削減が評価』
二位を大きく引き離す大量得票で、早々と当選を確実にした蓮舫さん。「民主党でなければできなかった税の無駄遣い削減の取り組みが評価された」と話した。
渋谷区内のホテルの会見場は開票前から、そろいの赤いポロシャツを着た学生スタッフらがバンザイを練習するなど余裕のムード。当確の報が入ると、蓮舫さんがひな壇の中央に立ち、左右のスタッフと満面の笑みで握手を交わし、深くおじぎをして喜んだ。
選挙戦で蓮舫さんは、全国の候補者応援にかり出され、選挙区をほとんど留守に。加えて苦戦が伝えられた同僚の小川さんに、党都連や有力支持団体の連合東京の支援が集中した。それでも蓮舫さん陣営は、支持政党なし層の有権者に事業仕分けの実績を売り込み、圧勝した。
全国的には民主敗北の結果となった。しかし、「無駄削減には行政刷新担当として前面に立ち、チーム民主党として取り組んでいく」と決意を語った。
満面の笑みを見せる竹谷とし子さん=新宿区で
◆竹谷さん 『努力する人、幸せに』
「一生懸命努力する人が幸せになる社会へ命懸けで働いて、支援者への恩返しにしたい」。薄いグレーのスーツに身を包み、すがすがしい表情で現れた竹谷さんは、新宿区の事務所でそう語った。
感極まってお礼のあいさつにも詰まったが、「もう一回、もう一回」と万歳を繰り返すうち普段の笑顔が復活。最後は、午後八時の投票終了とほぼ同時に出されたテレビの速報に「事務所裏で『ヤッター』って一人で万歳してしまった」とちゃめっ気を見せた。
「高齢者の不安にこたえる公明党の福祉政策への期待を感じた」「公認会計士や経営コンサルタントの経歴が理解された」と選挙戦を振り返り、「会計の専門知識を持つ者だからできることなので、国の会計制度を分かりやすく変えたい」と経歴を生かした活動を誓った。各党の顔が並ぶ東京選挙区での「無名の新人」の勝因を、党代表まで落選した昨夏の総選挙以降に引き締めを図った組織の「チーム力」と強調した。
支持者にあいさつする中川雅治さん=港区で
◆中川さん 『自民頑張れ』励まされ
「菅総理が消費税で迷走を続け、終盤は『自民頑張れ』とたくさんの励ましの言葉をいただいた。ご恩は必ず仕事で返したい」。港区の選挙事務所に姿を見せた中川さんは、当確の報にも表情を引き締めた。「今の生活も大切だが、将来にも目を向け、私の信念である『持続可能な社会』をつくりたい」
二人の候補の共倒れの懸念から、組織支援を一身に受けて臨んだ戦いだった。三年前の前回選では、都連の全面支援で安全圏にいたはずの現職、保坂三蔵さんが落選。知名度を生かし、政党支持なし層を狙った元アナウンサーで新人の丸川珠代さんが当選した。
組織を一本化しきれなかった教訓を踏まえ、今回はすみ分けを徹底させた。全国的に自民は復調傾向にあったが、中川さんは「東京は新党からも多くの候補が出馬する激戦区。厳しい戦いだった」と振り返り、「大勢の皆さんに支えてもらい、本当に幸せでした」と支援者ら一人一人と握手して回った。
当選を確実にし、支持者とともに喜ぶ小川敏夫さん=新宿区で
◆小川さん
午後八時十分すぎ、当確の報道を受けて新宿区の選挙事務所に現れた小川さん。「こんなに早いとは」と照れたように笑いながらも「『取り掛かったばかりの改革を民主党に続行させてください』との訴えがご理解いただけた。事業仕分けや政治主導の行政で税金の無駄遣いをなくして、危機的状況の日本を全力挙げて立て直したい」と抱負を述べた。
その一方で全国的な民主の退潮に、消費増税問題の影響を否定せず、「『消費税』というだけで、反対という方もないわけではなかった」と語った。
旧民主党発足時からの盟友が首相となり、「菅さんと改革」「筋金入りの民主党」を掲げて戦った。しかし、選挙区のもう一人の現職候補、蓮舫さんの大人気ぶりに「票が流れるのでは」と、陣営は危機感を抱き続けた。
それでも小川さん自身は「蓮舫さんとはキャラ(個性)が重ならないから。自分はいつもマイペースです」と笑顔で振り返った。
激戦を制して最終議席に滑り込んだ松田公太さん=港区で
7795
:
チバQ
:2010/07/17(土) 00:36:02
◆松田さん 『日本を楽しく元気に』
最終議席をめぐり、小池さんとの壮絶な接戦が続いた後の午後十一時半ごろ、港区麻布台にある松田さんの事務所に当選確実の報が届いた。待ち構えた支援者からは「コータ、コータ!」の大歓声と拍手がわき上がった。
松田さんは笑顔でひな壇に立ち「まやかしだらけの政策に失望した国民の審判が出た。組織も地盤もない中、皆さんの力で当選できた。日本を楽しく元気にしていく」と選挙戦で繰り返してきた言葉に力を込めた。
脱サラして一人でタリーズコーヒー日本法人を立ち上げた。「衆参六人の党からの立候補で、しかも新人。ゼロからの出発だった」というが、他陣営からは「台風の目」とされてきた。
菅首相の消費税発言に「増税したら景気はもっと悪くなる」と実業経験を基に批判。「政官の徹底したコスト削減と経済再生」による増税なき成長戦略を街頭で訴え、知名度不足を克服。「真っすぐな主張が受け入れられた」と喜びに浸った。
◆小池さん 接戦に敗れ『悔しい』
無念そうな表情の小池晃さん=渋谷区で
落選した小池さんは午後十一時五十分ごろ、渋谷区の選挙事務所で涙ぐむ支援者たちに拍手の出迎えを受けた。何度も「悔しい」とくちびるをかみしめ、「消費税増税を許さない、憲法を守り抜く議席が絶対に必要だと訴え続けてきたが、届かなかった」と述べた。
開票速報のたびに、事務所に歓声とため息が交錯する接戦の展開だった。敗因を「最終的な得票状況を見てから」としつつも、「これだけの大激戦は民主政権への怒りと、共産の議席が必要と評価されたからこそ。訴えた中身は間違っていないし、論戦の中で菅政権を追い込んでいった」と力を込めた。
当選二回の比例代表から東京選挙区にくら替えして挑んだ「背水の陣」の戦い。志位和夫委員長も「絶対に負けられない」と訴え、二人三脚で都内三十カ所余りを駆け回った。
支援への感謝を述べた上で「今後のことを考えられる段階ではないが、日本の政治を変えるために引き続き頑張る決意」と語った。
◆東海さん 口調さばさば「申し訳ない」
東海さんは日付が変わる少し前、白いスーツ姿で港区の選挙事務所に現れ「新人でも、党の公認をいただいた候補として戦った。当選できなかったのは申し訳ない」と敗戦の弁を述べた=写真。
外資系企業での経験や国際感覚を買われ、自民二人目の公認候補として出馬。関西でスポーツキャスターも務めた華やかさもあり、街頭などで支持なし層を狙ったが、公認が四月下旬と遅く、知名度があがらなかった。
しかし選挙戦を振り返る口調はさばさばしたもの。「もう一度、自民党に任せたいという人が増えている、と感じた」と語った。
◆山田さん 「あと1週間」準備不足敗因
山田さんは「四月の結党から短期間だったが後半は街頭で感触があった。ただ、東京は広い。あと一週間あれば」と準備不足を敗因に挙げた。
また「国会議員がいない党としてハンディがあり、メディアの露出も制限された。党首討論とか出れば、もっと訴える機会があった」と、時折、天を仰いだ。それでも「われわれの主張は間違っていない。これはゴールではなくスタート」と今後の政治活動に意欲をのぞかせた。
7796
:
チバQ
:2010/07/17(土) 00:41:21
>>7696-7795
から北海道・東北・関東の選挙後の記事をちょうど100レス
貼り付けてみました。中部以西はまた
茨城がないのは単に終わった連載記事がないからです。
7797
:
名無しさん
:2010/07/17(土) 05:11:52
>>7796
乙です
7798
:
名無しさん
:2010/07/17(土) 09:34:48
参院選で買収容疑、責任者ら2人逮捕
2010年07月16日
◆島根選挙区・みんなの党◆
参院選島根選挙区の選挙運動に絡み、県警捜査2課と松江署は、みんなの党参院県第1支部幹事長で落選した桜内朋雄氏の選挙責任者だった伊藤晴之容疑者(58)=出雲市平田町=と、選挙運動員だった新田一彦容疑者(44)=東京都日野市三沢1丁目=を公職選挙法違反(買収)容疑で14日逮捕し発表した。県警は認否を「捜査に影響が出る」として明らかにしていない。
同署などによると、2人は共謀して投票日の11日ごろ、選挙カーで運動にかかわった女性2人に、選挙運動の報酬として現金二十数万円を松江市内で渡した疑いがある。
公選法は、運動員に報酬を支払う場合は県選挙管理委員会に名前を届ける。日当は1人1万5千円以内と定めている。捜査2課によると、女性2人については届けをせずに選挙運動をしていたという。
伊藤容疑者は1999年から旧平田市議を2期務めた。新田容疑者は桜内氏のおじの故桜内義雄・元衆院議長の秘書の経験があるという。
桜内朋雄氏は朝日新聞の取材に対し、「選挙資金については幹事長に一任していた。選挙期間中は弁護士の指導を受けており、問題ないと思っている」と話した。
http://mytown.asahi.com/shimane/news.php?k_id=33000001007160002
7799
:
山口新聞男
:2010/07/17(土) 09:56:30
しっかし、どの記事見ても紋切り型(?)の総括ばっかりだな〜
いや、貼り付けた人に文句言うわけじゃないけど
民主党の地方組織が弱いとか、自民は逆にまだまだ強固だとか
そんなこと、選挙前から分かってることだし
ちょっと政治かじった人なら誰でも知ってるだろう・・・
記者さんも、各地方県連も甘いのかなあ、裏ではもっと深い総括が行われていると思いたいが
7800
:
チバQ
:2010/07/17(土) 10:19:08
http://mytown.asahi.com/toyama/news.php?k_id=17000441007130001
振り返って【上】
2010年07月13日
落選を受け頭を何度も下げる相本氏に、支持者から拍手が送られた=11日午後9時36分、富山市荒川3丁目
自民「王国復活」へ着々
自民「風頼み」露呈
選挙も終盤戦に入ったある日の朝。富山市内の野上浩太郎氏の事務所で、自民党ベテラン県議の1人が、各地で前日夜に開かれた個人演説会の出席者数の一覧表に目をこらしていた。前回2007年参院選との比較もあった。
この県議の地元での演説会には、前回の倍近い数百人が出席したという。民主党陣営も同じ日、富山市内で大物弁士を招いた演説会を開いており、「それより人数は多い」と満足げに話した。
今回、自民党は野上氏本人のきめ細かな活動に加え、組織戦を徹底させた。国政で野党に転落しながらも、党員組織率全国一という「王国」の存亡をかけた。
国会議員の動きも活発だった。すでに1月段階で衆参同日選挙も意識して、衆院の小選挙区単位で国会議員を責任者に配置する方針を表明した。「国会議員には『自分の選挙と思って』と何度も伝えた」「07年は選挙対策本部が一つあっただけで、国会議員の位置づけも不明確だった」と県連執行部の一人は振り返る。
引退に伴って野上氏にバトンを渡した河合常則参院議員らが中心になり、春ごろから団体や企業への支援要請を本格化した。「最初は戸惑いもあったが、前回並みの160団体から推薦をもらった」
候補者の3年間に及ぶ活動、組織戦、与党の敵失……。こうした要素が絡み合って、全市町村を制する完全勝利につながった。
◇
「惨敗」から一夜明けた12日、相本芳彦氏の陣営を指揮した民主党県連幹部は「しょうがないね」と力なく繰り返した。わずか10カ月前の衆院選で、県都の富山1区で初めて自民党候補を破った勢いは、見る影もなかった。
政権与党の強みと相本氏の知名度を生かして、30万票を獲得――。陣営が思い描いた勝利のシナリオ。だが実現に向けた具体的な筋書きが書き込まれていたとは言い難い。
演説会場の変更が直前まで弁士に伝わらない、陣営のスローガンが定まらない……。一貫しない戦術が運動員や支持者を困惑させた。
重点とする地域の戦略も同じ。相本氏の地元・高岡市を落とせない地域とするも、富山市を中心にした全県1区という二正面作戦を強いられ、しまいには地元から「顔が見えない」との不満も出た。
党本部から連日送り込まれるかつてない規模の応援弁士の対応にも労力を費やした。
JR富山駅前に2500人を集めた菅直人首相。過去にない盛り上がりを見せた一方、関係者が「あの日で選挙運動は終わった」ともらすほど、陣営を疲弊させた。
選挙協力をめぐる社民党県連合との議論のもつれも尾を引き、組合の幹部はうんざりした顔で言った。「自分たちで墓穴を掘って、その穴からはい上がれなくなっている」
投票日が近づくにつれ、陣営からは、「追いつけない」「打つ手がない」という弱気な発言がもれた。県連の坂野裕一幹事長は「戦術にしっかりした幹がなかった。これまで風を大きく受けて躍進してきた民主党の弱さを露呈した」と振り返った。
◇
自民圧勝に終わった富山選挙区の戦いを振り返り、今後の展望も探る。(雨宮徹、中林加南子)
7801
:
チバQ
:2010/07/17(土) 10:19:41
http://mytown.asahi.com/toyama/news.php?k_id=17000441007140001
振り返って【下】
2010年07月14日
自民党の野上浩太郎氏の事務所に集まる同党国会議員や県議ら。石井隆一知事(中央)も姿を見せた=11日午後8時49分、富山市太郎丸本町1丁目
県議選へ態勢固め
民主と自民 今から激戦予想
「県議選では空白区を含む13選挙区すべてで候補者を擁立し、党勢拡大に取り組む」。5月下旬に開かれた民主党県連の定期大会で、今後の活動方針が高らかに示された。
民主党にとって、地方議員の少なさは全国共通の課題。特に富山県の場合は顕著だ。定数40の県議会で、勢力は2人だけ。自民党の26人とは圧倒的な差がある。市議も5市で9人しかおらず、少ない人数で陳情対応や参院選の準備に追われた。
政権の安定のためには、地方の基盤強化が急務になる。来春に予定される県議選を足がかりにする算段だった。
もともと「かなり厳しい目標」(県連幹部)だったが、参院選での敗北で方針の見直しは不可避に。県連の坂野裕一幹事長は「基本方針は変わらない」としつつも、「各市町村ごとの得票を見て、候補者を立てられるところと、立てられないところを分析したい」と慎重に語る。
自民は2007年の県議選で、定数削減(45→40)の影響を受け、選挙前の34人は29人に減った。その後、現職県議の市長選転出などにより、現在の26人になった。
参院選での大勝を受け、攻勢を仕掛けたいところ。だが地方議員選挙の場合は、地域性も強く、国政選挙と同じとはいかない。ある非自民系県議は参院選を「自民党に勢いがつくというわけではなく、衰退を食い止めたのに近いのではないか」「民主党も支持を伸ばしきれなかった。身内だけで勝った負けたという選挙だった」と断じる。
自民党県連の坂田光文幹事長も淡々と「県議選への影響は少ない」「お盆明けにならないと分からない」。ただし県議選の中で注目区の一つとして、衆院富山1区と区域が同じ富山市第1区(定数11)を挙げる。「民主は衆院富山1区で自民に勝った。そこに民主が県議を1人しか立てないのはおかしい」。6人いる自民県議も世代交代が進む可能性があり、今から激戦が予想されるという。
一方、次期衆院選については意見が分かれる。税制をめぐって選挙期間中に発言がぶれ、1998年7月の参院選で自民党が惨敗し橋本首相退陣に発展した時に似ているとして、現政権の不安定さからすぐ衆院選があるとする見方、それとは逆に劣勢に立たされた民主が衆院解散に当面は踏み切らないとする見方の双方がある。ねじれ国会に加え、県選出国会議員も、民主、自民、社民、みんな、国民新の5党に及び、混迷の度合いを深める。
自民党県連幹部は話す。「9月に予定されている民主の党代表選が一つの山場になる」(雨宮徹、中林加南子)
7802
:
チバQ
:2010/07/17(土) 10:33:27
http://mainichi.jp/area/nagano/news/20100713ddlk20010053000c.html
変わるか各党の構図:検証’10参院選/上 民主と連合 /長野
現新6氏が2議席を争う混戦となった参院選長野選挙区は、自民新人の若林健太氏(46)が民主現職の北沢俊美氏(72)との競り合いを制し、トップ当選を果たした。昨夏の衆院選で5小選挙区を独占した民主の勢いはひとまず止まったが、今後、県内政党の構図は塗り替わるのか。政権交代後、初の大型国政選挙を検証し、各党の今後を展望した。
◇2議席独占「同床異夢」に 知事選が正念場
「おかしい」。先月24日の公示直後、現職防衛相の北沢氏の選挙事務所で陣営幹部は首をかしげていた。情勢調査では若林氏がトップ。北沢氏は民主支持層の5割程度にしか浸透できておらず、「浮動票狙い」のはずの民主新人、高島陽子氏(42)と票を食い合っている実情が示されていた。
民主は党本部の方針で長野選挙区に2氏を擁立し、2議席独占を狙った。しかし、県連は当初から難色を示した。01年参院選で2人を立てたが、民主同士の競り合いとなり、1人は落選。自民のトップ当選を許した苦い経験があるからだ。
「期日前投票でトップは大臣じゃない。自民だ」。今月4日、長野市内での個人演説会で、県連の羽田雄一郎代表代行は北沢氏へのテコ入れを明言した。県連は、北沢氏がトップ当選できない可能性も念頭に組織の引き締めを指示。支持母体の連合長野票が相当数、高島氏に流れているのでは、との見方も危機感を強めさせた。
伏線はあった。今回、県連が北沢氏への「全面支援」を打ち出す一方、連合は「2人当選を目指す」として両氏を推薦。連合は組織を割り振って両氏を支援したが、現場の混乱は隠せなかった。選挙戦序盤からのボタンの掛け違いが、厳しい情勢を突きつけられて一気に表面化した。
高島氏は落選の報を受け、2人擁立は「結果的に厳しかった」、連合長野の近藤光会長も「難しいものがあり、混乱はあった」と認める。
12日午前、高島氏は仁科良幸・後援会長ととも県連を訪れ、北沢氏や県連幹部と面会した。北沢氏は歩み寄って「ご苦労様」と握手を求め、「思ったより票を取ったな」と持ち上げた。高島氏も「おめでとうございます」と祝福した。「選挙が終わればノーサイド。党のために(県連が)結束することが大事」と北沢氏は述べ、早々の幕引きを図った。
選挙区の民主票は、北沢氏の29万票、高島氏21万票を合わせれば、50万票を超え県内トップ。北沢氏も一夜明けた12日の会見で「発想の原点は党勢の拡大。高島候補が健闘し、票を引き上げる効果があった」と、県内基盤強化に一定の効果を認めた。だが、支持母体とのあつれきを生んだことも事実。県連と連合は2議席独占の目標を共有できず、「同床異夢」に終わった。
それでも、北沢氏が高島氏との「融和ムード」を演出して見せたのは、知事選を見据えたものとみられる。県連幹部はこの日、連合長野の近藤会長に会い、すでに連合が推薦している元副知事、阿部守一氏(49)について、「まだ推薦はしていない」とけん制した。自民候補のトップ当選を許した県連と連合は、結束を強められるのか。失速するのか。双方にとって、知事選は正念場となりそうだ。
7803
:
チバQ
:2010/07/17(土) 10:34:28
http://mainichi.jp/area/nagano/news/20100714ddlk20010100000c.html
変わるか各党の構図:検証’10参院選/中 自民 /長野
◇1位当選、復権は道半ば 知事選、次の試金石に
今月4日、長野市のホテル。自民新人、若林健太氏(46)陣営の会議に大島理森・党幹事長が出席した。
「野党自民党が強くならなければ、民主党はますます暴走する。最後まで全力を挙げてほしい」
大島氏は居並ぶ陣営幹部にハッパをかけた。衆院選で5小選挙区をすべて落とす惨敗を喫した自民にとって、今回の参院選は背水の陣だった。大島氏は「重点区として、ぜひ勝ち抜いてもらいたい」と期待した。
その翌日の5日、長野市の若里市民文化ホールで開かれた集会には、1000人を超す企業関係者が集まった。約600人の定員をはるかに上回り、ロビーまで人があふれた。自民は、同市を中心に北信地方の支援企業に割り当てて動員をかけた。「昔ながらのやり方」(商工関係者)だが、昨夏までの国政与党の組織力を改めて見せつけた。
政権から転落後、一部の支援団体が民主候補も推薦するなど、組織にほころびがみられる自民。しかし若林氏陣営は「組織の再結集」に重点を置き、自民支持層を着実に固めていった。若林氏の当選が決まると、石田治一郎・県連幹事長は「自民は地域政党。保守の神髄を分かってもらう選挙をしてきた。前回の衆院選に比べれば、党が本来の姿に戻ってきた」と、党勢回復に自信をのぞかせた。
一方、共同通信の出口調査結果によると、かつての連立相手・公明支持層の5割超が若林氏に投票した。公明県本部の幹部は「党として協力関係はなかったが、現場レベルでのつながりが結果に表れた」と分析する。同党が今回獲得した県内の比例票は約10万。自公の「旧知」の仲が半ば生きていたことも、若林氏を後押しした。参院選比例代表で政界に復帰した小坂憲次元文部科学相(64)と集会を合同で開くなどの連携も効果を発揮した。
だが民主2候補の得票は合計50万票を上回り、若林氏を圧倒。政党支持率も民主に水をあけられた。一時の民主の勢いを食い止めたとはいえ、若林氏のトップ当選がすぐさま自民の党勢回復につながるとみるのは早計だ。
選挙戦を通じ「健全な保守」を訴えてきた若林氏は、当選から一夜明けた12日、「『保守』とは文化伝統を大切にしつつ、新しくすべきは新しくしていくこと」と語った。民主との違いを明確に打ち出し、従来の組織にとどまらない幅広い支持を得られるか。自民県議団などが独自候補として前副知事、腰原愛正氏(63)を急きょ擁立した知事選が、次の試金石になる。
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チバQ
:2010/07/17(土) 10:35:19
http://mainichi.jp/area/nagano/news/20100715ddlk20010035000c.html
変わるか各党の構図:検証’10参院選/下 みんなの党 /長野
◇衆院選へ「素晴らしい布石」 共・社は存在感に課題
「信念に基づき、目標にチャレンジしていきたい」
投開票日の11日。敗れたみんなの党の新人、井出庸生氏(32)を包む事務所の雰囲気は明るかった。
出馬表明が5月末と最も出遅れたが、18万票余りを獲得。地元の佐久市で伯父の井出正一元厚相のかつての組織が機能し、全県で民主、自民両党以外の大きな受け皿になった。東信の6市町村では6候補の中で最多得票だ。
みんなの党は2月ごろから世論調査などで存在感を増し、今回の参院選で10議席を獲得する大躍進を遂げた。渡辺喜美代表は「統一地方選では応援してくれた議員ら多数の擁立を考えている」と党勢拡大に意欲を見せる。
今回の結果を黒沢一雄・後援会長は「素晴らしい布石になった」とたたえ、井出氏自身も「今後につなげたい」と話した。この発言は来るべき衆院選出馬に含みを持たせたものだ。羽田孜・元首相は今期限りで引退する意向を明言しており、井出氏の動向は東信の衆院3区の構図を大きく左右する可能性がある。一方で、同党への追い風がどこまで続くかも見えない。
◇
7回目の国政挑戦となった共産新人の中野早苗氏(62)は、菅直人首相が消費税増税に言及したことに強く反対。普天間飛行場移設問題では、1月に沖縄を視察し、選挙演説でも沖縄県内への移転反対を繰り返し主張した。しかし選挙区の結果は11万票にとどまり、前回07年の約19万票を約8万票下回った。2大政党を回避した有権者の支持をみんなの党に奪われた形だ。
国政選挙で退潮が続く中、今回初めて独自候補擁立を見送った社民。竹内久幸県連代表は「それなりに踏ん張れた」と総括したが、影響は避けられず、比例票は07年から約9000票減って約5万3000票だった。共産、社民は今後、どう存在感を発揮していくかが大きな課題となる。
◇
8月8日投開票の知事選をめぐり、渡辺代表は5月末、「ノーアイデア(分からない)だが、井出さんを応援してくれた人は同志だ」と語るにとどめた。共産系の団体が、前安曇野ちひろ美術館長の松本猛氏の支援を決定。一方、民主、社民は元副知事の阿部守一氏を支援する方針で、自民は前副知事の腰原愛正氏を急きょ擁立した。ここに来て、参院選に続く「政党対決」の様相が強まっている。(この企画は、光田宗義、福田智沙、渡辺諒、藤澤正和、仲村隆、大平明日香が担当しました)
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チバQ
:2010/07/17(土) 12:08:15
http://mytown.asahi.com/niigata/news.php?k_id=16000561007130001
【2010参院選@新潟】
自民、「再生」へ第一歩
2010年07月13日
当選を決めた中原氏(左)と握手をする星野伊佐夫・自民党県連会長=11日夜、新潟市中央区の自民党県連
参院選新潟選挙区(改選数2)で、圧勝が予想された民主党の田中直紀氏(70)に迫る票で新顔の中原八一氏(51)を初当選させた自民党。「地域密着」で党再生の第一歩を踏み出したが、選挙のスタイルは旧来と変わらない。衆参で多数派が異なる「ねじれ」で遠くない将来の解散・総選挙の見方も出始めた中で、小選挙区での勝利も求められる。再生への道は平たんではない。(大内奏)
◇
「再生の一歩を踏み出せたのではないか。ただ、今回の勝利は民主党の『敵失』もある」。中原氏は当選から一夜明けた12日、新潟市西区の自宅で語った。
約41万票を獲得し、田中氏に約2万7千票差に迫った。当初、関係者からは「田中氏は背中さえ見えない」という声が漏れていた。星野伊佐夫・自民党県連会長は、早々と当選確実が決まり、開票を見守る時でさえ、「30万票半ばであれば100点満点」と語っていた。
予想外の高得票にも、陣営に浮かれた様子はない。県選出の塚田一郎参院議員は「まだまだ、自民党そのものに国民の支持が戻っているわけではない」。
当初ライバル視した近藤正道氏(63)が、社民党の連立政権離脱で選挙戦略の立て直しを余儀なくされたことや、菅首相が消費税増税の検討に言及し、民主党に逆風が吹いたことが背景にある。
自民党県連は昨夏、衆院選の小選挙区で全敗。参院選は党の態勢を立て直し、来春の統一地方選につなげる選挙と位置づけられた。
「党の支持者は、(衆院選で)2回も負けたらもう待ってくれない」。中原氏自身、がけっぷちの状況を感じながらの選挙戦だった。
衆院選の後、党県連は戦略会議を立ち上げ、総括した。「地方が疲弊しきっていたのに、地方の声に耳をかさなかった」「党組織や後援会の強化をしなかった」という指摘とともに、候補者の選定方法にも反省は及んだ。「選挙区支部長の選定は、県連の決定を党本部が追認すべきだ」
県議を4期15年務めた中原氏の擁立は、過去の候補者選びが国会議員や党中央主導になり、思うような票集めができなかった反省からだ。
ある県議は「『中原さんは自分の同僚だから応援してくれ』と言えた。皆、3年前とは気持ちの入り方が違ったのではないか」と話す。
朝日新聞の出口調査では、昨夏の衆院選では自民党支持層の約4割、無党派層の約7割が民主候補に票を投じた。今回の参院選では、中原氏は自民支持層の約8割をまとめ、無党派層の約3割が中原氏に投票している。
中原氏の新潟市の得票の合計は、約13万。比例区は民主党が4万票近く自民党を上回る中で、田中氏を約1万票上回った。中原氏は「高校まで地元にいたし、15年県議をして新潟市では顔も覚えてもらっている。自分を支援する人の支持政党はばらばら」と話し、県議の経歴が新潟市の無党派層に浸透したとみる。
一方、県議が中心に動き回り、集会などで後援会組織を動かして、地道に支持層を固める選挙方法は、これまでと変わらない。ピーク時に約11万人を数えた党員は昨年度、初めて2万人を切った。道路の整備や補修といった公共工事などの「利益誘導」は、予算も削られ、支援者には支持の見返りが少なくなってきている。中原氏は「組織や政策作りはこれから試行錯誤が必要。同時に(国政選挙などで)結果を出さないといけない」と語る。
11日午後8時。中原氏の当選確実の報が早々にテレビで流れると、星野・自民党県連会長の携帯が鳴った。同党本部の大島理森幹事長からだった。「次の衆院選に備え、早く選挙区の支部長を決めて欲しい」。中原氏の選挙事務所がまだ喜びに沸くさなかだった。支部長は衆院選の候補者になるが、現時点で6支部のうち二つが決まっていない。星野会長は万歳三唱して中原氏をねぎらった後、記者団に「階段を一段一段あがって返していくことだと思います」と語った。
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チバQ
:2010/07/17(土) 12:12:08
http://mytown.asahi.com/gifu/news.php?k_id=22000391007130001
民主「2議席」実らず
2010年07月13日
落選が決まり事務所に姿を見せた山下八洲夫氏(中央)。その横では、選対本部長を務めた園田康博衆院議員が頭を下げていた=岐阜市神田町6丁目の事務所
落胆の色は、隠せなかった。12日午前0時ごろ。岐阜市の事務所で、議席を失った民主の山下八洲夫氏は、支援者たちを見つめたまま、身動きしなかった。約4分後、頭を下げて「力不足だった」と、落選をわびた。
その少し前、同じく民主から立候補し、初当選した小見山幸治氏は、両こぶしを高く突き上げ、支援者と喜びを分かち合っていた。12日早朝には名鉄岐阜駅前に立ち、「これから6年間、地域のために働かせていただきます」と笑顔を見せた。
民主県連は、小沢一郎前幹事長の強い意向に従い、岐阜選挙区(改選数2)で初めて2人を公認。改選議席の独占を狙った。しかし、思うように支持は広がらず、現職の山下氏が落選するという「極めて深刻な事態」(平田健二県連代表)に終わった。
県連が2人当選のために立てた得票目標は、2人で計約66万票。2007年の前回参院選に比べて約1・5倍、約20万票の上積みが必要となる。「2人当選は簡単ではない」。当初から、そんな声が漏れていた。
保守支持層の切り崩しが必須となった民主は、元自民の松田岩夫参院議員の秘書を約25年務めた小見山氏に白羽の矢を立てた。県連幹部は「目標の33万票の半分ぐらいは、自分で持ってきてもらう。そのために候補者に選んだ」とそろばんをはじいた。
しかし、実際には山下、小見山両氏の得票数は計45万568票。前回参院選で民主候補が獲得した票より、5079票多いだけだった。
結局、元々の民主支持層を2人で奪い合う結果となったことに、山下氏陣営の選対本部長だった園田康博衆院議員は「食い合うと言うよりは、相乗効果を発揮するきっかけをなくしてしまった。(地方の民主の)足腰の弱さだと思う」と選挙戦を振り返った。
小見山氏と山下氏の「明暗」は、そのまま、民主支持層のしこりにつながりかねないという心配もある。
「もう二度と、こんな選挙はやりたくない」。両陣営の関係者は、口々にそう話す。
最大組織の連合岐阜を割って臨んだ参院選。現職の山下氏には6割をあて、保守支持層を取り込むことになっている小見山氏には少なめの4割とした。公示直前の会議では、「両陣営で足をひっぱるような活動はしないように」と確認もしていたという。
参院選後、ある県連幹部は「詳しく票の分析をしたりせずに、来春の統一選のことを考えたい」とつぶやく。ほじくり返せば、「責任論」に行き着く可能性があるからだ。
別の幹部はこう話した。
「水に流してやるしか、しょうがない。ただ、口ではそう言えても……。難しいみたいだね」(磯崎こず恵、贄川俊)
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チバQ
:2010/07/17(土) 12:13:11
http://mytown.asahi.com/gifu/news.php?k_id=22000391007140001
自民「1番」、得票は減少
2010年07月14日
最後の総決起大会では、参加者が一斉に青色のスカーフをかざした。動員力では民主を大きく上回る=9日、岐阜市内
◆統一地方選へ危機感
「何としてでも1番に当選させなければ、なんら意味がないわけであります」
9日に岐阜市内であった自民の渡辺猛之氏の総決起大会。あいさつに立った県連幹部の玉田和浩県議がこう切り出すと、支援者であふれかえった会場は大きな拍手に包まれた。玉田氏は続けた。「2番で当選すると何が起こるか。小沢(一郎)さんは地方でも民主を与党にしようと狙っている。それを阻止しなければならん」。来春の統一地方選を意識した発言だった。
その目標通り、渡辺氏はトップ当選を果たした。「本人の熱い想(おも)いと決意が多くの有権者に共感をいただいた」と、県連会長の古屋圭司衆院議員はコメントを出した。
だが、過去3回の参院選で公認、推薦した「自民系候補」の得票と比べると、渡辺氏の42万5594票は最も少ない=表。民主2人が得票した計45万568票を約2万5000票下回った。自民の得票数は減少傾向で、勢いの衰えが垣間見える。
野党に転落後、自民の支持層は揺らぎ続けている。
4月には、衆参合わせて四半世紀を自民議員として活動してきた藤井孝男参院議員が「たちあがれ日本」に合流し、離党した。10年間にわたって選挙協力をしてきた公明県本部は、参院選公示直前の6月になって自主投票を決定。これまで自民だけを支えてきた業界団体は、次々と民主候補にも推薦を出した。
それでも、その多くは今回の参院選で自民を支えた。地方では、まだ「与党」であることが大きく影響している。
ある有力団体の幹部は「県議会は自民の先生が過半数。業界への配慮でお世話になっているから」と打ち明ける。会員の8割は渡辺氏に投票したという。
自民は「中立」を表明した公明に対して一生懸命尽くした。何人かの県議は「比例は公明へ」と強く支持者に依頼していた。激戦が予想される来春の統一地方選を見越してのことだ。
県議選では全選挙区で候補者を立てる方針の民主に対し、今回、公明に恩を売って支援を受けようともくろんだ。さらに、参院選で民主の候補に大きな得票差をつけられれば、勢いを止めることにもつながるはずだった。
しかし、消費増税など「敵失」に救われたにもかかわらず、渡辺氏の得票は大きく伸びなかった。
県連には「民主が2人を立てて自民は1人。負けるはずはないという思いが最初からあった」という分析がある一方で、危機感を募らせる幹部も少なくない。
猫田孝幹事長は「統一地方選は各候補者が真剣にやらないと簡単には勝てない。参院選の結果だけで保守王国の復活とは、とても言えない」と厳しい見方を示した。(舩越紘)
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チバQ
:2010/07/17(土) 12:24:03
岐阜公示後
http://www.gifu-np.co.jp/senkyo/22saninsen/kikaku520100629_1.shtml
(1)変わる戦略 民・自、未経験の戦い
2010年 6月29日
与野党が過半数をめぐって攻防を続ける参院選。岐阜選挙区の選挙ポスター掲示板に、民主候補のポスターが2枚並ぶのは初めてだ=岐阜市内
参院の過半数を目指す民主。岐阜選挙区(改選数2)でも議席独占を狙う強気の戦略を打ち立てた。ただ県連は、組織も議員も割った初の2人擁立の戦いに、選挙選に突入した今も戸惑いを見せる。一方、自民県連も支持団体や党員離れが進み、参院の議席ゼロからの戦い。ともにかつて経験のない戦いに挑んでいる。
民主県連は、両陣営が競り合うことで党勢を拡大し議席独占をもくろむが、各種団体からの推薦取り付けや応援弁士の要請などで両陣営は水面下で“内輪の競り合い”を続けている。報道各社の序盤の情勢分析にも互いに神経をとがらせる。
現職の山下八洲夫候補(67)は27日、全建総連関総支部の定期大会で「率直に申し上げて山下が2番か、新人が2番かという雰囲気」と訴え、支持を求めた。一方、新人の小見山幸治候補(47)は山下氏を意識してか、演説では「世界の歴史が証明するように、時代の改革は若く新しい力が成し遂げてきた」と若さ、新しさを押し出す。両氏の意識は陣営の意識だ。
目標とする「2人当選」の姿勢を崩さず、党勢を拡大し、選挙を戦い抜くことができるのか。県連の伊藤正博幹事長は27日、両陣営に「相手は自民」と徹底した。だが、党幹部を招いた両候補合同の街頭演説は結局、総合選対会議で見送られるなど、「調整の難しさに直面している」(伊藤幹事長)状況だ。
一方、昨年の衆院選で大敗し野党に転落した自民。以降、支持団体離れや党員の減少が進んだ。2人いた参院議員は相次ぎ離党。現在はゼロというかつてない事態となっている。
「自民一本だった団体が割れたということと、知名度不足を自覚している」。新人の渡辺猛之候補(42)は危機感をあらわにし、選挙ポスターにも「変える」「変わる」と刷り込み、無党派層取り込みにも懸命だ。
ただ、自民は県政では圧倒的な与党。30人の県議を総動員し、民主にはできない組織選挙を展開し、参院議員ゼロからの戦いでもトップ当選を目指す。
新人の鈴木正典候補(46)を擁立する共産党は、今回の参院選をこれまで以上に存在感を示すチャンスとみている。
松岡清県委員長は「民主党政権の9カ月間を経て、期待を裏切られたという人も多い。だからといって自民党に戻るかというとそうではない」と指摘。「そういう意味では今回の参院選は二大政党づくりからはじき飛ばされるような状況ではない」。民主、自民の批判票の受け皿として党勢拡大を狙う。
(参院選取材班)
7809
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チバQ
:2010/07/17(土) 12:24:53
http://www.gifu-np.co.jp/senkyo/22saninsen/kikaku520100630_1.shtml
(2)比例の戦い 組織票の争奪戦激化
2010年 6月30日
選挙区候補者の事務所で支持を訴える比例候補者(手前)。党、候補者、支援団体など、それぞれの思惑が交錯する=岐阜市内
政権交代後初の参院選(7月11日投開票)比例代表の戦いは、従来各党の支持基盤となってきた各業界団体の構図の変化や新党の乱立などで、票の奪い合いがこれまで以上に激化。県内でも岐阜選挙区(改選数2)の戦いとともに、与野党がそれぞれ激しい攻防を繰り広げている。
民主は昨夏の衆院選比例で獲得した53万票以上を目指すが、民主県連最大の支持団体連合岐阜は、同党から出た産業別労働組合の組織内候補11人を推薦、集票を図る。産別候補の大半は岐阜ではなじみが薄いため、選挙区の現職山下八洲夫候補(67)、新人小見山幸治候補(47)とセットで集会や電話作戦を展開。山下、小見山陣営も相乗効果に期待する。
非拘束名簿式のため各産別とも個人名での投票を呼び掛けるが、「組合員と家族以外に比例候補者の名前を書いてくれる人は見込めない」(三尾禎一連合岐阜会長)のが現状。まずは徹底的に組織の引き締めを図る。
連合岐阜幹部は「タレント候補が来ても動員はかけない。産別は個人票を食われ、自らの首をしめることになる」と警戒する。身内をも相手とする戦いだ。
全国で35人の比例候補を立てた自民。党県連は、各支援団体の比例候補に県議を割り当て、それぞれ県内1万票を目標に活動させ、選挙区の新人渡辺猛之候補(42)の得票アップにもつなげたい考え。
支持団体離れや党員減少などは進むが、猫田孝選対委員長は「(民主と自民)二またで支援する団体でも、比重を自民に置いている団体はある」と強気。党への確実な票を見込める期日前投票を重視し「投票証明書を必ずもらってくること」と指示、組織を引き締める。
共産は、最大目標の比例の5議席確保のため、全国650万票、県内では10万票を目標とする。関市出身で県委員会が重点候補とする新人河江明美候補(45)と選挙区の新人の鈴木正典候補(46)とセットで非民主、非自民の立場を訴えて党勢拡大を目指す。
公明は、岐阜選挙区には候補者を立てず、比例に絞った戦い。県本部は現職荒木清寛候補(54)を重点候補として戦う。県内14万票が目標だが、前回衆院選比例からの上積みが必要。岩花正樹代表は自公連立政権時代の関係から「公明支持者は必ず選挙区で自民候補に投票する」と語る。一方で、来春の統一地方選も見越し「比例でどの程度自民が協力してくれるか」とも述べ、自民からの“見返り”に期待する。
連立政権を離脱した社民も県内は比例一本で、目標は3年前の前回参院選から2割上積みした4万6千票。県連合は護憲と平和を旗印に、ぶれた民主との違いを鮮明化させ、存在感を示す考えだ。
(参院選取材班)
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チバQ
:2010/07/17(土) 12:25:57
http://www.gifu-np.co.jp/senkyo/22saninsen/kikaku520100701_1.shtml
(3)業界団体 民・自を「両てんびん」
2010年 7月 1日
候補者の訴えに聞き入る県歯科医師連盟の会員ら。政権交代後、自民、民主両にらみの選挙協力に転じた=可児市内
昨年の政権交代を受けて、参院選岐阜選挙区(改選数2)では、長年自民党を支えてきた各種業界団体が民主党候補と自民党候補を横並びで推薦、「両てんびん」にかける傾向が目立つ。ただ、これまでの人間関係や国政と県政のねじれもあり、建前では割り切れない本音も漏れる。
県歯科医師会の政治団体・県歯科医師連盟(県歯連)は、民主現職の山下八洲夫候補(67)と自民新人の渡辺猛之候補(42)を推薦、民主新人の小見山幸治候補(47)を支援する。
「歯科医療の診療報酬を2・09%引き上げたのは民主党政権の成果だ」。山下候補は6月、岐阜市内で開かれた県歯連理事会で与党の実績を強調した。
その5日後、県歯連は可児市で渡辺候補の集会を開催。元自民県議の渡辺候補は「県議会で自民党は県民の歯・口腔(こうくう)の健康づくり条例策定に努力した」と誇った。
県歯連が同選挙区で民主候補を推薦、支援としたのは「政権政党でないと政策実現ができない」(高木幹正県会長)という現実から。一方で「県議会で7割の議席を占める自民の影響力は絶大」として自民党県連との関係も重視、党の職域支部も続ける。実際、本年度の歯科関係の県予算は約5千万円で県歯科医師会への委託事業も多い。
かつて自民一辺倒だった業界団体のうち、県土地改良政治連盟は今回、自主投票に転じた。民主だけを推薦するのは郵政民営化見直しを求める郵政政策研究会県本部など一部。県建設業協会と県農協農政連盟は渡辺、山下の両候補を推薦したが県医師連盟は渡辺候補を推薦、山下候補は支援にとどめた。県看護連盟と県薬剤師政治連盟は渡辺候補を単独推薦するなど、軸足を自民党に置く団体が多い。
自民党からの支援団体はがしに努めた民主県連の伊藤正博幹事長は「新たな支持層の開拓はできたが、信頼を集め切れていない」とし、自民県連の猫田孝幹事長は「これまでの長いつながりがあり、票はうちに流れる」とみる。
実際、並列推薦の団体は出陣式に幹部を割り振るなど形式的な協力がほとんどで、地域や支部の票割りに踏み切る団体は皆無。県歯連も「会員に選択肢は示した。あとは自主投票」と割り切る。ある幹部は「組織の決定に矛盾はないが、自らは自民党員。心情的には割り切れない部分がある」と漏らす。
推薦団体数では現職に及ばない小見山候補は、団体への協力も求めながら「とことんクリーンな政治を実現する」と無党派層への訴えを重視。共産新人の鈴木正典候補(46)は「民主、自民の掛け持ちでは組織票固めができないはず」と食い込みを目指す。
(参院選取材班)
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チバQ
:2010/07/17(土) 12:27:14
http://www.gifu-np.co.jp/senkyo/22saninsen/kikaku520100702_1.shtml
(4)投票率の行方 無党派層の動向注視
2010年 7月 2日
公示翌日から始まった期日前投票。投票率を予測する一つの目安として各陣営が注目している=1日午前、岐阜市役所
支持政党を持たない、いわゆる無党派層の動向が結果に大きく影響する近年の選挙。昨夏の衆院選では民主党が「政権交代」のキャッチフレーズと、子ども手当など家計に直結するマニフェスト(政権公約)で無党派層の心をつかみ大勝、政権交代を果たした。“風”に左右される無党派層の動向は、陣営が気に懸ける投票率に直結する。11日投開票の参院選岐阜選挙区(改選数2)でも、各陣営はさまざまな思惑や戦略をもって無党派層に働きかける。
昨年の衆院選で民主党は県内比例票の44%を獲得、自民党に15?の大差をつけた。ただ本紙の公示前県民アンケートでは、支持政党1位は自民の38%。民主の17%を大きく上回っていた。この時「支持政党なし」と答えた無党派層は29%。無党派層の多くが民主を支持したとみられる。
今回の参院選公示前アンケートでも無党派層は47%を占めたが、このうち19%が民主に投票するとし、自民の6%を上回った。
選挙戦に入り、各陣営は「街頭での盛り上がりはいまひとつ」と口をそろえ、投票率は3年前の参院選岐阜選挙区の投票率(61・47%)に届かないと予想する陣営が多い。
民主現職の山下八洲夫候補(67)の陣営は「今の雰囲気では60%を下回る」とみている。無党派層頼みでなく、与党現職の強みを生かして、支持基盤の労組はもちろん、推薦を取り付けた従来自民寄りの業界団体にも実績をアピール。組織票を確実に固めることに力を注ぐ。
一方、民主新人の小見山幸治候補(47)の陣営は、無党派層に名前を売り込むなどして浸透に懸命。選対は「有権者の2〜4割の人が投票先を決めていない」と分析、浮動票を獲得して票の上積みを図るため、街頭などに出て候補者の露出度を高め、無党派層へ働きかける。陣営は60%以上の投票率を期待する。
自民新人の渡辺猛之候補(42)の陣営は、民主党候補との並立推薦を行った業界団体が相次いだため、従来の組織票が読めない状況。無党派層対策を重視し、岐阜選挙区で最も若い候補とアピール。街頭活動に力を入れる。一方で組織固めにも余念がない。陣営幹部は「投票率は55〜60%程度」とみる。
共産新人の鈴木正典候補(46)の陣営も「民主党の公約破りに裏切られた国民は、自民も民主もだめという思いになっている」と、二大政党を見切った無党派層に期待。精力的な街頭活動で党勢拡大と投票率アップを図り、従来の支持層を超えた票の積み上げを目指す。
各陣営とも重視するのは期日前投票。先月28日発表された中間状況では、前回同期比18%増と好調で、各陣営とも党員や支持団体に積極的な投票を呼びかける。
(参院選取材班)
7812
:
チバQ
:2010/07/17(土) 12:28:15
http://www.gifu-np.co.jp/senkyo/22saninsen/kikaku520100703_1.shtml
(5)統一選見据えて 県政勢力争いへ布石
2010年 7月 3日
自民の勢力維持か、民主の台頭か―。来春の県議選は、参院選岐阜選挙区の結果が影響する=1日、県議会本会議場
参院選公示後も続いた県議会(定数46=欠2)の一般質問。最大会派・県政自民クラブ(30人)の議員が登壇するたびに議場から大きな拍手が鳴り響く。県政与党として強力な発言力を持つ自民ク。対する国政与党・民主系の県民クラブは8人。来春の統一地方選で地方議員の大幅増をもくろむ民主にとって、参院選は党勢拡大の試金石となるが、地方の組織力に勝る自民も統一選を見据え総力戦を展開している。
県議会は現在、補選のある加茂郡を除く26の選挙区のうち、25選挙区に自民の県議が名を連ね「空白区」は羽島郡のみだ。
民主県連の最大の弱点は地方議員のぜい弱さ。県連幹部は「統一選で勢力を拡大するためには、参院選での勢い付けが必要不可欠」と強調する。
参院選での各市町村別得票数は県議、首長、市町村議選での候補者擁立へのバロメーター。民主県連は各地の票の掘り起こしのため、参院選岐阜選挙区(改選数2)に2人の候補者を擁立した。
県議選に全選挙区での候補者擁立を目指す伊藤正博県連幹事長は「参院選で(県連の)政治スクール受講生を自身が興味を持つ地域に割り当てている」と来春への布石を打っていることを明かし、「国政与党の責任を強調して各地で地歩を固め、地方選へ弾みをつける成績を残す」と、2候補による票の底上げに期待する。
自民も参院選を「統一地方選、次期衆院選への前哨戦」(猫田孝県連幹事長)と、きめ細かい選挙戦を30人の県議に指示する。猫田幹事長は選対で「県議出身の同志のために精いっぱい頑張ろう」とゲキを飛ばす。その言葉には「各県議が自分の選挙として戦うことが、各選挙区で民主の芽を摘み、現職の勝利につながる」との思いがある。
恵那市(定数1)の自民県議は、参院選岐阜選挙区の党新人候補が40代であることから、若い世代や無党派層への働き掛けを強める。「恵那市は民主現職が強い地域。自分の選挙のつもりで戦っている」と必死だ。
岐阜選挙区に新人を擁立している共産党県委員会の想厨子久芳書記長は「選挙は政党選択の場で、国政から地方選まで一連のもの。統一地方選を控える今回は、党への支持を固めることが重要」と強調。「候補者が地方へ回る時、県議や市議が顔を見せることが大切」とし、岐阜市での第一声は司会を地元県議が務めた。
参院選で自主投票を決めている公明の岩花正樹県本部代表は、水面下での自公協力に期待する。その“見返り”として、統一選で自党候補を立てない選挙区での自民県議との協力の可能性を否定しない。
今年最大の政治決戦は、来春以降の県内政界図を強く意識した戦い。結果が注目される。(参院選取材班)
=おわり=
7813
:
チバQ
:2010/07/17(土) 12:30:32
藤井存在感ねーなー
額賀・宗男と同格だった頃もあったのに
http://www.gifu-np.co.jp/senkyo/22saninsen/22san20100629_3.shtml
可茂地域、し烈な争い 鍵を握る「藤井票」
2010年 6月29日
自民新人候補の地元決起大会には藤井孝男後援会員の姿も多く見受けられた。特に可茂地域では“藤井票”の行方が注目される=28日午後9時3分、美濃加茂市太田町、プラザちゅうたい
自民党を離党し、たちあがれ日本に参加した藤井孝男元運輸相は、参院選岐阜選挙区(改選数2)で推薦する自民新人渡辺猛之候補(42)を、全面的に支援、参院で民主の過半数阻止を目指している。一方、藤井氏支持者は多くが今も自民党員で、藤井氏の離党に疑問を示し、わだかまりがあるのも現状。民主陣営は新党と自民との分かりづらい関係を突いて、藤井氏の支持者らを切り崩したい考え。共産陣営も離党しながら自民候補を応援する藤井氏を冷ややかに見つめる。「藤井票」の行方が注目されている。
与党は支持者切り崩し
美濃加茂市、加茂郡、可児市、可児郡は藤井氏後援会と自民党支部がほぼ一体といえる地域。27日夜の可児市文化創造センター、28日夜の美濃加茂市・プラザちゅうたいであった渡辺候補の集会には、多くの藤井氏支持者が詰め掛けた。
藤井氏は「自民と協力できるところはする」「渡辺候補は藤井個人としても後援会としても応援している」と語り、渡辺候補とがっちり握手した。
参加した加茂郡白川町の会社員は「2人とも同じ地域の代表として応援する」とわだかまりはない。ただ、同市の自民党関係者は「支持者らに電話を掛けると、藤井さんの行動への批判もある」と、これまで一枚岩だった支持者の間にも変化があることを明かす。
民主にすれば3年前の参院選の衆院小選挙区別の得票で、唯一勝てなかったのが藤井氏の地元の岐阜4区。ここで大差を付けられ、全県で2位にとどまった。特に美濃加茂市、加茂郡の強力な藤井地盤に食い込めなかっただけに、今回の藤井氏の動きを批判し、勢力を伸ばしたい考えだ。
民主党関係者は「藤井氏への批判をあちこちで聞くが、その声が具体的な動きになってくるかは未知数」とするが、「与党の強みで医師会、農協などこれまで入れなかったところにも窓口はできた。この動きと批判の声をうまく吸収して保守層に食い込みたい」と支持層拡大を狙う。現職の山下八洲夫候補(67)、新人の小見山幸治候補(47)とも同地域での企業回り、個人演説会、街頭活動に熱を入れる。
共産新人の鈴木正典候補(46)の陣営は「藤井氏は自民党を出たと言うが、自民党の人気がなくなったから看板を掛け替えようというだけの離党」と冷ややかに見ながら、反自民票の取り込みに力を注いでいる。
(参院選取材班)
7814
:
チバQ
:2010/07/17(土) 12:31:34
http://www.gifu-np.co.jp/senkyo/22saninsen/22san20100629_1.shtml
板東さんが応援演説 山下候補への支持訴え
2010年 6月29日
山下八洲夫候補の支持を呼び掛ける板東英二さん=岐阜市神田町
タレントで野球解説者の板東英二さんが28日、参院選岐阜選挙区(改選数2)に立候補している民主党現職山下八洲夫候補(67)の応援のため岐阜市を訪れ、名鉄岐阜駅前などで演説した。
同市神田町の選挙事務所から同岐阜駅前まで山下候補と並んで歩き、市民に気さくに声を掛けるなどして候補者をPR。駅前でマイクを握り「国政の安定には、同世代で働き盛りの山下さんの力が必要」と強調し、「(現在の)ドラゴンズと同じ3位じゃだめだ」とユーモアも交えて支持を訴えた。この後、市街地を回り、スーパー前でも演説した。
7815
:
チバQ
:2010/07/17(土) 12:35:33
>>7694
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/feature/shizuoka1278943611730_02/news/20100712-OYT8T01158.htm
2人擁立 票伸びず
民主
再選から一夜明け、演説する藤本氏(右)と牧野・民主党県連会長(12日朝、JR静岡駅南口で) 「2人区は全部1勝1敗。1人区はたくさん落とした。戦略が明らかに間違っていた」。開票翌日の12日午前8時。再選を果たしたばかりの藤本祐司氏はJR静岡駅南口で、拡声機を手に厳しい表情で話し始めた。
民主党県連は参院選で、小沢一郎・前幹事長が推し進めた「複数区には複数候補を擁立」の方針に最後まで翻弄(ほんろう)されたと言ってよい。藤本氏に続く2人目として小沢氏が新人の中本奈緒子氏を擁立し、これが原因で党本部と県連が対立。県連は藤本氏のみを支援し、中本氏は家族らが選挙戦を手伝う変則的な態勢になった。
小沢氏が狙ったのは、複数区で複数の候補者を競わせて選挙区で議席を一つでも増やすとともに、比例選でも票の上積みを図ることだった。民主党政権の基盤を安定させるため、小沢氏からすれば当然のことだったが、この原則を該当する県に例外なく適用したため、必ずしも基盤が整わない地方組織には深刻な波紋を広げることになった。
静岡県の場合、党本部と県連、藤本氏側と中本氏側との亀裂につながっただけではない。選挙の結果を見ても、藤本氏と中本氏の得票の合計は69万2377票。2007年の前回参院選静岡選挙区で榛葉賀津也氏が1人で獲得した82万3184票を大きく下回った。比例選で民主党が獲得した票も、前回は約71万票(得票率41%)だったのが、今回は約56万票(同32%)にとどまった。数字だけ見る限り、2人擁立戦略はあまり効果を上げていない。
読売新聞社と日本テレビ・同系列局が行った出口調査では、選挙区での無党派層の投票先は藤本、中本両氏合わせても約3割。みんなの党の河合純一氏に届かなかった。民主党支持層の投票先でも2人で約7割にとどまり、足元の支持層さえ固めきれなかった。
選挙前に突然浮上した消費税問題。藤本氏の選対本部長を務めた牧野聖修・県連会長(衆院静岡1区)は12日の記者会見で「いきなり冷や水を浴びせられた。影響はあった」と述べたが、出口調査では「消費税の引き上げが必要」と答えた人が約6割に上り、「必要と思わない」は約2割にとどまった。消費税問題が民主党苦戦の原因になったと断定するには疑問が残る。それよりも、牧野氏や藤本氏は「政権交代後のトップのぶれ」を指摘する。
鳩山政権時代の米軍普天間飛行場の移設問題や「政治とカネ」の問題などは、政権や民主党に対する信頼を失わせるものだった。菅首相の消費税発言にしても、消費税を巡る議論の中身よりも、それを持ち出すタイミング、発言の変転が有権者の戸惑いと疑念を生んだ。「私たちは政権政党になって謙虚さを失った。政権政党として未熟だった」。自戒を込めて藤本氏は語る。
民主党は昨夏の衆院選で、比例選を含め9人の衆院議員を県内で誕生させ、地方組織の強化につながるかと思われた。しかし、今回藤本氏の得票がトップだった自治体は5市町のみ。「まだまだできたはずだ。緊張感が生まれるのが遅かった」。陣営幹部は不満げだ。「連合と党県連が入って藤本氏はこの数字。組織のない河合氏は36万、中本氏は20万。連合がなくなったら民主党はどうするのか」。連合静岡の吉岡秀規会長が開票結果を見ながら語る。与党になって最初の国政選挙の結果は、民主党にとっては苦いものだった。
◇
政権交代後初の本格的な国政選挙となる参院選が終わった。県内の主な政治勢力の戦いを振り返る。
(2010年7月13日 読売新聞)
7816
:
チバQ
:2010/07/17(土) 12:36:12
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/feature/shizuoka1278943611730_02/news/20100713-OYT8T00882.htm
ほど遠い完全復活
自民
選挙期間中の7月4日夜、静岡市葵区の青葉公園で岩井陣営が開いたトークショー。若者の参加は今ひとつだった 「昨年、本当に自民党が自信をなくしていたなかで補選に挑み、さらに何とかもう一度、自民党本来の力を取り戻したいと頑張ってきた。トップ当選でき、こんなにうれしいことはありません」
参院選静岡選挙区で初当選した自民党の岩井茂樹氏は12日、県議会で開かれた党所属議員による祝勝会の席上、感極まって涙を浮かべ声を詰まらせた。
昨年7月の知事選で公明党とともに推薦した候補が、民主党や社民党などが推薦した川勝平太氏に敗れたことが、自民党の長い「後退」の道の始まりだった。翌8月の衆院選では県内8小選挙区の候補者が全敗。岩井氏が挑戦した10月の参院静岡選挙区補欠選挙も民主党候補に敗れた。しかもこの後、県議会の党会派の分裂、県議会副議長選を巡る党所属議員の「造反」と、組織の結束を揺るがす出来事が相次ぎ、県政界で長く自民党が占めてきた威信と地歩は大きく低下・後退した。
◆
今回の参院選静岡選挙区で自民党がとった戦略は、「守りの選挙」だった。とにかく党内の支持を固めて1議席を死守するため、参院補選に出馬し、すでにある程度知名度があった岩井氏を再び担ぎ出した。選挙戦でも岩井氏は「政治を変えるために、まず自民党を変える」と訴え、自信を失い不満を募らせている保守層にアピールしようと必死だった。「うちは内向き、内向きの選挙をやっています」。陣営幹部自身がそう認めるほどだった。
結果は、2007年の前回選で当選した牧野京夫氏が獲得した票を約5000票上回る55万4459票で初当選。県連の植田徹幹事長は12日の記者会見で「ひとえに党下部組織の皆様が一致団結したたまもの」と感謝の言葉を述べた。
一見すると、自民党への支持は回復し、悪い流れを断ち切ることができたようだが、岩井氏が民主党の藤本祐司氏らをおさえてトップ当選したのは、鳩山前内閣の稚拙な政権運営など、この10か月間の民主党政権に対する有権者の厳しい評価が原因とみられる。
県連会長の塩谷立・元文部科学相(衆院比例東海ブロック)は10日夜、静岡市の岩井氏の事務所の打ち上げで「今回は絶対に負けられない選挙だったが、鳩山首相から菅首相に交代し、内閣支持率がV字回復した時は正直、『これは参ったな』と思った」と述べている。自分たちに有利な条件を設定してゲームを進めるのが強い組織であり、ゲームには勝っても、勝敗を決める主要な要因を握ることができない組織に活力は生まれにくい。
◆
自民党の勝利が手放しで喜べるものでないことは、今回の比例選の県内の得票数(率)を見てもわかる。自民党は45万1000票(26・26%)で、やはり選挙区選で民主党と議席を一つずつ分け合った07年の50万7000票(29・18%)より5万6000票減らし、得票率も2・92ポイントダウン。全国的には大敗した民主党の55万7000票(32・48%)とは10万6000票も差をつけられている。自民党に支持が戻っているとは言い難い。
「自民党は、どこの街頭演説に行ってもお年寄りばかりだった。その人たちが自民党を支えてきたのは間違いないが、これからは若い世代で組織をつくっていかないと選挙に勝てない」。党県連の若手幹部が選挙戦を振り返る。この幹部は「今回は候補者が若く、相手のミスもあって勝てたが、これで次の衆院選も勝てるとは思わない」と不気味な「予言」も口にした。自民党再生への道のりはまだ始まったばかりだ。
(2010年7月14日 読売新聞)
7817
:
チバQ
:2010/07/17(土) 12:37:08
http://mainichi.jp/area/shizuoka/archive/news/2010/07/13/20100713ddlk22010188000c.html
妥協の均衡:’10参院選/上 民主党 「政権交代」に代わる旗なく /静岡
民主党が大敗し、自民党が復調の兆しをみせた、11日投開票の参院選。6人が立候補した静岡選挙区(改選数2)は、自民党と民主党の候補者が議席を分け合い、01年からの構図が続く結果となった。その底流には、厚い基盤を築いた2大政党が実質的に共存してきた参院選の枠組みを保とうとの暗黙の「妥協」がなかっただろうか。投票率が57・37%にとどまり、有権者の関心を呼べなかった今回の選挙戦を振り返った。【参院選取材班】
◇守りの選挙強いられ
テレビで「当確」が報じられた11日夜。民主党県連の牧野聖修会長(静岡1区)が目を見開いてすっくと立ち上がると、連合静岡の吉岡秀規会長を探し、手を固く握りしめた。
再選をかけて参院選静岡選挙区に出馬した、同党現職、藤本祐司氏(53)が静岡市葵区に構えた事務所。組織を固める「守り」の選挙戦をしのいだ、安堵(あんど)感が漂った。
事務所からの一報で約15分後、事務所に駆け付けた藤本氏も、ほっとした表情を見せた。「1議席を確実に取りに行くという県連の判断は正しかった」と振り返った。
この選挙で、県連と連合静岡は藤本氏の支援に集中した。民主党が「2人目」の候補者として擁立した新人、中本奈緒子氏(31)を事実上、切り捨てた。党本部も知名度の高い閣僚らの応援を、藤本氏1人に絞り込み、自民党が擁立した新人、岩井茂樹氏(42)に次ぐ2議席目に、何とか食い込んだ。
◇ ◇
「民主党は若者に希望を与えているのか」「がっかりだ」「新しい風を起こさないと参院選は厳しい」−−。
4月中旬、三島市内で同党の支援者集会が開かれた。壇上の細野豪志衆院議員(静岡5区)が浴びたのは、厳しい言葉だった。
藤本氏が5月中旬、選挙準備を進めるため事務所を開いた。事務所前に立った牧野会長に突然、初老の女性が詰め寄った。「民主党は約束守りなさいよ」。当時、鳩山内閣の支持率は下落し続けていた。
◇ ◇
その鳩山前首相が6月に退陣。民主党は菅直人首相を押し立て出直しを図った。しかし参院選の公示直前、菅首相が唱えた消費税増税論議もあって、支持率の回復は一時的なものにとどまった。
昨年8月の衆院選で、民主党は圧倒的な有権者の支持を得て政権の座を自民党から奪い取った。それから約10カ月がたち、党を取り囲んだ有権者の熱気は冷え始めていた。
この選挙で藤本氏と中本氏の得票数は合わせて約69万票。これだけをみれば、自民党が擁立した岩井氏の約55万票に勝利した形だ。しかし民主党は07年の参院選で新人、榛葉賀津也氏(43)を擁立し約82万票を得ていた。
結党以来、掲げ続けてきた「政権交代」。それに代わる「攻め」の旗を掲げられずに迎えた今回の参院選。藤本氏や、支援する県内選出の国会議員が訴えたのは「この流れを進めるのか、止めるのか」という、「守り」の言葉だった。
7818
:
チバQ
:2010/07/17(土) 12:38:54
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20100714ddlk22010138000c.html
妥協の均衡:’10参院選/中 自民党 危機あおり、団結強化 /静岡
◇党勢回復の課題なお
11日夜、自民党新人、岩井茂樹氏(42)の選挙事務所は「久しぶりの勝利」に沸いた。
「絶対に負けられないという気持ちが一つになった」。県連の塩谷立会長が顔を真っ赤にしてこう語った。塩谷氏は県内で唯一の同党衆院議員。昨夏の衆院選で同党は県内8小選挙区で惨敗し、塩谷氏も小選挙区で敗れ、比例で復活していた。
自民党は昨年7月の知事選以来、8月の衆院選、10月の参院補選と県内の大型選挙で立て続けに敗北した。敗れた相手は、いずれも「民主党」だった。
◇ ◇
選挙戦最終日の10日午前9時。静岡市清水区の自民党県連清水支部の事務所に、約50人の支部幹部がひしめき、熱気が満ちていた。
「最後の最後まで」。こう大書された紙が壁に張られていた。岩井氏の陣営からファクスで届いた紙だった。支部幹部は「これだけ人が集まった選挙戦は過去になかった」と話した。
自民党の今回の参院選を通底したキーワードは「危機感」だった。昨年の「3連敗」は、自民党内の足並みを確実に乱していた。
自民党県議団は昨年11月、二つに分裂。1955年の結党以来、県政の過半数を占めてきた最大勢力が割れた。背景にあったのは、民主党の推薦で当選した川勝平太知事。徹底批判の野党か、政策ごとの是々非々か−−。分裂は、こうした路線対立が引き金だった。
ただ、離党者が出る事態には発展しなかった。逆風は痛感していた。しかし11年春には統一地方選が控える。県議選でぶつかるのは民主党候補だった。支持者と関係を築いてきた「自民」の看板は簡単には手放せない。
ところが5月18日、足並みの乱れが表面化した。県議会の副議長選で、自民党が推した候補が、民主党系の会派「平成21」の推薦候補に敗北した問題だった。自民党は分裂したとはいえ、結束すれば依然、過半数。敗れたのは「造反者」がいたためだ。同党県連は同月31日、「造反者」として3人を除名や離党勧告の処分にした。厳罰とも映る処分を、支部幹部は「団結を演出する狙いがあった」と解説してみせた。
◇ ◇
ただ、選挙結果は、組織頼りの限界も浮き彫りにした。岩井氏の得票は約55万票。最多得票ではあるが、自民党は候補を1人に絞り込んで全面的に支えながら、2人を擁立した民主党の合計得票数約69万票に及ばなかった。自民党は勝った。しかし「党勢の回復」という重い課題は依然、背負い続けている。
7819
:
チバQ
:2010/07/17(土) 12:39:47
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20100715ddlk22010190000c.html
妥協の均衡:’10参院選/下 みんなの党 2枠の壁、厚く /静岡
◇地方組織拡大に課題
14日朝の、JR静岡駅北口地下広場。「ありがとうございました」。通勤や通学を急ぐ人の流れに向けて、白いつえを手に河合純一氏(35)がひたすら頭を下げ続けていた。
3日前に投開票された参院選静岡選挙区(改選数2)から出馬し、敗れていた。「これからも頑張って」。女性が歩みを止めて声をかけた。河合氏は笑顔で「頑張ります」と応じた。河合氏は敗戦の翌朝から県内でJR浜松駅前や沼津駅前などを回り、あいさつ行脚を続けていた。
全盲のハンディを乗り越え、中学の教壇に立つ夢をかなえた経歴。そして「パラリンピック競泳金メダリスト」の肩書−−。選挙でメディアの注目を集め、知名度を高めた。他党は河合氏の衰えない政界進出への意欲をかぎ取り、「来春の県議選に出馬するのでは」(自民党県議)と、新たなライバルの出現を警戒する。
◇ ◇
みんなの党は今回、全国で21選挙区に候補者を擁立した。このうち得票率がトップだったのは、渡辺喜美党代表の地盤がある栃木選挙区(改選数1)の25・01%。河合氏は、これに次ぐ20・94%の得票率だった。比例代表の得票も全国8位の15・18%に上り、党躍進に貢献したのは間違いない。
だが、同党が当選者を生んだのは東京(改選数5)、神奈川(改選数3)、千葉(同)の3選挙区。いずれも改選数3以上の大きな選挙区だ。民主党でも自民党でもない第三の選択を提供する、と訴えた同党は、逆に改選数2以下の選挙区で2大政党の厚い壁にはね返された。
◇ ◇
この結果を、河合氏陣営はどう見ているのか。選対本部長を務めた大岡敏孝県議(無所属)は「今の政権に不満を持つ有権者のうち、より多くが自民党に流れた。自民党には信頼感があると判断したのだろう」と話す。
みんなの党が幅広い信頼を得るには地域での活動が不可欠といえるが、党所属の議員は県内では井口哲男・沼津市議1人だけ。訴えを広げる基盤はぜい弱だ。河合氏を支えた県内の政治家も今、党との距離を探っている段階で、大岡氏も入党について「まだ分からない」と口を濁す。
河合氏は近く、今回の出馬にあたって設立した党静岡支部の存廃について党側と話し合う。ただ、「来春の統一選に向けて頑張れ、と言われても、党からの金銭的な支えがないと存続は難しい」と不安を明かす。党が河合氏、そして静岡県民にどう向き合うのか。その先行きは不透明だ。
7820
:
チバQ
:2010/07/17(土) 12:41:11
http://www.shizushin.com/news/feature/sanin10/kikaku/12/20100713075241.htm
検証 夏の攻防
(上)自民 党勢復調へ一定の成果
2010/07/13
参院選静岡選挙区で岩井茂樹氏(42)がトップ当選を果たした11日夜。知事選、衆院選、参院補選と続いた敗戦に歯止めをかけ、自民党県議らは口々に「党県連の存亡をかけた危機感を、一つの力にすることができた」と勝利に活気づいた。
岩井氏は昨年10月の参院補選落選から県内をくまなく歩き、県連全支部を巡回した。「演説がなってない」など厳しい直言も受けながらも、持ち前の行動力で捲土(けんど)重来を期した。原木敏之選対事務局長(69)は勝因を「奇策でなく、繰り返し自民支持者に足を運ぶことだった」と振り返る。
選挙戦中盤。自民党支持層の岩井氏離れが世論調査などの数字でも顕著に表れた。自民を離れた票が、静岡選挙区でも台風の目となったみんなの党にも流れているとの情報も入った。
終盤にかけて岩井氏陣営は、全県に送り続けた選対ファクスニュースで「追いつかれている」と組織を猛烈に引き締めた。公明党関係者とは水面下の接触を続け、一定の支持獲得に力を入れた。岩井氏自身はキャッチフレーズの「保守一徹」と「変えるチカラ」の言葉を繰り返し訴え、自民支持層のつなぎ留めに必死だった。
公示から6日目の6月29日。JR藤枝駅前での街頭演説は小泉進次郎衆院議員(29)、衆院静岡2区支部長に決まったばかりの井林辰憲氏(33)をそろえた。岩井氏が自民党の候補としては若い世代であることをアピール。「若手による変革」。先輩格の牧野京夫参院議員は声を張り上げた。
徹底的な正攻法と若さを前面に打ち出した訴え。投票日の出口調査では伝統的に強い60代の支持で民主候補に後れを取った半面、新たに20、30代で6人中、最も支持を獲得し、トップ当選の要因になった。
岩井氏の獲得票は55万4千票余り。全盛期に自民が参院選で獲得していた票の3分の2にすぎない。民主党が擁立した2人の得票合計69万2千にも遠く及ばない。民、自に嫌悪感を示した有権者は、組織も準備期間もなかったみんなの党の新人に36万票を投じた。
11日夜、岩井氏当確の一報が入る前、最終得票の試算を静岡市駿河区の事務所で党県連会長の塩谷立衆院議員らが分析していた。塩谷氏は万歳が終わると、事務所の奥で党の選挙を支えてきたベテランスタッフたちと顔をしかめ、こう語った。「みなさんの支援のおかげだが正直、まだ(自民党の得票が)足りない。県連組織を充実させ、結束をもっと固めたい」
空席のままの衆院静岡5、6、7区の支部長の早期決着や、来年の統一地方選に向けた党勢拡大、減り続ける党員のつなぎ留めと無党派層への支持獲得―。自民党県連が真の再生を図るための課題は少なくない。
◇−−−−−◇−−−−−◇
みんなの党が参戦し、混戦となった参院選静岡選挙区は民主、自民が議席を分け合った。各党の17日間の戦いと今後の課題を探った。
7821
:
チバQ
:2010/07/17(土) 12:41:54
http://www.shizushin.com/news/feature/sanin10/kikaku/12/20100714090016.htm
検証 夏の攻防
(中)民主 組織固め「共倒れ」回避
2010/07/14
「2人立てれば、党勢拡大につながると言った小沢さんの考え方ははずれた」。民主党現職の藤本祐司氏(53)が2度目の当選を決めた11日夜、牧野聖修党県連会長は喜びに沸く事務所で、小沢一郎前党幹事長の参院選戦略をこう切り捨てた。
小沢氏が3月、新人中本奈緒子氏(31)の擁立を発表。県連がこれに反対し、一時は藤本氏の選挙資金や県連活動費の支給が止められた。菅内閣発足で、県連は新執行部と和解して中本氏の擁立を渋々受け入れた。公示後、党本部は事実上、藤本氏の支援に軸足を置いたものの、最後まで「共倒れ」の懸念が付きまとった。
公示1週間後の6月30日、藤本氏の事務所で選対会議が緊急招集された。一部世論調査で藤本氏が自民党新人の岩井茂樹氏(42)、みんなの党新人の河合純一氏(35)に先行されているとの結果が出たためだった。
会議では72万票の得票目標を60万票に下方修正。衆院選小選挙区ごとの目標も6区は10万7千票から9万票に、2区は9万2千票から7万票になどと引き下げ、「絶対得票最低ライン」として責任を明確化した。
選対幹部は(1)党の支持・支援者を固める(2)業界団体対策を強化(3)終盤の主要集会への総動員―を示し、「ほかは何もしなくていい。この3点を徹底してくれ」とげきを飛ばした。
県連は党の組織固めや業界・浮動票の取り込み、連合静岡は労組票固めの役割を担ってきたが、なりふり構わず「内を固める」作戦に転じた。
静岡新聞社の出口調査で、藤本氏は民主党支持者の半数弱から得票した。しかし2割以上が中本氏、さらに2割弱が河合氏に流れた。「支持政党なし」の層は河合氏が3割超で6候補中トップ。藤本氏は3割弱で2番手に付けたが、中本氏も1割超を獲得した。中本氏と河合氏に前後を挟まれ、藤本氏が「組織を固める守りの選挙」に追い込まれた事情がうかがえる。
「組織のない中本氏(21万票)や河合氏(36万票)の票を考えると、あれだけ組織を動かして49万票では割に合わない」
連合静岡の吉岡秀規会長は、支持を広げられなかった県連に苦言を呈した。
藤本、中本氏の得票合計約69万票は3年前の参院選で同党の榛葉賀津也氏が獲得した約82万票より10万票以上少ない。県連幹部は「組織が割れたら共倒れした。(新人の藤本氏と現職で組織を二分し、後々までしこりを残した)6年前の参院選を教訓に結束して正解だった」と強調する。
昨夏の衆院選で、比例復活を含め県内全8選挙区に民主党議員が誕生。今回の参院選は“フルキャスト”で臨んだ初の選挙戦だった。同党県議は「来春の統一地方選につながる選挙にしたかったが、それどころじゃなかった。戦略を練り直さないと」と表情を引き締めた。
7822
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チバQ
:2010/07/17(土) 12:42:51
http://www.shizushin.com/news/feature/sanin10/kikaku/12/20100715072848.htm
検証 夏の攻防
(下)第三極 健闘みんな、地方に波紋
2010/07/15
「自民も民主も『勝った』と胸を張れないのが今回の参院選。国民と県民の、第三極への期待が高まったということ。県内でもこの動きは出てくるはず」
自民党から除名処分を受け、参院選でみんなの党新人の河合純一氏(35)の支援に回った浜井卓男県議は、参院選後の県内政局をこう分析した。
静岡選挙区で敗れたものの、約36万票を集めた河合氏。党本部は最重点地区に位置付け、選挙応援のため党所属国会議員6人すべてが県内入りした。「組織も資金もしがらみもない。自民でも民主でもない選択肢がある。静岡から日本を変える」。選挙戦では、第三極の意義を強調し続けた。
投票日の出口調査では無党派層の34・6%に支持を広げた。民主支持層の17・6%、自民支持層の13・7%が河合氏を選択し、二大政党の屋台骨を揺るがした。県内比例票は民主、自民に次いでみんなが26万票を獲得し、公明党を6万票も上回った。
5月下旬、河合氏の擁立会見に際し、本紙インタビューに応じた渡辺喜美党代表は「河合氏を応援してくれた人は同志」と述べ、参院選を足がかりに、統一地方選での党公認候補擁立や推薦に意欲を示した。
陣営は公示前、渡辺氏の意向も受け、県内の全市町の現職と元職の市町議約千人に文書を発送。河合氏支援と、来春の統一地方選でのみんなの党との連携を問う内容だった。党支持を明確に打ち出す回答はなかったが、約20人が興味を示したという。
結果的に市町議らの選挙支援は限定的だったが、河合氏の選対を取り仕切った大岡敏孝県議は「みんなの党の躍進で、二大政党に閉塞(へいそく)感を抱く地方議員が動き出す可能性が出てきた。参院選はその起爆剤になった」と見通す。
河合氏の擁立当初から汗をかいてきた山内康一党国対委員長。投開票翌日の12日、静岡に入り、河合氏の選対幹部と会談した。席上、全国の選挙区の党公認候補のうち、河合氏が得票率で渡辺代表の地元栃木に次いで2番目だったデータを示して切り出した。「地方へ党勢を拡大したい。静岡は最重点地区になる」
みんなの党は、衆参で与野党勢力が逆転する「ねじれ国会」で存在感を発揮するため、解散・総選挙をにらんだ地方への党勢拡大を狙う。
政治的実績は限定的なみんなの党の躍進に、第三勢力の“定位置”を奪われた形の公明党。阿部時久県本部代表代行は「時勢のムードや雰囲気的な面がある。地方選挙は実績やきめ細かな政策提示も大切」と冷静さを装う一方、「公明党としても無党派層の支持獲得は大きな課題」と述べ、統一選に向けた戦略の立て直しに言及した。
共産党の山村糸子党県委員会委員長は「(みんなの党と)同じ増税反対を主張した共産は議席を減らした。違いを打ち出さないといけない」と話した。
7823
:
チバQ
:2010/07/17(土) 12:45:56
http://mytown.asahi.com/shizuoka/news.php?k_id=23000001007130001
参院選挙区を振り返る (上) 民主
2010年07月13日
選挙戦最終盤、藤本氏(左)の応援に立ったスズキの鈴木修会長兼社長(右)は「すれすれで危ない」と訴えた=9日、浜松市
11日夜、当選を決めた民主党現職の藤本祐司氏は「国会議員、県議、市議、連合静岡の皆さまから『議席を失うわけにいかない』という思いをいただいた結果」と満面の笑みを浮かべた。同じころ、同党新顔の中本奈緒子氏は「私にも県連の力が必要だった」と声を詰まらせた。
県連、連合静岡が全面バックアップした藤本氏と、家族や友人頼みの選挙戦を強いられた中本氏。これが「分裂選挙」の結末だった。
3月末、民主党の小沢一郎幹事長(当時)は県連の反対を押し切って中本氏の擁立に踏み切り、藤本氏との「2議席独占」を掲げた。県連はこれを「現実離れ」と切り捨て、藤本氏の1議席死守に狙いを絞った。
藤本氏1人にこだわり続けた県連は、小沢氏の幹事長辞任を機に、再び候補者一本化を蒸し返した。しかし、党本部から「菅直人首相就任で支持率がV字回復した」と説得され、渋々中本氏の出馬を受け入れた。その3日後、菅首相は消費税10%構想に踏み込んだ。
藤本陣営は「首相就任時がピークだった」。藤本氏の勢いは内閣支持率の下落と同じ軌跡を描いた。青果商出身の牧野聖修県連会長は、「身内」が集まる青果市場で「何でこんな時に増税なんだ」と怒声を浴びた。有権者の増税アレルギーを感じた牧野会長は「消費税問題が転機。冷や水をかけられた」。
党本部が描いた「組織は藤本、中本が無党派層を掘り起こし、全体の底上げを狙う」という戦術は、序盤戦ですでに裏目に出ていた。中本氏は無党派層への浸透が進まず、藤本陣営では「民主は藤本」という組織の指示が行き届かない末端で、中本氏に票が流れた。
昨秋の参院補選以来、総崩れと踏んでいた自民支持基盤の底堅さも誤算だった。推薦団体の数こそそろったが、組織力が高く選挙に強い「コアな層」ほど簡単にはなびかなかった。牧野会長は3日間かけて建設業界などを巡ったが、「コンクリートから人へ、とずいぶん冷たかったじゃないか」とつれない反応もあった。
「しぼむ民主支持層のパイを食い合って、共倒れに終わる」。そんな危機感から、藤本陣営は中盤戦以降、ひたすら組織固めに走った。最終盤、労組票のてこ入れを図るため、連合静岡の吉岡秀規会長は「人事を尽くして天命を待つ。人事を尽くしたか」との檄文(げきぶん)を労組などに一斉送信した。傘下の組合は、組合員が期日前投票を済ませたかをチェックするため、「投票済み証」を集めたり、カレンダーに名前を書かせたりした。
朝日新聞の出口調査で、藤本氏に投票した無党派層はわずか2割。昨年の総選挙で民主候補に投票した無党派層の3分の1にも満たなかった。
民主が県内全8小選挙区中7区を制した衆院選からわずか10カ月。今回は一転して守りの選挙に徹し、なりふりかまわぬ組織票固めに走った。「『ザ・自民』みたいな選挙だった」。ある藤本陣営関係者は自嘲(じちょう)気味に振り返った。(後藤遼太)
◇
民主政権への審判が下された参院選。静岡選挙区(改選数2)は、自民新顔と民主現職が議席を分け合う結果に終わった。激戦を振り返る。
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チバQ
:2010/07/17(土) 12:48:20
http://mytown.asahi.com/shizuoka/news.php?k_id=23000341007140001
(中) 自民 支持基盤は手堅く
2010年07月14日
岩井氏(左)の応援にかけつけた谷垣総裁=6月26日、静岡市
「この選挙は絶対に負けられない、という気持ちが一つになった結果と思います」
11日夜、初当選にわき返る自民新顔の岩井茂樹氏の選挙事務所で、県連会長の塩谷立衆院議員は声を張り上げた。支持者の拍手は鳴りやまず、「次は総選挙だっ」との声も飛び交った。
昨年7月の知事選以来、衆院選、参院補選と3連敗中だった自民にとって、久しぶりの勝利の味。植田徹県連幹事長は「党の各市町支部など小さい組織がことごとく働いてくれた。友好団体などから表向きは推薦をもらえなかったが、本音と建前を使いわけてくれた」と勝因を分析した。
獲得票数55万票余。民主現職の藤本祐司氏に約7万票、みんなの党新顔の河合純一氏に約20万票の差をつけてのトップ当選。しかし、当初の陣営の見立ては、かなり厳しいものだった。
小沢一郎前幹事長が表舞台に乗り出した民主党の2人擁立をめぐる騒動、みんなの党の渡辺喜美代表が「三顧の礼」をアピールした河合氏擁立劇と、参院選をめぐるニュースは他党の話題ばかり。陣営幹部は、静岡選挙区を取り上げた在京テレビ局の番組を見て、岩井氏に割かれた時間があまりに短いことにショックを受けた。
公示を間近に控え、陣営では予想票数は30万票台後半になるとの見方も出た。来春に統一地方選を控えた県議や市町議らに「この選挙に負けたら自民党がなくなってしまう」と発破をかけ、フル回転させたことが功を奏した。
投票日前日の10日、県西部のある県議は、街頭での「最後の訴え」が終わった午後8時を過ぎても、知人らに投票依頼の電話をかけ続けた。県東部を地盤とする岩井氏にとって、県西部が弱点と見られていた。陣営幹部は「『ここが弱い』と言われることが発奮材料となった。静岡、浜松で健闘したのはその現れ」と振り返る。
塩谷県連会長も、普段は自分の選挙でなければ足を運ぶことがない企業や団体の朝礼に顔を出して回った。陣営からの要請を受けた党本部は、序盤から谷垣禎一総裁に加え、人気が高い小泉進次郎衆院議員や丸川珠代参院議員らを静岡入りさせた。菅首相の消費税10%発言をきっかけに民主が失速する中、上昇ムードをつかんだ。
朝日新聞の出口調査によると、自民支持増の7割、公明支持層の5割が投票しており、支持基盤を堅実に固めたことがうかがえる。
一方、無党派層からの投票は2割弱で、河合、藤本両氏に及ばなかった。比例区の政党別得票率をみると、自民26・26%は大敗した昨夏の総選挙とほとんど変わらない。民主は44・50%から32・48%に急落しており、民主から離れた層をつかみきれていない現状が浮かび上がる。
植田県連幹事長は「党員・党友の支持は得られたが、一般有権者に届いたかは疑問。今後の課題となる」と気を引き締めた。(中沢滋人)
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チバQ
:2010/07/17(土) 12:49:54
http://mytown.asahi.com/shizuoka/news.php?k_id=23000341007150001
(下) 第三極
2010年07月15日
渡辺喜美党代表(左)は公示日以来4度にわたって静岡入りし、河合氏支持を訴えた=8日、JR浜松駅北口
「風穴を開けられなかったのは残念。批判票ではなく、期待票を取り込みたいと考えてきた」。みんなの党新顔の河合純一氏は、落選が決まった11日夜、浜松市内の選挙事務所で静かに語った。
立候補表明は5月末。当時、鳩山政権の支持率は下降の一途をたどっていた。立候補にあたっては、渡辺喜美党代表自らが「三顧の礼」を演出して、河合氏支援を明言。陣営は「2大政党以外の受け皿として期待票が集まる」と見込んだ。
組織も資金もない陣営は、選挙戦術を無党派層の獲得を狙った街頭活動に絞った。県内全214駅をめぐる「乗り鉄遊説」のほか、公示日は県内唯一の有人島、熱海市初島まで足を伸ばした。陣営幹部は「目の見えない河合が自分の足で回っていると強調したかった」。しかし、強固な基盤があるわけでない党の支持率は、民主の支持率が上下するたびに、反比例して動いた。
陣営が迷走する場面もあった。選挙戦終盤、大岡敏孝選対本部長は、石川嘉延前知事が支援する「たちあがれ日本」の演説会に、党本部の了承を得ないまま河合氏を参加させようとした。石川前知事からの支援を狙った独断の行動だったが、同党の藤井孝男参院議員に「我々を『立ち枯れ』と揶揄(やゆ)した党とは一緒に演説できない」と拒まれた。河合氏は何もできないまま、その場を立ち去るしかなかった。
陣営内には、「風」頼みの戦術に疑問を抱く支援者も多かった。昨年の知事選で渡辺代表の支援を受け、今参院選で早い時期から河合氏支持を表明した海野徹・元参院議員は「見えない1票をつかむより、10票、100票を持つ人を束ねるべきだ」と進言。自身の後援会名簿をあて名書きした3万枚の投票依頼はがきを選挙事務所に届けたうえ、演説会を開いて「縁のある票」を固めるべきだと訴えた。しかし、あくまで「風」をつかもうとする選対との歯車は、最後までかみあわなかった。
敗れたとはいえ、河合氏の得票数は約36万票にのぼった。昨夏の衆院選静岡1区に同党公認で立候補し、落選した佐藤剛氏の得票数は2万1285票。河合氏は今回、1区にあたる静岡市葵、駿河両区で4万6310票を獲得し、2倍以上に票を伸ばした。
今参院選で、みんなの党は民主批判票を取り込むことに成功し、選挙区3、比例区7の計10議席を獲得した。今春、自民を離党してみんなの党に入党した沼津市議の井口哲男氏は「来春の統一地方選では、みんなの党の公認や支持を受ける候補が出るのではないか。少しずつ仲間を募って地方組織を立ち上げ、民主でも自民でもない第三極の存在を高めたい」と話している。(馬場由美子)=終わり
7826
:
チバQ
:2010/07/17(土) 13:10:27
http://mytown.asahi.com/areanews/shiga/OSK201007110193.html
民主・林氏、「王国」守る 組織引き締め再選 参院選
2010年7月12日
当選を決め、支持者と握手を交わす林久美子氏=大津市梅林1丁目
県選出の国会議員を独占する民主党が盤石の強さを見せつけた。知事選とのダブル選となった参院選滋賀選挙区(改選数1)は、民主現職の林久美子氏(37)が、自民新顔の武村展英氏(38)、共産新顔の川内卓氏(54)、無所属新顔で元自民党衆院議員の小西理氏(51)を破り再選した。現政権の是非や消費増税をめぐり争われた政権交代後初の国政選挙。首相交代に伴う民主党支持率のV字回復に陰りが見え始めた全国的な傾向にかかわりなく、他候補を寄せ付けなかった。当日有権者数は110万6114人、投票率は60.82%(前回60.32%)だった。
「とても厳しい批判を受けての選挙だったが、事業仕分けを始めとする民主党の取り組みにご理解をいただいた。期待に応えられるよう気を引き締めたい」。大津市梅林1丁目の県教育会館に姿を見せた林氏は、選挙戦でかすれた声であいさつ。拍手で出迎えた支持者らと握手を交わし、当選の喜びを分かち合った。
2期目の抱負として挙げたのは、子育てや介護などの政策。「安心して子どもを産み、子どもが社会に出たら働く場所があり、年を取っても暮らしていける安心感のある日本を実現できるよう頑張りたい」と力を込めた。
壇上には県選出の党国会議員5人や連合滋賀の中村憲市会長らが並び、川端達夫文科相は「全国的に厳しい審判を受けたが、期待に応えられるようしっかり頑張りたい」。知事選で再選を決めた嘉田由紀子氏も駆けつけ、「国と県が連携できるパイプと期待している」と述べると、林氏も「県政と手を携え、いい日本、いい滋賀づくりにあたりたい」と応じ、固い握手を交わした。
昨年の衆院選で民主党は県内の衆参6議席を独占。当初はその勢いのまま再選に持ち込める見方が支配的だった。それが普天間問題をめぐる鳩山前政権の迷走で党の支持率が急落。菅首相の誕生で支持率は一時回復したが、公示直前に再び下落した。危機感を持った陣営は逆に引き締まり、連合滋賀との合同選対で組織選挙を展開。林氏はびわ湖放送で記者やキャスターを務めたフットワークで連日連夜、個人演説会をこなした。
子育て中の母親であることを前面に出し、選挙ポスターには小学2年の長男も登場。野党時代から取り組んだ子ども手当の導入などを実績として強調した。事業仕分けで名をはせた蓮舫行政刷新相も応援に駆けつけ、無党派層への浸透を図った。
県連は当初、ダブル選となる知事選で、現職の嘉田氏を単独推薦して票の上積みをねらった。「県民党」を掲げる嘉田氏は、推薦より支援の度合いが低い支持を民主ほか各党に要請したものの、自民党県連会長だった上野賢一郎氏が知事選に出馬し、民主に急接近。公示後は合同演説会などでたびたび同席して「共闘」をアピールし、「嘉田人気」にも乗り圧勝した。
7827
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チバQ
:2010/07/17(土) 13:15:28
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20100712000071
民・自対決 地方へ
京都政界展望
京都選挙区は、民主党と自民党が2001年から4回連続で議席を分け合う結果となり、二大政党の潮流が京都でも定着したことを裏付けた。国政における京都での共産党の存在感がさらに薄まったことも印象づけた。京都政界は衆院を含め「民自」対決を軸に動くことになり、この構図が地方議会にも波及するのは間違いない。2年後の京都市長選をはじめ各首長選でも従来のような「共産対非共産」の枠組みが崩れる可能性が高まるだろう。
■脱批判合戦 焦点は政策力
共産勢力が強い京都で、民主党府連は当初、党本部が求める「2人擁立」に消極的だった。鳩山前政権の支持率低下で「共倒れ」が懸念されたこともあり、府連は現職福山哲郎氏の支援に向け、昨夏の衆院選で大勝した府内6選挙区の衆院議員を軸に結束した。全国的に民主が議席を減らす中、党内で2人が競い合う選挙であっても福山氏がトップの座に踏みとどまったのは、知名度の高さに加え、危機感が大きな原動力となったためだ。
小沢一郎前党幹事長の意向を受け、衆院議員からくら替えして挑んだ新人河上満栄氏は、府連の支援を受けられない孤独な戦いを強いられた上、浮動票にも食い込めなかった。
2人の合計得票は、6年前に福山氏が獲得した約48万票に届かず、党支持層を分け合った結果ともとれる。複数擁立による「攻め」の選挙は思うほどの効果が表れなかった。府連は来春の統一地方選に向け候補者を大幅に増やす方針だが、地縁や血縁も絡む地方選での議席拡大は容易ではないだろう。
一方、自民現職の二之湯智氏は、議席を維持したとはいえ、民主との体力差を見せつけられる結果になった。昨夏の衆院選で惨敗し、府内選出の国会議員が半減した影響のほか、同じ保守支持層を地盤とするみんなの党新人の中川卓也氏の参戦で勢いをそがれた面もある。自主投票の公明党が支援に回ったとみられ、この票の上積みで支えられた。
業界団体離れも加速する中、反転攻勢の足がかりをつかむには人材育成も含め、党再生に向けた組織の立て直しが急がれる。
前回に続いて成宮真理子氏を立て議席奪回を目指した共産は、党支持層を固めたが、議席を維持した1998年参院選のような勢いはなく、「消費税増税」反対も支持に結びつけるだけの論戦に持ち込めなかった。党員の高齢化だけでなく、候補者選定にも課題はなかったか。成宮氏の国政挑戦は5度目だ。一つ一つ克服しないと、退潮傾向に歯止めをかけられまい。
京都で長く続いた「自共」対決の時代は、「相手の批判を繰り返していれば、議席を分け合えた」との指摘がある。しかし、低成長時代を迎え「分配政治の終焉(しゅうえん)」が言われる今、批判合戦では済まされなくなった。いかに実現可能な政策を提案し、競い合うかが問われている。
それだけに、存在感を示そうとする各党の対決姿勢は鮮明になり、地方でもこの流れが強まる。各党は統一地方選に向けて活動を本格化させるが、首長選を含めた主導権争いは一層激しくなるだろう。
【 2010年07月12日 11時26分 】
7828
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チバQ
:2010/07/17(土) 13:17:09
http://mytown.asahi.com/kyoto/news.php?k_id=27000221007130001
20万票割った共産
2010年07月13日
公示前日の立候補表明と出遅れながら、12万票を集める健闘をみせた中川卓也氏=11日午後8時26分、下京区
心つかんだ、みんな
11日投開票の参院選で、京都選挙区では民主の福山哲郎氏(48)と自民の二之湯智氏(65)が前評判通りの強さを見せ、当選した。しかし、投票率が3年前の参院選より2・66ポイント下がる中、民主、自民は3年前の2007年参院選より軒並み票を減らし、共産も歴史的大敗を喫した。一方、「民主でも自民でもない第3極」を旗印とし、公示前日に立候補表明したみんなの党新顔の中川卓也氏(50)の健闘が目立った。
菅直人首相の「消費税10%発言」は、京都選挙区にも大きな影響を与えた。今回、民主が府内で得た比例票は約33万6千票で、躍進が目立った3年前に比べ約10万票落ちた。消費税増税を巡る対応だけでなく、米軍普天間飛行場移設を巡る政策のぶれ、政治とカネの問題が相次いだ10カ月間の政権運営に、厳しい目が注がれたことは明らかだ。
民主党本部は、2議席独占を目指して新顔河上満栄氏(39)を立てた。その中で、福山氏が6年前より約11万票減らしながらもトップ当選を果たしたのは、連合京都など支援組織が福山氏に一本化したためだ。福山氏と支援が分裂していれば、共倒れの危険もあった。
河上氏は序盤こそ若い世代を中心に支持を集めたが、ふたを開ければ当選に遠く届かぬ5位。民主に逆風が吹く中、無党派層の心はつかめなかった。
一方、自民は、民主の敵失を足がかりに府北部を中心に息を吹き返した格好だ。二之
湯氏は初当選した6年前より票を減らしたものの、福山氏との差を詰めた。比例票も3年前より約3万5千票の減にとどまった。
野党転落後は支持組織の弱体化が進むが、府議会をはじめ多くの市町村議会では依然、自民系が優位な状況だ。かつての連立相手・公明が自主投票になった中、来年の統一地方選を見据えて地方議員の後援会などを生かし、支持を固めたことが奏功した。福知山、舞鶴、京丹後など府北部の市では得票数で福山氏を上回った。
共産新顔の成宮真理子氏(40)の得票は18万1691票。共産が京都選挙区で20万票を下回ったのは1965年参院選以来だ。3年前に比べ、3割以上減った。消費税増税反対を掲げたことで争点を浮き上がらせる効果はあったが、批判票の受け皿となりえなかった。さらに、長年共産が民主に次いで優勢だった左京区で二之湯氏に負け、3位に転落した。支援組織が高齢化している影響は否めない。
細野大海・党府書記長は「共産離れが進んだという認識はない。今回は、第3極の受け皿を探していた有権者に、みんなの党のメッセージが響いた」と話す。
中川氏は議席には届かなかったものの、票を伸ばした。公示前日の立候補表明で組織もないなか、木津川市、京田辺市などでは得票が成宮氏を上回った。公務員制度改革や増税反対などの明快な主張が、既成政党に飽き足らない人の心をつかんだようだ。準備が十分であれば、京都選挙区の「台風の目」になった可能性もある。
7829
:
チバQ
:2010/07/17(土) 13:25:10
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20100714ddlk28010267000c.html
終わりの始まり:’10参院選・兵庫/上 2人擁立の民主党 /兵庫
◇「小沢戦略」にかき回され
◇県連幹部「票以上の禍根残す」
「京都ではムダの削減を押し出して成功している。このアイデアを生かしては」
参院選の公示から数日が過ぎた6月下旬の夜。兵庫選挙区(改選数2)に民主党2人目の候補者として擁立された新人、三橋真記氏(32)の神戸市中央区の選挙事務所。序盤から苦戦が伝えられる三橋氏の選挙戦術を検討する選対会議で、こんな意見があがった。
公示直前に菅直人首相が消費税の増税方針を切り出したことが、三橋氏に逆風となって吹き始めていた。議論の末、「消費税増税の前に まずはムダ削減」と書かれたのぼりの作成が決まった。
新人候補でありながら、首相に反旗を翻すような戦術。提案したのは、小沢一郎民主党前幹事長の秘書だ。小沢氏が擁立にかかわった兵庫、京都、大阪の2人目の「指南役」として、公示前から送り込まれていた。
三橋陣営は当初、「小沢カラー」を薄めるスタンスを押し出してきた。小沢氏が幹事長を退任した直後の6月3日、三橋氏は街頭演説で「私は小沢チルドレンとも言われるが、公募出身だ」と小沢氏との距離感をアピール。陣営関係者も「小沢氏の退陣で、反応は格段に良くなった」と手応えを強めていた。
ところが、消費税問題で内閣支持率にかげりが差し、三橋氏の勢いを鈍らせるようになると、小沢氏の影が濃さを増していく。
今月1日には、小沢氏本人が朝来市の中山間地にある威徳神社を訪問。「この機に三橋君のご支援もぜひともお願いしたい」と熱弁をふるった。その2日後には、小沢氏に近い松木謙公党国対副委員長が応援に入ったが、県連幹部は「松木氏の応援は小沢氏がねじ込んできた」と明かす。
自分が三橋氏の擁立にかかわった責任を果たすかのように垣間見える小沢氏の動き。ところが、小沢氏に近い国会議員の見方は180度異なる。「小沢氏は三橋氏の擁立を比例票の底上げとしか考えていない。2人当選なんて甘い考えを持っているわけがない」
結局、戦術転換のかいなく三橋氏は埋没していった。三橋氏は潜在的な民主票が県内にどれぐらい眠るのかを探る小沢氏の「捨て石」だったのか。投開票翌日の12日夕、神戸・三宮で街頭演説に立つ三橋氏の姿があった。
「引き続き兵庫県民の皆様には、深いご理解と三橋真記に対するご支援を、なにとぞお願い申し上げます」
◇ ◇
「水岡さんは私どもの組織内候補なので、ぜひ圧倒的な勝利を収めてほしい」
選挙戦終盤の今月6日、神戸市中央区の民主党現職、水岡俊一氏(54)の選挙事務所。スタッフ約10人を前に、連合の古賀伸明会長はこう激励した。県教組出身の水岡氏は、連合にとって「きわめて重要な位置づけ」(古賀会長)だからだ。
三橋氏の擁立で危機感を強めた水岡陣営は、連合兵庫の全面的な支援を受け、徹底した組織選挙を展開した。労働組合の専従役員が公示直後から、組合員を対象とした集会を全県で開催。連合に入っていない10〜20人程度の小さな組合にも訪れ、水岡氏への支援を必死に求めた。
この必死さは選挙戦中盤以降、逆に想定以上の焦りを水岡陣営に高めていく。
選挙戦終盤になって閣僚や有名人など党本部の応援が三橋陣営に固まると、「なぜ三橋ばかり肩入れするのか」と水岡陣営関係者の民主党県連批判が噴出。三橋陣営の支援者に、水岡陣営が電話で支援をお願いするほど、攻勢は強まっていった。
小沢氏の2人擁立から始まった水岡、三橋両陣営の過酷な選挙戦。それが県内の比例代表での民主票を掘り起こすという小沢氏の企図は、前回07年を約24万票下回る75万9680票という結果を残した。「小沢戦略」にかき回された県連。「来年の統一地方選を控えた県連内に、票以上の禍根を残したかもしれない」。県連幹部は深いため息をついた。
◆ ◆
17日間の熱戦を終えた参院選。それは来年の統一地方選に向けた「始まり」でもある。選挙戦を振り返り、「終わりの始まり」の行方を探った。【石川貴教】
〔神戸版〕
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チバQ
:2010/07/17(土) 13:26:38
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20100715ddlk28010280000c.html
終わりの始まり:’10参院選・兵庫/中 野党転落、自民 /兵庫
◇歯車欠き、戦術転換 公明との行く末、混とん
「河本(三郎)先生が抜けられて、西播磨は非常に厳しい。衆院の先生がいない選挙区が増えたのは厳しい環境なので、県議会、市議会、その他の先生を中心に私の気持ちをお伝えするしかない」
参院選の選挙戦終盤を迎えた今月7日、姫路市の山陽電鉄姫路駅前で、兵庫選挙区(改選数2)に立候補した自民党現職、末松信介氏(54)は約1000人の市民(陣営発表)に悲痛な叫びを上げた。曇天の下、観衆の最前列には「県会議員」と書かれた青色のたすきを掛けた自民党県議約10人が並んだ。
かつては県内12の衆院小選挙区のうち10議席を誇った自民党だが、昨年の衆院選で8人が落選。落選した河本三郎県連会長が引退したほか、4選挙区で次期衆院選の候補者となる支部長が決まらず、「衆・参院議員(支部長)−県会議員−市町会議員」と連なる「集票マシン」の歯車が欠ける事態に陥った。
必然的に選挙戦の主力を担ったのは、県議会で過半数を占める自民党県議団。「県会議員」のたすきを掛けて「県政」与党を強調し、公示までに04年参院選を上回る、約800の業界団体や企業の推薦を取り付けることに成功した。
とはいえ、「国政」与党からの転落は、従来の選挙戦からの転換を余儀なくされた。
自民党の常套(じょうとう)戦術だった個人演説会は選挙期間中一切開かず、県内を選挙カーで流しながら要所要所で急きょ、街頭演説に打って出る運動がメーンとなった。陣営関係者は「固定された支持者に何度も集まってもらうのも負担になる」と解説したが、ある県議は「国会議員がいなくなり、かつての動員力がなくなった」と明かす。
支部長不在がもたらした組織の緩みに危機感を募らせた県議団は、投開票日まで1週間を切った7日、県議会の会派控室で議員団総会を開催。「ここで恥をかけば来年の統一地方選に響く」。五島壮県連幹事長の怒号が飛び、各県議に後援会の引き締めが指示された。
末松氏は69万4459票でトップ当選を果たした。共同通信社の出口調査から、「背水の陣」で臨んだ県議団の必死の選挙戦で、自民支持層を9割まで固めた成果だったことがうかがえる。ただ、末松氏の得票数は初当選した04年より10万票近く目減りした。
「自民支持層の9割を固めてこの結果では、自民党の『パイ』が減ったことの表れ。とても手放しでは喜べない」。県連幹部は静かに肩を落とした。
◇ ◇
「逃げるな菅、出てこい菅、民主にイエローカードを菅にレッドカードを」。先月30日、神戸市内で開かれた公明党比例現職の浮島智子氏(47)の個人演説会。応援に駆けつけた、同党の山口那津男代表は民主党批判を展開した。会場に集まった約2000人の支持者の熱気に手応えを感じた公明党県本部の幹部は口も滑らかになり「以前に比べ、反民主に大きくかじを切り始めている。(選挙区は)自然と自民に流れるのではないか」と話した。
昨年の衆院選で兵庫2、8区の現職が落選した公明党。県内を選挙地盤とする浮島氏の当選は党勢復活の「至上命令」だった。公明党は末松氏を推薦しないものの連立政権を組んだ自民党と県議単位で選挙協力する方針を確認した。公明は兵庫選挙区で末松氏を、自民は比例で公明をそれぞれ支援する「バーター」。しかし、浮島氏は接戦の末、落選した。比例代表での県内の公明票は、目標を11万票下回る36万1346票だった。
末松氏を当選まで押し上げたのは、7割強が投票した公明支持層によることは出口調査からも明らかだ。それでも、自民党県連幹部は「将来を考えると、2、8区の支部長をどうするのか。いつまでも公明党に応援してもらえる、という考えでは自民党はよみがえらないという声もある」と言い切る。
「(両区に)立てたければ立てればいい。その時はお互い戦いましょうと言うだけだ」。公明党県本部幹部が吐き捨てた。【内田幸一】
〔神戸版〕
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:
チバQ
:2010/07/17(土) 13:27:24
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20100716ddlk28010267000c.html
終わりの始まり:’10参院選・兵庫/下 「第三極」の戦い /兵庫
◇「みんな」郡部は風吹かず 新党改革「舛添頼り」綱引き
参院選も選挙戦中盤を迎えた今月2日夜、神戸市北区の有馬温泉のホテル。和室の一室に食事が運ばれ、ビールや日本酒も次々と運ばれる。席を囲むのは、兵庫選挙区(改選数2)に立候補したみんなの党新人、井坂信彦氏(36)や同党の渡辺喜美代表ら8人。「西日本ではみんなの党が弱いので、当選したら支部を作って盛り上げたい」。井坂氏が切り出すと、渡辺氏も「そうだな。兵庫は絶対に通さないといけないな」と好物の赤ワインのグラスを傾けた。
渡辺氏は兵庫選挙区を「全国でも最重要地区」と公言し、公示後も全国最多の3回の県内入りを果たした。支持基盤とする無党派層の多い阪神間や神戸を重点的に回るのが選挙戦の常道だが、陣営はあえて渡辺氏を豊岡や篠山など党首クラスが敬遠する郡部に投入した。陣営幹部は「渡辺氏の父(渡辺美智雄元副総理)をよく知る世代が郡部に多い。そこから風穴を開け、井坂の知名度を上げられる」と意図を明かす。
郡部重視の姿勢は、別の効果も生んだ。組織力の弱い陣営は当初、選挙ポスターを県内すべての掲示板に張るには、業者にすべて依頼する必要があると目算していた。ところが、郡部重視のみんなの党や井坂氏に共鳴した地元議会の無所属議員や住民などが井坂支持に「くら替え」。ポスター張りにも協力し、業者への発注は15%程度に抑えられた。
郡部での浸透に無党派層の追い風が吹く。理想の「方程式」を現実化したのが、消費税の増税問題だ。増税にかじを切った民主、自民に対抗し、増税反対と「第三極」の選択肢を提示できるからだ。
とはいえ、実体の見えない無党派層への訴えは、手応えのない選挙戦を強いられる。井坂氏も街頭演説で「消費税増税は反対」と力説したが、足を止めて耳を傾ける有権者は10人程度。井坂氏も「砂漠に水をまいているようだ」と周辺に漏らすしかなかった。
最終的に、「第三極」の存在感を見せたみんなの党は10議席獲得に成功。井坂氏も議席獲得には至らなかったが、41万票余りと当選圏内に迫る善戦をみせた。ただ、陣営が力を入れた郡部の票はふるわず、阪神間や神戸の無党派票が躍進を支える皮肉な結果だった。
過去2回の衆院選で自民、民主と風向きを変えた無党派層。今回はみんなの党へと吹き込んだが、手応えをつかめないまま来年の統一地方選まで吹かせ続けるのは至難の業だ。それでも井坂氏は落選の報が伝わった11日夜、神戸市中央区の事務所で声を強めた。
「来春には統一地方選があるので、また同じことを望む有権者の期待に応える受け皿は今もって必要だ」
◇ ◇
「そこまでおっしゃるなら、代表は兵庫には行きません」
選挙戦終盤の8日、新党改革新人、吉田愛弥氏(36)の陣営幹部の電話に出た党本部の担当者は語気を強めた。翌日の舛添要一代表の県内日程を巡り、両者の意見が激しく対立していたからだ。
陣営幹部は当初、神戸市長田区の「鉄人28号」のモニュメント前で、舛添氏の応援演説を計画していた。阪神大震災からの復興を象徴する「鉄人」前での訴えは「聴衆が少なくとも意味のある訴え」(陣営幹部)だからだ。
ところが、党本部側は「人の多い所でないとだめだ」と難色。それでも強行しようとする陣営幹部に、ついに担当者は舛添氏の県内入りキャンセルを切り出した。結局、舛添氏は翌日、神戸・元町で街頭演説に立った。
立候補表明の遅れを挽回(ばんかい)したい吉田氏には、舛添氏の知名度が最後の頼みの綱。公示後も既に2回県内入りした舛添氏側の要求を、陣営は受け入れるしかなかった。
結局、新党改革の獲得議席はわずか一つ。吉田氏も10万票余りと7候補中6番目の得票数に埋没した。「統一地方選に候補者を立てるなら、今後は舛添氏も地方や現場の意見を聞いてもらわなければ困る」。陣営幹部は憤りをみせた。【吉川雄策、石川貴教、内田幸一】
〔神戸版〕
毎日新聞 2010年7月16日 地方版
7832
:
チバQ
:2010/07/17(土) 13:32:43
http://www.kobe-np.co.jp/rentoku/shakai/2010sanin/0003193004.shtml
水岡氏逆境耐え 民主2人擁立で明暗 兵庫選挙区
支援者と固く握手を交わし、再選を喜ぶ水岡俊一氏=11日午後10時49分、神戸市中央区下山手通4(撮影・山崎 竜)
議席独占を目指し、兵庫選挙区で初めて現職と新人の2人を擁立した民主。徹底した組織戦を展開した現職水岡俊一氏(54)が再選を果たした一方で、新人三橋真記氏(32)は無党派層への浸透が図れず、明暗が分かれた。水岡氏は、神戸市中央区の事務所で自らの再選には安堵しながらも、「2人擁立でかなり厳しい試練を与えられた」と硬い表情で振り返った。
小沢一郎前幹事長の方針で、兵庫県教職員組合出身の水岡氏に加え、元厚生労働省職員の三橋氏の擁立が正式に発表されたのは今年3月。民主県連は「必勝の水岡、挑戦の三橋」と位置付け、県内の国会・地方議員を水岡氏に8割、三橋氏に2割と振り分けた。
だが、政治とカネ、米軍普天間飛行場の移設問題で鳩山内閣の支持率が急落。水岡氏を全面支援する連合兵庫(組合員約28万人)などから2人擁立への不満が噴出した。街頭では配ったチラシが有権者に破られ、怒声を浴びせられる場面も増えた。「共倒れ」への危機感が強まった。
菅政権の誕生で内閣支持率はいったんV字回復したが、公示後は両陣営がけん制し合う場面も目立った。水岡氏側が蓮舫行政刷新担当相を、三橋氏側は五輪金メダリストで比例代表候補の谷亮子氏をそれぞれ応援に呼ぶなど、独自に無党派層へアピール。消費税増税論議の浮上で内閣支持率が再び下落すると、水岡氏は「すぐに消費税率を上げることはしない」「消費税は争点じゃない」などと釈明に追われた。
政治情勢にほんろうされる中、もろい支援体制の下で「しがらみのなさ」を前面に打ち出す三橋氏に対し、水岡氏は徹底した組織戦を展開。県内約30カ所で集会を重ね、選挙戦最終日にはJR三ノ宮駅前に支持者ら約千人を集め、組織の引き締めを図った。
当選確実の一報に、水岡氏は喜びをはじけさせたが、三橋氏の落選や「与党過半数割れ」の全国情勢に話が及ぶと、表情を曇らせた。「参院は軽率には語れないぐらい難しい状況になった」
「選挙戦を通じ、消費税を上げる前にやるべきことがたくさんあるということを、有権者と共有した。この厳しさをしっかり胸にとどめ、6年間努力したい」と決意を語った。(中島摩子、井関 徹、山下智寛)
(2010/07/12)
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チバQ
:2010/07/17(土) 13:33:26
http://www.kobe-np.co.jp/rentoku/shakai/2010sanin/0003193003.shtml
末松氏、組織の力 公明票支えに 兵庫選挙区
再選を果たし、支持者から贈られた花束を手に喜ぶ末松信介氏=11日午後9時、神戸市中央区中山手通5(撮影・大山伸一郎)
終始、堅実な戦いを進めてきた自民現職の末松信介氏(54)が、トップ当選で議席を守った。
午後8時50分、神戸市中央区の事務所に末松氏が現れると、歩道にまであふれた支持者らから大きな歓声が上がった。
「とにかく勝ちたかった。ここで負けたら、自民党に明日はなかった」。激戦で黒く日焼けした顔で喜びをかみしめた末松氏。前回の約79万票には届かなかったが、公明の協力にも後押しされ、着実に票を積み上げた。
昨年の衆院選で自民は大敗。兵庫でも小選挙区で1勝9敗、比例復活も1人にとどまった。12小選挙区の半数で支部長が不在になるなど組織の立て直しは困難を極めた。政権交代後、中央では所属議員の離党や新党結成も相次ぎ、背水の陣で臨んだ選挙戦だった。
「地方議員にとっても総力戦だ」。来春に統一地方選を控える県会最大会派の同党県議らは結束し、フル回転で支えた。
政治とカネ、米軍普天間飛行場などで民主政権は迷走を重ねた。さらに菅直人首相が唐突に消費税増税論に言及し、いったん回復した内閣支持率は再び下落した。“敵失”にも自民の支持率は伸び悩み、最後まで不安はぬぐえなかった。
苦境に光を差したのはかつて連立政権を組んだ公明の組織票だった。公明は推薦こそ見送ったものの、比例票のかさ上げや次の衆院選を見据え、一部の地域で「選挙区は末松、比例は公明」の相互協力が成立した。末松氏の当選が確実になった後、陣営幹部は「長年の信頼関係、人間関係に基づいて取り組んでいただいた結果」と話した。
「もう一度、地域から党を立て直し、古い体質と決別する。統一地方選や衆院選も控えている。この勢いで必ずや政権奪還を果たす」。末松氏は力強く決意を述べ、こぶしを突き上げた。
(木村信行、岡西篤志)
(2010/07/12)
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:
チバQ
:2010/07/17(土) 13:40:03
http://mainichi.jp/area/nara/news/20100714ddlk29010519000c.html
検証・初審判:10参院選/上 無党派、民主から逃避 /奈良
◇来春の統一選が試金石
「序盤は前川先行と言われましたが、今は自民と互角と書かれています。石にかじりついても勝たなければなりません」。選挙戦終盤の7月9日、香芝市であった個人演説会で、民主党現職、前川清成氏(47)はこう訴えた。党や報道機関の世論調査で公示前後は大きくリードしていたが、中盤に自民党新人、山田衆三氏(34)に追い上げられ、危機感を募らせていた。
「菅直人首相の消費税に関する説明が影響した」と考えていた前川氏は、街頭演説などでほとんど消費税に触れなかった。
開票の結果、当選した前川氏の得票は30万8490票。07年に当選した民主党の中村哲治参院議員より約5万票、04年の初当選時より3500票減らした。民主党県連幹部は「消費税発言で無党派層の一部が民主から逃げた」とみる。昨夏の衆院選の出口調査で、民主党候補は無党派層の7〜8割を固めて圧勝したが、今回の出口調査では5割強にとどまった。
今回の投票率は前回を1・66ポイント下回り、59・11%。選挙区の無効票は前回の1・7倍の3万3632票に増えた。県連幹部は、衆院選で民主党を支持した人が投じた可能性があるとみる。
◇
それでも逆風の中、奈良で議席を守れたことは県連にとって大きい。全国で29ある1人区のうち、民主党が獲得できたのはわずか8議席だった。
香芝市の個人演説会では、出席した梅田善久・香芝市長が「国政が安定しないと市町村にも影響がある。安定した政権が必要だ」と呼びかけた。投開票日の11日、前川氏の事務所には、梅田氏のほか、上田清・大和郡山市長、山下真・生駒市長ら7市町村長が姿を見せた。民主党支持を鮮明にする首長は増えている。
また、地方議会でも選挙の度に公認候補を擁立。同党の市町村議や県議は06年の26人から51人に倍増した。長年、自民党を支えてきた県医師連盟や県トラック運送事業政治連盟など、一部の各種団体も民主支持に転換。着実に県内での支持基盤を築いている。
県連は来春の統一地方選で、県議選に21人を擁立する方針だ。知事選では、荒井正吾知事は態度を明らかにしていないが、単独推薦候補の擁立を目指し、水面下で人選を進めている。参院選での勝利をてこに、県政界で主導権を握れるか。統一選が試金石になりそうだ。
◇
参院選で大敗した民主党。奈良選挙区(改選数1)では自民、共産を破って議席を守った。その結果を検証し、来春の統一地方選への影響を探った。
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チバQ
:2010/07/17(土) 13:40:57
http://mainichi.jp/area/nara/news/20100715ddlk29010411000c.html
検証・初審判:10参院選/下 自民、組織徹底できず /奈良
◇若手とベテランに温度差
「自民党をどう変え、若い世代が立ち上がったことをどれだけ伝えられるかやってきた。結果は残念だが、自民党は必要という意思表示はできた」。11日午後9時40分ごろ、奈良市今市町の事務所で、落選が決まった自民新人、山田衆三氏(34)は涙をぬぐいながら述べた。
昨夏の衆院選で敗北した自民党にとって、参院選は再生の第一歩のはずだった。県連は昨年12月、初めて公募で山田氏を選んだ。その参院選でも04、07年に続いて3連敗を喫した。この夜、山田氏の事務所に集まった支持者は約20人。県議は安井宏一・県連幹事長ら数人で、閑散としていた。
◇
山田氏は、環境・エネルギー分野の研究員で、政策に明るく、しがらみもない。「これまでの自民党県連にない候補者」(県連幹部)だった。組織選挙を好まず、街頭演説で無党派層に訴える「民主党流」のスタイルを重視。「すぐに街頭に出て演説をしたい」と話した。
しかし、「自民党県議らに対するあいさつが先」と、ストップがかかった。年明けから始めるつもりだったが、かなったのは1カ月半後の2月18日。しかも組織選挙中心の自民党県連には、ノウハウが乏しかった。ある県連幹部は「県内のどこで演説をするのが有効なのかも分からない」と困惑した。
さらに、山田氏の後援会、事務所、県連の3者で情報交換するため、若手執行部が中心となって組織した「戦略会議」について、ベテラン議員は「何をしているのか分からず、情報が下りてこない」と批判。不協和音が表面化していた。
5月30日、初めて開かれた選対会議で、衆院の4選挙区ごとに組織を作ることが決まった。4区支部長の田野瀬良太郎・県連会長は市町村単位に選対を設け、引き締めを図った。しかし、態勢が組めたのは4区だけで、1区は支部長も不在のまま。得意の組織選挙も徹底できなかった。
◇
菅直人首相の消費税増税発言などもあり、全国的に自民党に追い風が吹いた。終盤に追い上げをみせた山田氏は「街頭演説を重視するスタイルに間違いはなかった」と振り返る。新たな人材と「敵失」を生かし切れなかった自民党。複数の中堅県議は「ベテラン議員ほど、参院選で敗れれば県議選にもはね返るという危機感が足りなかった」と指摘する。来春の統一地方選は自民党にとって正念場となる。
◇
この連載は、阿部亮介、大久保昂が担当しました。
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チバQ
:2010/07/17(土) 13:47:35
http://mainichi.jp/area/wakayama/news/20100713ddlk30010420000c.html
2010参院選:和歌山選挙区 鶴保氏、全市町村“制覇” /和歌山
◇得票、9市で島氏を圧倒
参院選和歌山選挙区(改選数1)で当選した自民の鶴保庸介氏(43)は、全市町村で他2氏の得票を大きく上回った。得票率は57%で、04年の前回選より3ポイント増。特に民主が強かった和歌山市をはじめとする市部で、同党の島久美子氏(54)を圧倒したのが目につく。9市の合計で島氏に、7万2000票差、得票率で20ポイント差をつけた。
09年衆院選で民主の岸本周平氏が12万票を獲得、自民候補に4万8000票差をつけて大勝した和歌山市。鶴保氏は04年選から1万票余りを上積みして8万2000票を獲得、得票率も51%で前回より4ポイント上乗せした。参院選の同市で自民候補が8万票を超えたのは、01年に世耕弘成氏が9万2000票を獲得して以来だ。
島氏は同市出身ながら6万票に届かず、2万2000票差をつけられた。野党時代の民主候補が得た07年の7万票、04年の6万票も下回った。
鶴保氏は自民が従来強い町村部でも得票率63%で、島氏の28%の2倍以上を獲得。特に、二階俊博衆院議員の地盤の紀南で大差をつけた。
共産の吉田雅哉氏(34)は、市部を中心に得票を重ね、07年の共産候補に4000票を上乗せ、01年以来久しぶりに5万票を超えた。【山下貴史】
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チバQ
:2010/07/17(土) 13:55:46
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tottori/news/20100712-OYT8T01017.htm
組織の弱さ民主露呈
民主党が大敗し、参院では野党が多数を占める「ねじれ国会」となることが決定した11日の参院選。鳥取選挙区(改選定数1)でも、自民党の浜田和幸さん(57)が、民主党の坂野真理さん(32)、共産党の岩永尚之さん(53)との新人対決を制した。背景に何があったのか、選挙戦を取材班が振り返った。
女性支持で明暗
A 読売新聞社と日本テレビ・同系列局が共同実施した出口調査を見てみよう。浜田さんは自民支持層の9割、公明支持層の7割を固め、無党派層の4割弱、民主支持層の1割強にも食い込んでいた。
B 民主党の政権運営への不信感は、想像以上に強かったようだ。与党の立場を強調しすぎたことへの批判もあった。建設業者からは「陳情を聞いてほしければ支援しろとの圧力を感じた」という声が漏れた。
A 坂野さんは「1児の母」をアピールして女性の支持に期待していたのに、女性票は5割以上が浜田さんに流れ、坂野さんは十数ポイントも離された。
B 女性からは「母としても医師としても、まだ駆け出しなのに、政治まで任せられない」といった反発を何度か聞いた。
C 岩永さんは、共産支持層の大半をまとめたけど、無党派層の支持が1割。消費税増税反対の訴えは分かりやすかったが、民主の過半数阻止を自民やみんなに託そうとする世論に埋没した感じだ。
危機感と組織力 A 浜田さんは出馬表明したのが一番遅い1月で、知名度不足が懸念された。
B 鳩山政権の支持率がガタ落ちしていた時は、陣営にそんなに焦りはなかった。首相交代後、危機感に一気に火がついた。当初は「全国遊説のため、公示後は鳥取に戻れない」と言っていた石破政調会長が、結局10日以上も張りついた。
B 石破さんの地元なのに、前回、民主新人だった川上義博参院議員の得票が自民現職を上回った八頭町で、浜田さんが2000票以上の差を付けた。西部では県立米子東高の同窓生らが活発に動いたことも大きかったみたいだね。
A 組織と言えば、業界団体が2大政党のはざまで揺れ動いた揚げ句、自民に回帰するケースもあったようだけど。
C とくに農業関係で、民主への反発が強まっていた。県連幹部がJAに対して「自民寄りだ」という趣旨の批判をし、県農協農政協議会との会合を相次ぎ欠席。6月に同協議会が開いた政策討論会にも、民主からは国会議員が出席しなかった。国がJA関連事業への補助金配分を見送った直後だったこともあり、「与党がとる態度か」と参加農家はカンカンだった。
B 坂野さんは、自民党参院議員だった祖父の地元の北栄や湯梨浜など4町で浜田さんの得票を上回ったが、差はわずか。陣営幹部も「中部で票が伸びなかったのは、農業票が離れたからだ」と見ている。
大物に聴衆ゼロ C 民主陣営は今回も組織力を発揮できなかった。
B 大物議員が相次いで来援したけど、街頭演説で聴衆がゼロだったことも。党本部が動員のノウハウを指南していたけど、党員が80人台の県連には厳しい注文だった。
B 民主党は昨夏の衆院選、今春の鳥取市長選に続く3連敗。「風頼み」のままでは、勝利は難しく、県連は来年4月の県議選での党勢拡大を目指す方針だ。
C 自民党も「野党暮らし」が続く中で、有権者の信頼をどう取り戻すか。正念場が続きそうだね。
A 最後に、比例選で落選した現職の田村耕太郎さん(46)について。田村さんの自民離党が選挙区の構図を変えた訳だけど……。
B 県内得票は約3万3000票で、選挙区に出た6年前の5分の1。単純比較はできないが、離党と民主移籍に、理解を得られなかったと言えるのでは。
C かつて編集幹部を務めていた地元紙には、全国区で横並びのはずの比例選候補のうち、田村さんだけを取り上げた記事が掲載された。「フェアじゃない」との批判もあったね。
(2010年7月13日 読売新聞)
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チバQ
:2010/07/17(土) 13:58:52
http://mainichi.jp/area/shimane/news/20100714ddlk32010335000c.html
島根に吹く風:2010参院選を振り返る/上 /島根
◇青木陣営、予想外の圧勝 民主批判も後押し
「極めて僅(きん)差だ。投票箱が閉まるまで、あらゆる手だてをお願いしたい」。7月6日に松江市内で開かれた自民新人・青木一彦(49)の選対会議で、選対本部長を務める自民党県連幹事長、洲浜繁達の声が響きわたった。政権交代後、初の国政選挙となった今回の参院選は、王国の威信をかけた総力戦の様相を呈していた。
自民県連は当初、一彦の父幹雄(76)の5選を目指していた。しかし事態は急変する。5月13日、雲南市で開かれた集会で幹雄は体調不良を訴え、そのまま入院したからだ。ただ、時間はない。4日後には一彦の擁立を決め、出馬表明から投開票日までわずか50日の短期決戦に突入。元首相・竹下登の後継として弟亘が急きょ出馬した00年衆院選とも重なるが、当時と違い、今回は野党として迎える初めての選挙だった。それだけに、陣営には強い危機感が漂っていた。
県連などの調査では、5月の連休明けの時点で幹雄が他の候補に20ポイント程度差をつけていた。それが、知名度の低い一彦に変わって急落。民主新人の岩田浩岳(34)が数ポイント差で肉薄する展開に、県連幹部は「(自民現職が敗れた)前回のことが頭をよぎった」と明かす。
青木の名で戦った6年前の参院選、幹雄は期間中一度も島根入りせずに4選を果すほどの余裕を見せた。だが、今回は、県議や市長村議も自分の選挙のように企業や支持者へのあいさつ回りを繰り返した。衆院議員の細田博之、竹下亘も自らの選挙区に張りつき、一彦との街頭演説や自身の支持者へのあいさつ回りを重ねた。
無党派層が多く、劣勢と見られていた県東部の松江市などには、全県下からの電話作戦を展開。徹底的に電話を掛けた。「島根には59地域支部に根を張った組織がある。そこを信じて我々の戦い方を貫くだけ」。期間中、ある県議はそう力を込めた。組織力を最大限に生かした選挙戦は次点以下に7万票以上の差をつける風を呼び込み、自民王国の底力を見せつけた。
◇
「青木(幹雄)先生には大変お世話になった。きちんと恩返ししていくことが我々の責務だ」。選挙戦最終盤、大田市の街頭に立ったJFしまね会長の岸宏は、声を絞って支持を訴えた。世襲批判も懸念された中、幹雄の知名度を最大限に生かしながら、秘書としての経験を持つ一彦が即戦力となることを訴える陣営の作戦。「ずっと自民党候補の名前を書いてきたから」。出雲市内で行われた一彦の街頭演説を眺めていた50代の自営業女性は、そうつぶやいた。
王国の基盤は頑強だ。だが、圧勝の陰で変化も忍び寄る。
従来の支持団体の大半が自民支持を掲げ陣営には135の推薦状が集まったが、政権交代の影響で自主投票に切り替えた「県医師連盟」など、自民と距離を置く業界団体も現れた。毎日新聞の世論調査などでは、これまで自民を支持していたとみられる60代以上の男性での支持率低下が目立った。
陣営が「予想外の結果」と驚くほどの圧勝だった今回の参院選。ただ、民主政権への批判という追い風に助けられた側面も小さくない。県連幹事長の洲浜は「今回訴えてきたことを着実にやっていかないと、支持者から見放される。実際、我々は3年前の敗戦を体験した。これからが正念場だ」。(敬称略)
◇
自民新人の青木一彦氏が圧勝した参院選島根選挙区。風をつかもうと懸命な戦いを繰り広げた4陣営の17日間を2回に分けて振り返る。
7839
:
チバQ
:2010/07/17(土) 14:00:09
http://mainichi.jp/area/shimane/news/20100715ddlk32010407000c.html
島根に吹く風:2010参院選を振り返る/下 /島根
◇敗戦の各陣営、「王国」の壁崩せず 組織力の差に苦戦
民主は、菅直人代表(首相)の消費税増税発言で「逆風」に見舞われ、与党としても過半数を大きく割った。島根でもその逆風は抑えきれなかった。
民主新人の岩田浩岳(ひろたか)(34)は2月に参院選への出馬を表明。元民放アナウンサーの知名度と若さで「世代交代」を訴え、「参院のドン」と呼ばれた自民現職の青木幹雄(76)に決戦を挑もうとした。だが、5月になって体調不良で長男の一彦(49)が出馬することになり、「世代交代」という争点がぼけ始めた。
岩田は前幹事長・小沢一郎らの指示で、街頭での訴えをひたすら続けた。立候補表明から履きつぶした靴は4足にのぼる。選挙戦に入ってから、閣僚の蓮舫や五輪メダリストの谷亮子らが続々と島根入り。「保守王国」に「政権交代」の風を送り込もうと必死だった。県連幹事長の角智子は「今までにないくらいやった」と振り返る。しかし、県内で動ける県議は連合系も含めて8人。自民系会派は25人おり、組織力の差は明らかだった。
前回参院選では、民主が推薦、社民も共闘した国民新の亀井亜紀子が当選。その再現を狙ったが、国民新は、岩田を推薦でなく「支援」にとどめた。岩田に「無所属での出馬」を求めたがかなわず、6月には郵政改革法案の成立見送りで、党代表が閣僚を辞任したことも関係をこじらせた。翌日、亀井が言った。「約束が破られたのだから、ガタガタしないわけがない。以前の態勢を取るのはなかなか厳しい」。亀井は公示後、演説会に出席して応援したが、足並みはそろわなかった。
岩田の出馬から公示日までの約4カ月間、状況は刻々と変化した。鳩山政権(当時)の「政治とカネ」、米軍普天間飛行場移設問題の混乱、菅首相の消費税増税発言。支援者は「民主党に対するいろんな意味でのアレルギー。いくらやっても響かなかった」とこぼした。
◇ ◇
「桜内という名前しか頼るものはなかったが、その桜内ブランドは結局存在しなかった」。みんなの党新人の桜内朋雄(41)の関係者は、そう吐露した。
元衆院議長の桜内義雄のおい。民主にも自民にも期待を持てない層の受け皿として、みんなの党から立候補した。党代表の渡辺喜美をはじめ、党所属の国会議員が相次いで島根入りするなど、「桜内」の名に対する党の期待度は高かった。
しかし選挙戦では思わぬ苦戦を強いられる。義雄が一線を退いて10年。旧桜内派の県議や市議に支援を頼みに行っても、現役議員にはすべて断られた。かつての「桜内」支持者にはがきを郵送しても、他界した人が多く、次々と返送されてきた。
全国では大躍進したみんなの党だが、都市部の風は島根にはあまり吹かなかった。
◇ ◇
昨年の衆院選に引き続いて立候補した共産新人の石飛育久(32)。菅首相の消費税発言以降は、増税反対を前面に押し出して選挙戦に臨んだ。だが、ふたを開けてみれば、得票は前回の同党候補に遠く及ばなかった。
同党県議の尾村利成は、みんなの党の存在を指摘する。全国的に同党は躍進。県内でも、桜内の得票は石飛を上回った。
尾村は「消費税増税に反対する有権者の手応えはあった。しかし、有権者は、(増税に反対した)みんなの党で途中下車した」と説明。「うちの政治論戦に間違いはなかったが、それを票に結びつけられなかった。党の力不足だった」とうなだれた。(敬称略)
7840
:
チバQ
:2010/07/17(土) 14:04:11
http://mainichi.jp/area/shimane/news/20100715ddlk32010407000c.html
島根に吹く風:2010参院選を振り返る/下 /島根
◇敗戦の各陣営、「王国」の壁崩せず 組織力の差に苦戦
民主は、菅直人代表(首相)の消費税増税発言で「逆風」に見舞われ、与党としても過半数を大きく割った。島根でもその逆風は抑えきれなかった。
民主新人の岩田浩岳(ひろたか)(34)は2月に参院選への出馬を表明。元民放アナウンサーの知名度と若さで「世代交代」を訴え、「参院のドン」と呼ばれた自民現職の青木幹雄(76)に決戦を挑もうとした。だが、5月になって体調不良で長男の一彦(49)が出馬することになり、「世代交代」という争点がぼけ始めた。
岩田は前幹事長・小沢一郎らの指示で、街頭での訴えをひたすら続けた。立候補表明から履きつぶした靴は4足にのぼる。選挙戦に入ってから、閣僚の蓮舫や五輪メダリストの谷亮子らが続々と島根入り。「保守王国」に「政権交代」の風を送り込もうと必死だった。県連幹事長の角智子は「今までにないくらいやった」と振り返る。しかし、県内で動ける県議は連合系も含めて8人。自民系会派は25人おり、組織力の差は明らかだった。
前回参院選では、民主が推薦、社民も共闘した国民新の亀井亜紀子が当選。その再現を狙ったが、国民新は、岩田を推薦でなく「支援」にとどめた。岩田に「無所属での出馬」を求めたがかなわず、6月には郵政改革法案の成立見送りで、党代表が閣僚を辞任したことも関係をこじらせた。翌日、亀井が言った。「約束が破られたのだから、ガタガタしないわけがない。以前の態勢を取るのはなかなか厳しい」。亀井は公示後、演説会に出席して応援したが、足並みはそろわなかった。
岩田の出馬から公示日までの約4カ月間、状況は刻々と変化した。鳩山政権(当時)の「政治とカネ」、米軍普天間飛行場移設問題の混乱、菅首相の消費税増税発言。支援者は「民主党に対するいろんな意味でのアレルギー。いくらやっても響かなかった」とこぼした。
◇ ◇
「桜内という名前しか頼るものはなかったが、その桜内ブランドは結局存在しなかった」。みんなの党新人の桜内朋雄(41)の関係者は、そう吐露した。
元衆院議長の桜内義雄のおい。民主にも自民にも期待を持てない層の受け皿として、みんなの党から立候補した。党代表の渡辺喜美をはじめ、党所属の国会議員が相次いで島根入りするなど、「桜内」の名に対する党の期待度は高かった。
しかし選挙戦では思わぬ苦戦を強いられる。義雄が一線を退いて10年。旧桜内派の県議や市議に支援を頼みに行っても、現役議員にはすべて断られた。かつての「桜内」支持者にはがきを郵送しても、他界した人が多く、次々と返送されてきた。
全国では大躍進したみんなの党だが、都市部の風は島根にはあまり吹かなかった。
◇ ◇
昨年の衆院選に引き続いて立候補した共産新人の石飛育久(32)。菅首相の消費税発言以降は、増税反対を前面に押し出して選挙戦に臨んだ。だが、ふたを開けてみれば、得票は前回の同党候補に遠く及ばなかった。
同党県議の尾村利成は、みんなの党の存在を指摘する。全国的に同党は躍進。県内でも、桜内の得票は石飛を上回った。
尾村は「消費税増税に反対する有権者の手応えはあった。しかし、有権者は、(増税に反対した)みんなの党で途中下車した」と説明。「うちの政治論戦に間違いはなかったが、それを票に結びつけられなかった。党の力不足だった」とうなだれた。(敬称略)
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:
チバQ
:2010/07/17(土) 14:19:42
http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000741007120001
「山口の与党」組織力発揮
2010年07月12日
当選した岸信夫氏(中央)は、兄の安倍晋三元首相(右端)ら党関係者と万歳をして喜んだ=山口市湯田温泉2丁目
◆公明、水面下で支援
「自民王国」がまた力を見せつけた。11日投開票された参院選山口選挙区(改選数1)は、自民現職で元防衛政務官の岸信夫氏(51)が、民主新顔で俳優の原田大二郎氏(66)=国民新推薦=と共産新顔で党県常任委員の木佐木大助氏(55)を破って再選を果たした。県選出の自民党国会議員や県議が団結し、組織戦で岸氏を支え、得票数は全19市町でトップだった。原田氏は出馬表明の遅れが響き、木佐木氏は勢いを欠いた。当日有権者数は120万8999人、投票率は61.91%(前回62.02%)だった。
岸氏は山口市湯田温泉2丁目のホテルの特設会場で吉報を待った。「当選確実」の報が伝わると、実兄の安倍晋三元首相(衆院山口4区)ら党関係者や支持者たちとともに再選を喜び合った。
県内は政権交代後も、安倍氏をはじめ自民党の大物国会議員がそろう。県議会の最大会派も自民。それでも岸氏に油断はまったくなかった。報道各社の情勢調査で岸氏優位が伝えられた終盤の集会でも「大変厳しい」と連呼。最後まで緊張を解かなかった。
「自民党は反省して出直さなきゃいけない」。この言葉を繰り返して昨年末から活動を本格化。離島、農漁村の小集落など県内一円を歩き、こうした地域の経済を元気にすることを訴えの柱にした。元防衛政務官の経験も強調。普天間問題をめぐる民主党政権の迷走で、安全保障が危うくなっているとも説いた。一方で元商社マンらしいフットワークの軽さも見せ、若者のパーティーなどにも気軽に飛び込み、喜々として顔を売って回った。
党の国会議員や来春に選挙を控える県議らも危機感を強め、「自分の選挙」さながらに支持を呼びかけた。安倍氏も公示前から国政報告会を重ねて弟のために頭を下げた。党県連は旧市町村単位で残る56の地域支部すべてに選対を設け、支部ごとの得票目標も示して引き締めを図った。
「山口の与党は自民党」。農協、医師会など、中央では「民主シフト」が進む業界団体も、県内では政権交代後も「親自民」の立場で岸氏を推薦。自公政権時代の友党の公明党が、水面下で支援したことも効いた。
7842
:
チバQ
:2010/07/17(土) 14:20:33
http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000741007130003
民主「組織 弱かった」
2010年07月13日
民主党県連の西嶋裕作幹事長は記者会見を開き、原田氏の敗因について、「有権者が候補者の政策や考えをしっかり受け止めて判断しようとしているなか、立候補表明が(公示の)一月前ということで、訴えがきっちり伝わらなかった」と述べ、出遅れが響いたとの認識を示した。
大差の結果に、終始厳しい表情で「地方組織が非常に脆弱(ぜいじゃく)で、改善されずに参院選に入っていった」とも振り返った。「(来年の)統一地方選に向けて候補擁立を目指していきたい」と語った。
全国レベルでの不信感も敗北につながったと分析。「菅内閣で消費税が唐突に出てきた不信感が、『民主党政権大丈夫か?』ということにつながったのでは」と述べた。
http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000741007130002
自民「要望 つかめた」
2010年07月13日
自民党県連の河野博行会長は、岸氏の得票が目標に掲げていた42万票を超えたことを「政権を失って初めての国政選挙だったが、珍しいことで喜び」と目を細めた。景気低迷や民主党政権の問題が影響し、無党派層が「民主離れ」を起こし、自民に流れたと分析。「不景気が長く続いていた。そこに消費税10%の話が出た。政治とカネ、普天間などで国民の気持ちが離れた」
党県連は今年1月、初めて懇談会形式の「政策聴問会」をして、業界団体との信頼関係を保った。参院選前には「ローカルマニフェスト」も作成し、岸氏の集会などで配った。松永卓幹事長は「政策を表に出して戦わせていただきたいと申し上げてきた。政策聴問会には岸先生にも出席していただき、いろんな要望を掌握していただいたのではないか」と振り返った。
7843
:
チバQ
:2010/07/17(土) 14:21:29
http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000741007130001
決着 次の「舞台」へ
2010年07月13日
◇ 一夜明けて ◇
民主党が大敗し、自民党が改選第1党になった参院選。投開票から一夜明けた12日、山口選挙区(改選数1)で圧勝した自民現職の岸信夫氏(51)は朝からあいさつに駆け回り、2期目にかける思いを語った。一方、岸氏に完敗した民主新顔の原田大二郎氏(66)も町に飛び出し、早くも「前」を見据えていた。両党の県幹部も会見し、勝因、敗因を語った。
◆岸氏 是々非々で臨む
岸氏は再選を果たした夜、田布施町の自宅に戻り、つかの間の休息をとった。12日は午前6時に起きて、県東部の党県連地域支部などにあいさつ回りに出かける前、報道各社の取材に応じた。
全19市町で得票1位になり、目標に掲げていた42万票を超える得票での再選に「非常に早い段階で当確をいただき、責任の重さを実感している」。フル回転した党県連の56地域支部と、政権交代後も「親自民」を貫いた業界団体の支援を勝因に挙げる。「野党となり厳しい目標だったが、6年前負けた都市部でも勝てた」と言った。今後1〜2週間かけて、謝意を述べて回る予定だ。
1期目は防衛政務官を務めた。政権奪還に向けて、党には、「若手をこれまで以上に登用してほしい。農林漁業、安全保障を中心に仕事をさせてもらいたい」と望む。今回の与党の過半数割れで、衆参の多数派が異なる「ねじれ国会」になるが、参院での審議は、政局的な判断で賛否を決めたりせず、是々非々のスタンスで臨むという。
◆原田氏 再起への辻立ち
原田氏は12日早朝、テレビ局の取材を終えた後、午前8時ごろから30分ほど、山口市の県庁近くの交差点に立った。「おはようございます」「ありがとうございました」と行き交う人や車に頭を下げた。11日夜の取材に、今後も議員を目指す考えを示し、「自民党の代わりの料理がまずかった。次までに僕がおいしい料理になれるよう勉強したい」と話していた。
12日朝は「訴えが足りなかった、理解して頂けなかったという一方で、25万人が支持してくれた喜びもある」と選挙戦を振り返り、「政治は人と人をつなぐもの。それを極めたい」と語った。
7844
:
チバQ
:2010/07/17(土) 14:24:14
http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000001007170001
「ふるさと対決」決め手は【宰相の郷から】
2010年07月17日
当選が決まり、支持者らに胴上げされる岸信夫氏。田布施町でもトップ得票だった=11日、山口市
◆田布施町 30人に聞く
自民が圧勝した11日の参院選。岸信介、佐藤栄作両元首相が輩出した田布施町でも、岸家の後継で自民現職、岸信夫氏(51)が、幼少期を町内で過ごした民主新顔の原田大二郎氏(66)との「ふるさと対決」を大差で制した。「宰相の郷」の住民たちは今回、どんな思いで一票を投じたのか。12日、町内で30人に聞いた。
(小暮純治、福家司)
◆「岸家」に支持
岸氏は町内で5470票を獲得し、原田氏に2千票を超す差をつけて圧倒した。得票率は有効投票の58・53%に及び、県全体を上回る水準で、自民支持層に「岸家」支持者が上乗せされたとも言えそうだ。今回意見を聞いた有権者30人中でも、岸氏に投票したと答えた人が19人を占めた。
「昔、岸信介さんも佐藤栄作さんも、うちの山にマツタケを採りに来た」と振り返る70代の農業男性は、ずっと自民を選んできた。もともと「佐藤派」といい、比例区では佐藤氏の孫の夫で自民新顔の阿達雅志氏(50)に投票した。阿達氏は議席獲得はならなかったが、町内では比例区の個人票でトップの808票を獲得した。
生まれも育ちも田布施という80代の農業男性は、今回も岸氏へ投票した。一貫して自民支持で「岸信介さんの頃から、地元だと思っている」という一方、「ただ信夫さんが地元だと言われると微妙な感じがある」とも打ち明けた。
◆民主への失望
田布施の比例区得票で、民主が自民を初めて上回ったのが、政権交代が実現した昨夏の衆院選だった。だが、今回は、千票差近くをつけて自民が再び上回る「揺り戻し」が見られた。
昨夏の衆院選では選挙区で平岡秀夫氏(民主)、比例区も民主に投じたという50代の会社員男性は今回、一転して岸氏と自民に入れた。理由について「期待していた民主がダメになったから」と端的に語り、不満をあらわにした。
同様に昨夏、平岡氏だった50代の主婦は今回、共産新顔の木佐木大助氏(55)を選んだ。比例区では民主への投票を続けたものの、共産候補を選んだ理由を「民主は候補者選びをもう少し慎重にすべきだ。地元でしっかり活動を続けてきた候補者がいい」と、民主に対する批判票だったと明かす。
田布施で政治風土が変化しつつある大きな要因とされるのが新住民の増加だ。都市的な無党派層が多いとみられ、「宰相の郷」の地元意識は薄いようだ。「風」にも敏感で、その時の政治情勢に応じて投票行動も変化させる人が少なくない。
数年前に沖縄から移ってきたという20代の主婦は、選挙区では原田氏に、比例区は社民に投じた。「民主は政権交代後まだ1年もたっていないので、もう少しがんばってほしいし、子ども手当がなくなると困る。ただ、沖縄出身だから、比例区は基地問題を重視した」という。
「民主離れ」したのは周南市から5年ほど前に、仕事の都合で移り住んだ30代の会社員男性だ。昨夏の衆院選で平岡氏と民主に入れたが、今回選んだのは岸氏とみんなの党。原田氏について、「ぱっと出では投票する気にはならない」と言う。
◆投票率大幅増
田布施町の「ふるさと対決」は、選挙に関心を高めるきっかけにもなったようだ。町内の投票率は70・14%に達した。県全体の投票率が2007年の前回参院選から微減するなかで、逆に2・41ポイント伸び、県内市町で最大の伸び幅をみせた。
前回衆院選には投票にいかなかったという20代の会社員男性は、今回は投票所に出向いて原田氏に投じた。「自民じゃないといけないという感じは、もうあまりない」と話す。
7845
:
チバQ
:2010/07/17(土) 14:36:21
http://mainichi.jp/area/kagawa/news/20100713ddlk37010418000c.html
10参院選かがわ:自民、公募で結束強める 党再生担い磯崎さん /香川
◇岡内さん、社民の政権離脱痛く
◇みんな躍進、共産埋没
参院選香川選挙区では、自民の磯崎仁彦さん(52)が初当選を果たした。民主、国民新、社民が推薦した無所属の岡内須美子さん(57)、共産の藤田均さん(50)は敗れる結果になった。民主政権に厳しい審判が下された全国的な流れの中で、それぞれの戦いはどういう意味を持っていたのか。【三上健太郎、吉田卓矢、馬渕晶子】
当選を果たした磯崎さんは12日、ほっとした表情を見せた。
自民初の公募で選ばれた候補者。その意味を自ら「公募は自民が変わろうとしている一つの表れ。候補者で止まってしまっては何の意味もない」と話していた。野に下った自民がイメージの一新を図り、「自民再生の試金石」「新生自民の象徴」などといった期待が寄せられた。それだけに、敗北は自身のダメージにとどまらず、公募という方法の否定にもつながりかねなかった。
民間出身で、従来のように候補者の後援会が主体となる運動ができず、県連が音頭をとった。県連幹部は「みんなで決めた以上責任があるので、結束力は強まった」と公募を勝因の一因に挙げた。
候補者本人の資質に加え、政権交代後の保守系議員たちの危機感、現政権批判票をうまく取り込んだことが大きな勝因だった。
自民にとって今回の選挙は、与党を過半数割れに追い込み、来春の統一地方選で勝利、再び政権奪取をかけた衆院選を迎える−−というシナリオに踏み出す第一歩と位置づけられていた。県連幹部は「組織が衰えていないことを証明した」(県連幹部)と胸を張る。
一方、岡内さんは、出馬表明後の5月、沖縄の基地問題で社民が政権離脱し、状況が大きく変わった。先月15日、県庁で会見した時、「当選後、どこに所属するのか」の質問に、「当初は皆、政権与党の中にいて、言いやすかったけど」とつぶやいた。
社民の政権離脱後も、県内では民主、社民両県連がすぐに協力維持を確認。民主の菅直人首相ら党幹部が連日来県するなど公認候補並みに支援。社民も、県議や市議が地元の組織固めに連日回った。
しかし、菅首相の消費税発言で、再び中央の民主と社民の意見が対立。「消費税と基地問題はタブー」(社民幹部)となった。岡内さんは街頭演説などでほとんど触れず、有権者にわかりにくさとして残った。
また、民主党は与党として初の選挙。これまでと違い、風は逆風だった。終盤になっても「街頭で受ける肌感覚と(独自の)世論調査の結果がかみ合わない」(民主幹部)などと、攻めあぐねた。結果、無党派を取り込めず、「格段の差がある組織力で負けた」(連合香川幹部)と、足腰の弱さを露呈した。この幹部は「風に頼らない強固な支持基盤を築くことが急務」と話す。
藤田さんは「自民はこりごり、民主はがっかり」と訴えた。消費税増税が争点に浮上、「唯一の反対政党」と独自性を強調した。しかし、県内の比例得票数は、みんなの党に2倍以上離された。松原昭夫・県委員長は「みんなの党は『増税の前にやるべきことがある』の一言で浸透した」といい、2大政党に続く「第三極」の台頭で“埋没”したことに「共産党にも新たなイメージづくりが求められているのかもしれない」と話した。
◇「国民と同じ目線で」磯崎さん
参院選香川選挙区(改選数1)を制した自民の磯崎仁彦氏は、当選から一夜明けた12日、高松市内で街頭演説し、「政治の原点は国民の皆様と同じ目線に立つこと。このことを忘れることなく、今後の政治活動を行っていきたい」と決意を語った。
政治経験ゼロだったが、自民県連の候補者公募に手を挙げ、27年間勤めた会社を退職して、参院選に臨んだ。この日は、4月上旬に初めて街頭演説をした“原点”という場所に立って、当選を報告。「政権交代後の10カ月がどうだったか。与党の過半数割れは、そのことに審判を突き付けた」と選挙戦を総括し、「国民の信頼を得る野党を目指していきたい」と誓った。
その後、報道陣の取材に対し、「うれしさもあるが、議員になることへの期待と責任感を非常に強く感じている」と気を引き締めていた。【三上健太郎】
7846
:
チバQ
:2010/07/17(土) 14:38:03
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news/20100713-OYT8T00934.htm
県都決戦票掘り起こし
塩崎後援会もフル稼働
政権交代後初の本格的な国政選だった参院選の愛媛選挙区では、自民現職の山本順三さん(55)が圧勝で再選。政権与党の民主新人岡平知子さん(52)は約10万票の大差で惨敗した。「自民王国」の愛媛で前回参院選、昨年の衆院選と着実に勢力を伸ばしてきた民主は、大きくつまづく結果に終わった。与野党の激戦を振り返った。(松山支局参院選取材班)
「今回は松山で勝つ戦いをする。2万は差をつける」。公示日の6月24日。松山市駅前での出陣式を終えた自民県連幹部はこう明言した。松山市を重視した選挙戦略。その背景には、民主の戦い方を徹底的に分析し、必勝を狙う思惑があった。
県議が自民32人に対し、3人しかいない民主は、全県選挙の参院選で実動部隊となる地方議員数で決定的に劣っている。当然、知名度の高い弁士を呼んで無党派層をターゲットにした「空中戦」を挑んでくると読んだ。
一方で、70市町村が20市町に集約された平成の合併後、自民の地方議員も激減している。昨年度の党員数は前年度比5097人減の2万7300人に減った。「かつてのように松山での負けを南予や郡部の票で補えない」(自民県議)状況だ。
昨年の衆院選愛媛1区で塩崎恭久議員に約2700票差まで迫り、比例復活した民主の永江孝子議員は岡平さんの支援に走り回っていた。塩崎議員の選挙参謀である県連幹部は「岡平が勝てば、あなたも次は危ない」と直言。これに応じて塩崎議員も後援会をフル稼働させ、自ら山本さんを先導して歩いた。候補や応援議員が何度も姿を見せる“県都決戦”が展開された。
さらに従来型の選挙手法を捨て、戦術の転換を図った。支持者らを集会所などに集めて候補者が支持を訴える「箱物」は、公示2か月前から禁止し、候補を徹底的に街頭に立たせるようにした。組織・団体の推薦を得ても、塊(かたまり)で票が入る時代ではない。新規開拓を続けて都市部で自陣を広げる作戦だ。
しかし、同時に組織票の獲得にも布石を打った。公明の比例候補との政策協定を締結。松山市のある公明市議は「今回は松山市内でのテコ入れを相当感じる。以前と違い、『本人が来た』とよく聞いた」と、自民の激しい動きに舌を巻いた。
松山市では、前々回参院選で民主候補に約1万1000票の差をつけられ、前回は民主系の候補に約2万4000票も水をあけられた。だが、自民は今回、2万9000票を上回る成果を収めた。
自民県連幹部は今回の圧勝に自信を深めた口調で、「今は当然、この後に続く知事選、県議選を見据えている」と話した。
(2010年7月14日 読売新聞)
7847
:
チバQ
:2010/07/17(土) 14:38:43
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news/20100714-OYT8T01281.htm?from=nwlb
労組と“風”頼み限界
くら替えで共闘破綻
<民主>
「県連はしっかり総括しろ」
7月11日午後9時30分、連合愛媛が事務所を置く松山市の県勤労会館。空席の目立つ200席の会場に向かって、民主新人の岡平知子さん(52)が「力不足を心からおわび申し上げます」と淡々と敗戦の弁を述べた時、会場からは怒気にあふれたヤジがとんだ。
午後9時の開票開始早々、自民現職山本順三さん(55)の「当確」が報じられ、早々と敗戦が決まったことに、集まった支持者らは失望を隠せず、ヤジを浴びせられた民主県連幹部は固い表情で黙り込むばかりだった。
◆
2007年の前回参院選で、民主県連は社民などと共に友近聡朗氏を担ぎ、自民現職を破った。昨夏の衆院選では悲願だった衆院議員を一挙に3人獲得。中央では政権交代が実現し、参院選では与党として優位に戦いを進めるはずだった。
だが、現実は混乱の連続だった。県連による候補者選定が難航し、見かねた党本部の主導で岡平さんを担ぐことが決まったが、出馬表明は4月中旬。他陣営より大幅に出遅れた上、社民から民主にくら替えしての出馬に、過去2回の国政選で共闘した社民との選挙協力も破綻(はたん)した。
岡平陣営は公示直前に発足した菅政権の支持率の高さを頼りに、無党派層からの支持を求める「空中戦」を仕掛けるほかに、手はなかった。
菅首相、蓮舫行政刷新相、枝野幹事長、前原国土交通相と知名度の高い「大物」が連日県内入り。応援弁士のそばで岡平さんは「政権交代の流れを止めてはならない」とごく短時間の演説を何度も繰り返した。
それでも、菅首相が唐突に持ち出した消費税増税論議の影響もあって、昨年夏の衆院選で街を覆った熱気が再現されることはなく、投票率は前回より4・35ポイント低い57・56%にとどまった。
読売新聞の出口調査では、社民支持層で岡平さんに投票すると答えた人は半数しかおらず、無党派層からの支持でも、山本さんをわずかに上回る程度にとどまった。反自民を掲げる他党の支持者と、無党派層からの票を集め、強固な県内組織を誇る自民を倒すという、前回参院選、昨年の衆院選での“必勝パターン”は崩れ去った。
労組と“風”頼みの末、惨敗を喫した民主県連。組織力強化のために地方議員を増やすことが急務で、来春の統一地方選では、県議選で全選挙区に候補を立てたいとするが、具体的な候補選定などはこれからだ。
支持者から求められた「総括」の結果は、まだまとまっていない。
(2010年7月15日 読売新聞)
7848
:
チバQ
:2010/07/17(土) 14:43:29
攻防の軌跡
http://www.kochinews.co.jp/10sanin/kou01.htm
(1)地力 勝利にも弱ささらす
昨年の衆院選から一転、民主党の大敗に終わった第22回参院選。県選挙区(改選数1)は、政権批判をしのいだ同党現職の広田一氏(41)が再選し、議席を死守した。だが得票数は自民党系2候補の合計得票数に遠く及ばず、「勝者なき結末」との見方ができる。攻防の軌跡を追った。
「勝ち、負けではない。どう勝つかだ」
昨年末、民主党県連のある幹部は今夏への強気な思いを語った。自民票が分裂し、与党現職で臨める「願ってもない構図」(連合高知幹部)。歴史的惨敗を喫した、昨年衆院選県内3小選挙区の悪夢を振り払うかのような言葉だった。
だが、日を追うごとにその目算は崩れる。
【写真】蓮舫行政刷新担当相を迎えた街頭演説。弱点の発信力は「党の顔」に頼った(6月27日、高知市の中央公園)
■初の「守り」
鳩山政権下での政治とカネ、普天間基地移設問題の逆風。内閣支持率が2割に沈んだ5月、「住民が訴えすら聞いてくれない」「今やれば負ける」。スタッフは悲鳴を上げた。
それだけに首相交代に安堵(あんど)感が広がった。「これで戦える」。支援者からも明るい声が寄せられ、内閣支持率のV字回復で党の勢いを取り戻したかに見えたが、それもつかの間だった。
公示直前に飛び出した菅直人首相の消費税増税発言と、その後のぶれ。「ボディーブロー」(選対幹部)のように効き、攻めの選挙ばかりだった陣営は初めての防戦、追われる戦いに神経をすり減らした。
迎えたマイク納め。マスコミの世論調査は一歩リードを保っていたが、広田氏は昨年衆院選で自民党陣営に見せつけられた組織力への警戒心が離れなかった。「相手には底力がある」。結果は猛追してきた自民党新人に競り勝ったが、自民党系2候補の合計得票を4万3千票も下回った。
「厳しく受け止める」。一夜明けた12日、民主党県連の大石宗幹事長に高揚感は乏しかった。その県連幹部らが公言しづらい思いを、選挙協力した社民党県連合、浜辺影一副代表が口にした。
「実質的には敗北だ」
■財産
選挙戦を通じてあらためて露呈したのは、県連の地力不足だ。逆風でこそ問われるが、昨夏の3小選挙区の候補はいずれも県内にいない。広田氏が無所属で初当選した6年前も「風」と自民党の敵失が主因で、広田後援会の動きも「点レベル」だった。
ただ、政権与党で臨んだ選挙で得た財産もあった。「負ければ解体の危機感」から、県連幹部らは自民党支持だった業界・団体回りを徹底。「地上戦」の新たな人脈と経験を得た。広いウイングを持つ広田氏をみこしに戦ったことで「党の理解者」のすそ野も広がった。
半面、政権与党としてのアプローチは課題も併せ持つ。業界・団体依存や利益誘導型の従来型政治に陥りやすい。それを「古い政治」と否定する民主党はどういう新しい関係を築くのか―。党公認で当選し、「県連の顔」になった広田氏も党人としてその矢面に立たなければならない。
「この逆風下で得た結果が今の県連の素の力」とする武内則男代表(参院議員)。「議席維持」という最低限のハードルはクリアしたが、来春の統一地方選に向けて組織強化は正念場を迎える。
(10年7月13日付朝刊
7849
:
チバQ
:2010/07/17(土) 14:44:57
http://www.kochinews.co.jp/10sanin/kou02.htm
(2)分裂 「刷新」へどう総括
公示が1週間後に迫った6月17日、県議会6月定例会開会中の自民党県議団役員室。
「今、判を押してきた」
党県連幹部の表情は上気して見えた。参院選県選挙区に立てる新人の高野光二郎氏と、公明党比例代表候補の後援会間で相互支援協定が成立。事実上の自公協力の継続だった。
【写真】公明党比例候補と演説に立つ高野光二郎氏=左。今回も自民候補を公明票が支えた(6月25日、高知市の中央公園)
■猛追
「高野? WHO(誰)?という反応だ」
党地域支部の幹部らは、公示前の前哨戦で頭を抱えていた。
民主党に完勝した昨夏の衆院選に続き、県内参院議席の奪還が懸かった今回の参院選だったが、自民党県連は当初から「ハンディ」を抱え込んだ。
県連は昨秋、衆院選で機能した挙党態勢の再現を目指して候補の公募、予備選を実施。下野した党の再生を懸けた試みでもあったが、既に出馬を表明していた前自民党参院議員の田村公平氏がこの手法に反発。県連は田村氏を予備選失格とし、党支持層の分裂が避けられない状況に陥った。
高野氏は前県議だが高知市選出で、全県的には知名度不足が否めない。県連もそれは織り込み済みとはいえ、浸透へ「時間との闘い」を強いられた。
さらに、野党転落に伴って旧来の支持団体の間に自主投票に転じる動きが続出。田村氏との分裂によって失う票も踏まえ、県連は「自公協力がないと、とても届かない」(武石利彦県連幹事長)と協力関係の再現を水面下で進めた。
協定締結前の6月初旬の本社県民世論調査でも、高野氏は民主党現職の広田一氏に大きく水を開けられ、無所属で出馬を決めた田村氏と並走していた。
危機感を強める県連は公明党の「推薦並みか、それ以上」(池脇純一県本部代表)の支援を受けながら、県内支部や衆院議員事務所を起点に組織戦を全面展開。公示直前の菅直人首相の消費税増税発言など民主党側の敵失も加わり、高野氏は県内全域へ急速に浸透し、広田氏を猛追した。
「最後は(浮動票争奪の)空中戦」としていた選対は、「発射台までは持って行けた」と勢いづいた。
■「後悔はない」
〝逆転〟を期して迎えた投票日。高野陣営はかたずをのみながら開票状況を見守ったが、結果は広田氏に1万3千票余り及ばず、田村氏は約5万7千票を獲得した。
県連幹部らは「5万票は想定済み」と口をそろえていたが、結果的に分裂が勝敗を分けた形だ。公明党県本部の池脇代表も「高野候補はよくやったが、やはり割れると厳しい」と分裂の影響に言及する。
自民党は参院選県選挙区で3連敗を喫した。が、武石幹事長は激闘を振り返り強調する。「党の若返りや刷新への生みの苦しみだった。公募、予備選の手法に後悔は全くない」
政権奪還への足掛かりを求めた選挙での敗北。県連の地域支部には公明党依存体質や、分裂を招いた県連執行部への批判、不満もくすぶる。「刷新」への総括が待たれる。
(10年7月14日付朝刊)
7850
:
チバQ
:2010/07/17(土) 14:45:39
http://www.kochinews.co.jp/10sanin/kou03.htm
(3)政情 険しさ増す再起の道
「地獄を見てきた。票はゼロかもしれん…」
選挙戦終盤、高岡郡梼原町から高知市の事務所に戻った田村公平氏は、青ざめた表情でつぶやいた。それだけ、現地の反応は冷ややかだった。
自民党公認で臨んだ3年前の参院選で、同町での得票率は約67%と県内市町村で断トツ。しかし無所属で立った今回は5分の1に激減し、県内得票も5万6977票と10万票近いマイナスとなった。
【写真】懸命に持論を訴える田村公平氏。〝田村流〟を貫いたが…(10日、高知市内)
■「丸裸の票」
自民党の予備選手続きに反発し、公認が得られなかった田村氏。陣営は衆院議員だった祖父と父の代から引き継ぐ「田村党」と、田村氏が郵政民営化法案に反対して以来、支援を受ける郵政関係者が〝二つのエンジン〟となった。
「自民も民主もしょせん議員の寄せ集め」「経験と実績では負けない」―。個人演説会では〝公平節〟に熱烈な拍手が送られた。私財をなげうって戦う姿に支持者が応えた。
半面で田村党内には「3年間のあいさつ回りが決定的に足りない」と支持が広がらない焦りがあった。与党候補との戦いに、郵政関係者の内情は決して一枚岩ではなかった。
現職当時の人脈からみんなの党やたちあがれ日本など「第三極」の公認や推薦を受ける手もあった。だが「政党の助けは借りない」とわが道を貫いた。選挙終盤には「達観の域」に入ったという田村氏は、惨敗を淡々と受け入れた。「これが丸裸になった私の票、ということだろう」
二大政党化、新党・第三極勢力の出現という政情変化の下、無所属候補の当選のハードルは高まる。「次のステップにつなげたい」と明言した田村氏は、再起への足場をどう再構築していくのか―。
■惨敗
共産党は昨年衆院選に続く惨敗だった。
元衆院議員で「最強の候補」とする新人の春名直章氏で挑みながら前回から約25%、1万2千票余り減らし、県選挙区では1995年以来の4万票割れに。参院選では01年以来の供託金没収となった。
最重視する比例代表の県内得票も、昨年衆院選から3割、1万4千票余りもダウン。得票率はついに10%を切る事態となった。
「力量が落ちている」。党県委員会の佐竹峰雄委員長も党勢の後退を認めざるを得ない。党員や支援者の高齢化、地方議員の減少など足腰の弱体化は明らかだ。
今回参院選は、自民党の下野、米軍基地問題、政治とカネ、消費税増税議論と、共産党には格好の主張材料がそろったはず。それなのに民意を引き付けられなかった。民主、自民両党への不満票は第三極に流れた。
「増税容認派が増えている中で、旧来の反対論にどれほどの説得力があったのか。党活動も選挙戦術も抜本的に見直すべきだ」。共産党の元地方議員は党戦略のマンネリ化を指摘する。
「抜本的な得票増の計画で挑む」。佐竹委員長は来春の統一地方選をにらむが、向かう道は険しさを増す。
(10年7月15日付朝刊)
7851
:
チバQ
:2010/07/17(土) 14:46:39
http://www.kochinews.co.jp/10sanin/kou04.htm
(4)模索 民意が試す「ねじれ」
「こんな静かな国政選挙は初めて」
県中西部の首長が苦笑し、中山間地域の〝選挙通〟も「動きが見えない」と首をかしげた。県選挙区で競り合った民主、自民両党陣営も「熱を感じられない」と戸惑った。
【写真】候補者の演説会で視線を注ぐ有権者。その民意を政治はどうくみ取るか(7月、高知市内)
■目覚め
政権交代後初の国政選挙で、業界団体などが民主、自民両党との距離感を測る様子見ムードもあった。だが何より、政治とカネ、沖縄基地問題での民主党政権の迷走、繰り返された首相交代劇などで、政治への失望や虚脱感が有権者心理の根底にあった。消費税増税議論で二大政党の主張が似通うなど争点もぼやけた。
冷めた感覚は公示後の本社県民世論調査にも投影された。選挙に「関心がある」は76・3%で、前回3年前より6・8ポイント、政権を懸けた昨夏衆院選より10ポイント近く下回った。「政権交代以降、暮らし向きは変わったか」の問いには8割強が「変わらない」と答え、変化を実感できない県民意識が浮かび上がった。
しかし、実際の投票率は58・49%と前回より0・09ポイント?増え、浮動票の多い高知市でも1・28ポイントアップした。事前の低調ムードや複数陣営が「50%台前半」とした予想を考慮すれば「思いのほか高かった」といえる結果だ。
前回比で2割近く増え、全有権者数の1割強に達した期日前投票が、制度として浸透してきたことも投票率底支えの一因と考えられるが、県内有権者を選挙離れから踏みとどまらせたものは何か。
「本質的には県民生活の厳しさの裏返し。『暮らしを何とかして』という切実な思いの反映では」。「県明るい選挙推進協議会」の植田通子会長は啓発活動を通じた印象を語り、こう続けた。
「自分たちの1票で政治が変わることを政権交代で実証した。有権者は政治の責任に目覚め始めている」
新しい政治を求め、有権者の模索の視線が強まる。
■「まっぴら」
民主党大敗で、衆参両院の多数派が逆転する「ねじれ国会」が攻守を交代して再現される。自民党政権下では与野党対立が先立ち、国会運営が立ち往生した。
尾粼正直知事は投票日翌日の記者会見で、地域主権改革関連法案へのこだわりを示しながら「国政運営に不安定感が増すのは否めない。だが国民生活の立場で徹底して議論してもらいたい」と要請。県町村会長の吉岡珍正・越知町長も「地方がしわ寄せを受ける事態は、まっぴらごめんだ」とくぎを刺す。
民主党は、連立パートナー探しや政策ごとに協力を得る「部分連合」を模索。9月の党代表選など政局含みの政治日程も控える。
「ねじれを政争の具に使うべきではない」(自民党県連)、「政局に絡む対応は慎む」(公明党県本部)。県内各党は「国民本位」で口をそろえるが…。
有権者は政治を試すように「ねじれ」という「勝者なき審判」を選択した。不信と期待が交錯する民意を政治、政党はどう消化していくのか。
=おわり
(10年7月16日付朝刊)
7852
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チバQ
:2010/07/17(土) 15:03:31
http://www.saga-s.co.jp/news/2010sanin.0.1681978.article.html
【解説】世代交代が最大勝因 自民・福岡氏 (10年7月12日)
政権交代後初の国政選挙となった参院選で、佐賀選挙区は野党の自民党が現有議席を死守した。現職の出馬辞退による「思い切った世代交代」が最大の勝因とみていい。普天間基地問題の迷走、マニフェストの実現性など民主政権への不満や失望も取り込んで追い風を加速させ、圧勝した。
野党になり、推薦団体は3分の2に減ったが、自主投票を決めた県農政協議会が実質支援に動くなど、有力な支持団体のつなぎ止めに成功した。衆院議員時代に培った人脈に、即戦力と将来性を訴えて個人としての支持も得た。組織票、個人票、民主批判票をうまく集めた格好だ。
与党として初めて戦った民主党は、課題として指摘され続けてきた支持基盤づくりの遅れや、知名度不足が響いた。迷走した政権運営の影響も受け、守勢に回らざるを得ない与党選挙の厳しさを痛感させられた。出口調査によると無党派層からの支持は3割にとどまった。政権交代の原動力となった層を取り込めなかった。国会議員や地方議員の個人組織ではなく、党として地域組織をつくり、日常活動を広げることが不可欠だ。
国政選挙で〝連敗〟していた自民の大勝だが、自民回帰と受け取るのは早計だ。比例代表の得票では、民主への期待感は一定持続している。この結果を、自民は党再生にどうつなげるか、民主は与党に見合った地方組織拡充ができるか。来春の統一地方選が試金石となる。
7853
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チバQ
:2010/07/17(土) 15:05:52
http://www.saga-s.co.jp/news/2010sanin.0.1682812.article.html
検証・参院選さが 民意反転 【1】自民圧勝 (10年7月13日)
組織型脱却が奏功
参院選終盤。交差点やスーパー入り口付近で連日朝夕、「佐賀再生」「ウソをつかない」「出直す!」などと書いたプラカードを掲げる県議や市町の議員らが立ち並んだ。「自民党を、福岡を、よろしくお願いします」。道行く人たちや車に頭を下げ続けた。
自民41支部による一斉街頭活動。「こんなの初めてだが、野党だから何でもやる」と市議の一人。かつてない保守王国の危機に、なりふり構わない自民議員の必死な姿があった。危機感は青年、女性部にも共有され、朝立ちの輪が自然に広がっていった。
2007年の参院選以降、党は転げ落ちるように勢いを失い、昨夏の衆院選で敗北、下野した。今回の参院選で佐賀選挙区は、そのどん底から一気に、9年前の参院選以来という25万票を獲得した。
11日夜、福岡資麿(37)の圧勝で興奮冷めやらぬ選挙事務所。選対本部長の篠塚周城は力説した。「従来の組織型選挙から脱却した街頭活動を続け、有権者に直接訴えてきた。これまでの選挙にはなかったこと。党再生へのメッセージは届いたと思う」
「くら替え」出馬を決めた県連会長の福岡は4月の選対本部発足時、「組織型選挙からの転換」を掲げた。人を集めるのではなく、人が集まる場所に自ら出向く。動員が多い個人演説会を減らし、団地での街頭演説や、交通量が多い交差点で手を振った。
選挙戦が終盤に入った4日。民主の原口一博総務相が佐賀市内19小学校区での演説会を重ねた。緊迫する運動員に福岡は話した。「うちは外に出て、一人でも多くの有権者に直接触れ合う。生の声を届ける」。新しい運動の感覚が陣営に浸透していった。
一方で、地方では旧来型の組織選挙もフル稼働した。旧市町村単位の支部などの組織が動き、新戦術と旧戦術での「全員野球」(陣営)が生まれ、票を積み重ねた。
結果は11万票の大差。運動形態の変化とともに、陣営関係者が勝利の要因に挙げるのが、現職の参院議員岩永浩美(68)から福岡へのバトンタッチだ。岩永の「辞退表明」は2月。昨年末以降、「民主が若い女性候補をぶつけてくる」という話が広がり、県内でも世代交代を促す声が漏れ始めていた。ある幹部は「選手交代で古い自民党のイメージを刷新し、戦えると確信できた」と振り返る。
長期政権時代のおごりに対する反省の言葉を繰り返してきた10カ月。選挙区の大勝に対し、比例は前回を約6千票下回る14万票に終わった。共闘した公明票を合わせても、福岡の得票とは5万票の開きがある。復権の兆しは見えたものの、真価はこれから。
「終盤戦は(敵失で)風をもらった部分もあり、実力以上の票をいただいた。自民に全幅の信頼が戻っているというわけではない。次期衆院選は反動があると思うので気を引き締めたい」。めまぐるしく変容する民意をこれまでの選挙戦で肌身で味わった福岡は、12日朝も街頭に立った。圧勝がもたらす組織の「慢心」を警戒する。(敬称略)
◇ ◇
10カ月の民主政権に厳しい審判が下った参院選。佐賀選挙区では自民が圧勝し、民主の勢いを阻んだ。なぜ野党の自民が民主に大勝できたのか。その背景と今回の結果がもたらす県政界への影響を探った。
【写真】交差点で「約束を守る」などと書いたプラカードを掲げ、手を振る自民佐賀市支部の女性たち。危機感を共有し一体感をもたらした=佐賀市
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:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:06:30
http://www.saga-s.co.jp/news/2010sanin.0.1683346.article.html
検証・参院選さが 民意反転 【下】民主苦悩 (10年7月14日)
県連主導も空回り
「非常に厳しい。組織の立て直しを考えておいてほしい」。投票日の11日午後6時すぎ、民主党県連代表の原口一博は東京から、代表代行の園田泰郎に電話を入れた。まだ投票が行われている最中。敗戦を覚悟し、今後の対策を指示する内容だった。「圧倒的な知名度と組織力の差はいかんともしがたかった」。その夜、原口は敗因を語った。当選した自民候補との差は11万3千票。予想外の大敗だった。
2日後の13日。民主党県連事務所に園田のほか、幹事長、顧問、幹事長代理の4人が顔をそろえた。「組織をしっかり作らないとダメだ。国会議員が支部長になっている総支部を名前だけでなく、きちんとした組織にしないと」。議論は1時間を超えた。「徹底して総括しないと、このまま沈んでしまう」。総括案のメモを手に園田は厳しい表情を見せた。
「清新でさわやか。民主党らしい候補」として公募で弁護士の甲木(かつき)美知子(39)を擁立。選挙運動は従来と違い、県連幹部が仕切る形に変えた。
これまでは、し烈な選挙戦を何度も経験した原口の後援会に頼ってきた。前回、選対内部で対立もあったが「消えた年金」などの追い風で乗り切った。今回は県連主導を強めることで、役割分担を明確にする考えだった。
だが今回も両者の間に不協和音が生じた。後援会からは選対が前日に急きょ出す指示に「戦略がない」、県連関係者からは「党公認候補が出ているんだから、国会議員の選挙と同じぐらいの意識でやらないと」と、動きの鈍さを嘆く声が聞こえた。
そうした状況に加え、選挙中盤には、支援団体が反発する場面もあった。新聞に掲載された候補者アンケートで、憲法9条改正やプルサーマルへの賛否を「どちらともいえない」とした甲木に対し、推薦している社民党や、電力関係の労組が抗議した。社民党幹部は「支持者から『なんで民主党を支援しないといけないのか』という電話を受けた。ある程度の票は逃げたかもしれない」と話した。菅首相の消費税発言で逆風が強まる中、足元の体制も緩んだ。
「昨夏の衆院選とは反応が全く違う」。終盤に入ったころ、電話で支援を頼み込んでいた関係者が口にした。「1対1で話すと相手の気持ちはすぐ伝わる」。昨夏の政権交代を後押しした無党派層は民主党から離れていた。明らかに「風」が変わっていた。
衆院選で激戦を勝ち抜いた原口、大串博志の後援会は、議員個人の人気や人柄に支えられている部分も多い。園田は「個人ではなく、党の支持者にしていかないと。党や政策をしっかり認識してもらわないと組織づくりは進まない」と、目下の課題を自覚する。ただ、地方議員には「地域支部を作ろうと考えているが、国会議員の後援会とうまくやっていけるか踏み出せない」と不安もある。
「来春は統一地方選。今度こそ本当に組織を整備できなければ、有権者の信頼は得られなくなるだろう。待ったなしだ」と園田。近く開く予定の常任幹事会で、再起をかけた正念場の戦いの第一歩を踏み出す。(敬称略)
【写真】投票締め切り直後の自民候補の「当確」報道を受け、厳しい表情の民主党県連の園田泰郎代表代行(左端)ら=11日午後8時21分、佐賀市神野東の甲木氏事務所
7855
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チバQ
:2010/07/17(土) 15:08:55
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/2010/sannin/kikaku6/01.shtml
知事選に続いて またもそろわぬ足並み
県連の力不足露呈
「また開票率0%で当確か…。2連敗ばい」。11日午後8時すぎ、長崎市築町の犬塚の選挙事務所。開票が始まった途端に、金子の「当選確実」がテレビで速報され、支援者の一人は腕組みをしたまま深いため息をついた。
連敗−。2月の知事選も民主はあっけなく敗れた。政権交代の余勢を駆って、推薦候補を擁立したものの、候補者の選考過程に支援労組から不満が噴出。自民系が推す中村法道に約9万票を超える差をつけられ惨敗した。この参院選は、中村を「後継」として支援した金子への「リベンジ」の場となるはずだった。
ところが、またも組織の足並みがそろわない。犬塚は現職でありながら知名度が低く、政策の得意分野も外交や安全保障など住民に身近でない。しかも、国営諫早湾干拓事業の開門調査をめぐり、県連方針に反して「条件付き賛成」を主張。組織に従わないイメージが労組の動きを鈍らせた。開門に猛反対する民主党参院議員の西岡武夫も、犬塚の出陣式に姿を見せたが、演説は断った。
「金子先行」−。新聞の世論調査報道に危機感を強めた県連代表の高木義明は、東京に戻っていた西岡に電話を入れた。「ぜひマイクを握ってほしい」。8日夜、長崎市内の総決起集会で西岡は叫んだ。「日本のためによろしくお願いします」
テレビの選挙報道を見詰め、落胆の表情を見せる民主党県連幹部ら=11日夜、長崎市築町の選挙事務所
実は、西岡が人知れず演説した場所がもう一カ所あった。投票日前日の10日早朝、同市内の自宅近くの路上。聴衆は近所の住民だけだったが、犬塚は財務相の野田佳彦とともに選挙カーで出向き、西岡は笑顔で出迎えた。「結構気を使うんだよね」。県連関係者の一人は、内向きの調整にきゅうきゅうとするのを自嘲(じちょう)気味に笑った。
“与党流”の戦いにも、ぎこちなさがつきまとう。知事選の際、民主は閣僚や国会議員を大量に送り込み、首長や自民系業界団体の切り崩しを図ったが、逆に反発を招いたため、今回はこれを自粛した。
選挙戦序盤のある日、県建設業協会を高木ら県選出国会議員3人が「意見交換」と称して訪ねる一幕があった。協会側は“締め付け”を警戒し身構えたが、3人は文字通り「意見をうかがう」ばかり。「いったい何をしに来たのか」と協会幹部の首をかしげさせた。
淡々と敗戦の弁を述べた犬塚。県連幹事長の渡辺敏勝は目を赤くして言った。「悔しいが、自民より地方議員が少なく、組織は弱い。与党になっても、すぐに中身は変えられない」。政治とカネ、普天間、首相交代、消費増税−。めまぐるしく向きを変える中央からの風。それにあらがえるほどの力を、県連は持ち合わせていない。(文中敬称略)
参院選長崎選挙区は、自民新人で前知事の金子原二郎(66)が、再選を目指した民主現職の犬塚直史(55)を約7万2千票の大差で下した。民主は県内の衆参の選挙区選出6議席を独占していたが、自民が1議席の奪還を果たした。選挙戦を検証、県内政局の行方を探る。
2010年7月13日長崎新聞掲載
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:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:10:12
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/2010/sannin/kikaku6/02.shtml
敵失の勝利 知名度頼みの自民県連
支持回復へ課題残す
11日午後10時すぎ。再選を果たせなかった民主の犬塚直史(55)が長崎市の選挙事務所で敗戦の弁を述べていたころ、100メートルも離れていない自民党県連では祝宴が終わろうとしていた。「相手が弱すぎたよ」。幹部たちの総括は、この上なく明快だった。テレビの選挙特番が「民主大敗」を伝えていた。
ふたを開けてみれば、7万2千票余りの大差−。「国民と約束したマニフェスト(政権公約)は何だったのか。民主党はこれからもっと崩れ、次の選挙も厳しいだろう」。幹事長の松田正民はまくしたてた。
相手陣営は首相や閣僚、党幹部を次々と長崎に投入してきたが、追い上げらしい追い上げを許さず逃げ切った。金子原二郎(66)の選対幹部は「“じゅうたん爆撃”を地力ではねのけた。痛快だね」と笑った。
ただ、12年ぶりの国政復帰を目指した金子の戦いは“額面”以上に厳しいものだった。
「野党の挑戦者。従来通りにはいかない」。金子は、公示前から「厳しい戦い」と危機感を言い募り、陣営の引き締めに躍起になった。約700の企業・団体から集めた推薦状も、自身の知事選時と比べれば半分以下。自民の有力支持団体だったはずの県農政連は自主投票。野党の立場では、表立った首長の支援もほとんどなかった。
金子の勝利を決定付けたのは、選挙区で応援する代わりに比例で見返りを求める公明のバーター票だった。だが、公明党県本部幹事長の江口健は不満を隠さない。
当選翌日の12日、島原市の後援会事務所を訪れ、支持者に礼を述べる金子原二郎氏=島原市秩父が浦町
協力企業や団体を紹介し「密度の濃い支援をした」(江口)にもかかわらず、選挙戦中盤まで、金子の事務所には、公明の比例代表候補のパンフレットやポスターが見当たらなかった。公示後のある日、江口は金子の選対幹部に詰め寄った。「徹底してやってくれ。さもなくば引き揚げる」
結局、公明は県内の比例得票を前回参院選より1万8千票余り積み増した。それでも、江口は「こちらの働きからすれば、見返りは少なかった」と野党協力の難しさを打ち明ける。
金子にはほかにも気掛かりがあった。「後継」の中村法道が、民主党推薦候補を大差で破った2月の知事選。その波に乗ろうと「中村君を支えたい」と訴えたが、中村の地元、島原半島ではなかなか態勢が整わなかった。参院選の公認を金子と争った島原市選出の県議、加藤寛治は「出ない」と言い続けた金子の“翻意”に対する怒りを最後まで解こうとしなかった。
当選から一夜明けた12日、金子はあいさつ回りで島原に足を運んだ。「任期6年間、みっちりこの地域の問題を中村知事と協力し合い、取り組んでいきたい」。公示直前になってようやく開設された選挙事務所で、涙声で礼を述べた。
消費増税などの敵失、金子の知名度−。なんとか与野党対決を乗り切った自民だが、支持率回復の足取りは鈍い。「自民党はもっと反省が必要だ」。ふと現実を思い出したのか、県連幹部の表情に険しさが戻った。(文中敬称略)
2010年7月14日長崎新聞掲載
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:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:10:48
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/2010/sannin/kikaku6/03.shtml
統一地方選へ 来春に向け思惑交錯
続く地域での手探り
「まず、おわびを申し上げなければならない」−。参院選投開票日の11日午後10時すぎ。当選を確実にした金子原二郎(66)が佐世保市栄町の事務所に到着すると、市長の朝長則男は祝辞をこう切り出した。「非常に微妙な立場で、なかなか表に出れなかったが、当選を大変うれしく思う」。金子の顔からは、こころなしか笑みが薄らいでいた。
微妙な立場−。自民県議から2007年、市長に転身した朝長。昨夏の衆院選長崎4区で、自民の北村誠吾を全面支援し、宮島大典を擁して勝利した民主の非難を浴びた。すると、同様に二大政党対決となった2月の知事選、今回の参院選では表立って動かなかった。「中立」を保つ理由を朝長はこう説明する。「政権与党への要望活動もある」
市長選に向けた思惑も見え隠れする。朝長は2期目について「後援会や団体と相談したい」と明言を避けるが、目立った失策はなく、出馬が確実視されている。民主との関係修復にも余念がなく、保守系市議の一人は「市長選を前に対立したくはないはず」とその心中を推し量る。
来年春の統一地方選。県内では長崎、佐世保両市長選をはじめ、2町長選、8市町議選、そして県議選がある。
佐世保市議だった中嶋徳彦は自民を離党、みんなの党から参院選に挑み敗れたが、統一選の対応は「白紙」という。参院選出馬に意欲を見せながら「断念」した県議の浅田眞澄美は、県議再選を目指す。これらの動きを自民県議らは冷ややかに見ていた。「統一選向けの“宣伝”だというのが見え見えだよ」
金子原二郎氏(中央)を前に当選祝いのあいさつをする朝長則男佐世保市長(右)=11日午後10時20分、同市栄町の選挙事務所
その自民県議団は二つの勢力に分かれ、主導権争いを続けている。一つは金子と縁せき関係にある衆院議員、谷川弥一に近いグループ。金子が参院議員に転じたのを受け、これと距離を置くグループは警戒感を隠さない。「谷川・金子連合で候補者を立てるなら、こちらも考える。要はどちらが議席を増やせるかだ」。神経戦が既に始まっている。
対する民主は元気がない。知事選、参院選で手ひどく連敗を喫し、県連代表の高木義明は「もう一度、党の足腰を一から見直し、すそ野を広げる努力が必要だ」と自戒する。だが青年や女性を含め、労組に依存しない人材を空白区に擁立する作業は何ひとつ具体化していない。
統一選に先立ち今秋実施される大村市長選には3人が立候補を予定している。通算5期目を目指す現職の松本崇は、6月3日の出馬会見で「参院選は中立」と述べたが、公示が近づくと一転、「金子支持」を鮮明にした。「今の民主党でいいのか。私は立場があっても、金子前知事を推薦する」
一方、市議の里脇清隆は既に自民を離党。「参院選に構う暇はない」と金子の集会に姿を見せなかった。社会福祉法人理事の北村貴寿も組織に頼らない「草の根」を強調する。
「金子圧勝」「民主大敗」が県内の政局にどんな波紋を広げるのか−。それぞれの地域で手探りが続く。
(文中敬称略)
=参院選取材班=
2010年7月15日長崎新聞掲載
7858
:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:13:38
http://mainichi.jp/area/kumamoto/news/20100713ddlk43010471000c.html
2010参院選くまもと:激戦終えて/上 民主、組織戦遅れ響く /熊本
◇「大物来援」も悪循環
選挙戦中盤の今月2日。民主新人候補の本田浩一氏(43)に推薦を出した約30団体の関係者が熊本市内のホテルに集められた。党幹部らが政策や情勢の説明をし会議は50分ほどで終了。本田氏への応援はさらりと触れただけだった。松野頼久衆院議員は「推薦をくれただけでもありがたい。こちらはお願いする立場」。だが、緊張して来た参加者は拍子抜けした。「労組中心だったから、業界団体との選挙のやり方を知らないんじゃないか」
民主県連の所属議員は、国会議員5人に対し県議2人、熊本市議も3人と地方議員が少ない。政権交代後、他の市町村議も擁立し計16人まで増やしたが、地方基盤の弱さの解消にはほど遠い。与党になり106の団体から推薦を受けたが、自民との両方推薦の団体も多く活用しきれず、選挙戦の主力は連合熊本だった。
その連合熊本も、候補選びに始まり、総合選対の発足が6月上旬まで延びるなど、県連との連携が遅れただけでなく、連合北海道による事件、社民党の連立離脱などの問題にも影響を受けた。手嶋一弘会長は「多くの問題を超え、各組合は活動してくれた」と否定するが「比例候補の運動で手いっぱい。併せて本田さんをお願いするだけ」(連合地協幹部)だった。
組織を軸にした「地上戦」の遅れで、無党派層への浸透を図る「空中戦」の比重が高まった。激戦区とあって熊本には、菅直人首相や蓮舫行政刷新担当相ら大物が連日来援。しかし来れば来るほど、その対応に地方議員が追われ、地元での運動ができない悪循環に陥った。そして菅首相の消費税発言などへの反発で、来援効果も薄くなった。松野信夫県連代表は「初めて与党として『守りの選挙』になった」と政権側の難しさを振り返った。
民主、自民の批判の受け皿「第三極」として登場したみんなの党は、自民候補の地元・人吉地域など熊本5区でのみ数%の得票にとどまり、他の地域は軒並み得票率1割を超えた。「中央の逆風が一番大きいが、それに耐えうる組織力もなかった」。敗北が決まり、選対本部長代行の鎌田聡県議はこぼした。
◇ ◇
参院選熊本選挙区は、自民が約4万票差で民主を引き離し議席を守った。与野党逆転した初めての国政選挙に両陣営とも戸惑いは大きく、みんなの党はそのすき間を突き支持を広げた。全国屈指の激戦といわれた選挙戦を振り返った。
7859
:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:14:24
http://mainichi.jp/area/kumamoto/news/20100714ddlk43010413000c.html
2010参院選くまもと:激戦終えて/中 自民復活は未知数 /熊本
◇「強い野党」訴え組織戦
「強い野党になって民主党、衆議院をチェックする。プロの野党になる」。選挙戦終盤の8日、合志市であった総決起集会で自民現職、松村祥史氏(46)が叫んだ。
「強い野党」という言葉は、この日熊本市をはじめ都市部4カ所で応援演説した小泉進次郎衆院議員が使った。合志市に向かう車中で坂本哲志衆院議員は松村氏と「内容は同じでもあの言い方が必要だ」と話した。自民は国政では野党でも県議会では48議席中34議席を占める「県政与党」。「なかなか意識の切り替えができない」(前川收県連幹事長)のが現実で、演説が変わったのも小泉氏の応援あってのことだった。
自民は従来の国会議員、地方議員とそのネットワークを生かし組織がフル回転した。特に浮動票の多い熊本市では、推薦団体にも徹底した友人・知人へのあいさつ回りを依頼。郡部の県議からは応援の人手を熊本市に出させた。ベテラン県議が口々に「自分の県議選でさえここまでやらない」という徹底ぶりで、地縁血縁を通じて無党派とされる人たちに支持を呼びかける戦略をとった。
ただ政権交代で、業界団体が自主投票や自民・民主2人推薦に動いた。前川幹事長は「2人推薦は与党の圧力をかわすため。政策でつながっているから影響はなかった」と話すが、動きや効果は見えにくくなった。政党や報道各社の世論調査結果で接戦が伝えられるたび、県連幹部からも「自民党がやっていることは、大きな労力で内輪を固めているだけ。無党派層には届いていないのではないか」「公明票頼みだ」との声がもれた。
また自民は公明との選挙協力を進めたが、公明の比例票は約13万3500票と目標の14万5000票には及ばず、公明が最低基準とする6年前の参院選並みにとどまった。城下広作幹事長は「協力に不満足さはあるが、みんなの党候補がない場合の選挙結果など、じっくり分析したい」と慎重な姿勢を貫いた。
組織を固め、地力で民主に勝った自民党。しかし参院選勝利が党復活につながるかどうかは未知数だ。松村氏は「自民に戻ったのではなく、民主はやりすぎだというバランスが保たれただけ。国民が望むものを政策や国会対策にできるかにかかっている」と気を引き締めた。
7860
:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:15:13
http://mainichi.jp/area/kumamoto/news/20100715ddlk43010475000c.html
2010参院選くまもと:激戦終えて/下 組織ない「みんな」が10万票 /熊本
◇批判票取り込み躍進
当開票日の11日夜、民主新人の本田浩一氏(43)の陣営。刻々と明らかになる開票状況をテレビで見ながら陣営幹部がつぶやいた。「けっこう取られているな」。みんなの党新人、本田顕子氏(38)の票の伸びに驚きを隠さなかった。顕子氏が県内で獲得した票は10万1869票。得票率は11・4%に上る。
浩一氏陣営の選対本部長を務めた松野信夫参院議員は「都市部の有権者が第三極のみんなの党に流れた。正直、痛かった」と振り返る。別の幹部は「自民(の松村祥史氏)より、うちが票を取られたのではないか」。
顕子氏の事務所でボランティアをした熊本市の50代男性は昨夏の衆院選では民主に投票した。「民主にしばらく政権を担当してもらいたかったが、政治とカネ、普天間などの問題で結局自民党と一緒だったとがっかりした」と、みんなの党に“心変わり”した理由を話す。
顕子氏陣営の野田和彦事務長は「立候補表明から短い期間で、組織も何もない新人が10万票以上とれた。それなりの成果だと思う」と手応えを口にする。野田事務長は、顕子氏の父の本田良一元民主党参院議員の秘書を務め、組合など組織内の票を固める手法の選挙も間近で見てきた。ただ今回は集会などをせず、街頭演説を繰り返してできるだけ多くの市民と接する手法をとった。「昨夏に自民党政権が倒れ、有権者が自分たちの1票で政治が変わることに気付いた。これまでより有権者が政治を身近に感じ、みんなの党に共感した結果、躍進につながったのではないか」。
共産新人の安達安人氏(54)は、消費税引き上げに真っ向から反対し支持を訴えたが、得票は顕子氏の3割(3万517票)にとどまった。久保山啓介・闘争本部長は「みんなの党もいずれ増税を訴えるだろう。自民や民主と一緒だ」と批判しながらも「『無駄をなくせ』という主張が、自民と民主に対する批判票をうまくとらえた」と、みんなの党躍進の要因を分析してみせた。
今回の躍進は批判票の取り込みによるもので、党の支持層として定着するかどうかは不透明だ。前川收自民県連幹事長は「批判票なのは間違いないが、ストレートに定着するとは思わない。国会の動きの影響を受け、自民が取り戻すこともその逆もありうる」と動きをうかがう。顕子氏陣営の野田事務長は「今後も、みんなの党の主張をより多くの人に知らせていきたい」と話している。(この連載は、結城かほる、笠井光俊、勝野俊一郎が担当しました)
7861
:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:17:24
http://www.oita-press.co.jp/featureNews/127691090107/2010_127898412407.html
順風・逆風 検証(1) 連携奏功
[2010年07月13日 10:19]
当選あいさつする足立信也氏(右)と吉良州司衆院議員ら民主党県連幹部=12日午前、JR大分駅前
「組織型」脱却を模索
第22回参院選大分選挙区(改選数1)は民主党現職の足立信也氏(53)=国民新党推薦=が自民、共産両党の新人を破って再選を果たし、貴重な1人区の議席を守った。選挙戦を振り返り、今後の各党の課題や戦略を探った。
「民主党が全国的に大敗した結果を真摯(しんし)に受け止める」。投開票から一夜明けた12日早朝、JR大分駅前での民主党県連の街頭演説。足立陣営で選対委員長を務めた梶原九州男県連副代表(県議)は降りしきる雨の中、大分選挙区での勝利を喜ぶ感情を抑え、厳しい口調で訴えた。与党は過半数割れ。昨年の総選挙での大勝から一転、有権者の厳しい審判を突きつけられたことに民主党関係者は危機感を募らせる。
菅直人首相の消費税増税発言などで“逆風”が吹く厳しい戦いを強いられたが、結果は出した。6年前の初当選時から得票数を減らしながらも九州では唯一、1人区の議席を死守。大分市や別府市など11市町で足立氏が自民党候補の得票を上回り、民主に自民と互角以上に戦える地力がついたことをうかがわせた。
選挙区に「候補者を立てない」ことで支援方針を打ち出した社民党の支持層にも食い込んだ。足立氏を推薦した連合大分の嶋崎龍生会長は「逆風の中、与野党の垣根を越えて民主、社民両党の連携ができた。来年の統一地方選、3年後の参院選につながる結果」と両党の実質的な協力が勝因の一つであることを強調。両党の支持労組を束ねる立場から今後も橋渡し役を担うことに前向きな姿勢だ。
民主党県連も今回の勝因の一つに「連合大分や社民党県連合の支援」(小嶋秀行幹事長)を挙げる。一方で、二大政党の一翼としての地歩を固め始めた中、スタンスの変化をうかがわせる声も。梶原氏は「『有権者自ら考え、行動する選挙風土』が県内に根付いてきた」と指摘。党や支持労組をフル稼働させる従来の組織型選挙から草の根選挙への転換が進んでおり、政策や候補者の魅力のアピール戦略をより重視すべきとの考えをほのめかす。
今後の国政選挙での対応について、吉良州司県連代表(衆院議員)は「政党である以上、協力できる部分と競合する部分があるのは当然」とし、候補者擁立へ意欲を示す。民主党は外部の組織とどのような関係で臨もうとするのか、注目される。
7862
:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:19:04
(2)がないなあ
http://www.oita-press.co.jp/featureNews/127691090107/2010_127915646663.html
順風・逆風 検証(3) 比例得票
[2010年07月15日 10:11]
民主党政権に対する“中間評価”の選挙となった参院選。大分県内の比例代表の得票数は、民主、自民の二大政党がともに前回(2007年)参院選より減らす一方で、県内に組織基盤のない「みんなの党」の伸長が目立った。社民党は元大分県議の吉田忠智氏(54)が当選。その効果もあり、07年より約3千票伸ばした。
政権党として初めて国政選挙に臨んだ民主党。「県内比例第1党」の座は守ったが、得票率(28・7%)は07年参院選、09年衆院選で達成した30%台を維持できなかった。小嶋秀行県連幹事長は「消費税増税問題の影響も多少あった」としながらも「雇用や社会保障などの政策を着実に実行すれば戻る」と挽回(ばんかい)を誓う。
自民党は得票数を約3万8千票減らし、与党の「敵失」を十分生かせなかった。岩屋毅県連会長は「党勢は昨年の衆院選後より確実に回復している」と手応えを強調するが、一部の業界団体の離反で組織票が減った影響もうかがえ、立て直しには遠い結果になった。
一方、自民党と協力した公明党は、連立与党として戦った前回に約6千票を上積み。竹中万寿夫県本部代表はその理由を「福祉や医療重視の党独自の政策を打ち出せた」と分析する。
共産党は選挙区の得票は伸びたが、比例は前回より約2千票減。林田澄孝県委員長は「小政党の乱立で二大政党への批判票が分散した」と悔やむ。
2回目の国政選挙を戦ったみんなの党は約4万9千票(得票率8・2%)を集めた。他党からは「第三勢力を求める有権者の票を吸収した」(公明・竹中氏)「消費税増税の反対票をかなり取られた」(共産・林田氏)など勢いを警戒する声が出ている。
社民党は、吉田氏の個人名での得票(約4万6千票)が目標(県内10万票)を大きく下回った。内田淳一県連合代表は吉田氏の当選を喜びながらも「党の存在感が薄れている。将来ビジョンを明確に打ち出す必要がある」と危機感を募らせている。
7863
:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:19:54
http://www.oita-press.co.jp/featureNews/127691090107/2010_127925644967.html
順風・逆風 検証(4)続くか自民の過半数
[2010年07月16日 14:00]
参院選を終えた大分県内の各党の視線は来春の統一地方選、とりわけ県議選(定数44)に向いている。現在の勢力は過半数の自民党の24に対して、民主、社民両党系の統一会派・県民クラブが13。そのほか▽公明党3▽無所属の会2▽共産党1(欠員1)。
「地方で(政官業がもたれ合う)自民党的システムを解体するためにも非自民勢力を増やす必要がある」(吉良州司民主党県連代表)、「比例代表の吉田忠智氏と支援した選挙区の足立信也氏(民主党現職)が勝ったことは統一地方選への布石になった」(内田淳一社民党県連合代表)。
国政では与野党に分かれた両党だが、県議選は「非自民で過半数を」との考えは一致している。県民クラブ所属議員の支援産別を束ねている連合大分を交えて積極的に候補擁立に努めることになりそうだ。自民党が強い1人区では無所属の統一候補も考えられている。
一方、自民党は「現有議席の死守が最大の目標」(岩屋毅県連会長)。長年過半数を維持することで正副議長ポストを独占し、県政への大きな影響力を確保してきた。県議選は昨年の衆院選に続く参院選の敗北で課題に浮かび上がった地方組織の強化にもつながり、結果は党の立て直しの試金石になる。
既に参院選前には大分、別府両市以外の議員の多くが、公明党関係者と「参院選で公明の比例票上積みに協力し、来春の県議選で支援を受ける」という協力関係を構築。民主、社民側との競り合いに備えている。
公明党は「選挙結果によっては公明党の3議席がキャスチングボートを握る可能性もある」(竹中万寿夫県本部代表)と現有の大分市2議席、別府市1議席の確保に全力を挙げる。
共産党は大分市の議席確保とともに前回(2007年)に現職が敗れた別府市で「若いフレッシュな候補を立てて」(林田澄孝県委員長)議席奪還を目指す。
来春は知事選、大分、別府両市長選もある。国政から地方にステージを移してそれぞれに思惑を抱えた各党がぶつかり合う統一地方選はすぐにやってくる。 (終わり)
7864
:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:23:39
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyazaki/news/20100714-OYT8T01142.htm
改選意識 支援先集め
地方議員
県議や市議が詰めかけた松下陣営の帰陣式 「まだ足りないな」
参院選中盤の7月上旬。自民党・松下新平(43)を支援する宮崎市議の一人は1枚のリストを手に、自宅でため息を漏らした。
松下支持に回った県議と宮崎市議は約50人。それぞれが企業や団体に支援を呼びかけるよう、松下陣営から求められていた。
ノルマは1人60社。名簿を添えて陣営に報告する日が数日後に迫っていた。
「これ以上、自分では思いつかん」。不足している数十社を、どうしても埋められない。この市議は自分の後援会員に頼み込んで、知り合いの企業を紹介してもらい、何とかノルマを果たした。
約50人の県議、市議のほぼ全員が期限の6日までに60社の名簿を届けた。合計3000社。陣営の選挙対策幹部は「みんな必死だったに違いない。いずれは自分のためになるんだから」と満足げに笑みを浮かべた。
国会議員の選挙に際して、地方議員が果たす役割は大きい。候補者を企業や団体に紹介したり、選挙カーに乗り込んで支持を呼びかけたり、自らの後援会員を投入したりするなど選挙戦を下支えする。
ただ、どれだけ熱を入れるかはケース・バイ・ケース。候補者の人望や党の引き締め具合などで、力の入れ方もその時々で異なる。
来年春の統一地方選は、県議選や宮崎市議選など21選挙が予定されている。残り1年を切った本番を控え、参院選を自身の選挙の前哨戦ととらえた首長や議員は少なくない。
ノルマ達成に苦労した宮崎市議も、改選を意識して支援先集めに汗をかいた。「参院選があったからこそ、後援会と緊密な関係を持つ機会ができた」と前向きにとらえている。
自民党県連幹事長の米良政美は「国政選挙を戦い抜くことで、地方議員は自身の支持基盤の引き締めを図ることができる。まして自分の選挙が間近に迫ると、真剣さが違う」と言う。
ただ、勝ち馬効果にあやかろうとしてか、優勢とみられる松下の帰陣式には、初めて顔を見せる議員も訪れ、異様な盛り上がりに包まれた。自分が支えて勝利に貢献した――。勝ち陣営に恩義を売り、自身の選挙を有利にしようとする下心も見え隠れする。
一方の民主党・渡辺創(32)の陣営。党県連代表で県議の井上紀代子は「結果は負けたが、支援する地方議員は支持拡大のため、がむしゃらに動いてくれた。私の後援会も強くなった」と、統一選に向けて手応えを感じていた。
支持基盤の差や口蹄疫への対応で明暗が分かれた参院選。今回の結果が、県内政界にどのような影響を及ぼし、統一選の勝敗につながるのか。次の戦いに向けた動きは既に始まっている。(文中敬称略。帆足英夫と甲斐也智が担当しました)
(2010年7月15日 読売新聞)
7865
:
選挙制度
:2010/07/17(土) 15:25:27
そもそも、議会運営の観点からは、少なくとも安定多数(129)が必要である。
従って、今回の選挙では67人の当選が必要であった。
しかも、単純過半数であったとしても、比例を17、3人区で10とすると、
比例 17
5人区(1) 2
3人区(5) 10 (パーフェクトを仮定)
2人区(12) 12
1人区(29) 19
という数字になる。これは、1人区で大勝しない限り、単純過半数さえ不可能である
ことを意味している。もし、安定多数を目指すならば、つぎのようなことになる。
比例 17
5人区(1) 2
3人区(5) 10 (パーフェクトを仮定)
2人区(12) 12
1人区(29) 26
→今回は非改選が62という有利な数字に支えられていてこの数字であり、
参議院での安定多数の獲得がいかに難しいかがよく分かる。
今回のように、3人区で4人取りこぼした場合の1人区のノルマは途方もないことになる。
比例 17
5人区(1) 2
3人区(5) 6
2人区(12) 12
1人区(29) 23
比例 17
5人区(1) 2
3人区(5) 6
2人区(12) 12
1人区(29) 30(つまり、不可能)
つまり、渡部、前原、牧野は選挙制度を一から勉強する必要がある。
7866
:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:27:36
http://mytown.asahi.com/areanews/kagoshima/SEB201007110093.html
自民・野村氏、大差で再選 農協中心に組織固め 参院選
2010年7月12日
万歳をして当選を喜ぶ野村氏(中央)=鹿児島市大黒町の事務所
140万358人の県内有権者が国政選挙で初めて民主党政権に示した評価は、「落第点」だった。11日投開票の参院選鹿児島選挙区(改選数1)は、自民現職の野村哲郎氏(66)が出身の農協を中心に組織を固め、全市町村でトップの票を獲得し、大差で再選を果たした。民主新顔の柿内弘一郎氏(56)=国民新推薦=の「県内でも政権交代を」との訴えは、徳之島への米軍普天間飛行場(沖縄県)移設問題や遅れた宮崎での口蹄疫(こうていえき)への対応、菅直人首相の「消費税10%」発言といった民主への逆風の中、かき消された。投票率は58.36%(前回60.67%)だった。
「自民党再生の第一歩を鹿児島から確かなものにすることができた。公明党を始め、それぞれの立場があるなか支援いただいた団体に感謝したい。正直な政治と現場主義を信条に頑張りたい」
鹿児島市大黒町の事務所で野村氏があいさつに立つと、支持者から大きな拍手が起こった。党県連会長の森山裕衆院議員や後援会長の川井田幸一JA県中央会長らが駆けつけ、ノンアルコールビールで祝杯を上げた。
野村氏が本格的に動き出したのは2月。県内80カ所を目標に国政報告会をスタートさせた。ねらいは一つ。出身の農協の外まで、支持を広げることだった。
6年前の選挙は自民県議団内でも支持が分かれた知事選と同日選だったこともあり、党に頼らず、農協の政治組織「農政連」をフル稼働させ民主候補に圧勝した。しかし、昨夏の総選挙では、「政権交代」を掲げた民主に追い風が吹き、県内でも民主から立候補した4人全員が当選した。
こうした状況に、陣営は農協票だけで再選は難しいと判断。国政報告会では、地元の自民県議や市町村議に協力を求め、地域に野村氏の名前を浸透させていった。公示後も活発な運動を展開。党県連幹部も「これまでにない選挙をやった」と話す。
県建設業協会や県医師連盟など、全国的に「自民離れ」が進む支持組織も押さえた。後援会を通じ、比例に候補者を出す公明と選挙協力した。
盤石な態勢で、最大の不安要因だったのが「風」。しかし参院選前に、民主に逆風が吹いたことにも助けられた。
普天間問題では、鳩山由紀夫前首相が徳之島移設を進めようとして、県民の反発を招いた。宮崎で発生した口蹄疫被害の問題では、政府の対応に県内の農業関係者も不信感を高めた。突然「消費税10%」構想に言及し、その後の説明がぶれた菅首相の言動も反民主の流れを強めた。
無党派層へのアピールも心掛けた。選挙カーからオリジナルのテーマソングを流し、ネクタイを外したクールビズ姿で街頭に立ち、進んで握手を求め歩いた。党本部から谷垣禎一総裁や、祖父が南さつま市出身の小泉進次郎衆院議員を応援に招き、並んで、「民主党に単独過半数を渡さない」と訴えた。
7867
:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:35:41
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-07-13_8072/
[共闘と分裂・参院選後の県内政局](1)自公の苦闘
県政とのパイプ、命綱
島尻氏当確の報道に沸く自公幹部と仲井真知事=11日午後10時32分、那覇市松山の選対本部
[画像を拡大]
2010年7月13日 09時29分
投開票が締め切られた直後の11日午後8時半すぎ。那覇市松山にある自民公認で現職の島尻安伊子氏の選対本部に一時、どよめきが起こった。島尻氏を激しく追う山城博治氏が、当日の出口調査で2ポイントリードしているというテレビ局の報道が流れたためだ。
昨年夏の衆院選で議席を失い、党の存亡をかけて参院選に臨んだ自民党県連。各社の情勢調査などで終始優勢が伝えられていただけに、動揺は大きかった。
しかし、2時間後「島尻氏当確」テロップがテレビ画面に映し出された瞬間、指笛がなり響き、一気に歓喜ムードに包まれた。島尻氏とがっちり握手を交わした選対本部長の仲井真弘多知事は「一緒に手を組み仕事ができる」と、満面の笑み。新垣哲司県連会長は「知事選に向け、大きな勝利を得た」と自信をみせた。
■ ■
昨年の政権交代後、野党として挑んだ初の国政選挙。自民党県連は「保守中道の1議席死守」を掲げ、これまでの公明党との選挙協力を維持し、選挙区と比例区のバーター共闘で選挙戦に臨んだ。
政権交代の余波で、県経済団体会議や県建設業協会が国政選挙の自主投票を決めたことや支援する国会議員がいなくなったことで、現職ながら出馬表明や政策発表は大幅に遅れた。「野党の悲哀」を実感しながら島尻氏が頼ったのは、経済界出身の仲井真知事だった。選対本部長の就任の依頼に一時難色を示したが、公示直前の6月22日には那覇市内で仲井真後援会の総会名目で企業関係者を集めようやく選挙態勢が動きだした。
■ ■
11月に選挙を控える仲井真知事にとっても、従来の経済界を中心とした態勢構築は欠かせず、両者の思惑が一致。翁長雄志那覇市長らとともに、経済界や福祉団体などへのてこ入れを繰り返した。
ある自民県連の幹部は「企業動員が効かない中、県政とのパイプを強調することで選挙に臨んだことが勝因だった」と振り返る。
ただ、経済界や公明党の支持組織が選挙戦の中心を担う構図は変わらず、新たな支持層を獲得する戦略を見いだしているわけではない。野党陣営の分裂という「敵失」が勝利を呼び込んだという側面もあり、県内政局の天王山となる県知事選でその真価が問われることになる。
◇ ◇
現職の島尻安伊子氏が県政野党の候補者を退けた参院選。結果を受け、各陣営は知事選に向け動きだす。参院選を振り返り、課題を浮き彫りにする。(’10年参院選取材班)
7868
:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:36:24
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-07-14_8073/
[共闘と分裂・参院選後の県内政局](2)まとまれぬ野党
超短期戦強いられ苦杯
落選の報に落胆する山城博治氏(左から2人目)や陣営幹部ら=11日午後10時40分ごろ、那覇市古島の教育福祉会館
[画像を拡大]
2010年7月14日 09時30分
「あと1、2週間あれば逆転できた」。11日午後10時40分すぎ、那覇市の教育福祉会館。社民、社大が推す山城博治氏の選対本部長を務めた照屋寛徳衆院議員(社民)は支持者を前に悔しさをにじませた。
陣営幹部が共通して敗因の理由に挙げたのが出馬の遅れ。立候補表明から3週間の超短期決戦は県政野党の共闘の難しさを浮き彫りにした。
■ ■
社民、社大は当初、共産、民主を含めた幅広い共闘を模索していた。しかし、普天間飛行場移設問題で民主党を中心にした連立政権が県内移設に動きだした3月中旬に、「政権与党にくみしない」とまず共産が離脱。候補者の出馬辞退などもあり、共闘協議は難航した。
さらに、民主県連は普天間問題をめぐる党本部との「ねじれ」から、独自候補擁立も山城氏への支援も断念。「不戦敗」となった。陣営幹部は「分裂選挙になれば結果は分かりきっていた」と吐き捨てる。
加えて、移設問題の「争点の見えにくさ」にも苦戦を強いられた。山城氏は、自公政権下で普天間飛行場の県内移設を進めた自民党を批判し、現職・島尻安伊子氏とのスタンスの違いを強調。沖縄平和運動センターの事務局長として反基地運動の先頭に立ってきた実績を強調して、県外・国外移設を求める姿勢を前面に出した。ただ、今選挙で島尻氏も党本部の方針に異なり「県外移設」を訴えたため、違いが分かりにくくなった。
■ ■
共産党県委員会は5月に、沖縄医療生協前理事長の伊集唯行氏を推薦候補として担ぎだした。普天間飛行場の無条件撤去を主張し、独自色を鮮明にして、幅広い県民の支持を得ようとした。
選挙戦では県内移設を容認する民主党と連立離脱後も全国で選挙協力している社民を批判したが、支持は広がらず、同党の固定票とされる6万票を下った。
県委員長の赤嶺政賢衆院議員は「自民にも国政与党にもくみしないという枠組みができた」と胸を張る。
ただ、革新支持層からは「共闘枠組みを崩した」などの批判も少なくない。共産党党幹部は「国政で与野党に割れる中、候補者の擁立は当然」と主張。県内政局の天王山となる知事選に向け「社民、社大と共闘を目指すことになるだろうと」と話すが、選挙戦で生じた感情的なしこりは共闘協議に影を落とす。社大幹部は「人選や枠組み協議を急ぐ必要があるが、冷却期間も必要」と頭を悩ます。(’10年参院選取材班)
7869
:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:37:01
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-07-15_8135/
[共闘と分裂・参院選後の県内政局](3)正念場の民主県連
本部は圧力 県民は失望
支持者の前で敗戦の弁を述べる喜納昌吉氏(左)=12日午前4時38分、那覇市牧志の選対事務所
[画像を拡大]
政治 2010年7月15日 09時30分
「県民は米軍普天間飛行場の移設問題で政府に裏切られたという感情が強かった」 12日午前4時半すぎ、那覇市牧志の選対事務所。参院選全国比例で再選を果たせなかった民主党県連代表の喜納昌吉氏は、疲れ切った表情で無念さをにじませた。
新垣安弘幹事長も「選挙区で候補者が擁立できず、戦いにくかった」と無力感をただよわせた。普天間移設をめぐる政府・党本部と県連の「ねじれ」。民主党政権に影響力を行使できない県連に対する県民の強い失望感が、選挙結果に表れた。
■ ■
喜納氏ら県連の議員は、普天間問題で一貫して県外・国外移設を訴えてきたが、5月になって鳩山由紀夫前首相が名護市辺野古移設を表明。県民の期待感は怒りに変わり、県連にも抗議が殺到した。
県連の主張を形にしようと、独自候補擁立を検討したが、党本部は争点化回避のため候補者擁立を阻止。さらに、県連は独自に山城博治氏(社民、社大推薦)の推薦や支援を表明しようとしたが、党本部の安住淳選対委員長は「政府方針と違う候補者を応援するな」と明言。喜納氏の比例公認取り消しをちらつかすなどの「圧力」をかけられ、選挙区は全国で唯一不戦敗となった。
喜納氏は政府への不満票を取り込む狙いから、県内での運動に重点を置いた。「民主党とは書かないで。沖縄の心を訴えるのは喜納」と呼び掛けたが、支持は広がらない。街頭では「政府は沖縄問題から逃げている」「迷走するな」と批判にさらされた。
■ ■
落選直後、喜納氏は記者団に代表職辞任を示唆した上で、「基地問題で今からアメがざっとくる。アメで(政府と)沖縄問題を取引するような人であってほしくない」と後任に注文を付けた。
新垣幹事長は「普天間問題が正念場を迎える。知事選や統一地方選を戦い抜く上でも喜納代表の力が必要」と慰留するが、県連の一部には来年2月の県連大会前に交代を求める声もある。
後継の人選は玉城デニー、瑞慶覧長敏の両衆院議員を軸に進む可能性が高い。ただ、菅直人首相は普天間の辺野古移設を進める方針を示しており、名護市など地元説得を県連に求める可能性もある。
首相官邸内には「喜納氏はがちがちの県内移設反対派だが、玉城氏は柔軟。玉城氏が県連を主導してくれれば政府方針に理解を得られやすくなる」との声もある。県連は正念場に立たされている。(’10年参院選取材班)
7870
:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:37:44
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-07-16_8136/
[共闘と分裂・参院選後の県内政局](4)労組と経済界
知事選見据え対応模索
政治 2010年7月16日 09時45分
(29時間51分前に更新)
「国政選挙は政党中心でやってもらう」。昨年11月に国政選挙で特定候補者を支援しない方針を決めた県経済団体会議(議長・知念榮治県経営者協会会長)は、今回の参院選で“原則”を貫いた。自民・保守の主要選挙は、企業団体主導の様相を呈していたが、昨年の政権交代後、関与の在り方が一変。ある幹部は「政府との関係もあり、国政野党の候補者を表だって支援することは難しい」と明かす。
危機感を強めたのは仲井真弘多知事。6月22日には、後援会の総会と同時に、知事公邸に経済界の関係者を集め、島尻安伊子氏への支援を要請した。だが、通常は経済界幹部らが日参する選対事務所に、その姿はまばらで、企業からのボランティアの人数も少なかった。有力企業のテコ入れがあったのも終盤に近くなってからだった。
経済界の機動力に頼れなかった島尻陣営だが、結果は4万票以上の差をつけて当選。別の幹部は「相手陣営に風は吹かず、島尻氏の知名度が上回った」と分析、脱経済界の実績となったことに安堵(あんど)する。同会議は、知事選については統一対応を模索する考えだ。
■ ■
選挙運動で、革新系陣営が頼りにしてきた労組から、現職の役員を擁立した今選挙。自治労県本部副委員長の山城博治氏を推した同本部の比嘉勝太委員長は、「身内候補であり、短期決戦。危機感を持って精いっぱいやったが、末端まで広げるには十分な時間がなかった」と振り返る。
人選をめぐり、比嘉委員長らは、県政野党の4党共闘や、民主県連の推薦を要請。参院選と県知事選が重なる12年に1度の重要な年でもあり、参院選は前哨戦として県政野党、労組それぞれの結束と組織の強化を重視してきた。
同じく統一候補擁立を求めて県政野党に5月末、意見交換の場を呼び掛けた連合沖縄の仲村信正会長は「各組織の比例候補とセット戦術はできたが、短期間で従来の運動量には足りなかった。労組内でも役員と末端では認知度に差があった」と総括。「人選に口出しする立場ではないが、知事選は早めに話を進めるよう求めたい」と話す。
比嘉委員長は「結果は残念だが、民主や社民、社大の各政党が候補を立てる最悪のシナリオは避けたかった。労組と政党の距離間にもさまざまな意見があるが、労組は政党の下請けではない。政策の実現と民意の反映のため、知事選でも可能な限り議論していきたい」と、県政のトップを決める天王山の知事選を見据える。(’10年参院選取材班)
7871
:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:41:43
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20100714ddlk08010120000c.html
組織戦の余波:参院選後の政党事情 長塚氏、風吹かず /茨城
◇二重基準に不信
「新しいスタイルの選挙をさせてもらったが、やはり組織の力を大きく感じた。1人で選挙を作っていくのは難しかった」
参院選落選が固まった11日午後8時55分ごろ、民主新人の長塚智広氏(31)はつくば市の事務所で、現職2人に組織戦で敗れたとの認識を、うっすら涙を浮かべて語った。民主党本部主導で擁立されたが、敗戦の弁を述べた場に国会議員や県議の姿はなかった。
「元五輪代表の自転車選手」という経歴をアピールするため、遊説で五輪用の赤白の自転車スーツに身を包んで若さを前面に出し、「新しい政治は新しい世代に」と訴えた。「無党派の代表」と自らを規定し、常勤のスタッフはボランティアの「主力5人」(長塚氏)だけ。テレビ報道を意識した空中戦に徹し、比例候補で抜群の知名度を誇る柔道家の谷亮子氏の応援を要請し、水戸、つくば市など都市部のアベック遊説をした。
しかし選挙結果をみると、組合出身の郡司彰氏(60)と距離を置く民主党支持層を一定程度取り込んだものの、期待していた無党派層の支持は分散し、長塚氏への風にはならなかった。無所属で出馬した昨夏の知事選では26万票を獲得し、地元・取手市で約2万票で橋本昌知事と互角に争う勢いを見せたが、今回は全県で約6万票減少。足元の取手すら5000票減らし、地盤沈下を露呈させた。
知事選で長塚氏を支持したという男性会社員(35)=つくば市=は、「(知事選で)茨城を良くしたいと言っていたので、若いし、期待した。参院選は裏切り。議員になれればいいのかと、失望した」と説明なく国政に転じたことへの不信感を示した。また、小沢一郎前幹事長の強い指導で県連が推す候補を差し替えて出馬したにもかかわらず「無党派代表」と強調したことに「政党隠し」と批判的な声もある。
街頭で政策を訴えない選挙戦略について長塚氏は選挙期間中、「熱い姿勢」は見せた方が効果があるとの認識を示していた。しかし、落選の結果を受け「有権者に足を止めていただく場や集会がなかったので、政策も訴えたかったが、県内は広く、難しかった」と挫折感をにじませた。
選挙戦では「政治とカネ」を巡るスキャンダルのイメージが強い小沢氏事務所とは距離を置いたが、アドバイスは受け続け、「党と個人」の関係は最後まであいまいだった。
小沢氏の県内後援会「茨城一新会」(畑静枝会長)は当初、長塚氏支援で政党ビラを配るなど「地上戦はこちらが受け持つ」と協力していた。しかし、小沢色を消したい長塚氏側が没交渉を貫いたため、会の支援活動は後退。開票日には誰も事務所に姿を見せないという結果になった。
一方、東京の小沢事務所とは水面下で連絡を継続。選挙中盤戦の新聞各紙の世論調査で郡司氏と2議席目を争う接戦を展開中との分析が流れると、東京から小沢氏秘書がつくば市を抜き打ちで訪れ、疲れの見えるスタッフを集め「あと6日あるから追いつける」と励ました。長塚氏本人は「組織に依存しない手作り選挙」を貫いたとの認識だが、小沢事務所は終盤で県内の郵政政策研究会に支援を働きかけており、組織戦と無縁の戦いにはならなかった。
「国政は政党政治が基本だと思うので、このまま継続させていただく」。敗戦の弁で長塚氏は今後も、民主党員として国政を目指す考えを示した。党を代表する政治家として、政策と組織にどこまで責任を持つのか−−。長塚氏の言葉を、有権者は注視している。【高橋慶浩】
7872
:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:42:28
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20100715ddlk08010211000c.html
組織戦の余波:参院選後の政党事情 民主県南・北、労組票巡りしこり /茨城
◇依存度、温度差浮き彫り 県議選に向けて重要なかじ取り
「昨年の政権交代の意義と安定した政治の重要性に理解を」
参院選選挙区(改選数2)で2議席目を郡司彰氏(60)と長塚智広氏(31)の民主2人が接戦しているとの世論調査報道が出た翌日の6日。郡司氏の総合選対本部を指揮する連合茨城の児島強会長は、傘下の38団体に通達を出した。副農相の郡司氏が落選する事態になれば、政治の安定は遠のくという危機感を訴えたものだ。ある連合幹部は「組合員の家族も合わせれば30万票になる」と話し、組合票固めに終盤の追い上げの望みをかけた。
参院選は、労組基盤の強い県北を中心に郡司氏が長塚氏を大きく引き離し、全県で10万票以上の差を付けた。しかし竜ケ崎市、取手市など県南中心に8市町では長塚氏が郡司氏を上回り、労組の危機バネが届かない現状を浮き彫りにした。
県南で長塚氏が票を伸ばしたのは、つくば市に事務所を置き、都内に通勤する「茨城都民」をターゲットにした戦略が一定の効果を見せたと言える。加えて、昨年の知事選で長塚氏を応援した小泉俊明衆院議員(3区)周辺の地方議員や後援組織の一部が、県連の方針に反して長塚氏支援に流れたとみられる。小泉氏本人は「郡司氏支援に一本化」の県連指示を受け郡司氏支援にまわったが、「それでは後援会に説明がつかない」(県南の市議)と反発も出ていた。
参院選で労組票の限界が見えたことを受け、12月の県議選に向けた候補者擁立を巡り、労組依存の強い県北と、保守層や無党派票の掘り起こしに重点を置く県南の国会・地方議員の間で温度差も出始めた。県連は全36選挙区での候補擁立を目標に15選挙区で候補を決めたが、県北は「全選挙区で戦うのは厳しい」(衆院議員)と守りの姿勢。一方、県南では「非労組系の内定は終わっていて、発表のタイミングを探っているだけ」(地方議員)と勢いづく。ある県南の地方議員の後援会幹部は「県南の都市部では労組票は関係ない。無党派層取り込みにもっと力を入れるべきだ」と言い切った。
参院選の「複数選挙区には複数候補」を原則にした小沢一郎前幹事長の狙いは、支持基盤の違う2候補が競い合い党支持基盤の拡大を図ることだった。しかし郡司氏と長塚氏の得票数を合わせると約51万票で、トップ当選の自民現職、岡田広氏(63)の得票数(49万9566票)をわずかに上回る程度。民主2人の戦いは党支持基盤の中での争いに終わり、支持基盤が広がったとは言えない。
選挙期間中、県連は党本部から割り当てられた選挙カーを長塚氏には貸さず、他県に回した。長塚氏は党公認候補となったことで県連の参議院選挙区第1総支部長の肩書を与えられたが、県連はホームページで第2、第3支部長の紹介しか載せないなど、徹底して長塚氏を無視し、けん制し続けてきた。
郡司氏は当選後、「2人勝ち抜ける基盤はできていなかった」との認識を示し、「県議選も含めて、どれだけ強固な基盤を作れるかが、参院選後の試金石になる」と語った。支持基盤拡大に向け、労組と非労組系の党支持層をバランス良く車の両輪にできるのか−−。県連は来週以降の常任幹事会で長塚氏の処遇を決める。冷遇し続けたまま県議選に臨むのか、その処遇から姿勢は試されている。【鈴木敬子、高橋慶浩】
7873
:
チバQ
:2010/07/17(土) 15:43:15
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20100716ddlk08010180000c.html
組織戦の余波:参院選後の政党事情 自民県連、知事との和解「演出」 /茨城
◇トップ当選、岡田氏効果 与党化へ加速か
◇分裂防ぐも「もろ刃の剣」 「みんなの党」浸透に余地
「ようやく自民党が再起をするきっかけができた」
参院選選挙区でトップ当選を果たした自民現職、岡田広氏(63)の水戸市内の事務所で11日午後8時すぎ、選対本部長を務めた梶山弘志衆院議員は万歳三唱後、安堵(あんど)した表情でこう語った。トップ当選で12月の県議選の弾みにすると目標を上げ、党組織の再結束を図った自民県連。日立市を除く43市町村で得票数のトップを飾った結果は、昨夏の衆院選・知事選のダブル敗北による保守分裂を克服し、党再建への基盤を回復したと誇れる内容だった。
選挙戦では、知事選で県連方針に反して橋本氏支援にまわった地方支部とも関係を修復し岡田氏支援で連携。和解を象徴するかのように、万歳から約1時間後、橋本昌知事が事務所を訪れ「頑張ってください」と岡田氏と握手。岡田氏も「これからもよろしくお願いします」と答えた。
しかし会場には、知事選で橋本氏と激しく対立した前県連会長、山口武平県議の姿はなかった。「選挙区が遠いので、来るようお願いしていない」と県連関係者は説明するが、会場にいた一人は「距離があることを思い出してしまうな」と和解の場面の山口氏不在を複雑な表情で話した。
ダブル選敗北で引責辞任した山口氏の後を継いだ岡田新執行部は、参院選前に知事との和解を図るための布石を次々打った。5月に発表した政権公約「ローカルマニフェスト茨城県版」では、橋本県政を支える政策を基調にし、県政与党の立場に転換。6月定例議会では、山口氏ら旧執行部の批判を押し切って橋本知事が要望していた、県医師会関係者が「つながりは密だ」と認める保健福祉部長の山口やちゑ氏を副知事に充てる人事案を了承した。民主党に大きくカジを切った県医師会の政治団体「県医師連盟」の意向が橋本県政にも強まるのではと懸念する見方も県連内にうずまく中で、苦渋の政治的選択だった。
一方、県連はローカルマニフェストで県出資団体の破綻(はたん)処理問題については「事業運営の責任体制を明確にする」との文言を盛り込み、知事を追及するカードを残した。「特定の問題では是々非々の立場で臨んでいきたい」(県連関部)と、民主党ともパイプのある知事を全面支援することには一歩距離を置く。岡田氏の当選祝いに事務所を訪れた後、そのまま民主党現職の郡司彰氏(60)の当選祝いに向かった橋本知事。自民県連の県政与党化は、県連内の分裂を防ぐ効果はあるが、県南を基盤とする県医師連盟や保守系新党との対決を避けることになり、もろ刃の剣。知事との「是々非々」は、綱渡りと言える。
参院選勝利の勢いで党再建を一気に進めたい県連は、事実上空白となっている衆院1区、5区、6区の支部長選出を急ぐ。毎日新聞が比例得票数を単純に県議選選挙区にあてはめて議席予想したシミュレーションによると、みんなの党は県議選で5議席獲得する潜在力がある。1区の水戸市、5区の日立市、6区の土浦市、つくば市。そして旧執行部とのしこりが残る筑西市。みんなの党は自民県連が結束できていない“すき間”を縫って支持を広げている。
参院選で落選したみんなの党の大川成典氏(46)は「県議選では党公認で出馬を検討している人物が複数いる」と話す。県議選でみんなの党が保守系改革派の旗幟を鮮明にした時、県政与党の自民県連はどんな政治的カラーを打ち出すのか。県南の自民県議は「保守票が逃げてしまうことは何としても避けなければならない」と危機感を強める。【大久保陽一】
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チバQ
:2010/07/17(土) 15:44:36
http://www.ibaraki-np.co.jp/series/san2010/page72.htm
検証(1) 民主の誤算
2010/07/13 (火) 本紙朝刊 総合1 A版 1頁
■地域基盤の安定急務
「こんなに団体推薦をもらっていながら票が伸びないのはなぜだ」。選挙戦終盤、民主党の郡司彰氏(60)陣営の幹部は、郡司氏の厳しい情勢を伝える各紙の報道に頭を抱えた。
各紙は終盤情勢の世論調査から、戦いを優位に進める自民党の岡田広氏(63)に対し、郡司氏ら複数候補による激しい2議席目争いを伝えた。
郡司氏の出陣式。大畠章宏党県連会長は、「これまでに35団体から支援をいただいた」と述べ、司会者が各支援団体名を読み上げ、会場の熱気をあおった。政権交代後初の国政選挙。支援団体は6年前の2倍に達した。
組織が頼みの選挙戦。最終盤に掛けての組織固めが奏功し、郡司氏は2位争いから1歩抜け出して議席を確保した。しかし、党2人目候補の長塚智広氏(31)との2議席独占ばかりか、トップ当選も逃した。
今回の郡司氏の得票は約31万票(得票率約24%)。前回2004年の約48万票(同約41%)から約17万票減らした。
いくつもの「想定外」(郡司氏)が誤算だった。社民党の連立政権離脱▽鳩山由紀夫政権の退陣▽菅直人政権の誕生▽消費税率10%発言−。民主の支持率は乱高下して「追い風」はなく無党派層を取り込めなかった。
中でも、大きく影響したのは、茨城選挙区で初の民主2人擁立。みんなの党の大川成典氏(46)ら第三極勢力を含む7人の混戦を招く要因になった。
党支持層も分散化。長塚氏は約20万票(得票率15.9%)を獲得。郡司氏と2人合わせた得票では岡田氏の約49万票を上回った。県内比例票でも、民主は自民より約4万票多い約39万票を獲得。さまざまな要素が重なる中で、評価が難しい結果となった。
郡司氏は2人擁立について「議席独占は政権安定化のために越えなければならない壁だが、その基盤はなかった。あらためて党全体で議論すべき」と指摘した。
昨夏の衆院選では県内7小選挙区で計81万票を獲得し、比例候補を含めて9人の衆院議員が誕生。各区の総支部長を軸に、その得票を安定した支持に結び付けられるかが今後の課題だ。
党の最大支持母体である連合茨城の児島強会長は、「6年に一度の選挙ではブランクが長すぎる。日ごろの活動を見直す必要がある」と、衆参議員の日常活動とともに、組織だけに頼らない基盤づくりの必要性を強調する。
地域が下支えする自民党組織。自民県議47人に対し、民主県議は6人。党県連は年末の県議選に36全選挙区での擁立を決めた。地域基盤を安定させるためには県議選で一定の成果が求められる。
政権交代時の民主党の勢いが陰り、自民党が復調の兆しを見せた参院選。茨城選挙区の戦いを検証する。
【写真説明】
支持者から花束を受け取り笑顔を見せる郡司彰氏=11日午後9時、水戸市笠原町の選挙事務所
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チバQ
:2010/07/17(土) 15:45:15
http://www.ibaraki-np.co.jp/series/san2010/page73.htm
検証(2) 2人目の挑戦
2010/07/14 (水) 本紙朝刊 総合1 A版 1頁
■組織頼らず逆風直撃
「組織の力は大きいと感じた」。11日夜、つくば市の事務所で長塚智広氏(31)は支援者約15人を前に肩を落とした。
茨城選挙区で2議席独占を目指す民主党の小沢一郎前幹事長の方針で「2人目候補」に抜てきされた長塚氏。現職の郡司彰氏(60)支援で一本化した党県連とは一線を画した。「郡司さんは組織があるが、僕は組織戦をしない前提だったので、何もない状態からのスタート」(長塚氏)だった。
党本部のもくろみは、アテネ五輪自転車競技銀メダリストという長塚氏のタレント性を生かし、若い無党派層の取り込みを図り、郡司氏とすみ分けして大量得票に結び付けることにあった。長塚氏は団体への推薦依頼をしないなど組織に頼らず、公示前のチラシなどに民主党の文字を入れずに活動を展開。「無党派、若者の代表」を強調して無党派層への浸透を狙った。
さらに、小沢前幹事長が長塚氏の支援母体と構想していた小沢氏支援団体「茨城一新会」の支援も受けず、党本部から送られた県内外の党国会議員秘書ら3人のほかは、ボランティアが支えた。
「勇気を持って新しいスタイルの選挙に挑戦した」。長塚氏は遊説活動も独自のスタイルを貫いた。五輪メダリストらしく、「もう一度ニッポンにメダルを」ののぼりを立てた自転車で県内を6千㌔以上走破。駅や交差点に毎日立った。
徹底した〝露出作戦〟で、分かりやすさとインパクトを重視した。有権者の反応は「勢いがあって良い」「もっと政策を訴えるべき」などと賛否両論だったが、無党派層への浸透に手応えを感じた時期もあった。
しかし、結果は民主支持層の2割強を固めたが、無党派層の取り込みは不十分。民主への逆風のほか、みんなの党の躍進やタレント候補への逆風も伸び悩んだ要因とみられ、長塚氏は「空中戦とも言われたが、人も足りない中、広い茨城でこれ以上やりようがなかった」と振り返った。
小沢氏の幹事長辞任で、党本部の2議席独占の前提が崩れ、「現職優先」に切り替わったことも、長塚氏にとって痛手となった。選挙戦を通じて党の応援弁士は、五輪メダリストとして長塚氏と個人的なつながりのある谷亮子氏のみ。長塚氏の出身地である取手市内に郡司氏の応援に入った閣僚来訪も翌日の新聞報道で知る始末。陣営からは「現職優先とはいえここまでとは」と不満が漏れた。
独自の選挙を貫いた長塚氏は約20万票で落選。昨夏の県知事選より6万票減らしたが、組織頼みの選挙戦の在り方に一石を投じた。
「日本を心配する気持ちは変わらない。国政への第一歩だと思っている」
【写真説明】
のぼりを立てた自転車で県内を走破し、支持を訴えた長塚智広氏=常陸大宮市山方
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チバQ
:2010/07/17(土) 15:45:52
http://www.ibaraki-np.co.jp/series/san2010/page74.htm
検証(3) 復調の自民
2010/07/15 (木) 本紙朝刊 総合1 A版 1頁
■地域基盤の安定急務
「こんなに団体推薦をもらっていながら票が伸びないのはなぜだ」。選挙戦終盤、民主党の郡司彰氏(60)陣営の幹部は、郡司氏の厳しい情勢を伝える各紙の報道に頭を抱えた。
各紙は終盤情勢の世論調査から、戦いを優位に進める自民党の岡田広氏(63)に対し、郡司氏ら複数候補による激しい2議席目争いを伝えた。
郡司氏の出陣式。大畠章宏党県連会長は、「これまでに35団体から支援をいただいた」と述べ、司会者が各支援団体名を読み上げ、会場の熱気をあおった。政権交代後初の国政選挙。支援団体は6年前の2倍に達した。
組織が頼みの選挙戦。最終盤に掛けての組織固めが奏功し、郡司氏は2位争いから1歩抜け出して議席を確保した。しかし、党2人目候補の長塚智広氏(31)との2議席独占ばかりか、トップ当選も逃した。
今回の郡司氏の得票は約31万票(得票率約24%)。前回2004年の約48万票(同約41%)から約17万票減らした。
いくつもの「想定外」(郡司氏)が誤算だった。社民党の連立政権離脱▽鳩山由紀夫政権の退陣▽菅直人政権の誕生▽消費税率10%発言−。民主の支持率は乱高下して「追い風」はなく無党派層を取り込めなかった。
中でも、大きく影響したのは、茨城選挙区で初の民主2人擁立。みんなの党の大川成典氏(46)ら第三極勢力を含む7人の混戦を招く要因になった。
党支持層も分散化。長塚氏は約20万票(得票率15.9%)を獲得。郡司氏と2人合わせた得票では岡田氏の約49万票を上回った。県内比例票でも、民主は自民より約4万票多い約39万票を獲得。さまざまな要素が重なる中で、評価が難しい結果となった。
郡司氏は2人擁立について「議席独占は政権安定化のために越えなければならない壁だが、その基盤はなかった。あらためて党全体で議論すべき」と指摘した。
昨夏の衆院選では県内7小選挙区で計81万票を獲得し、比例候補を含めて9人の衆院議員が誕生。各区の総支部長を軸に、その得票を安定した支持に結び付けられるかが今後の課題だ。
党の最大支持母体である連合茨城の児島強会長は、「6年に一度の選挙ではブランクが長すぎる。日ごろの活動を見直す必要がある」と、衆参議員の日常活動とともに、組織だけに頼らない基盤づくりの必要性を強調する。
地域が下支えする自民党組織。自民県議47人に対し、民主県議は6人。党県連は年末の県議選に36全選挙区での擁立を決めた。地域基盤を安定させるためには県議選で一定の成果が求められる。
政権交代時の民主党の勢いが陰り、自民党が復調の兆しを見せた参院選。茨城選挙区の戦いを検証する。
【写真説明】
支持者から花束を受け取り笑顔を見せる郡司彰氏=11日午後9時、水戸市笠原町の選挙事務所
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チバQ
:2010/07/17(土) 15:47:10
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20100714/CK2010071402000111.html
参院選群馬 激戦の後で<1> 民主惨敗の衝撃 『県内でも政権交代』遠く
2010年7月14日
落選が決まり、頭を下げる富岡氏(右)。惨敗を受け、県選出の衆院議員らも沈痛な面持ちを浮かべた=高崎市の選挙事務所で
桐生市で九日に開かれた民主党現職、富岡由紀夫氏の総決起集会。投票日を二日後に控えているのに半数以上が空席のまま。会場は千五百席に対し、参加者は約六百三十人(主催者発表)。主催者は「人を集める時間が足りなかった」と言うが、政権与党になっても、なお弱い足腰を露呈する結果となった。
昨年の衆院選では政権交代への期待感が未曾有の追い風となり、「自民王国」と言われる群馬でも民主は三つの小選挙区で勝利をつかんだ。“風頼み”の部分はあったが、各候補者が個人後援会を組織し、労組依存の従来型の選挙戦と一線を画した戦いが功を奏した。
「国では昨年、政権交代したが、県内はまだ」(柿沼正明衆院議員)との意気込みで迎えた参院選。知事、県議会とも自民が「与党」となっている現状を踏まえ、来年の統一地方選、そして知事選が視線の先にあった。
しかし、党県連会長である富岡氏の陣営は労組に軸足を置いた従来型の選挙戦を展開。個人後援会は弱く、労組など支持団体の組織固めが中心。複数の衆院議員が戦略変更を求めたが、聞き入れられなかったという。
結果は惨敗。中島政希県連会長代行は「群馬は全国でも自民が一番強いところ。民主にとっては基盤が弱い上に逆風が来て、全国でもまれに見る困難な選挙区になった」とかばったが、富岡氏は敗因の一つに「組織づくり」を挙げ、率直に反省した。
県連は二〇〇六年に発覚した不正経理問題をきっかけに、労組の手厚い支援を受ける「労組系」と、労組に依存しない「保守系」が対立。先の衆院選でも候補者擁立を通じ、両者が水面下でつばぜり合いを演じた。
当時の小沢一郎幹事長の仲裁で、富岡氏を会長とすることなどで対立は終息。とはいえ“わだかまり”が残っているのも事実。桐生市の総決起集会でも保守系の筆頭、石関貴史衆院議員は「所用のため」出席しなかった。
ただ、かつてのような深刻な対立はなくなった。宮崎岳志衆院議員は「労組系と保守系の対立はもうない」と断言。石関氏も「私は私のやり方で富岡さんを応援している。負けたとはいえ、労組とそれ以外が一緒にやらないとこれだけの票は出なかった」と話す。労組系の富岡氏自身も「対立の影響はまったくない」と言い切る。
今後、富岡氏が県連会長を退く事態となれば対立が再燃する恐れはある。しかし、中島氏は「対立はあるが、かつて自民が福田、中曽根両元首相系でしのぎを削った『福中対決』と同じ。活力になる対立だ」と話す。この言葉通り競い合うことで支持基盤を広げることができるか、内部対立で県民の信頼を失うのか。「県内でも政権交代」を実現できるか岐路に立っている。
◇ ◇
全国二十九の一人区で唯一、民主、自民の現職が生き残りをかけて争った参院選群馬選挙区。昨年夏の衆院選で政権与党となった民主を、野党に転落した自民が大差で破った。この結果をもたらした背景、そして今後の行方を探った。
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チバQ
:2010/07/17(土) 15:47:42
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20100714/CK2010071402000111.html
参院選群馬 激戦の後で<2> 自民復活の一歩 “究極”の組織戦で圧勝
2010年7月15日
大差での圧勝に万歳する中曽根氏(中)。徹底した組織選挙が功を奏した=前橋市の選挙事務所で
「群馬県では、国家目標や長期的展望のない民主党政治に、間違いなく『ノー』の審判が下った」。参院選群馬選挙区で自民党候補としては過去最多の得票を記録し、五回目の当選を決めた十一日夜、前橋市の選挙事務所であいさつに立った中曽根弘文氏は、衆院選惨敗のショックを振り払う“圧勝劇”を、自民復活の「確かな一歩」と言い切った。
全国の有権者が自民党政治からの変化を期待し、民主党を歴史的大勝に導いた昨年の衆院選。盤石の「自民王国」を誇ってきたはずの群馬も例外ではなく、小選挙区で閣僚経験者や当時の党幹部が次々と落選した。
古参の支持者からも「旧来型の選挙を続ける限り、党に明るい未来はない」との声が出る中、党県連が参院選で選択したのは、これまでの選挙手法をさらに深めた“究極”の組織戦だった。
党勢衰退への危機感が強まり、長年の確執に揺れた「中曽根派」と「福田派」がなりふり構わず手を組み、選対を一本化。与党議員としての存在感を強調する民主の富岡由紀夫氏に対して、自民は「史上最強の体制」(山本一太参院議員)を組んで参院選に臨んだ。
「あの中曽根と福田が、同じ壇上に立っている」。中曽根陣営の選対事務長に就任した福田康夫元首相は、中曽根氏と行動を共にし、県内各地をくまなく遊説した。「安心してください。群馬の自民には、もう内部対立なんて存在しないんですよ」。中曽根氏や福田氏は県連内の団結を声高に叫びながら、県議会や市町村議会で多数を握る自民こそが、群馬の“与党”だと主張し続けた。
中曽根氏が圧倒的な票を獲得した選挙結果に、県連選対本部長を務める南波和憲県議は「これまでの自民の選挙は各国会議員の個人的な力だけで戦ってきた。今回は初めて、本当の意味で一体化した組織の中で選挙ができた」と自信を深めた。
だが、自民が目指す「完全復活」は、次期衆院選での勝利がなければ達成できない。議席を失った衆院小選挙区群馬1〜3区のうち、2、3区は現在も“後継者”が未定。参院選を通じて培った県連の結束を足掛かりに、民主から議席を奪還できる実力を備えた候補を擁立できるかが、党勢回復の成否を握る。
圧勝の喜びに浸る選挙事務所で、真下誠治県連幹事長はこう言って気を引き締めた。「この勝利に浮足立ってはならない。野党に転落した自民の信頼回復は、まだ不十分なままだ」
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チバQ
:2010/07/17(土) 15:48:16
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20100716/CK2010071602000111.html
参院選群馬 激戦の後で<3> 消費増税問題 無駄遣いの議論が先
2010年7月16日
消費増税と大企業減税に反対するのぼりの前で街頭演説する店橋氏=前橋市で
群馬選挙区で約七万五千票を得た共産新人の店橋世津子氏には、公示前に訪れた下仁田町で脳裏に焼き付いた光景がある。
今回最大の争点となった消費税率の引き上げ問題。反対の演説をした後、中高年の女性に握手を求めて歩み寄った際、女性が「本当に上げられては困る」と涙声で訴えた。
選挙期間中、約二百七十カ所で遊説した店橋氏。「国民の生の声に、消費増税に反対する意見が根強い」と実感を込める。同党の小菅啓司県委員長も「公示後、消費増税に反対する電話が(選挙事務所に)何本もかかってきた。来年の統一地方選に向け、一貫して反対する」と強調した。
これに対し、圧勝した自民現職の中曽根弘文氏は、公示前に「景気が良くなったら、国民の理解を得て税率約10%とし、福祉に充てたい。外国に倣えというわけではないが、5%の税率は諸外国に比べて低い」と指摘。ただ、選挙戦では消費増税に多くは触れず、大量得票との関連は薄そうだ。
中曽根氏に大差をつけられた民主現職の富岡由紀夫氏も公示前、消費税問題にあまり触れなかった。財政再建が持論とあって、公示後は「まず自民党に消費税引き上げの原因である財政赤字の責任を取ってもらう。(消費増税が必要になるのは)自民が無駄遣いし、積み上げた借金が原因だ」と主張した。
民主の石関貴史衆院議員は「昨年のマニフェストでは増税の議論はしないと約束したが、(今回は党が消費増税を)議論もせずに唐突に持ち出した」と敗因を分析した。
一方、「台風の目」となったみんなの党。比例代表の「ご当地候補」で、同党から立候補した元経済産業省課長補佐の上野宏史氏は初当選を決めた直後、こう言い切った。「増税前にやるべきことがある。自分も官僚だったが、まず官僚や国会議員が身を切るべきだ。無駄な予算もたくさんある」
総務省は十三日、十二省庁が所管する二〇〇六〜〇八年度の予算や補助金で計約二十億円もの不正経理があったと公表した。各種世論調査で賛否が拮抗(きっこう)する消費税率引き上げ問題。増税の前に、多くの国民が納得するまで無駄遣いの議論を深めることが先だ。
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チバQ
:2010/07/17(土) 15:48:52
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20100717/CK2010071702000093.html
参院選群馬 激戦の後で<4>知事選への思惑 自民対『小寺』 残る構図
2010年7月17日
自民大勝に終わった参院選。県庁のあるじを決める1年後の知事選にどう影響するか=前橋市で
「次は無所属で戦いたい。応援を受けられるところは(自民党に限らず)すべてお願いしたいと考えている」
参院選群馬選挙区の結果判明から一夜明けた十二日午前。県庁で会見した大沢正明知事は、支持基盤である自民の中曽根弘文氏が大勝したことへの喜びを素直に表しながら、来夏に控える知事選に「県民党」を掲げて出馬する意向を示した。
小寺弘之前知事と自民県連の対立を背景に、「保守分裂」の激しい争いとなった二〇〇七年の前回知事選。五選を目指した小寺氏を、自民が“刺客”として立てた公認候補の大沢氏が小差で破った。だが、その後も非自民の保守勢力や民主党などが絡んで「自民対小寺系」の構図は残った。
大沢氏を知事に押し上げた自民と、小寺氏を支持した勢力は、県都・前橋で集票力を競ってきた。〇八年二月の前橋市長選では双方の候補の得票が拮抗(きっこう)。昨年一月の県議選前橋市・勢多郡区補選では、自民候補と小寺系候補の二人が議席を獲得した。
今回の参院選では、民主県連が小寺氏を比例代表の公認候補として擁立。このため、群馬選挙区の民主・自民対決に加えて、比例での得票も、知事選をにらんで「自民対小寺系」の情勢を占う戦いとして注目を集めた。
その小寺氏は、菅直人首相の「消費税発言」などによる逆風の中で落選。県内での個人票も五万七千票余にとどまった。だが、民主は比例代表で自民(約二十六万九千票)に迫る約二十六万一千票を獲得。ダブルスコアに近い惨敗を喫した群馬選挙区とは対照的な結果となった。
これを受け、大沢氏を支える自民県連の南波和憲選対本部長は「(大量得票した)群馬選挙区では(知事選勝利に向けて)非常に参考になる数字が出た。(知事選へ)好影響が出てくるだろう」と意気込む。
一方、知事選に独自候補を擁立するか注目される民主県連。中島政希会長代行は群馬選挙区の大敗に「地方議員の少なさが自民との地力の差となって表れた」としたが、比例代表の得票を踏まえ「(党勢立て直しに向けて)今後の状況を悲観していない」と、仕切り直しの構えだ。
次期知事選へ向け、以前から再選出馬への思いをにじませる大沢氏は、今回の参院選の結果に「(参院選と知事選とを)すぐにつなげたがるが、選挙は相手(候補者)によって情勢が大きく変わる」と慎重な態度を崩さない。
「大沢県政」の四年間の評価が問われる選挙まであと一年。大沢氏の対抗馬の行方はどうなるのか。参院選が終わり、県政界は今後、統一地方選、そして知事選へ突き進むことになる。
=おわり
(この企画は、中根政人、加藤益丈、菅原洋が担当しました)
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チバQ
:2010/07/17(土) 15:50:05
http://sankei.jp.msn.com/politics/election/100717/elc1007170701000-n1.htm
記者は見た! 参院選・現職大臣落選の舞台裏、千葉法相陣営になにが?! (1/4ページ)
2010.7.17 07:00
このニュースのトピックス:参院選2010
落選の見通しとなり、支援者に頭を下げる法相の千葉景子氏=12日午前0時55分ごろ、横浜市中区の選挙事務所 現職法相の千葉景子氏(62)が、24年もの長きにわたり守ってきた議席を失った。参議院神奈川選挙区(改選数3)は10人が立候補する激戦となり、民主党は現職の2議席維持に失敗した。5選を目指したベテランの千葉氏が、なぜ落選したのか。産経新聞横浜総局の記者が見た、17日間に及ぶ激しい選挙戦の衝撃の舞台裏を報告する。(参院選神奈川選挙区取材班)
「安泰」から一転
選挙戦も終盤となった7日、横浜市中区のJR桜木町駅前で絶叫が響いた。
「今、実はとても危ない状況なんです。今、実は苦戦しているのは、なんと、千葉法務大臣なんです! 一番危ないのが千葉法務大臣なんです!!」
悲痛な叫びの出所は、街頭演説会を終えて去ろうとする千葉陣営の選挙カー。すぐ近くには、同じ場所で街頭演説会を控えた他党候補の陣営の姿もあった。敵陣の目など構っていられないほど追い詰められたのか−。
千葉氏落選との見方が県政界で強まったのは、7月初めだった。
千葉氏は当初、報道機関各社の情勢調査などで「安泰」とみられていた。当選したみんなの党新人の中西健治氏(46)や、民主党現職の金子洋一氏(48)より、知名度の高さも支持基盤の固さも上回っていたはずだ。
ところが、11日の開票作業では自民党、みんなの党の各候補が1、2位当選。3議席目を同じ民主党の金子氏と千葉氏が争う展開となった。その結果、千葉氏が約4万8000票差で落選。民主党内では「支持を外へ広げなければならないのに、内向きの戦いにしてしまった」と、自陣の票の奪い合いを指摘する意見も出ている。
自陣の奪い合い
選挙期間中、民主党神奈川県連は劣勢とみられた金子氏を重点的に支援した。県内18小選挙区の国会議員による応援を、金子氏に12人、千葉氏に6人と、金子氏に手厚く振り分けた。さらに、閣僚や党幹部の応援入りを連日、金子氏に集中させ、千葉氏の支持者からは「露骨すぎる」などとの怒りや不満も漏れ聞こえてきた。
産経新聞横浜総局には、「金子陣営が、選挙区は金子へと書いたステッカーを選挙ポスターに張っている」との情報がもたらされた。「まさか…」と確認に走ると、ステッカーには「2議席獲得のため、かねこ洋一へ」。県連によると、前回19年の参院選で用いて成功した戦術だという。
5日午後には県連代表、幹事長の連名で、両陣営の地方議員らにファクスが送られた。そこには記載された要請は、まず金子を重点的に応援する。2つ目はステッカーを張る。さらに、街頭でビラをまく際に金子の名前を印象付けるようコールする−の3つだった。
しかし、投開票を間近に控えた9日には「両候補は、みんなの党の追い上げにより、大変厳しい情勢となってまいりました」と千葉、金子両氏を並べる「檄文」に転換した。12日未明、落選が確実となった千葉氏は、覚悟していたのか晴れ晴れとした表情だったのに対し、当選が決まった金子氏の方が神妙な顔つきだった。
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チバQ
:2010/07/17(土) 15:51:03
県連は戦略ミス否定
一夜明け、横浜市中区の民主党県連で開かれた常任幹事会では、応援弁士のほとんどが金子に回ったことに「不公平ではなかったか。党本部に対する応援要請は、もっとフェアに」との指摘があったという。
県連幹事長の水戸将史参院議員は12日の会見で、「両候補の底上げを図ったが、残念ながら届かなかった。支持率が日を追うごとに下がった。菅総理の消費税発言などが、選挙戦にいい影響をもたらさなかった」と敗因を分析。「世論調査では千葉候補が1、2位を争い、金子は4位が大体、定位置。5位という調査結果もあった」と弁明した。
水戸氏の発言通り、各種調査では概ね千葉優勢。金子氏は当選圏外で、先行する3候補を追い上げていた。鳩山前政権末期、千葉氏に比べて知名度の低い金子氏は、民主党への逆風をまともに受け、当選が危ぶまれていた。菅首相就任による「V字回復」で息を吹き返し、支持基盤の労働組合以外の組織票もプラスした。
必死に巻き返しを図る金子陣営に比べると、千葉陣営は、おっとり構えているように見えた。閣議などで多忙だった千葉氏は、地元での活動に制限もあった。
水戸氏は「金子が上がっていったが、みんなの党がそれ以上に票を取った。千葉、金子の票を足して2で割っても届かなかった」と戦略ミスを否定。「千葉さんの死刑廃止と夫婦別姓の2つが、相手陣営のネガティブキャンペーンに使われた。千葉か金子かというときに、そこは1つの判断材料になる人もいる」との見方を示した。
思想の違い?
選挙戦の千葉氏の演説では、外国人参政権付与や選択的夫婦別姓の法制化など具体的な訴えは聞けなかった。閣僚としての立場のためか、演説は切れが今一つだった。一方、金子氏は消費税増税に一貫して反対。菅直人首相の増税提起後も、「今すぐ上げるとは言っていない」と否定した。
共産党神奈川県委員会の岡田政彦書記長は「消費税増税に国民の審判が下った。千葉さん落選にはっきり現れている。増税反対を掲げた与党の候補者が当選している」と分析する。
ただ、前回19年参院選では民主党公認候補2人合わせて約179万票、16年は約170万票。3議席のうち2つを獲得したが、今回は2人合わせても約144万票。無党派に支持を広げられず、「内向きの選挙戦」といわれるのは、このためだ。
過去の参院選との大きな違いは、みんなの党の存在だった。一時は民主党「V字回復」の直撃を受けたものの、新人の中西氏が無党派層を取り込んで約79万票を獲得する躍進を遂げた。情勢が目まぐるしく変わる中にあって、千葉陣営は「安泰」のレッテルを張られたまま“放置”されていた。
自民党神奈川県連会長の菅義偉衆院議員は「千葉さんは大丈夫だという形の中で、やったんでしょう。でも(内閣)支持率も一気に変わってきましたよね。そこは勢いがついたら止まりませんから」と、淡々と語った。
7883
:
チバQ
:2010/07/17(土) 16:04:59
下がないけど
http://www.the-miyanichi.co.jp/election/10/feature.php?id=0&paging=1
【'10みやざき参院選】第7部・30万票の余波(上)
(2010年7月14日付)
■大勝にも「分裂」の芽 自民
「10万票差はつけるぞ」「全市町村で勝つ」。参院選投開票日の11日夕、自民党現職松下新平(43)の事務所では、陣営幹部が強気の会話を交わしていた。午後8時の投票締め切りと同時に「当選確実」の一報が流れ、松下は「国がしっかり口蹄疫の支援をしてくれという声の力だ」と語気を強めた。
国政選挙で分裂選挙を繰り返し、参院選で2連敗中だった自民党県連が宮崎選挙区で築いた挙党態勢。「一枚岩になったことが最大の勝因」。党県連会長の中村幸一(67)は振り返る。
◯ ◯
民主の風が吹いた昨夏の衆院選でも圧勝した衆院2、3区選出議員の後援会は強固で、地方議員も多い。野党転落で党勢が退潮する中、今回敗れたら県内の自民国会議員は2人だけになる―。危機感もばねに、組織をフル稼働させた。6年前の参院選で松下に敗れた元自治相上杉光弘(68)の支持者には松下への不信が根強いが、中村が粘り強く足を運び、協力を得られたことも分裂回避につながった。
松下は口蹄疫の渦中で参院選が行われたことや与党の対応を徹底して批判。米軍普天間飛行場移設問題や消費税増税など与党のふらつきぶりもあり、結局、12年ぶりとなる30万票超えの大勝。しかし、派閥争いを繰り返してきた党県連が今後も「一枚岩」のままかは不透明だ。
◯ ◯
党県連幹部の目線はすでに、次期衆院選へと移っている。13日の役員会でも「衆院宮崎1区の公募は早めにした方がいい」との声が上がった。昨夏衆院選で、県都の宮崎市を含む宮崎1区の議席を小選挙区制になって初めて明け渡した憂き目を肌で感じているからだ。
しかし、1区には衆院選で党県連が公募制を経て擁立した上杉と、元国交相中山成彬(67)がともに無所属で繰り広げた分裂選挙のしこりが残ったまま。党県連から除名され、たちあがれ日本比例代表で立候補、落選した中山の今後の動きも注視される。初当選した民主系現職川村秀三郎(61)が足場固めを進める中、不安要素を解消したとはいえない状況が続く。
松下自身、県内保守層の動きをこう見通す。「宮崎の保守の歴史は、大きくなって分裂し、また一つになる―の繰り返し。今回は大量の得票をいただいたので、分裂の歴史がまた始まっている」
参院選の比例代表の県内得票をみると、自民は約15万5千票で最多だったが、前回(2007年)より12%減。民主党も約15万9千票から約12万9千票に減らした。減少率は19%に上る。二大政党が減らした票を吸収するかのように、みんなの党が約4万2千票を獲得した。党県連幹部にも、自民の求心力が政権を期待されるほどに回復できる道筋はみえていない。
▼
松下が30万票以上を得て圧勝した参院選宮崎選挙区。県政界に広がる余波と今後を追う。(敬称略)
7884
:
チバQ
:2010/07/17(土) 16:07:13
全国の検証記事をまとめました!
はあ。疲れた。
(一部、投票日前の記事あり)
北海
>>7644-7645
>>7696-7697
青森
>>7703-7712
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>>7567
>>7651-7652
>>7762-7772
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>>7621-7622
>>7773-7780
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>>7802-7804
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>>7694
>>7815
>>7825
愛知
三重
>>7657-7658
7885
:
チバQ
:2010/07/17(土) 16:07:46
滋賀
>>7826
京都
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大阪
兵庫
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沖縄
>>7563
>>7612
>>7615-7616
>>7677
>>7867-7870
7886
:
名無しさん
:2010/07/17(土) 16:35:58
>>7634
http://mainichi.jp/area/tottori/news/20100717ddlk31010566000c.html
自民県連:藤井、村田両副会長を処分 参議員選挙で民主応援か−−党紀委 /鳥取
◇党員資格停止1年
自民党県連の藤井省三、村田実両副会長が参院選で民主候補を応援したと批判を受け、副会長職の辞表を提出していた問題で、県連党紀委員会(上村忠文委員長)は16日、辞表を受理し、2氏とも党員資格停止1年とする処分を決定した。
党紀委員会は県議、市議、支援団体関係者ら6人で構成。非公開で行われた。藤井氏については、選挙で「中立の立場」をとって自民、民主候補のどちらも支援しないと表明した▽自民候補の選挙はがきのあて名書きを拒否したと認定。村田氏は、選挙はがきの推薦者の欄に自分の名前を書かなかったと認定し、2氏とも「党の規律を乱し、党議にそむいた」と判断した。
処分に不服の場合は10日以内に再審査を請求することができる。
山口享県連会長は「厳しい選挙で一致結束しなければならなかった。党紀委の判断は当然」と話した。【宇多川はるか】
毎日新聞 2010年7月17日 地方版
7887
:
選挙制度
:2010/07/17(土) 19:12:49
渡部、前原、牧野は選挙の素人
ttp://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn/20100717/20100717-00000034-jnn-pol.html
そもそも、議会運営の観点からは、少なくとも安定多数(129)が必要である。
従って、今回の選挙では67人の当選が必要であった。
しかも、単純過半数であったとしても、比例を17、3人区で10とすると、
比例 17
5人区(1) 2
3人区(5) 10 (パーフェクトを仮定)
2人区(12) 12
1人区(29) 19
という数字になる。これは、1人区で大勝しない限り、単純過半数さえ不可能である
ことを意味している。もし、安定多数を目指すならば、つぎのようなことになる。
比例 17
5人区(1) 2
3人区(5) 10
2人区(12) 12
1人区(29) 26
→今回は非改選が62という有利な数字に支えられていてこの数字であり、参議院での安定多数の獲得がいかに難しいかがよく分かる。
今回のように、3人区で4人取りこぼした場合の1人区のノルマは途方もないことになる。
>
比例 17
5人区(1) 2
3人区(5) 6
2人区(12) 12
1人区(29) 23
<<67>>
比例 17
5人区(1) 2
3人区(5) 6
1人区(29) 30(つまり、不可能)
つまり、渡部、前原、牧野は選挙制度を一から勉強する必要がある。
7888
:
名無しさん
:2010/07/17(土) 20:35:29
http://yamagata-np.jp/news/201007/17/kj_2010071700799.php
民主党県連が参院選総括 「足元を固められなかった」
2010年07月17日 20:12
民主党県連(和嶋未希会長)は17日、山形市の山形グランドホテルで役員会・常任幹事会を開いた。参院選県選挙区について「地方組織を強化し、足元を固められなかったことが各市町村の得票に反映し、最後の勝敗を大きく左右した」などと総括した。
終了後に記者会見した和嶋会長は、自民党現職の岸宏一氏に敗れた要因として▽地方組織の脆弱(ぜいじゃく)さ▽菅直人首相の消費税増税発言を含めた中央からの影響▽吉村美栄子知事の岸氏に対する支援表明−を挙げた。
今後の課題としては「風に左右されない強固な組織づくりを目指す」とし、統一地方選に向け、公募を続けながら計画的に候補者を擁立していく考えを示した。知事に対しては、和嶋会長が「あらためて知事と会い、知事の真意や民主党とのこれからの関係について話したい」と語った。
一方、和嶋会長と武田聡県連幹事長が参院選敗北の責任を取って役員会・常任幹事会で辞意を表明したが、慰留され、続投することになったことも明らかにした。和嶋会長は「けじめをつけるべきだと思ったが、統一地方選を控え、わずか3カ月で役員交代することが県連の前進につながるのかという意見があった」などと説明した。
7889
:
名無しさん
:2010/07/17(土) 20:48:16
チバQさま。お疲れ様でした
7890
:
名無しさん
:2010/07/17(土) 21:16:03
ちばQさま
ありがとうございます。
7891
:
名無しさん
:2010/07/17(土) 21:26:26
チバQさま。お疲れ様でした
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