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スポーツ総合スレッド
1876
:
とはずがたり
:2016/02/29(月) 01:09:15
>>1875-1876
受験勉強の一方で、手術をした右ひざのリハビリを並行してやっていました。大学のラグビー部に入った時についていけるよう、ジムで水泳やウェートトレーニングもしました。ラグビーの試合もテレビやDVDでよく見ました。トップリーグ、大学、高校ラグビー。自分ができない状況で試合を見ると、またプレーしたくなる。筑波大でラグビーをしたいという気持ちが大きくなり、受験勉強のモチベーションになりました。
センター試験後に出願する国立大の2次試験で、前期は筑波大の医学にしました。後期の受験校をどうするか、すごく迷いました。選択肢としては、厳しい条件になっても筑波大の医学を再び受け直すか、レベルを下げて合格の可能性の高い国立大の医学部を受験するか。もう一つは筑波大の医学ではない学群を受ける選択がありました。センター試験は自己採点で9割弱ぐらいの点数を取れていたので、予備校の先生からは「筑波にこだわらなければ、ほかの国立大の医学部は大丈夫」と言われていました。両親にも相談したし、自分でも悩みました。
■「後悔のない選択をしよう」
その時、心の中にあったのが、「一番、後悔のない道を選ぼう」ということでした。そう考えた時、最も後悔すると思ったのが、ラグビーを捨てる選択。「ラグビーで自分はもっと上にいける」という思いがこの時期にはあったので、筑波以外の大学を志望する選択肢は消えました。
次に「2浪してしまったら」という選択肢。2年間、体を動かさない状態になってしまうと、第一線でプレーする身体に戻すのは厳しい。「ラグビーを本気でしたいなら、ラグビーに集中するしかない」。結果、筑波大の別の学群を受けることに決めました。両親も「ラグビーを引退した時点で、医学の道に進みたいと思っているならサポートする」と言ってくれました。前期試験は数学で失敗し、医学群の合格には届きませんでしたが、後期試験で情報学群に入学することができました。筑波大では、1年生の秋から試合に使ってもらえました。2年生の春には日本代表に選ばれました。
卒業後はプロに入るつもりです。その後は2019年のW杯、20年の東京オリンピックまでラグビーに集中します。二つの大会は経験的にもフィジカル的にもキャリアのピークで迎えられると思うので、そこで成功できれば自分としては満足。ラグビーを引退して、スポーツ整形の医師を目指すつもりです。日本代表のチームドクターになれたら、これほど説得力のあるドクターはいないと思うので、いいなと思っています。
受験生には、後悔しない選択をしてほしい。志望校が難しかったり、両親や先生から色々言われることもあったりすると思うけど、考えて選んだ結果なら納得がいく。難しい道でも、挑戦し続けてほしいと思います。諦めず、後悔しない道を選んでください。(聞き手・丹治翔)
◇
ふくおか・けんき 筑波大学情報学群情報科学類4年生。福岡県古賀市出身。5歳から「玄海ジュニアラグビークラブ」(福岡県宗像市)でラグビーを始め、県立福岡高校3年生の時に全国高校ラグビー大会出場。筑波大では2013年、2015年の全国大学選手権準優勝に貢献。日本代表キャップは17。50メートルを5秒8で走る俊足が持ち味。23歳。
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