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市場・株・為替・経済変動・景気循環

18とはずがたり:2006/04/06(木) 01:31:35
通貨発行益(シニョリッジ)をめぐる勘違い
http://hongokucho.exblog.jp/2635830/

 しばらく前、ある本の書評を頼まれた。かなり興味深い内容だったが、「一万円の原価は約20円。従って通貨発行益は原価を差し引いた9980円である」との部分があった。多分、勘違いだとは思うが、一万円の発行益が9980円と思っている人は意外に多い。私もその一人であったからだ。先日もある著名なエコノミストと通貨発行益の話をしていたら、「エーッ!、9980円じゃないの?、てっきりそうだと思っていた」と驚いていた。
 日銀のバランスシート(B/S)を大雑把にみると、負債側に銀行券、資産側に国債がある。日銀は銀行券の見合いで国債を保有しており、国債買いきりオペが銀行券見合いと位置付けられているのもそのため。銀行券は金利コストのない負債であり、見合った国債の利子収入が通貨発行益となる。一万円だと一万円相当の国債がある格好で、この国債が10年物だとした場合、長期金利1.2%で、単純計算すると年120円が発行益となる。
 20円の一万円とは、世の中に出回る前に日銀の金庫に眠っている20円のコストがかかった「紙切れ」を指す。これが世に出た瞬間、日銀は1万円の負債としてB/S上に計上するわけだ。なお細かい経理処理は私も良く知らない。
 以上の説明を行ったら、エコノミストの方も「確かにちゃんと70兆円規模の銀行券が負債にあるねえ。通貨発行益との関係でB/Sを見たことなかったから、うっかりしていた」と納得。私も日銀の知り合いに教えてもらったときは、目からうろこ、の状態であったが。
 ところで、カタカナ表記は、シニョリッジ、シニョレッジ、シーニョリッジのどれがしっくりくるだろうか。ちなみに最後のは日銀が使ったもの。セニョリッジもありかなあ、ちょっと変か、やっぱり。


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