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市場・株・為替・経済変動・景気循環

1615とはずがたり:2018/02/11(日) 22:59:18
>>1614
■市場金利の重要性

オーストリアのルートヴィヒ・フォン・ミーゼスは、中央銀行が「景気循環」の元凶だと初めて指摘した偉大な経済学者だ。彼によれば、企業はどの事業に取り組み、従業員を何人雇用して、どのような資本財が必要か、市場金利に基づいて判断している。中央銀行が介入しなければ、借り手と貸手の間の需給バランスを取るうえで重要な役割を果たすのが金利だ。

■中央銀行の介入

金融市場から流れる情報に従っていれば、最も生産性の高い方法で効率的に資本を分配できる。それが混乱するのは、中央銀行が介入するからだ。

FRBが量的緩和を実施すると、市場に過剰資金が溢れて金利を押し下げ、企業も人も実際より多くの資本があるように錯覚する。企業は資金調達して雇用を増やし、工場や機械などのあらゆる資本財を新たに購入する。消費者も同様に、低金利を利用して住宅や車など、さまざまな消費財をローンで買う。

見た目には万事が順調だ。事業拡大で雇用は増加。新規雇用が増えればその分賃金も増える。個人消費が活発な間は在庫も飛ぶように売れる。その流れに乗って株価も上昇する。好調な企業業績を見た投資家が買い増しに動き、株価は史上最高値を更新するだろう。

アマチュア投資家も参入しやすくなる。賃金が上がったうえ、万事が順調な時は外れくじを引く方がかえって難しいからだ。

■金融緩和の副作用

いつまでもそんな好循環が続くだろうか? そうはいかない。

我々は過剰な生産や消費をしてきたのだ。企業も事業判断を誤らされていた。市場から誤った情報を受け取ったために、より高いリスクを負ってしまった。人工的に安くなった資金は、真に入手可能な資本の量を見誤らせる。3つの事業ができそうだと思ったが、実際には1つ分の資源しか手に入らない。

今は、信用の蛇口が絞られてバブルがはじけ、人々が改めて自分のお金の使い方を見直し始めたところだ。

景気失速は失業や倒産の増加、株価の下落などを伴うが、自分たちの事業計画や支出を現実に即して見直すための健全なプロセスだ。

■結論

株式市場は、今の我々もバブル崩壊に向かっていると言っているのだろうか? それとも調整を経て、安定した持続可能な経済成長路線に乗ることができたのか? それは今日時点ではわからない。

はっきり言えるのは、10年にわたる株価の好調が、持続可能性と生産性をベースにした新しい時代を反映したものではありえないということだ。実際、数々の株価指数は、FRBが緩和したお金の分だけ上昇したのだ。

あれほどの緩和と実質的なゼロ金利をやったのだから、企業業績も雇用データもよく見えるのは当然だ。それがあっという間におじゃんになったからといって、驚いてもいけない。

(翻訳:河原里香)

This article first appeared on the Foundation for Economic Education site.
Jonathan Newman was the Online Learning Manager at FEE.


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