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市場・株・為替・経済変動・景気循環

1350とはずがたり:2016/08/07(日) 22:23:57
>>1349
 これは、消費税引き上げの中止により、永遠に消費税引き上げが不可能になり、財政破綻が必然となることを決定付けた、と考えるかどうかにより、変わってくるだろう。

 個人的には、これも別の機会に議論するが、消費税率が8%か10%で財政破綻したほうが、20%になってから財政破綻するよりはましだと考えているので、財政支出大幅拡大、消費税10%と財政支出横ばいで消費税8%なら、後者の方がましだという評価である。

 3は、常に存在するのであるが、これは日銀の金融緩和とGPIFの日本株への傾斜により拡大したと考えられる。異次元緩和第一弾では、異常な割安から妥当な水準に戻ったので、株価はバブルとは言えず、2014年10月末の追加緩和によるバブルが起き、それは2016年に入って崩壊したと考えられる。マイナス金利は逆効果だったので、ただ株価を下落させた。

 トータルで言えば、世界は圧倒的に変動が大きくなり、国内株式や為替(円)の変動が大きくなったのは、アベノミクス、サプライズ戦略を中心とした金融政策によるものであるから、その意味で、アベノミクスによりリスクを大幅に拡大したと言えるだろう。

最後にGPIFによる株式投資による、年金財政への影響を考える
 一方、GPIFは2014年10月末以降のバブルを作ったが、それは崩壊してしまったので、効果はなく、今後のリスクだけが残ったことになろう。ただし、2013年から、政権の動きとしては、GPIFに日本株を買わせるというものがあり、これを材料に海外投資家を中心に日本株を買い進んでいたから、妥当な水準に株価を戻すことに効果があった部分もある。

 ただし、一番の問題は、株を買い増ししてから、世界と日本の株価は大きく下げており、現在2015年度に5兆円の損失が出たと推定され、その公表を意図的に延期しているという報道もあり、また、現在の下げで、4〜6月期にも5兆円程度の損失が出たのではないかという推計も報じられている。さらに今後も下がる可能性はある。

 ただ、2013年から株価が大きく戻したことによる利益もあるので、アベノミクスによる年金財政への貢献はなんとも言えない部分もある。しかも、どの部分が異次元緩和によるものか、世界的な株価の回復だけによるものか、判断は難しい。いつかは回復したはずと考えれば、異次元緩和は関係ないことになるが、回復したのは異次元緩和によるものであるから、それはかなり偏った意見であろう。

 ここで、確実に言えることは、GPIFが資金配分を変更した2014年10月末以降のパフォーマンスについて比較すると、つまり、日本株などへの配分を増やさなかった場合と比較して、どれだけ損失が大きくなったか、ということを考えると、買い増しのタイミングの厳密な推計は出来ないが、かなり高くなってから買い増しを行ったと思われるため、かなり大きな損失が(少なくとも数兆円オーダーで)、配分変更によりもたらされたと考えられるため、配分変更は失敗だったと言えるだろう。もちろん、今後、配分変更により利益が多く出る可能性もあるから、現時点だけの判断が正しいわけではない。ただし、変更がピークに近いタイミングで行われたことは運が悪かったか、稚拙だったか、どちらかの評価になるであろう。


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