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重工業・造船・航空機スレッド
1
:
とはずがたり
:2006/01/08(日) 12:55:59
http://members.at.infoseek.co.jp/tohazugatali/juko.html
732
:
とはずがたり
:2016/07/22(金) 14:29:36
>1986年、ホンダは、極秘裏に航空機の研究を開始した。藤野氏は、84年にホンダに入社し、自動車エンジニアとして働いていた。86年の航空機研究開始当初から研究に携わり、97年、ホンダが航空機開発を公にした頃からは、プロジェクトのトップを務めてきた。
この前史として
>「国産軽飛行機の設計を募集」
>今から52年前の1962年、創業者の本田宗一郎氏は新聞にこんな広告を出した。それを見て「飛行機がつくれる」と思って翌63年に入社したのが吉野浩行元社長だった。しかし、ホンダが実際に航空機の研究開発に着手したのは86年。吉野氏は自動車エンジンの開発を担当させられ、「オヤジさんにだまされた」とのちに半分笑いながら話していたが、86年以降試行錯誤、失敗の連続だった。
>当初は、航空機開発のための設備や空洞試験設備など全くなく、飛行機の模型をつくり、それを車の屋根に付けて走って空力特性を測ったそうだ。しかし、10年経っても、ホンダが目標としていた画期的な飛行機を生み出すことができなかった。そのため、社内の雰囲気は冷たく、あきらめざるを得ないところまで追い込まれた。
>夢の現実が風前の灯火となっていた97年、当時本田技術研究所のトップであった吉野氏が「あきらめないぞ」と、ホンダジェットのプロジェクトを推進。その後、数々の新技術を生み出し、それらを組み合わせることで競合機種に比べて性能的に優れた航空機を開発できた。そして、2006年に航空機を事業化すると決定した。
がある
>>559
ドラマに目頭が熱くなるわ・゚・(ノД`)・゚・。
2015.12.31
片山修「ずたぶくろ経営論」
奇跡づくしで常識破壊、ホンダジェットが離陸…利益ゼロで30年間開発続行の死闘
http://biz-journal.jp/2015/12/post_13116.html
文=片山修/経済ジャーナリスト、経営評論家
「実は、今日、『ホンダジェット』にFAA(米国連邦航空局)の型式証明がおりたんです。アトランタで証明書を受け取って、今、帰ってきたところです。ランチに同席できなくて、すみませんでした」
2015年12月8日、午後2時。
米ノースカロライナ州グリーンズボロにあるホンダエアクラフトカンパニー本社の応接室に現れた、同社長兼CEOの藤野道格氏は、インタビューの冒頭、こう切り出した。彼はこの日、午前のうちに、グリーンズボロから約500キロ離れたジョージア州アトランタにビジネス・ジェットで出向き、FAAから「ホンダジェット」の型式証明書を受けとって、トンボ帰りしてきたばかりだったのだ。
FAAの型式証明取得によって、「ホンダジェット」は、FAAの定める強度や性能、安全性、機能、信頼性など膨大な数の厳格な基準を満たしていると認められたことになる。この日、ホンダは、航空機研究開始から約30年を経て、ついに民間機市場に参入する正式な許可を得たのである。
自動車メーカーが航空機市場に参入する例は、世界的に見て、過去にほぼ例がない。藤野氏が、待ちに待った日だ。彼にとって、いや、ホンダにとって、特別な日といえる。「夢みたいな感じで、冗談半分に『ほっぺたをつねって』と言ったほどです」と言って、藤野氏は、興奮冷めやらぬ表情で、次のように続けた。
「飛行機業界で働く人間にとって、型式証明の取得というものは、一生に一回あるかないかの『ピーク・エクスペリエンス(至高体験)』です。今改めて振り返ってみると、飛行機設計者として今まで4機の飛行機を設計しましたが、認定プロセスすなわち型式証明の取得というプロセスを経験しなければ、本当の意味での航空人としての人生は、決してわからないと思います」
ゼロからのスタート
1986年、ホンダは、極秘裏に航空機の研究を開始した。藤野氏は、84年にホンダに入社し、自動車エンジニアとして働いていた。86年の航空機研究開始当初から研究に携わり、97年、ホンダが航空機開発を公にした頃からは、プロジェクトのトップを務めてきた。
「既存の航空機メーカーでも、新しい飛行機をつくることはとても大変なことです。しかも、我々には飛行機の技術はまったくなく研究はゼロから。組織や会社もゼロから。そして、認定の基盤もゼロから。すべてがゼロからのスタートだったんです」(藤野氏)
この間、ホンダの航空機の研究開発は、打ち切りの危機が何度もあった。藤野氏自身、そのたびに、今度こそダメかと打ちのめされた。それでも、事業化、認定取得を目指し、逆風に耐え、まさに、地べたに這いつくばるようにして研究開発を続けてきた。
733
:
とはずがたり
:2016/07/22(金) 14:29:53
航空機産業は、ビジネスサイクルが、自動車産業とは比較にならないほど長い。一般的に、自動車の設計は、5〜6年スパンで行われるのに対し、飛行機の設計者は、自分の設計した飛行機を、一生に一機、飛ばすことができればいいとすらいわれる。そして、その飛行機の型式証明を取得して実用化するとなれば、まさに一生に一度の大仕事で誰にでも経験できるものではない。それほど、航空機の型式証明の取得は、並大抵のことではないのである。実際、FAAに持ち込まれる案件は、ほとんどが、既存の飛行機の一部改良や、胴体の延長といった派生型機の認定という。
「まったくの白紙からつくった飛行機について、型式証明のための認定作業をすることは、(アトランタの)FAAの方々にとっても、その多くが初めての経験だったようです」(藤野氏)
ホンダジェットが搭載するエンジン「HF120」は、13年にFAAの型式証明を取得し、ホンダジェットによって市場にデビューする新しいエンジンだ。
しかも、従来、航空機産業は、機体メーカーとエンジンメーカーは別々だが、「HF120」は、ホンダとGEが50%ずつ出資する合弁企業、GEホンダエアロエンジンズ製だ。機体とエンジンの両方を、一つの会社が手掛ける例も、これまた、世界にほぼ例がない。「HF120」の生産設備は、15年にFAAの型式証明を取得したが、生産設備が新しくFAAの型式証明を取得するのは、実に23年ぶりのことだった。
ホンダが、どれほど困難なことを成し遂げたのか、いまさらながら驚かされる。
優秀な人材の確保
藤野氏は、ホンダエアクラフト社の工場内を案内してくれた。以下のコメントは、いずれも藤野氏である。
…よく知られることだが、ホンダ創業者の本田宗一郎は、「整理整頓の行き届かない工場からは、優れた製品は生まれない」として、工場の整理整頓や掃除を徹底した。そして、作業着は、汚れがわかるように「白」と決めた。ホンダエアクラフト社の真っ白な工場は、この宗一郎の思想に通じる。ホンダの四輪・二輪の工場の作業員は皆、真っ白の作業着を身に付けている。そして、ホンダエアクラフト社の従業員も全員、白い作業着を着ているのはいうまでもない。
…
「会社をつくるには、まずチームメンバーが必要です。人材をリクルートし、社屋や工場を設計してつくり、飛行機を開発認定するための試験設備も整えないといけない。企業の全体基盤をつくることは、飛行機自体の設計や認定を得るのと同じくらい大変な仕事で、非常に重要なことだと思います」
なかでも難しかったのが、優秀な人材の確保だった。
「日本なら、たとえば『ホンダ』といえば、今ならそれなりの人がきてくれると思います。でも、航空機産業の本場米国で、日本のホンダが、実績のない航空機ビジネスに参入するといっても、なかなか優秀な人材は集まってはくれなかったです」…
常識からいってあり得ない話
…「ホンダジェット」の美しさには、いくつかの秘密がある。
…なぜ、これほどまでに滑らかなのか。
「空気抵抗を少なくするために、表面はできるだけ滑らかなほうがいいんです。主翼のスキンは大きくて長いアルミの板から、NCマシン(数値制御工作機械)で一体で削り出しています」
私は、この言葉を、信じられない思いで聞いた。ホンダジェットの主翼は、片側約5メートルだ。それほどの大きさのものを削り出すとなれば、どれほどのコストや時間がかかるのか。車体をプレスで生産するのが一般的な自動車からすれば、耳を疑うような話である。
実際、これは、主翼の削り出しを決めた当時のビジネス・ジェットの業界の常識からいっても、あり得ない話だった。
「初めのうちはいくら話しても、みんな『信じられない』といいました。でも、私が一体削り出しのコンセプトを発案した当時、NCマシンのテクノロジーはどんどん進歩してきていたんです。何千というリベットを手作業で一本ずつ打つより、一気に一体で削ったほうが速いし、人のミスが入り込む可能性も少ない。当時のNCマシンの技術進化はすさまじく、10年単位で見れば、絶対に機械加工のほうがいいのではないかと思っていました。実際、いまや断然そうなっています」
翼の表面にまでこだわり、徹底的に空気抵抗を減らしたことから、ホンダジェットは、クラス最高のスピードを達成している。機体の抵抗が小さいことから、降下や着陸時に空気抵抗を増加して減速するために、機体最尾部が左右に開くタイプのスピードブレーキ(民間機には珍しい形態のスピードブレーキ)が搭載されている。
734
:
とはずがたり
:2016/07/22(金) 14:30:08
>>732-734
ビジネス・ジェットの常識を逸脱
さらに、「ホンダジェット」の特徴の一つが、鋭い顔つきである。これは、コックピットを覆うウインドシールド(風防)が、三次元曲面でできていることとも関係している。戦闘機などを除けば、三次元曲面の風防を採用したビジネス・ジェットは「ホンダジェット」が初めてだ。
「最初は部品メーカーに『製作はできない』とまで言われました。飛行機の風防は、厚さで1インチほどありますから、それを三次元曲面にゆがみや誤差なく成型するのは、とても難しいんです。でも、サプライヤーと何回もトライしながらやっていくことで、成型プロセスをつくり上げました。もちろん美しいだけでなく、空力的にも優れています」
ほかにも、機体そのものは、多くの航空機の機体が、輪切りの部品をつなぎ合わせてつくられるのに対し、「ホンダジェット」の胴体は、メス型を用いて成型された左右2つの部品を中央部で接着してつくられる。
機体の筒状(一定断面)の部分と、複雑な三次元曲面をつくるノーズやテールなどは、素材は同じカーボンコンポジットを用いているが、構造様式は種類が異なる。その為、異なる構造様式の構造を一回で成形するには、圧力や温度などの複雑なコントロールが必要で、高い技術が求められる。ホンダは、その特許を取得した。
コックピットも、洗練されている。操縦桿の脇のセンターコンソールには2つのタッチスクリーン式のディスプレイが設置されているのだ。
「従来機では、機能のみが重視された設計でしたが、『ホンダジェット』では、クルマの運転席のように、機能性とともにそのインテリアデザインをも一体化しています。99年にそのアビオニクスのコンセプトを説明したときは、誰も相手にしてくれなかった。ただ一人、ガーミン(米GPSメーカー)の社長だけが『それは素晴らしい』と言ってくれて、一緒に開発してきたんです」
機体に、赤・青・黄・緑・シルバーというカラーバリエーションが用意されているのも、ビジネス・ジェットの慣習からみればまったく新しいものだった。
「クルマでは、購入者が好きな色を選びますよね。『ホンダジェット』も、その『色を選ぶ』という行為そのものも『購入する』体験の一部としたかったんです。『所有欲』や『オーナーシップ』を感じられる、スポーツカーのような飛行機をつくりたかったんです」
…
「人間尊重」
…ホンダは、30年を経て、その社史上、いや航空機史上に、歴史的なマイルストーンを築いた。2000人の大喝采を浴びる藤野氏を見ながら、私は、なぜホンダに、これほどのことができたのかと、考えざるを得なかった。
たとえば、巨大企業のトヨタに同じことができるかといえば、おそらく「否」ではないだろうか。「夢」とか、「宗一郎のスピリット」という言葉を使えば、それらしく聞こえるだろう。だが、現実は、それほど甘いものではなかったはずだ。ホームカントリーの日本ではなく、「アウェイ」の、それも米国という世界一の航空大国で、日本のいち自動車メーカーが航空機市場参入を成し遂げた背景には、より深く、重大な意味があるのではないか。
ホンダは、基本理念として、人間を丸ごと尊重する「人間尊重」を掲げる。さらに、「よそのマネはするな」「よそにないものをつくれ」という、宗一郎以来の社風がある。「技術の前に、すべての技術者は平等である」という言葉もあるように、「技術」と「個人」を尊重し、他社にはないものを開発することで、独自性を打ち出してきた。だからこそ、「HONDA」は、いまだに世界的に高いブランド力を誇る。
一方のトヨタは、トヨタウェイに「人間性尊重」を掲げる。ホンダの「人間尊重」に対して、「性」すなわち人間の「能力」を尊重するのだ。「人間」すなわち「個人」の「失敗も成功も含めて丸ごと尊重」するホンダに対し、トヨタは、「人間性」すなわち、人間の秘めたる可能性にかけて挑戦する「能力」を「尊重」する。それは、「人間性尊重」と並んで、トヨタウェイに掲げられる「知恵と改善」につながるものだ。
トヨタは「人間性尊重」を掲げ、いわば「組織の強さ」によって現在の地位を築いた。一方のホンダは、「人間尊重」を掲げ、いわば「個人の強さ」によってブランド力を築いてきた。それが、ホンダに「ホンダジェット」をつくることができた理由ともいえるのではないか。ホンダは、30年もの間、一円の利益もあげない航空機の研究開発を継続した。藤野氏はまた、それを担って走り続けた。任せたホンダの「人間尊重」の社風と、任せられ、やり切った藤野氏の「個人の強さ」が、「ホンダジェット」の実現につながったといえる。…
(文=片山修/経済ジャーナリスト、経営評論家)
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