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国際政治・世界事情
787
:
千葉9区
:2009/06/29(月) 21:34:29
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090629/amr0906291759007-n1.htm
ホンジュラスクーデター 中南米政治の地殻変動を浮き彫り (1/2ページ)
2009.6.29 17:54
【ニューヨーク=松尾理也】ホンジュラスで起きたセラヤ大統領の国外追放劇は、予期しない光景をも生み出した。オバマ米大統領と、反米強硬派で鳴らすベネズエラのチャベス大統領が、クーデター非難で声をそろえたのだ。中米では冷戦後初めてとなる今回のクーデターは、オバマ米政権誕生を触媒にした急激なラテンアメリカ政治の構造変化も浮き彫りにしている。
「深く憂慮している」。対話による平和的な解決を呼びかける声明を即日発表するなど、オバマ大統領の対応は素早かった。米国務省高官は、「セラヤ氏が唯一の正当な大統領だ」と述べるなど、米国の求める問題解決の道はセラヤ氏復帰であることを明言した。
もともとは中道右派として大統領に当選したセラヤ氏は、2006年1月の就任後、急激に左寄りにカジを切り、ベネズエラやキューバが主導する中南米の反米左派陣営の一角を占めるようになった。
セラヤ大統領は今年3月、憲法の大統領再選禁止規定を改正する考えを表明。ベネズエラのチャベス氏をはじめ、ボリビア、エクアドルといった反米左派諸国の指導者がここ数年歩んできた権力強化の道筋といっしょだった。米国が今回のクーデターに肯定的な見方を示してもおかしくはなかった。事実、2002年にベネズエラでクーデターが発生し、一時的にチャベス氏が失脚した際、当時のブッシュ政権は事態への米国の関与は否定したものの、政権交代は歓迎する姿勢を示したことがある。
こうした歴史を踏まえ、チャベス氏はクーデターを非難し、セラヤ氏の復職を求める一方、米国非難という得意の図式も持ち出し、「事態への米国の関与を調査すべきだ」と述べた。
しかし、米国の姿勢は、11月の次期大統領選の実施を強調するなど政権獲得の既成事実化を進めるミチェレッティ暫定大統領に対し、米国務省高官が「クーデターは成功しないだろう」と示唆するなど、ベネズエラの批判が的外れとなるほど明確だ。さらに、米州機構(OAS)を通じた多国間外交を解決に向けた圧力の主軸に据えるなど、オバマ流は徹底している。
今回のクーデターについて、オバマ氏が提唱する新たな中南米外交の真価を問う試金石になるとの見方も出ている。ロイター通信は、「米国が、たとえ気にくわない人物であろうと、民主的に選ばれた指導者を尊重するというならば、過去との明確な決別となる」と分析している。
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