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国際政治・世界事情

7656とはずがたり:2014/03/20(木) 10:26:29

ビスマルクの老獪な外交政策は対独包囲網を作らせず成功だった評価されるべきで,外交に失敗して第一次大戦を惹き起こしたのはビスマルクを辞めさせて親政を開始したぼんぼんのヴィルヘルム2世であるから,湯浅氏の文章はちょっと事実誤認で残念な感じになっちゃってるねー。

【湯浅博の世界読解】クリミア奪取の大きな代償 プーチン氏の夢は夢のままに
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140319/frn1403191411004-n1.htm
2014.03.19

 クリミア半島をめぐるロシアのプーチン大統領の権力政治をもって、米国のケリー国務長官が「19世紀のセンス」と称したのは正しい。「力と利害の織りなす」プーチン外交が、1862年に権力を掌握したプロイセンの鉄血宰相ビスマルクを彷彿(ほうふつ)とさせるからだ。

 くしくも同じ半島でクリミア戦争が勃発し、ウィーン体制を特徴づけていた「均衡による協調」を終わらせようとしていた。5大国均衡の崩壊後に登場したビスマルクは、外交の「健全な基礎はエゴイズムであって、ロマンチシズムではない」と、軍事力と自国にとって有利な同盟を強調した。

 その強い意思と老練さで欧米を振り回した外交は、プーチン氏が国内支持率の高さを背景に米欧を巧みに扱う姿に似ている。しかし、ナショナリズムを動員した「崩れやすい均衡」(キッシンジャー元米国務長官)は、ビスマルク外交がそうであったように長続きするとは思えない。

 プーチン氏はソチ五輪のさなかに軍を整え、ウクライナ軍に投降を求める一方で、「ロシア語を話す住民を守る権利がある」とウクライナ東部への派兵も示唆した。クリミアのウクライナ離脱−ロシア編入のシナリオが進めば、ロシアの勝利に見える。だが、本当にそうなのだろうか。

 プーチン氏は法を力でねじ伏せる獰猛(どうもう)な独裁者のイメージを振りまいてしまった。1994年のブダペスト覚書は、旧ソ連の核兵器を廃棄する見返りに、米英露などがウクライナの独立と主権を尊重すると認めていた。97年のロシア・ウクライナ友好協力条約は、ウクライナの領土保全と不可侵を約束している。それらすべてを踏みにじった。

 仮にプーチン政権がクリミア半島を入手しても、緩衝国家としての大国ウクライナ(全土の78%がウクライナ人)を失った。かの地にはもはや、ロシア寄りの政権を打ち立てることができないからだ。しかも、米欧の対抗勢力である中国は、クリミアの分離独立運動がチベットの独立モデルになることを恐れる。ロシア周辺の中央アジア諸国もまた、国内にロシア人を抱えて分離主義を警戒する。日本も米欧との連携をとらざるを得ない。

 足元の経済は、米欧がさらなる経済制裁に乗り出せば、時間とともに苦しい状況に追い込まれよう。ブルームバーグ通信が伝えたところによれば、プーチン氏がクリミアで軍を増強したとの報道で、市場が一気に下落した。3日のロシア株式市場は5年ぶりの大幅安となり、通貨ルーブルも最安値をつけた。たまらずにロシア中央銀行は同じ日、98年以来となる大幅な利上げに踏み切った。

 プーチン氏を取り巻く新興財閥も大打撃を受けた。旧友2人は、天然ガス生産企業の株価が18%も下落し、資産価値で計32億ドル(約3250億円)も失った。クリミア奪取はロシア経済の犠牲の上に成り立っている。主要国経済が上向いている中、ロシアでは輸出総額の半分以上を占める石油とガスの価格が低迷し、景気後退の危険が忍び寄る。

 ロシア経済の沈没で、プーチン氏の夢であった「ユーラシア経済連合」は、ベラルーシとカザフスタン以外への拡大は難しい。ビスマルク体制の慢心が力の均衡を崩したように、プーチン氏のごり押しは、その代償があまりに大きい。(東京特派員)


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