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国際政治・世界事情

7393チバQ:2014/02/14(金) 22:57:18
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140214/mds14021418200004-n1.htm
【ムバラク政権崩壊3年】
エジプト、軍中心に回帰 革命、民主化につながらず
2014.2.14 18:20 (1/3ページ)

ムバラク政権崩壊につながった反政府デモから丸3年の今年1月25日、カイロではシーシー氏を支持する大規模集会が行われた(ロイター)
 【カイロ=大内清】「アラブの盟主」エジプトで2011年2月11日、約30年に及んだムバラク政権が民衆デモの高まりで崩壊してから3年が過ぎた。権威主義体制を打破する「民主化革命」とも呼ばれた政変劇。しかし、イスラム系政権の誕生とクーデターを経て、現在では多くの国民が軍中心体制への回帰を支持する同国の状況は、「革命」という言葉の持つ“進歩的”なイメージでは捉えきれない複雑さをはらんでいる。

 首都カイロ中心部の露天商で最近、飛ぶように売れる商品がある。現在の暫定政権の最高実力者で、昨年7月のクーデターを主導したシーシー国防相=陸軍元帥=(59)の顔写真をあしらったキーホルダーだ。

 「シーシーと軍が国を導いてくれる」。多くの市民はこう語り、今春の大統領選へのシーシー氏の出馬を熱望する。3年前、同じく軍人出身のムバラク大統領(当時)に退陣を迫った大規模な反政府デモを裏返したような熱狂ぶりだ。

 「ムバラク後」の軍暫定統治下で民主的な手続きが導入されたエジプトでは、解体された旧与党以外でほぼ唯一、高い動員力があったイスラム原理主義組織ムスリム同胞団が躍進。12年6月には、同国で初めてといわれる公正な大統領選で、僅差ながらも同胞団出身のモルシー氏が勝利した。原動力となったのは、同胞団が慈善活動などを通じて浸透を図ってきた低所得者層の支持だった。

 しかしこの選挙が「政権選択」のみならず、「体制選択」の意味合いをも持ったことで、エジプト政治には大きなしこりが残った。

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 同胞団は究極的にはシャリーア(イスラム法)による統治を志向しており、従来の世俗的な体制の維持を望む軍や、軍と結びついた旧政権関係者、財界などの既得権益層とは相いれない。国家像をめぐる国民的な議論は未成熟なままだった。

 そんな中でモルシー氏が自身に独裁的ともいえる強権を付与し、イスラム色の強い新憲法の制定を進めたことは、社会・経済になおも大きな影響力を持つ既得権益層に強い危機感を与えた。その一翼を担う主流メディアは大々的な「反同胞団」キャンペーンを展開し、それが13年6月の大規模デモとその後のクーデターへとつながった。

 そしていま、クーデター後の体制の中心人物であるシーシー氏を熱狂的に支持する国民の多くは、かつて反ムバラク政権デモに参加し、同胞団やモルシー氏を支持した低所得者層だ。

 クーデター後、記者(大内)は多くの同胞団メンバーから、「エジプト人はばかだ」などと国民を非難する声を聞いた。非識字率が4割を超すとされる同国の、したたかで移ろいやすい世論への“恨み節”だといえるが、同胞団もまた、物品を配るなどして低所得者層の歓心を買おうとしてきたことも確かだ。

 露骨な利益供与や世論操作で大衆の支持を奪い合うのが「ムバラク後」の権力闘争の現実であり、その軍配は既得権益層に上がりつつある。

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 11年1月のチュニジアの政変に端を発した「アラブの春」では、米欧を中心に、西洋型の世俗的な体制での民主化拡大を期待する声が強まった。しかし、実際に各国で台頭したのは、草の根の慈善活動を展開してきた同胞団系など政治的イスラム勢力だった。

 こうした「イスラムの春」ともいえる現象は、サウジアラビアなど君主制の湾岸アラブ諸国には脅威と映った。

 域内各地に広がるイスラム勢力のネットワークが、湾岸にも「革命の輸出」を図りかねないと懸念されたためだ。

 特に、人口8千万人超と中東随一の規模を誇る地域大国エジプトで同胞団政権が軌道に乗れば、域内各国への影響は大きい。

 サウジは昨年、クーデターで同胞団が排除された直後のエジプトに巨額の支援を実施。今月初めには、国内外で「過激な宗教イデオロギー組織」に属する国民を厳罰に処するとの法令を発布し、同胞団などイスラム勢力の広がりに警戒心をあらわにしている。

 ■アラブの春 2011年1月に民衆デモでチュニジアのベンアリ政権が崩壊したのを機に、中東・北アフリカで民主化を掲げる反政府活動が拡大した現象。同年から12年にかけ、エジプトのムバラク政権、リビアのカダフィ政権、イエメンのサレハ政権といずれも独裁的な長期政権が崩壊した。一方、バーレーンでは湾岸諸国の介入でデモを鎮圧。シリアでは内戦が泥沼化し、これまでに13万人以上が死亡した。


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