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国際政治・世界事情
736
:
千葉9区
:2009/06/23(火) 21:42:55
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090623/plc0906230806007-n1.htm
【日々是世界 国際情勢分析】イランに介入できない国際社会のジレンマ
2009.6.23 08:06
大統領選を機にイランで混迷が深まっている。現職の保守強硬派マフムード・アフマディネジャド大統領(52)の「圧勝」は「不正」によるのか、真実は不明だ。だが、改革派支持者のデモは現政権下で国民が持つ不満の大きさを示した。イランの「変化」の芽とも映るが、国際社会の関与は難しそうだ。
大統領と改革派候補ミルホセイン・ムサビ元首相(67)の接戦が予想された12日の選挙は、大統領がムサビ氏にほぼ倍の差をつけた。この予想外の結果や開票結果発表の早さなどが、「不正」疑惑の根拠だ。
米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は15日付社説(電子版)で「(イランの)指導者が結果を不正操作する必要を感じているのは注目すべきことだ」と、不正があったとの見方を強める。イランでは民主的に選ばれた大統領が選挙で選ばれない最高指導者に従属し、候補者も国民が選べない護憲評議会で事前に選別される。WSJは選挙自体が「まがい物」と切り捨てた。
だが、不正疑惑を否定する根拠もある。米非営利組織「テロ・フリー・トゥモロー」などが選挙3週間前にイランで実施した世論調査では、大統領がムサビ氏に倍以上の差をつけていた。変化をもたらすとみられた若者層には、実際は大統領支持が多かった。
15日付の米紙ワシントン・ポスト(WP)電子版に寄稿したこの組織のケン・バレン所長らは、不正はなかったかもしれないとし、不正があったと国際社会が圧力をかければ、イランが「外部への好戦性と非妥協性を強めることになる」と懸念する。バレン所長らは、調査結果が信頼に足ると訴えた。
不正の有無の判断は外部からは難しい。だがデモが示すのは、イスラム体制自体の転換ではないにしろ、自由の制限などの現状を変えたいと願う多くの国民が存在する事実だ。
これに対して米政権は暴力的弾圧には警告するが、「困惑している」と煮え切らない。圧制者の弾圧を非難しすぎると帝国主義者の干渉との非難を受け、反対に冷めた反応は米国の道徳的地位を低下させる恐れがあると、WP(電子版、17日付社説)は背景を分析する。大統領派と改革派のどちらが勝っても、国際社会はその勝者と対処しなければならない。そこに対応の難しさがあるようだ。
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