値上げ反対デモは、コンフェデレーションズカップと来年開催予定のW杯ブラジル大会(2014 World Cup)の開催費に巨額の税金が投入される一方、社会福祉事業がないがしろにされているとの不満の高まりを背景に、過去20年で最大規模の抗議デモに拡大。19日には北東部フォルタレーザ(Fortaleza)のコンフェデレーションズカップ試合会場周辺でデモ隊と警官隊が衝突した。
最低賃金が月額3万円未満のブラジルでは、公共交通機関の運賃値上げは多くの国民にとって大きな負担となる。ブラジル政府はコンフェデレーションズカップとW杯で好調なブラジル経済を世界にアピールし、国際社会での存在感を高めたい考えだが、若者層は経済成長の恩恵を感じておらず、デモ隊は政府が社会保険や教育に使うべき資金をスタジアム建設につぎ込んでいると非難している。(c)AFP/Christophe Simon
http://www.afpbb.com/article/politics/2951593/10939418
ブラジル抗議デモ、運賃値上げ撤回も鎮静化せず
2013年06月21日 06:57 発信地:リオデジャネイロ/ブラジル
【6月21日 AFP】ブラジルで、公共交通機関の運賃値上げをきっかけに始まった反政府デモが激化している問題で、20日も複数の都市で、公共サービスの改善を求め、来年のサッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)への必要以上の税金投入に反対する新たなデモが発生した。
同国2大都市のサンパウロ(Sao Paulo)とリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)の市当局は19日、運賃値上げ撤回を発表し、デモ隊側に大きな勝利をもたらしたものの、鎮静化にはつながらなかった。