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国際政治・世界事情

6513チバQ:2013/06/23(日) 09:24:30
http://mainichi.jp/select/news/20130623ddm008020056000c.html
アイルランド:財政支援、年内終了へ 輸出依存、危うさ 世界経済減速感、景気回復に逆風も
毎日新聞 2013年06月23日 東京朝刊

 財政危機に陥ったアイルランドが、欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)などからの財政支援を年内にも終える計画だ。堅調な輸出を支えに景気が回復基調にあるためで、債務危機で支援を受けた国の中では“支援卒業第1号”となる。ただ世界経済に減速感が強まる中、輸出主導の景気回復には危うさも漂う。低い法人税率で外国企業を誘致してきた手法にも海外から厳しい目が向けられつつある。【田畑悦郎】

 「危機は脱したが、困難は残る」。ヌーナン財務相は記者団に自国経済の状況を淡々と説明した。

 不動産バブル崩壊に伴う金融危機で財政破綻の瀬戸際に立ち、EUなどから850億ユーロの緊急支援を受けたのが2010年末。ただ、医薬品やIT関連などの輸出は一貫して堅調で、不振銀行の処理に一定のめどをつけた後、経済は急回復を遂げた。11年には4年ぶりのプラス成長に復帰。財政支援の条件として求められた銀行改革や公務員給与削減なども全てクリアした。

 ピーク時に15%に達した10年物国債の利回りは現在3〜4%まで低下(国債価格は上昇)し、年末にはEUなどからの支援を脱して、資金を国債発行で賄えるようになる見通し。15年に財政赤字の対国内総生産(GDP)比率を3%以下に抑える目標も射程に入った。財務相は「ギリシャやポルトガルなど財政悪化国の中の優等生」と自賛する。

 だが、国内経済は不動産バブルの傷痕を引きずっている。

 首都ダブリンの中心部。リフィ川沿いの一角にある再開発地区には、09年1月に国有化されたアングロ・アイリッシュ銀行の本店ビルが建設中のまま放置されている。再開発地区には空き地が目立ち、内需主導の自律的な景気回復には、まだまだ時間がかかることを物語っている。

 4月の失業率は13・5%と依然、高水準。「失われた職の半分は建設業や不動産関連」(欧州委員会・財政経済総局)とされ、住宅ローンの返済が滞る家庭は多い。同局でアイルランドの再建プログラムを監視するナイジェル・ナガラジャン氏は「順調に進む改革の中で、住宅ローン債務の処理問題は遅れ気味」と指摘する。個人消費や設備投資などの内需は依然縮小しており、景気全体の足を引っ張っている。

 経済のエンジン役を務めてきた輸出も万全ではない。元々、医薬品やITソフトウエア、農産品など業種・品目に偏りがあり、内需への波及は限定的だ。また、主要輸出先のユーロ圏は緊縮財政の影響で、13年は2年連続のマイナス成長になる。「輸出先の経済情勢に大きく左右される体質」(ナガラジャン氏)のため、政府は4月、13年の成長率を従来予想の1・5%から1・3%に引き下げることを余儀なくされた。

 先進国中、最低水準の法人税率12・5%を武器に、多国籍企業を誘致して輸出振興を図る手法にも風当たりが強くなっている。アップルなどが利益をアイルランドなどの低税率国の法人に集まるようにして、納税額を低く抑えていることが表面化し、「課税逃れをしている」と批判を浴びたためだ。

 先の主要8カ国首脳会議(G8サミット)は課税回避を防ぐ仕組み作りで合意。アイルランドは厳しい構造改革を進める中でも、低税率を死守し、輸出主導の経済モデルを堅持してきたが、欧州経済に詳しい田中理・第一生命経済研究所主席エコノミストは「今後、進出企業が税優遇を受けにくい状態になれば、経済には逆風になる」と指摘している。


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