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国際政治・世界事情

6326チバQ:2013/05/20(月) 22:12:56
http://mainichi.jp/select/news/20130518ddm007030036000c.html
メルケルの闘い:/4 製造業で欧州けん引 「時短」効果、失業者減らす
毎日新聞 2013年05月18日 東京朝刊

 欧州中から集まった約1300人の若者が学ぶのは、ベルリン郊外の10階建てのビル。授業中の教室が並ぶ廊下を抜けると、金属臭が漂う巨大な工場に出た。自動車などのベルトの緩みを巻き取る部品「ベルト・テンショナー」の点検作業をする若者が、汗をふきながら議論している。別の場所では、旋盤やフライス盤を組み立てる若者たち。ドイツの電機大手シーメンスが町工場と学校を「一体化」させた巨大な職業訓練所で、生徒は約4年間、職人としての知識と技能を学ぶ。

 「僕たちはアビトゥーア(大学入学資格)を取ったので、大学に行くこともできました。でもこの手で何かを作り出す仕事をしたくて訓練所に入りました」。2011年秋から学ぶフィリップ・ブヤルスキさん(22)とルーカス・ゲリンガーさん(22)がノートを開いて作業内容を説明してくれる。マルティン・シュテックマン所長は「ドイツの技術者教育は電子工学、エネルギーなど分野にこだわらず幅広く教えるのが特徴。就職の際、専門分野以外でも働けるのが強みです。ドイツではものづくりに興味を持つ若者が常に一定数います」と話す。最近はインドや中国からの視察者も増えているという。

 工作機械を中心としたドイツの輸出産業は、ここ数年絶好調だ。新興国の機械需要の高まりに加え、欧州債務危機でユーロの価値が下がったことで輸出に有利な状況が続いた。ドイツの輸出総額は12年に1兆974億ユーロ(約142兆6620億円)と過去最高を記録。機械製造業の従事者も97万8000人と00年以降最高となった。

 ドイツ経済は00年代まで「欧州の病人」と呼ばれるほど低迷していた。このため中道左派のシュレーダー前政権は改革に着手。支持基盤の労組から「福祉切り捨て」と反発を招きながらも、年金・失業手当削減などを断行して企業負担を軽減し、競争力を回復させた。この改革路線は中道右派のメルケル政権にも引き継がれる。

 メルケル首相が「危機克服の柱」と奨励した「時短」も効果があった。企業は従業員の労働時間と給料を減らすが、大量リストラを防げる。シュテックマン所長は「専門知識を持つ人材を解雇しなくて済む。景気が回復すれば、すぐに生産現場に戻せる」とメリットを強調する。00年代に約500万人いた失業者は今や300万人を切り、1990年の東西統一後の最低水準で推移している。

 今なお残る東西格差など課題はあるが、堅調なドイツが欧州経済をけん引しているのは確かだ。9月の連邦議会選(総選挙)でどの勢力が政権を取っても、引き続きその役割を求められる。【ベルリン篠田航一】=つづく


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