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国際政治・世界事情

6324チバQ:2013/05/20(月) 22:10:03
http://mainichi.jp/select/news/20130515ddm007030142000c.html
メルケルの闘い:/2 風力発電、いばらの道 送電線、環境保護派が反対
毎日新聞 2013年05月15日 東京朝刊

 「脱原発に投資する人々は今、州の自然保護当局にいじめられています」−−。

 文面は穏やかではない。ドイツ南部バーデン・ビュルテンベルク州のクレッチマン州首相(緑の党)のもとに今年2月に届いた手紙だ。差出人は、同州で緑の党と連立を組む社会民主党のシュミーデル州議会議員。脱原発を進めるため風力発電用の風車を造ろうとすると、今度は環境保護派の人々に反対され、設置が進まない。そんな現状を嘆いた「告発文」だ。

 福島第1原発の事故を受け、2期目(2009〜13年)のメルケル政権が2022年までの「脱原発」を決めて以降、何が起きているのか。

 ドイツでは今、急ピッチで風力発電への投資が進む。約2万基の風車が稼働する陸上は既に満杯のため、北海・バルト海の6カ所で「洋上」風力発電所を運転し、さらに29カ所の建設を急ぐ。この計画で政府が「国家的課題」(メルケル首相)と位置付けるのが、電気を国内各地に届ける送電網の整備だ。

 海がある北部から産業拠点が集中する南部まで、20年ごろまでに国内全土で全長約3800キロの送電線の増設が必要になる。だがここで、森を愛する民・ドイツ人の別の一面が現れる。景観破壊への反対運動が各地で起き、工事が年数十キロしか進まないのだ。このままでは「脱原発」の22年までにとても間に合わない計算になる。

 メルケル首相が育った旧東ドイツ・ウッカーマルク地方でも反対運動がある。「脱原発には賛成だが、自然破壊も深刻。さらに、送電線の電磁波による健康被害も心配だ。送電線は地下に埋めるべきだ」。高圧送電線設置に反対する住民団体のリーダーで、元教師のハルトムート・リントナーさん(66)は語る。だが送電会社側はコスト増を理由に地下埋設を拒否し、建設は立ち往生。ドイツ最大の自然保護団体「ドイツ自然保護連盟」も脱原発を歓迎しつつ、「送電線の地下埋設を検討すべきだ」との声明を出した。

 苦肉の策としてアルトマイヤー環境相は昨年11月、「送電線事業に投資する人は高利の配当金を受け取ることができる」との構想を提案。建設反対派への明確な「懐柔策」で、独紙によると、法制化も視野に入れているという。

 脱原発への道のりは容易ではない。電気料金高騰や、高レベル放射性廃棄物の最終処分場が決まらない問題もある。「まるでヘラクレスの課題だ」。ギリシャ神話の英雄が数多くの難題に直面した故事にたとえ、メルケル首相はそう嘆いた。2期目の政権が決断した目玉政策の行方を、世界が注視している。【ベルリン篠田航一】=つづく


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