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国際政治・世界事情

6016チバQ:2013/03/29(金) 23:04:59
http://mainichi.jp/select/news/20130327ddm007030128000c.html
さまよえる人々:シリア内戦と難民/上 心に傷負う子どもたち
毎日新聞 2013年03月27日 東京朝刊

 ◇隣国レバノンに逃れても食糧不足、衛生状態も劣悪
 コンクリートの床に敷いた薄いカーペットの上で祖母(48)に寄りかかりながら、ラムダン・ムハンマドさん(25)の長男マーヘルくん(1)はぐったりしていた。「ここに着いてから、ずっとこんな様子だ」。父の視線は不安に満ちている。同行した国際NGO国境なき医師団(MSF)のスタッフは「早く診てもらった方がいい」。だが、ムハンマドさんは「病院の場所も分からないし、お金もない。どうしたらいい」と途方にくれた。【アルサル(レバノン東部)で秋山信一】

 マーヘルくん一家5人は、内戦下のシリア中部ホムス近郊から逃げてきた。2日かけて山を越え、レバノン東部アルサルにたどり着いたばかりだ。2月下旬の気候は厳しく、身を寄せた建築中の家の一室は夜には0度近くまで下がる。近隣住民にもらった毛布2枚に全員がくるまって眠る。次男モラードくんは生後6カ月。「他の難民に食べ物を分けてもらっている状態で、妻もいつお乳が出なくなるか……」。ムハンマドさんのため息は深い。

 国連集計で110万人を超えたシリア難民のうち、レバノンには登録待ちも含め37万人以上が暮らすが、半数以上が子どもだ。

 国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」の現地スタッフ(35)は「子どもたちは深い心の傷を負っている」と話す。「親戚の遺体を見た」「近所の人が撃たれた」。慣れてくると、そんな経験を心の中からはき出すように語る子もいるという。

 マーヘルくんと同じ建物で生活するタマムさん(10)は「シリアでは空爆や砲撃があると、家の中で耳をふさいでいた」。戦闘で1年半以上も学校に通えず、小学5年生の年齢だが「まだ3年生なの」と寂しげだ。

 「シリアの子どもたちが、失われた世代になる危険は日々高まっている」。ユニセフ(国連児童基金)は3月の報告書で警告した。だが、国際社会の反応は鈍く、支援資金の確保率はわずか2割だ。

 MSFが昨年12月にレバノンで行った調査によると、シリア難民の半数以上は車庫や廃屋などで生活。衛生状態は悪く、呼吸器の感染症や皮膚病のまん延が懸念されている。

 アルサルにあるMSFの難民向け診療所で、医師ラビアさん(30)が患者の写真を見せてくれた。へそにできた直径5センチほどの丸い腫れ物で皮膚病の疑いがある。「子どもの患者も多い。感染は広がる一方だ」。診療所の待合室では、15人の子どもたちが診察を待っていた。

     ◇

 11年3月にシリアのアサド政権と反体制派の衝突が始まってから2年。国連推計で7万人超が死亡した内戦に終息の兆しは見えず、難民も急増している。隣国レバノンに逃れた人々の証言を通して、内戦の波紋を追った。=つづく


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