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国際政治・世界事情

601千葉9区:2009/05/21(木) 21:22:05
 ◆大国と依存関係維持

 今後5年のインド政治の行方を占ってみる。経済分野では、シン首相は穏健的な改革を継続するだろう。91年に財務相として自由主義的経済改革に着手して以来、シン首相は閣外協力を求める共産党への依存にいらだっていた。いまや左翼政党からの制約は弱まり、国民会議派は政策を追求しやすくなるだろう。経済界も、選挙結果をすばらしいニュースとして歓迎している。

 しかし、シン首相は左派的傾向を併せ持つ。与党連合UPAは、選挙公約として、地方貧困層への雇用の保障、小農の債務帳消し、大規模な補助金の維持を唱えた。世界経済危機に起因する保護主義への衝動は左翼政党から押しつけられたわけではない。貧困層を意識した政策は継続されるだろう。

 外交政策も、劇的な変化はなさそうだ。選挙結果は、野党が反対していた米印原子力協定を国民が承認したといえる。しかし、シン首相は米国の子分になるつもりはない。米オバマ政権のアフガニスタン・パキスタン政策とは一定の距離を置いている。インドは、ロシア、中国、イランなど、地域大国と強靭(きょうじん)な相互依存関係を維持するとみられる。

 【結論】

 国民会議派を中心とする与党連合が総選挙で圧勝した。この結果、インドは近年みられなかったような安定した政府に向かうだろう。国民会議派は、これまでよりも連立与党の支持に頼らないですむ。国民会議派内部の議論をみると、劇的な政策転換はなさそうだ。新政権は慎重に経済改革を進め、多国間主義に基づいた外交政策を維持するだろう。シン首相の続投は確実だが、後継争いが注目される。


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