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国際政治・世界事情
5994
:
チバQ
:2013/03/25(月) 20:58:39
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130325/amr13032508550000-n1.htm
期待高めたオバマ氏の中東歴訪 失望と背中合わせの危うさも
2013.3.25 08:49 (1/2ページ)
中東歴訪を終えてワシントンに戻ったオバマ米大統領=23日、ホワイトハウス(ロイター)
【ワシントン=犬塚陽介】オバマ米大統領は23日、2期目初の外国訪問となった中東歴訪を終え、帰国した。イランの核問題ではイスラエルの自制を引き出し、外交解決を優先する方針を確認した。中東和平ではイスラエルとパレスチナの溝が埋まらぬ中、演説で双方の民衆に対し、交渉再開への支持を求める“荒業”を繰り出して喝采を浴びたが、米国の指導力への期待が高まる「副産物」も生んでおり、経過次第では希望が失望へと急変しかねない危うさも残した。
「敵同士の和平を仲介する前に、まずは米国の友人(イスラエル)が自分を信頼しなければならないことを認識したようだ」
米紙ウォールストリート・ジャーナルは22日付社説で、中東歴訪の最大の成果は、オバマ大統領の変化にあったとの見方を示した。
2009年6月の中東歴訪では、エジプトを訪れてイスラム社会との融和を唱えながら、隣国のイスラエルを素通りし、同盟国の不信と疑念を買ったが、今回はイスラエルを真っ先に訪問して挽回をはかった。
焦点だったイランの核開発で、オバマ大統領は「全ての選択肢を排除しない」とした上で、外交解決の重要性を強調。ネタニヤフ首相も米国と「評価を共有している」と歩調を合わせており、外交解決の優先を追認させた形だ。
米国の中東専門家の間ではイランが経済制裁で苦境に直面する状況で、オバマ政権が直接対話を呼びかけ、外交解決に乗り出すとの見方が勢いを増している。
特にイランで大統領選が実施される6月前後が転換点になることが取り沙汰されており、イスラエルの自制を追い風に核問題が動き出す可能性がある。
一方、国内外で高い評価を得たのが、エルサレムで約2千人の若者を前に行った演説だった。
オバマ大統領はイスラエル、パレスチナの双方に譲歩を求めた上で「人々が求めなければ、政治指導者はリスクを冒さない」と民衆に呼びかけ、自身の選挙演説のように「チェンジ(変化)を自ら創造しなければならない」と交渉再開を政府に求めるよう促した。
具体的な提案よりも信頼醸成を優先させた演説内容には、米紙ニューヨーク・タイムズが「雄弁で政治的な機敏さ」を示したと歓迎し、イスラエル紙ハアレツ(電子版)も「愛のムチ」になったと好意的に受け止めている。
ただ、外交問題評議会のリチャード・ハース会長はCNNテレビに対し、演説で大統領が和平仲介を主導するとの期待感が「飛躍的に高まった」と指摘。指導力を発揮できなければ批判が再燃する可能性が高く、もろ刃の剣になりかねないと警告した。
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