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国際政治・世界事情

5961チバQ:2013/03/21(木) 19:56:12
http://mainichi.jp/select/news/20130321ddm007030105000c.html
ケニア大統領選:民族対立はらむ 07年1000人超死亡/今回混乱少なく
毎日新聞 2013年03月21日 東京朝刊

 ◇07年「報復連鎖」1000人超死亡 今回「和解が成立」混乱少なく
 東アフリカ・ケニアの大統領選は9日、ウフル・ケニヤッタ副首相(51)の当選が発表された。だが、接戦を演じたライラ・オディンガ首相(68)の陣営は、開票結果の改ざんの疑いなどを指摘して最高裁に提訴した。ケニアでは07年の前回大統領選直後に開票結果への不満から大暴動が発生し、1000人以上が死亡。今回も最高裁の裁定次第では混乱する可能性がある。前回はなぜ暴動が起きたのか。今回の違いは何か。答えを求めて、多数の犠牲者が出た地域を訪ねてみた。【ケニア西部リフトバレー州で服部正法】

 首都ナイロビから車で5時間近く、リフトバレー州西部の主要都市エルドレットに近いキアンバ村。穏やかな田園地帯で、激しい暴力の現場だったと想像するのは難しい。

 07年の選挙では、中間開票結果でオディンガ氏が現職のムワイ・キバキ大統領を大差でリード。ところが最終的にキバキ氏の当選が発表され、混乱が始まった。オディンガ氏の出身民族ルオ人がキバキ氏の出身民族キクユ人を襲撃し、報復の連鎖が拡大。60万人以上が避難民になった。

 キアンバ村では、最終結果発表の2日後の08年1月1日、キクユ人が避難していたキリスト教会に、オディンガ氏支持のカレンジン人が放火し、女性や子供を含む30人以上が焼死した。跡地には犠牲者を弔う木製の十字架が並ぶ。

 両民族対立の背景には、選挙とは別の複雑な事情もあった。

 ケニアは44民族からなる多民族国家で、キクユ人は人口の22%を占める最大民族。だが、エルドレット周辺は元々カレンジン人の集住地域だった。キクユ人のジョモ・ケニヤッタ初代大統領(故人)は独立後、白人農場主が所有していた土地に、多数のキクユ人を入植させた。得られると思っていた土地を取り上げられた形のカレンジン人側には、今も不満がくすぶる。

 キアンバ村のキクユ人農家、デビッド・キヌチアさん(40)はカレンジン人の攻撃について「土地問題が大きな要因。カレンジン人は『キバキが当選しようがしまいが、キクユ人を追い出す』と選挙前から警告し、武器も豊富に備えていた」と話す。事実なら、選挙に乗じた計画的襲撃と言える。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチも、地域指導者が計画・扇動し、武器購入資金を提供した疑いを指摘する。

 だが、カレンジン人側の言い分は全く違う。キアンバ村周辺に住む40代の男性と30代の妻は「同胞が襲撃される映像をテレビで見て怒り、やり返したのだと思う。土地問題とは関係ないし、武器が配られたこともない」。

 それでも、今回の大統領選については「対立はもはやない」との見方で両民族は一致する。ケニヤッタ氏はケニヤッタ初代大統領の息子。副大統領候補のウィリアム・ルト氏(46)はカレンジン人。共闘関係ができ一時的な「和解」が成立したとも言える。

 さらに、各候補者らが平和な選挙の実施を訴えたことも奏功したようだ。キクユ人のジョイス・ヌジェリさん(37)は「指導者同士の和解を見て、緊張は静まった」。カレンジン人のダンカン・キプロノさん(20)も同意見だ。

 ケニアでは、政治指導者の一般市民に対する影響力が強い。今回の選挙結果が出た9日、敗北したオディンガ氏を支持するルオ人が多い西部キスムでは、不満を持った支持者らが投石を始め、警官隊が催涙ガス弾を発射したが、事態は一転して収束。直後に会見したオディンガ氏が、冷静な対応を訴えたためと現地では見られている。

 だが、民衆が指導者に追従しやすい状況は、裏を返せば、指導者の扇動的な発言で火がつく危険性をはらんでいる。


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