したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

国際政治・世界事情

5815チバQ:2013/02/25(月) 21:37:26
http://mainichi.jp/select/news/20130225k0000e030119000c.html
シリア難民:レバノンへ越境 受け皿なく善意頼み…ルポ
毎日新聞 2013年02月25日 07時38分

 【アルサル(レバノン北東部)秋山信一】「シリアに帰りたい」。長女のタマムさん(10)がつぶやいた。レバノン東部に広がるベカー高原の街アルサル。内戦が続くシリアの中部ホムスなどからの難民が急増しているが、国際機関の支援は行き届かない。ホムスから標高1000メートル超の山を越え、徒歩で48時間。母親(27)と子供5人は建設中の民家に逃げ込み、近隣住民が与えた直径30センチの薄いパンを分け合っていた。

 一家はホムス近郊の村に住んでいた。1カ月前、戦闘の激化で父親(35)が肩などを負傷。食料調達が不可能になり、父親は「生き残るため」、母子6人にレバノン行きを命じたという。16日、住み慣れた家を出た。1歳の弟は母親が抱き、タマムさんが3歳の弟の手を引く。8歳の次女と5歳の長男も含め、全員が裸足にサンダル姿。途中、路上で夜を明かし、2日後にたどりついた。

 10畳ほどの部屋は、つっかい棒でつるされたカーペットがドア代わり。窓ガラスがなく、風をしのぐため取り付けたビニールシートから太陽の光がわずかに差し込む。昼間でも薄暗く、気温は15度だがもっと寒く感じる。

 近くの住民が同情し、小さなカーペットとマットレス、3枚の毛布を与えてくれた。体を寄せ合い、暖を取る。

 レバノンでは昨夏以降、シリア難民が急激に増えている。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、昨年2月末時点では7435人だったが、21日現在では25倍以上の19万5098人。52%は17歳以下の子供で、登録待ちも含めると総数は30万人を超える。

 だが、支援は十分とは言えない。国際NGO、国境なき医師団(MSF)が昨年12月に行った調査によると、約25%が国際機関などからの「支援を全く受けていない」、65%が「家族を養うには不十分」と答えた。栄養状態の悪化や感染症の拡大も懸念され、MSFレバノンの責任者ファビオ・フォルジオーネさん(36)は「総合的な援助が受けられる難民キャンプがない」と指摘する。

 レバノン政府はキャンプの設置には消極的だ。キリスト教など18以上の宗派が混在する社会だけに、イスラム教徒が増えれば、宗派バランスが一気に崩れかねないからだ。

 「お父さんに会いたい」。笑顔の中で、時折寂しげなまなざしを見せるタマムさんら。何度もせき込んでいた。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板