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国際政治・世界事情

5776チバQ:2013/02/17(日) 10:59:40
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 プリシュティナから北東へ車で約40分。セルビアとの国境の町メルダレの検問所では、コソボとセルビア当局者が、行き交う車両の管理業務に当たっていた。検問所の共同管理は欧州連合(EU)の仲介で昨年末から4カ所で始まり、メルダレはその1カ所だ。

 従来、国境を挟んで両国にあった検問所をまとめ、1つの建物で両国がそれぞれ入国者のみを扱う計画だった。しかし実際には、それぞれが事務所を建てて出入国者を管理している。拭えない不信感をうかがわせるが、シュルゼン・オスマナイ所長は「北部の検問所に比べれば、はるかに機能している」という。

 コソボ北部では、独立を受け入れないセルビア系住民が多く暮らす。メルダレ同様に共同管理となった北部2カ所の検問所をめぐっては、セルビア系住民が往来を妨害するなどトラブルもあり、コソボ側の担当者はEUの支援部隊に警護されて現地に向かう状況だ。

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 「今日は向こう側に行かない方がいい」

 北部ミトロビツァを流れるイバール川にかかる橋の前で地元警官が忠告した。橋を渡った北側はセルビア系住民の居住区で、この日はコソボとセルビア両当局が関税の取り扱いで合意したことへの抗議集会が開かれ、緊張が高まっていた。コソボ独立を認めないセルビア系住民には、関税の支払いは受け入れられない。

 この「分断の街」では、アルバニア系住民が北側地区に行かないようにする一方、セルビア系住民は橋を渡り、街中に買い物などにやってきてトラブルになることもあるという。

 思い切って、橋の向こう側に行ってみた。通りにはセルビア国旗がはためき、抗議集会が開かれている広場はセルビア系住民で埋め尽くされていた。

 集会に参加した警備員、マルコ・ラトビッチさん(30)は「コソボはここを自分たちの物にしようとしているが、セルビアの土地だ」と憤る。「対立の解決策は?」という記者の問いには、こう言い切った。

 「この地がセルビアに戻ることだ。みんながそう思っている」

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 コソボ共和国 人口は約170万人で、アルバニア系住民が約92%を占め、セルビア系住民は約5%。公用語はアルバニア語とセルビア語。主な宗教はイスラム教、セルビア正教。面積は1万908平方キロで岐阜県とほぼ同じ。主要産業は農業。欧州連合(EU)に加盟していないが、独自に公式通貨としてユーロを導入している。

 第二次大戦後はユーゴスラビア連邦セルビア共和国(当時)の自治州だったが、1998年に独立を目指すアルバニア系武装組織と、セルビア治安部隊との戦闘が本格化し、北大西洋条約機構(NATO)が空爆を実施。その後、国連の暫定統治下に置かれた。

 2008年2月17日にセルビアからの独立を宣言。現在、欧州諸国や米国、日本など96カ国が国家承認しているが、セルビアやセルビアの友好国ロシアのほか、中国などは独立を認めていない。今月6日、セルビアとコソボの両国大統領が初会談し、関係正常化に向けて意見交換した。


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