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国際政治・世界事情

5610チバQ:2013/01/14(月) 02:55:10
 治療のために滞在しているニューデリー市内で取材に応じたムカジーさんは「両眼は光しかみえず、耳も右側は40%しか聞こえない。頭と首には皮下組織を再生させるための器具が入っている」と話す。

 公的な援助は一切なく、両親は土地や財産を売り払ってこれまで22回に及ぶ手術費を工面したが、追いつかない。手術は少なくともあと6回必要だという。

 思い悩んだムカジーさんは昨年11月、インドのテレビ局が放送するクイズ番組に出演し、賞金250万ルピーが贈られることになった。お金は今後の治療費に充てる予定だ。勇気を出して出演したムカジーさんに、多くのインド人が拍手を送っている。

 そんなムカジーさんにとって、いまなお許せないのは、3人の犯人は最長で4年半拘束されただけで保釈されたことだ。「たった5千ルピーの賠償金さえ、受け取っていない」と憤る。

 酸攻撃反対運動のバルマさんは、犯人の報復を恐れてひっそりと暮らす被害者もいるとし、「酸攻撃の罰則は現在、最高で10年の懲役だが、終身刑にし、保釈も認めないようにすべきだ。酸攻撃を取り締まる法律を一刻も早く成立させてほしい」と訴える。酸攻撃に使われる清掃やサビ落とし用の液体は誰でも容易に購入できることも問題で、強力な酸の販売を規制する必要性も強調している。

 ただし、バルマさんは、重要なのは「法が適正に運用されることだ」とも指摘する。パキスタンやバングラデシュでは、酸攻撃への処罰が強化されたものの、捜査が十分に行われておらず、「犯罪抑止にはほとんど効果を上げていない」としている。

 インドでは、レイプ事件も取り締まりの甘さが指摘されている。インド政府によると、11年に被害届があったレイプ事件は約2万4千件。この年の同事件の有罪率は26%しかなかった。

 経済では、昨年まで高成長を続け、新興国の一角として存在力を高めているインド。日本など外国企業の進出も加速している。その陰で、女性の人権を尊重する国民の意識はまだ低く、貧困層も多い。

 各地では、レイプだけでなく、酸攻撃や家庭内暴力に抗議するデモが連日続いている。

 全インド民主女性協会のアルビーナ・シャキルさんは「他国と競争していく上で、女性差別だけでなく、カースト制度、貧富の差などあらゆる分野の差別をなくしていかなければならない」と話す。ムカジーさんも「レイプや酸攻撃の被害者は、家に閉じこもっていてはだめ。団結して声を出して、政府を動かさなければ」と訴えた。

    ◇   ◇

 酸攻撃 製品加工、洗浄用などの強力な酸が使われる。英NGO国際酸生存者基金(ASTI)によれば、インド、パキスタン、バングラデシュ、カンボジアなど世界では年間約1500件が報告されており、被害者の8割が女性。4割が18歳未満の子供。カンボジアでは夫の不倫に怒った女性が加害者となるケースも多い。


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