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国際政治・世界事情

5576チバQ:2013/01/07(月) 23:32:42
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2013010702000103.html
国境 交錯の現場 (6)米国・カナダ デトロイトへ2万人通勤
2013年1月7日 朝刊

米デトロイトに向かうトラックや乗用車で渋滞するカナダ南部ウィンザーの幹線道路。アンバサダー橋(中央奥)を渡ると、そこは米国だ


 車が国境の橋に差しかかると渋滞が始まった。カナダ南部オンタリオ州ウィンザーに住むウィリアム・スティーブンソンさん(63)の勤務先は隣国にある。米デトロイト近郊の自動車大手フォード・モーターだ。

 会社まで約二十五キロ。渋滞のひどい日には一時間半かかる。だが、頻繁に往復する人にはパスポート代わりに提示して越境できる「改良自動車免許証」も発行され、出入国審査の煩雑さはない。外国通勤が六年目に入ったウィリアムさんは「慣れるもんさ」と言ってのける。

 橋は民間企業が所有・管理する。通行料は乗用車が四ドル七十五セント(約四百十七円)、トラックは九ドル五十セント。ウィンザーから国境のデトロイト川を渡って通勤する人は推定で約二万人。橋の米側のたもとには免税ガソリン店があり、夕刻にはカナダへ帰宅する客でにぎわいを見せる。

 デトロイトの病院に勤める看護師カレン・カンパーナさん(39)は「外国で働いている感じはしないわね」と給油ノズルを愛車に差し込んだ。「デトロイトはウィンザー市民の裏庭。うちの子どもたちはデトロイトでホッケーとサッカーのチームに入っているわ」

 不満と言えば、米ドル建ての給与がカナダ・ドル高の影響で以前より目減りした感じがすること。それに渋滞ぐらいだ。

 デトロイトは米・カナダ国境にある唯一の大都市。地元の商工会議所によると、この国境の貿易量は年間約二千億ドル(約十七兆五千億円)。ベンジャミン・エルルカー上級副会頭(52)は「米・カナダの貿易全体の三分の一を占め、日米間の貿易量を上回る」と話す。

 物流の大半はデトロイト川に架かる「アンバサダー橋」を通る。近くに地下トンネルもあるが、道幅が狭く、大型トラックは通行できない。両岸の街を結ぶただ一つの橋に集中するトラックは一日三万台に迫り、乗用車も含む通行量は両国国境の橋で最も多い。

 一九九〇年代半ばから待望されていた二本目の橋の建設計画が、昨年十一月の米ミシガン州の住民投票で認められた。新しい橋は渋滞の緩和だけでなく、州内総生産を六億三千万ドル押し上げる経済効果があると試算される。米国、カナダ双方に工場を持つトヨタ自動車も「自動車や部品の輸送効率化につながる」と期待する。

 米国とカナダは、メキシコを交え九四年に発効した北米自由貿易協定など目に見えない国境の壁も低くしながら、貿易量を拡大し、相互の経済の依存度を深めてきた。米国が旗を振る環太平洋連携協定(TPP)にも、カナダは積極的だ。

 ウィンザー商工会議所のマット・マーチャンド会頭(45)は「世界中を探しても、こんなに人や物が行ったり来たりする国境はないのでは」と両岸経済の「一体化」を強調する。自身はデトロイト郊外に住む恋人に会いに米側へ頻繁に出掛ける。国境をまたぐデートが普通と違うのは「橋の通行料がかかることだけさ」と笑った。

 (デトロイトで、竹内洋一、写真も) =おわり

 <米・カナダ国境> 両国の国境は米アラスカ州を含めると全長9000キロ近い。2011年の貿易量は5960億ドルで、二国間で世界最多。互いに貿易相手国の1位を占める。人の行き来は1日に約30万人。オバマ米大統領とカナダのハーパー首相は11年12月に「国境を越えた行動計画」に合意。人や物の移動の円滑化を進めている。


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