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国際政治・世界事情

5569チバQ:2013/01/07(月) 23:27:49
http://mainichi.jp/select/news/20130106ddm007030079000c.html
領土と主権:第1部・独仏和解の現場から/5 「スパルタ」か「助け合い」か
毎日新聞 2013年01月06日 東京朝刊

 ◇EU将来像、同床異夢
 オスロ市役所ホールで昨年末開かれたノーベル平和賞授賞式。ヤーグラン・ノーベル委員会委員長が欧州連合(EU)=27カ国、本部ブリュッセル=への授賞演説でドイツとフランスの関係を取り上げ「戦争と対立から平和と和解へと急速に変わった歴史上最も劇的な例」と称賛すると、メルケル独首相とオランド仏大統領はつないだ手を高く差し上げ、大きな拍手に応えた。

 第二次世界大戦後、長年の領土争いを克服して和解を進め、欧州統合の「モーター」であり続けた独仏。09年末からの債務危機を乗り越えたのも「欧州統合に責任感を持つドイツにフランスが寄り添ったから」(EU外交筋)との見方が有力だ。ドイツ連邦議会(国会)に反EUを唱える政党は存在しない。EU加盟国ではまれだ。フランスは国内に反EU勢力はあっても、強い権限を持つ大統領が統合に協力してきた。

 ただ、強固なはずの「モーター」も時にきしみを見せる。「同じ政策のはずなのに仏独の思いは全く違う」。あるEU加盟国の外交官は戸惑う。欧州債務危機では、財政赤字が膨らみ、破綻寸前になった加盟国をいかに救うかにEUは振り回された。これを繰り返さないため特別な予算を作る案が独仏から出された。

 しかしドイツが「財政規律を守る国が競争力を強化できる」(メルケル首相)よう特定のプロジェクトに対する期間限定の少額予算を想定するのに対し、フランスは助け合いを強調した「ユーロ圏予算」(オランド大統領)を夢見る。12月中旬の首脳会議では仏独の立場があまりに違い、合意文書には「連帯メカニズムを作る」とたった2行が記された。

 背景には、EUの将来像について独仏に「同床異夢」とも言える差異がある点があげられる。ドイツが規律を守る国の集合体、いわば「スパルタ教育の教室」のようなイメージを持つのに対し、フランスはあくまで連帯組織としてとらえる。ドイツは外相や財務相がたびたび統合強化を唱えるが、ドイツが追求する“厳格なEU”への支持は、他の加盟国の間で広がりを欠く。

 とはいえ、不協和音はあってもEUの基本政策を主導するのは独仏だ。「独仏は知らないところで物事を決めている。我々はメディアで知るだけだ」。12月中旬、ある小国の大使は独紙を見て不満をぶちまけた。独紙は「ユーロ圏の銀行監督制度創設で独仏が裏交渉で合意した」と報じ、その後のEU財務相会議は報道通りに合意した。

 仏外交筋は「仏独の差異は変わらない。だからEUを作った」と指摘し、こう続けた。「仏独が進めば批判され、何もしないと文句を言われる。仏独のモーターは常に動いている」【ブリュッセル斎藤義彦】=つづく


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