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国際政治・世界事情
543
:
千葉9区
:2009/04/20(月) 00:22:07
>>537
>>542
http://mainichi.jp/select/world/news/20090419ddm007030163000c.html
11億の選択:09インド総選挙/下 宗教色、脱却目指し
インド西部ラジャスタン州アジメール。岩山の中腹に800年前建立されたイスラム聖廟(せいびょう)で昨年異変が起きた。1日5万人を数える巡礼者の6割がヒンズー教徒となりイスラム教徒を超えたのだ。
聖廟に祭られた聖者の「互いの宗教を尊重せよ」との遺言に従い、アジアで唯一、異教徒にも全面開放されたイスラム施設とはいえヒンズー、イスラムの“逆転現象”は初めてだ。
選挙が近づくにつれ有力政党幹部らの巡礼も相次ぐようになった。ヒンズー至上主義政党からも訪れ、メディアを驚かせた。
昨年、主要都市で大規模テロが相次いだインド。市民は宗教抗争の激化におびえた。ヒンズー教徒の巡礼増加はこうした状況下で静かに進んでいった。
聖廟のイラファン師(62)は「人々は政治が自己利益のために宗教抗争をあおっていると気づいた。対立は外国勢力に付け入るすきも与え、(昨年11月のムンバイ同時テロのような)破壊活動を招いたと考えた」と指摘、政治と宗教を切り離したいヒンズー教徒の意思が反映されているとみる。政党側も「多宗教」の聖廟に来ることで、世俗色を演出できると考えたようだ。
ヒンズー教徒は人口の8割を占める多数派だが、カーストで細かく分断されている。一部政治勢力が「ヒンズーの連帯」を叫び始めた92年、北部の歴史的なモスク(イスラム礼拝所)がヒンズー教徒に破壊された。「ヒンズー対異教徒」の構図が全国に広がり、90年代の選挙は「宗教」が最大の争点となった。
果たして今回の選挙は宗教色を排することができるのか。
東部ビハール州から聖廟にやってきたヒンズー教徒のパルサダさん(39)は宗教色の強い政党の候補者に投票するという。「政教分離は頭で理解しているが、地域のしがらみは無視できない」からだ。
ヒンズー、イスラムの逆転現象を追った地元テレビのシャキル記者(38)も「投票行動に大きく影響するかは分からない」としながらも、「政治が人心の変化を読み誤らなければ、国は確実にいい方向へ向かう」と期待感を込めた。【アジメールで栗田慎一】
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■豆知識
◇在外選挙
世界各地で働くインド人とその家族は500万人超と言われる。しかし、日本のような在外選挙制度はなく、原則、外交官ら政府関係者以外に投票権はない。在外投票には多大な費用と手間がかかるため放置されてきたが、経済発展に伴い海外勤務者が増える中、「民主主義の費用対効果」について国内で議論が始まっている。
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