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国際政治・世界事情

5361チバQ:2012/11/23(金) 00:12:32
<歓喜>

イスラエルとハマスが停戦に合意したことは過去にもあった。両者は2009年1月、約3週間にわたる交戦後、戦闘を停止することで合意した。

当時、ガザの一般市民は、死者が約1400人に上ったイスラエル軍による破壊的な攻撃と侵攻を引き起こしたとして、ハマスを非難した。3年後の今、その機運は一変し、何千人ものガザ市民が通りに出て、停戦に歓喜の声を上げている。

長年孤立してきたガザ地区だが、今回はイスラエル軍の戦闘機が空爆を続ける中、アラブ諸国の首脳らが相次ぎ訪問して連帯を表明。中でもエジプトは、ムバラク政権時代には考えられなかった敬意をもって、ハマスを支援した。

「ハマスはこれまで以上に強い立場にある」と指摘するのは、ガザ地区の政治アナリスト、タラル・オカル氏。同氏も停戦は恒久的なものではないとし、「パレスチナ側は、もう一戦に向けた準備をやめるべきではない」と述べる。

ハマスはイスラエルの存在を認めず、中東問題で外交的な解決を目指すパレスチナ自治政府のアッバス議長に批判的な立場を取ってきた。イスラエルの占領下にあるヨルダン川西岸を統治するアッバス議長は、欧米の後ろ盾を得てはいるものの、今回の攻撃では孤立し、ハマスがアラブ世界で信頼を高める姿を傍観することになった。

ガザ市民らの歓喜とは対照的に、イスラエル南部では数百人の市民が停戦合意を糾弾するデモを実施。短い戦闘停止の後に、自分たちが再びロケット弾の標的になることに懸念を示した。

総選挙を2カ月後に控える中、野党はガザ境界のイスラエル軍を侵攻させなかったことについて、ネタニヤフ首相を批判する。中道政党カディマ党首のシャウル・モファズ氏は、テレビ局へのコメントで「作戦のゴールは達成されなかった」と指摘。「イスラエル市民は軍がハマスを休戦に追い込むことを期待していた。モルシ(エジプト大統領)は今日、米国の後押しを受けてイスラエルを停戦に追い込んだ」と非難した。

一方で、ネタニヤフ首相はモルシ大統領との協力が可能なことを示し、エジプトとの関係を立て直した。さらに、不仲で知られるオバマ米大統領から一貫して支援を得て、両首脳の関係改善にもつなげた。さらに、14日に空爆を開始した際、攻撃目標を限定。ハマス打倒は目指さず、ガザのインフラを無能化することに専念した。

イスラエル軍は作戦完了を宣言したが、国民はそれを信じていないようだ。元国家安全顧問のギオラ・エイランド氏は「決定的な勝利ではなく、イスラエルが誇れる劇的なものは何もない。しかし、状況は適切に管理され、イスラエルがある程度の国際的支援を得られたことは明らかだ」と見る。

<アイアン・ドーム>

イスラエルにとって、今回の戦闘で最も大きな成果は対空防衛システム「アイアン・ドーム」だろう。イスラエル軍によると、同システムはパレスチナ側から発射されたミサイルを84%の正確さで迎撃。多数の死者が出ることを回避できたほか、強硬手段を求める圧力を減らすことに寄与したという。

外交・防衛委員会のメンバーであるカディマのヨハナン・プレスナー議員は、「アイアン・ドームがゲームチェンジャー(大変革をもたらすもの)であることを証明した」と語る。「しかし、イスラエルが攻撃する際、標的に対して正確に、注意深くなるほど、長期的な平穏を達成することは難しくなる。われわれが自制すればするほど、ハマスが払う代償は少なくなる」というデメリットも指摘する。

一方、ハマスが大きな損害を被ったのは事実だが、特にテルアビブやエルサレムに初めてミサイルを到達させるなど、ガザ市民に誇れる大きな成果も同時に手にしたと言える。

あるパレスチナ人男性は、停戦合意の歓喜に沸くガザで「イスラエルは再びわれわれに挑戦にしようと考えないだろう」と胸を張った。

しかし、こうした意見はほぼ確実に、次なる衝突の種を既にまくことを意味する誤った考えだろう。

(原文執筆:Crispian Balmer 、翻訳:橋本俊樹、編集:梅川崇)


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