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国際政治・世界事情
5355
:
チバQ
:2012/11/22(木) 20:29:16
http://mainichi.jp/select/news/20121122k0000e030176000c.html
ガザ:祝砲や花火の音が響く 空爆から解放されて喜び
毎日新聞 2012年11月22日 10時49分(最終更新 11月22日 12時47分)
イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスの停戦合意を祝う車列。多数のハマス支持者が緑の旗を掲げて「勝利」を誇示した=パレスチナ自治区ガザ市中心部で2012年11月21日、樋口直樹撮影 【ガザ市(パレスチナ自治区)樋口直樹、エルサレム花岡洋二】パレスチナ自治区ガザ市では、イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスの停戦が発効した21日午後9時の直前まで、イスラエル軍の空爆が続いた。「停戦合意間近」と伝えられながら結局持ち越しになった20日の悪夢がよみがえる。9時を知らせた時計の針が、5分、10分と進み、20分を指したところで停戦を喜ぶ祝砲や花火の音が半月の夜空にはじけた。
「神は偉大なり。勝者は我らだ」。モスク(イスラム礼拝所)のスピーカーからハマス支持者の絶叫が響き渡る。緑のハマス旗やパレスチナ旗を掲げた車の群れが、クラクションを鳴らしながら深夜のガザ市中心部を走り回る。圧倒的な軍事力を誇るイスラエルが停戦に応じたのは、ハマスの長距離ロケット弾を恐れたからだと信じられているからだ。
冷めた見方も少なくない。ハマスの街頭演説を離れた場所で聞いていた技術者、マフムードさん(45)は「勝者など、どこにもいない」と反論。「停戦になって空爆がやんでも、イスラエルに境界線を管理され、国際的に孤立したガザの全体状況に変わりはない」と話す。それでも、穏健派のパレスチナ自治政府やイスラエルに比べ、ハマスの政治力が増したことは認めざるを得ないという。
イスラエル軍の地上侵攻を恐れるガザ北部住民の避難先になっていたガザ市内の学校では、停戦の発効と同時に帰宅の準備が急ピッチで進んだ。ナセル地区で国連が運営する「ビーチ男子小学校」では、850人に上った避難民がマットレスや毛布を続々と運び出していた。家族9人で避難していた大学生のアルマンゼーさん(23)は「日常生活に戻ることが本当にうれしい」と話すが、幼い子供を抱えた両親やお年寄りの表情には安堵(あんど)よりも疲労の色がより濃く浮かんでいた。
8日間の戦闘中、ガザから発射されたロケット弾の接近を知らせる警報が2度鳴ったエルサレム。海外からの観光客が激減し、停戦入りした21日夜も繁華街の人通りは少ない。ピザ店で働くトム・コーヘンさん(18)は「停戦はうれしいが、先にガザのテロリストを壊滅させるべきだった」と話す。3カ月後に徴兵される予定だが、「ガザに入ることも怖くない」と話す。
画家のガブリエル・ベンイェフダさん(50)はハマスについて「ユダヤ人の殺害を目標とする組織が停戦を守るはずがない」と主張する。イスラエルのテレビ局が停戦合意前に実施した世論調査では、国民の約7割が現時点での停戦に「反対だ」と回答しており、強硬意見が目立つ。
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