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国際政治・世界事情
4903
:
チバQ
:2012/08/20(月) 22:45:07
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120815/erp12081507420001-n1.htm
【東を向くロシア プーチンの思惑】
(1)実利狙い「冷水」と「厚遇」
2012.8.15 07:37 (1/4ページ)[ロシア]
「領土は一寸たりとも渡さない」
ロシアのメドベージェフ首相が2010年11月に次いで北方領土の国後島に乗り込み、挑発的な言葉を述べたのは7月3日のことだった。それから1カ月もたたない同月28日、国家元首のプーチン大統領は玄葉光一郎外相をロシア南部のソチに招いて会談した。日本の外相との個別会談は10年ぶりのことだ。
一見、相反するようにみえる2つの事象が意味するものは何か。
プーチン政権は9月初旬、極東のウラジオストクでアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を初めて主宰するのを機に、アジア重視外交にかじを切ろうとしている。ダイナミックに発展するアジア太平洋地域との経済統合を深め、政権が優先課題とする極東地域の発展に結びつける戦略を描いているのだ。
日本からの投資や技術移転はロシアにとって大きな魅力に違いない。
だが、「領土問題は別物」というのがロシアの認識だ。ラブロフ外相は最近、国連憲章まで持ち出して北方四島の領有権を主張し、要人が北方領土訪問を「控えることはない」と言い切っている。
「対日強硬派」のメドベージェフ氏が冷や水を浴びせ、「柔道家で親日派」のプーチン氏が異例の厚遇で応じる。役割分担の背後に、日本から経済協力という「実利」だけを獲得する戦術が透けてみえる。
◇
ロシアが「東」に熱い視線を注いでいる。北方領土問題を抱えるわが国は、どう向き合おうとしているのか。プーチン流「東方政策」の実態と背景を極東から報告する。(遠藤良介)
中韓台頭…色あせる日本の優位
ソ連時代には外国人の立ち入りが許されない「閉鎖都市」だった沿海地方の中心都市、ウラジオストクに今、建設ラッシュのつち音が響いている。太平洋艦隊の司令部が置かれる軍港もあるこの地で、9月開催のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて大規模な再開発が急ピッチで進んでいるのだ。
APEC会場となる沖合のルースキー島に向けては「世界最大」とされる斜張橋が完成し、島では極東連邦大学の新キャンパスが建設されている。空港から市街地へは鉄路が敷設され、初めての下水処理施設も9月中に完成する見通しだ。
APEC関連のインフラ整備で同市に投じられた総額は6千億ルーブル(約1兆4800億円)。5月に発足したプーチン政権は極東発展省なる役所まで新設し、意気込みを見せた。
「今後10〜15年間の世界経済で最も大きな不安定要因は欧州だ。その欧州にロシアは資源輸出など貿易の半分を依存している」。ウラジオストク太平洋戦略研究センターのテルスキー所長(61)はこう語り、アジア太平洋地域に「窓」を開くことで経済を多角化する必要性を強調する。
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