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国際政治・世界事情

4496チバQ:2012/06/11(月) 20:56:00
 当然ながら、カナダ軍もピリピリしている。今後30年で330億カナダドル(約2兆5600億円)を投資して、28隻の艦艇建造など北極艦隊拡充を図る。2月には、ノースウエスト準州で1500人を動員し13日間にわたり演習も行った。北極圏での作戦行動を想定した演習で、カナダ軍第1自動車旅団が雪・氷上走行や偵察、サバイバルに関する訓練、極寒地での兵器・装備試験を繰り返した。カナダにとり、北極における主権守護は最優先戦略で、演習もカナダ北部での展開能力向上が狙いだ。


遅れている米国の戦略


 意外なことに、米国の北極圏戦略は遅れている。アラスカに残る安全保障関連インフラは1950〜60年代に建設されたもので錆(さび)付き、ほとんど放置されたまま。09年の大統領命令でやっと、北極圏における国際組織による管理海域設定や経済開発を含む安全保障上の重要性を訴えた。

 連邦議会でも深刻な問題として取り上げられている。昨年末、下院運輸・インフラ委員会の沿岸警備隊・海上輸送小委員会は、北極海における沿岸警備隊の任務遂行能力について公聴会を開いた。冒頭、小委員長は「地球温暖化で海氷が縮小し、新航路帯が出現。資源と海上輸送上新たな経済的好機をもたらした」と歓迎した。反面で「安全保障や主権防衛に新たな危険・課題を突きつけている」と懸念。次のように指摘した。

 「北極海に限って言えば、脅威・緊急事態対処能力は過去半世紀のどの時期よりも劣勢。例えば、3ノットで1.8メートルの連続砕氷能力を備える学術観測支援用ポーラー級砕氷船は、船齢34年の1隻が退役予定、船齢35年の1隻が延命工事中で、稼働は13年以降になる。だのに、2隻の維持費に毎年数百万ドルをかけている。無駄を廃し資金を投入し、北極海の新安全保障環境に対応できる能力を整備すべきだ」

 証人として出席した沿岸警備隊司令官も「極寒地での作戦行動を可能ならしむ戦力整備の必要がある。砕氷船保有や海空での哨戒任務に向け季節限定基地増設を検討すべき」と訴えた。

 公聴会での、アラスカ州副知事の言葉は刺激的だ。

 「諸外国の進出を目の当たりに好機を逃している。かつて米国は、日本の侵略や冷戦期のソ連ミサイルを阻止すべく、北極圏の安全確保と管理は国家的命題だった。21世紀でも、それは全く変わらない。米国は、今の好機が海氷のように溶けてしまう前に行動する必要がある」(九州総局長 野口裕之)


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