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国際政治・世界事情

4490チバQ:2012/06/10(日) 10:31:27
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120608/erp12060821020002-n1.htm
【ギリシャ危機と世界】
(中)忘れられた彫像 現代の「マーシャル・プラン」は 
2012.6.8 20:58 (1/3ページ)
 ギリシャの大統領官邸付近に、高さ6メートルほどの彫像がある。台座には「ギリシャの友人」と刻まれている。第二次世界大戦終結時に米国の大統領だったハリー・トルーマン(1884〜1972年)である。

 戦後、ギリシャは共産主義勢力と右派政府との内戦状態となり、経済的にも軍事的にも危機にひんしていた。右派政府を援助してきた英国は自らの財政難で手を引かざるを得なくなった。だが、危機が差し迫っていたのはギリシャだけではなかった。欧州全体に経済悪化とソ連の脅威が迫っていたのである。

 トルーマン大統領は1947年の議会演説で、共産主義の影響から自由主義を守る封じ込め策「トルーマン宣言」を表明し、ギリシャに約3億ドルの経済・軍事援助を実施した。

 さらに「米国政府が欧州の苦境を緩和する」(当時のマーシャル国務長官)として、「マーシャル・プラン」(欧州復興計画)の策定を主導。米国の資金援助は東西分断の契機となったものの、荒廃した西欧の経済復興を後押しした。

 彫像は、ギリシャの「自由」を守った米国の指導力への謝意の表れだった。「トルーマンとは知らなかったわ」と近くの大学に通うカピオリ・パナイオティドゥさん(22)。

 歴史は繰り返すのか。戦後60年以上が経過し、ギリシャは再び危機に陥っている。ユーロ圏から離脱した場合、超インフレが襲い、大規模な暴動やクーデターの危険もささやかれる。

 「ギリシャに今必要なのは、借金ではなく経済成長を促す資金だ」。アテネ中心部で、外資系金融機関に勤める男性は不満を漏らした。確かに債務危機をめぐっては、ドイツが主導した緊縮策重視の姿勢に欧州中で反発が高まり、経済成長の実現が同時に必要との認識が定着しつつある。

 だが、「『成長』という言葉には、(返済や緊縮策を必要としない)現代のマーシャル・プランを欲する気持ちが表れている」とシンクタンク「ギリシャ欧州外交政策財団」のジョージ・ジョゴプロス氏は話す。

     ◇

 5月に主要国(G8)首脳会議が開かれた米大統領山荘キャンプデービッド。オバマ米大統領は、欧州の反緊縮ムードに理解を示しつつも、ギリシャの「ユーロ残留」をG8の総意で要請することに腐心した。

 オバマ氏が久々に外交で指導力を発揮したのは、「欧州の危機は人ごとではない」(ジョンズ・ホプキンス大学のダン・ハミルトン教授)からだ。

 ギリシャからスペインやイタリアへの波及を許せば、欧州連合(EU)だけでは支えきれず世界は4年前より深刻な経済危機に陥りかねない。秋の大統領選で再選を狙うオバマ氏にとり、共和党の候補者指名が確実な経済通のロムニー前マサチューセッツ州知事との勝負で致命傷となる。

 だが、今日の米国は大西洋を越えて欧州を救う財政的余裕がない。

 財政赤字が米史上初めて1兆ドルを突破し、共和党から歳出削減を迫られている。国際通貨基金(IMF)の資金増強計画でも、オバマ政権は「米国民は一切関わらない」(政府高官)と言い切ったほどだ。

 米主導の欧州危機封じ込め策、“現代版マーシャル・プラン”はあり得るのか。米ケイトー研究所のジェラルド・オドリスコール氏は「ユーロ圏解体は望まないが、自らは身動きがとれない」と懐疑的だ。

 一方で、米欧関係が試される局面が近づいている、との考察もある。

 「マーシャル・プランの本質は資金提供にあったわけではない。米欧がともにいかに歩むべきか、という精神にこそあった」(ハミルトン教授)。その意味で、今後欧州が米国の支援を仰ぐか否かは、米欧が引き続き価値観を共有するパートナーであり続けるかを決することになり得る、というのだ。(アテネ 宮下日出男、ワシントン 柿内公輔)


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