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国際政治・世界事情
4380
:
チバQ
:2012/05/24(木) 21:54:20
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120524/erp12052419130002-n1.htm
EU危機対応 域内力学に変化も オランド氏、脱「仏独主導」?
2012.5.24 19:12 (1/2ページ)
23日、ブリュッセルで言葉を交わすドイツのメルケル首相(左)とフランスのオランド大統領(AP)
【ブリュッセル=宮下日出男】フランスのオランド大統領は欧州連合(EU)デビューとなった23日の非公式首脳会議で、ユーロ圏諸国が共同発行する「ユーロ共同債」導入など、ドイツが反対する政策であっても次々と持論を展開し、多くの加盟国の支持をとりつけた。従来の債務危機対応では、仏独両国が主導し他国が従う形が目立っていたが、オランド大統領の登場で政策決定をめぐる域内力学が変わる可能性がある。
「すべての加盟国が私の考えを共有したわけではないが、一定の数の国が同じ方向性の意見を述べた」。オランド大統領は首脳会議終了後の24日未明の記者会見で、約5時間に及んだ議論に手応えを示した。
会議ではユーロ共同債に対し、ドイツをはじめオランダやフィンランドなどが反対したが、イタリアのモンティ首相はユーロ圏以外の英国を含め「大多数が賛成した」と明らかにした。
ドイツが反対する政策でオランド大統領が提案したのは共同債だけではない。7月に金融安全網として発足する欧州安定メカニズム(ESM)が金融機関を直接支援できるように制度変更することも訴えた。
従来の危機対応では、ドイツのメルケル首相とサルコジ仏前大統領が事前に互いの考えをすり合わせることが多く、会議で両国が真っ向から対立するケースはほとんどなかった。一方、他の加盟国には仏独両国ですべてを決めるような手法には反感もあった。
だが、オランド大統領が会議直前に会談したのはスペインのラホイ首相。国内に金融不安を抱える首相とは、ドイツが反対する欧州中央銀行(ECB)の積極介入が必要との認識を共有する。会議開始時には共同債導入で協調するモンティ首相とも話し込んだ。
オランド氏には立場を同じくする首脳と連携することで、財政緊縮路線をかたくなに押し通そうとするドイツを動かそうとの思いがにじむ。「他国に強要する“執行部”のような仏独関係は望まない」とも述べた。
メルケル首相は会談後、共同債への反対姿勢を堅持する一方、「バランスのとれた議論があった」とも指摘。孤立を避けるためか柔軟な態度もにじませた。EUのファンロンパイ大統領はユーロ圏の財政統合の議論加速に向けた提案を6月下旬の次回会議で行うと表明し、共同債も含まれる見通しだ。EU当局者からは「オランド氏の登場で共同債のタブーが除かれた」との声も上がっている。
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