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国際政治・世界事情

4343チバQ:2012/05/20(日) 16:32:54
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120517/mds12051712370001-n1.htm
【同胞団の野望】
エジプト大統領選(中) 真価問われる「大衆組織」
2012.5.17 12:33 (1/2ページ)

今月2日、カイロ市内で衝突した反軍政デモ隊と体制支持派。同胞団は軍部との対立を深めているが、デモ隊側も同胞団に対する不信感を募らせている(大内清撮影)
 「過去に繰り返された過ちと教訓を忘れないように」

 「ムバラク後」のエジプトで全権を握る軍部が3月25日、発表した声明には、こんな一文が盛り込まれていた。

 先の議会選での圧勝で勢いに乗る同国最大のイスラム原理主義組織ムスリム同胞団はこのとき、ガンズーリ内閣の退陣要求とともに、軍部批判をも強めていた。声明はこれに対する反論という形で、内閣支持を改めて表明したものだった。

 全体の表現自体は穏当なものだったが、同胞団には少なからず動揺が広がった。元団員で現在は民間シンクタンクの研究員を務めるアブドルラフマン・アッヤーシュは「要求をエスカレートさせ始めた同胞団への、露骨な脅迫だ」と解説する。

 「過去の教訓」とは何を意味するのか。


■  ■


 1952年、クーデターで王政を打倒した陸軍中佐ナセル(後に大統領)は、協力関係にあった同胞団を旧支配層への対抗手段に利用したが、権力基盤が固まった54年、同胞団員によるとされる自身への暗殺未遂事件を機に同胞団の弾圧に乗り出した。

 70年、ナセルの急死で大統領に就任したサダトは、同胞団員の釈放を進めるなど、イスラム勢力と接近した。社会主義的なナセル路線からの転換を図る上で、体制内左派に対抗する必要があったためだ。

 しかし、サダトがイスラエルとの和平路線にかじを切ったことなどから、「反イスラエル」を掲げる同胞団との関係は急速に悪化。サダトは81年の暗殺直前、団員の大量逮捕に踏み切っている。

 軍部の声明は同胞団に、時の権力者との接近と、それによる手痛いしっぺ返しを繰り返してきた記憶を呼び起こさせるものだったのだ。前副団長で現在は組織を離れているムハンマド・ハビーブは言う。「これから、同じことが起きても不思議はない」


■  ■


 首都カイロで今月2日、大統領選の資格審査で失格となったイスラム主義弁護士の支持者らによる抗議を引き金に、反軍政デモ隊と体制支持者が衝突し数百人が死傷する事件が起きた。

 この審査では、同胞団が本来擁立するはずだった副団長ハイラト・シャーティルも失格となっている。だが、デモ隊に同胞団への同情論はまったくない。

 昨年2月の政変後、同胞団が軍部との関係を優先しデモに距離を置いたこともあり、民主化運動は勢いを失った。それを忘れていないデモ参加者の一人は「同胞団は信用できない」と吐き捨てた。

 過激なデモには冷ややかな目を向ける多くの一般市民の間にも、同胞団に批判的な意見が広がる。移ろいやすい世論は今、同胞団に逆風として吹きつつある。

 他方、たび重なる弾圧にもかかわらず、同胞団が生き延び、着実に勢力を伸ばしてきたのは、安価な医療サービスの提供や貧困層への生活支援などを通じて社会への浸透を図ってきたからだ。同胞団指導部にとって議会選での躍進はその当然の帰結であり、軍部からの圧力が強まるのを承知で大統領選への“参戦”を決意した自信の源になっている。

 大統領選は、「庶民に根を張った大衆組織」(幹部)を自負する同胞団の真価が問われる場でもある。=敬称略(カイロ 大内清)


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