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国際政治・世界事情
4261
:
チバQ
:2012/05/08(火) 22:06:23
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120508-00000098-san-int
露大統領にプーチン氏就任 「北方領土」進展望み薄
産経新聞 5月8日(火)7時55分配信
■「2島引き渡し」軸、日本と隔たり
【モスクワ=遠藤良介】インタファクス通信によると、大統領に就任したプーチン氏は7日、アジア太平洋地域で日本などとの「互恵的協力を発展させる」よう、露外務省などに求める大統領令に署名した。北方領土問題には触れていないが、プーチン氏は前回大統領期(2000〜08年)同様、日ソ共同宣言(1956年署名)に基づく歯舞、色丹の「2島引き渡し」を軸に領土問題の幕引きを図る考えで、日本の求める四島返還との隔たりは大きい。
メドベージェフ前大統領が2010年、北方領土の国後島への訪問を強行するなどして対日関係を険悪化させたのに比べ、柔道家でもあるプーチン氏は親日的とされ、中国以外のアジア太平洋諸国と関係を強化する方針も鮮明にしている。
プーチン氏はまた、3月の大統領選に先立つ外国メディアのインタビューで、領土問題を「最終決着させたい」と発言。複数の露メディアが大統領就任に向けた日本側の「期待」について報じた。ただ、パノフ元駐日大使は「今もプーチン氏は(平和条約の締結後に歯舞、色丹を引き渡すとした)日ソ共同宣言が交渉の基礎となる唯一の文書だと考えている」と指摘する。
プーチン氏は大統領1期目の00年9月に日ソ共同宣言を有効と確認。01年3月署名のイルクーツク声明では、同宣言を「交渉の出発点を記した基本的文書」と明示した上で国後、択捉を含む四島の帰属問題を解決することに同意した。
ここには「色丹と歯舞の返還時期や方法」と「国後、択捉の帰属」を併せて協議する日本側の「2島先行返還論」(同時並行協議)も反映されていた。ロシア側は「日本がイルクーツクの交渉プロセスを拒否したことが交渉の停滞を招いた」(パノフ氏)とし、野田政権が再び同時並行協議の線で動くとみている。
ただ、プーチン氏の支持基盤は前回大統領期に比べて弱まっており、ロシアが領土問題をめぐって大胆な「譲歩」に出ることは考えにくい。早くも国営通信社が「日本は領土問題解決の歴史的機会を逸した」「日本は2島返還での解決を模索」などと、足元を見透かした報道をしている。
ロシアでは都市部住民を中心に反政権機運がじわじわと広がっており、中長期的にはロシアの政体が変わる可能性も排除されない。国力を増す隣国の中国はロシアの潜在的脅威であり、中露関係の将来も不透明だ。北方領土問題の解決には、こうしたロシア内外の要因も大きな意味を持つ。
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