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国際政治・世界事情
3970
:
チバQ
:2012/03/15(木) 21:55:30
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120315/mds12031521250006-n1.htm
シリア反政府デモ発生1年 反体制派、拠点失う中で内紛
2012.3.15 21:24 (1/2ページ)
【カイロ=大内清】シリアの反政府デモ発生から15日で1年を迎えた。内戦状態が長期化する中、アサド政権打倒を目指す反体制派の在外代表組織「シリア国民評議会(SNC)」では、最大勢力のイスラム原理主義組織ムスリム同胞団を中心とした指導部主流派と、それに不満を抱く反主流派との権力闘争が表面化、14日には反主流派の十数人が脱退した。政権側は14日、反体制派拠点の北西部イドリブを制圧するなど攻勢を強めているが、反体制派は、そんな状況でもなお足並みがそろわない未熟さを露呈している。
「今の指導部は、まるでアサド政権のような権威主義だ」。14日にSNCを脱退した元幹部の一人は産経新聞の取材に、感情的にまくし立てた。今後は残ったメンバーに脱退を促すほか、SNC以外の反体制派諸派を糾合してSNC指導部に対抗していくという。
SNCの内部対立が急速に先鋭化したのは2月下旬、反主流派が、政権に対する武装闘争を展開する離反兵らの武装組織「自由シリア軍」への支援を独自に実施すると一方的に発表したのがきっかけだった。
ところがSNCトップのガリユーン議長は今月1日、これに対抗し同軍支援のための機関を急(きゅう)遽(きょ)、設立し責任者に同胞団幹部を任命。13日には同軍と関係強化などで合意した。
背景にあるのは、反体制派内の路線闘争だ。自由シリア軍が唱える外国による軍事介入に積極的な反主流派には、武力を持つ同軍を味方につけ発言力を強めようとの思惑がちらつく。
これに対し、ガリユーン氏や同胞団が主導する指導部は、自由シリア軍への武器供与の必要性は認めるものの、軍事介入には慎重な立場をとる。指導部としては、同軍に“手綱”をつけて内戦の泥沼化を避けるとともに、SNC内の強硬論に歯止めをかける狙いがあるとみられる。
政権側は14日、西部ホムスに続きイドリブを制圧、隣国トルコには15日までに同市周辺から政権の弾圧を逃れて約千人が避難した。
昨年3月に最初の大規模デモが起きた南部ダルアー周辺や首都ダマスカス近郊では、反体制派はなお抵抗を続けているものの、軍事的には劣勢に追い込まれたとの見方が強い。国際社会が一致した対応を打ち出せずにいる中、SNCには事態打開への青写真作りが求められるが、今後も路線闘争が続けば、事態がアサド政権に有利に展開する可能性もある。
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