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国際政治・世界事情
3894
:
チバQ
:2012/02/27(月) 21:34:01
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120227/asi12022721090001-n1.htm
大差でギラード氏が勝利 総選挙前の内紛 挙党態勢の行方も混とん オーストラリア労働党党首選
2012.2.27 21:08 (1/2ページ)
【シンガポール=青木伸行】オーストラリアの与党・労働党は27日、党首選を実施し、現党首のギラード首相が71票対31票の大差でラッド前首相を破った。ラッド氏の突然の外相辞任という造反と、これを受けた党首選の根底には、数年来続く両氏の権力闘争と「怨念」がある。首相は週内に内閣改造を断行する見通し。だが、総選挙を来年に控え、労働党が被った打撃は甚大で、挙党態勢構築の行方も混とんとしている。
過去の労働党の党首選で、最大の票差だった24票差(2003年)をも上回る大差で勝利したギラード氏は、「問題は決し政治劇は終わった。団結し次の総選挙に勝てると確信している」と語った。ラッド氏も「審判を受け入れる。遺恨もない。ギラード氏の首相再選に取り組む」と述べ、そろって挙党態勢を強調した。
両氏の権力闘争は2010年6月にさかのぼる。当時首相だったラッド氏は、密航船の急増問題などで有効策を打ち出せず、支持率が急落した。これでは総選挙に勝つことができないとしてギラード派がラッド氏を追い落とし、辞任に追い込んだことが発端だ。
誕生したギラード政権下でも両氏の確執は続く。ギラード氏は同年9月に発足した第2次内閣に、ラッド氏を外相として取り込み、挙党態勢を演出した。だが、1年半ともたなかった。今月22日、ラッド氏が外相辞任を表明し、公然と反旗を翻したのだ。
水面下で何が起こっていたのか。まず、ラッド氏側が、ギラード氏の支持率低下による総選挙への党内の危機感を背に、「ギラード降ろし」と自身の「復権」に動いた。
ニールセンの世論調査では、支持率は労働党47%、野党の保守連合(自由党、国民党)53%。ギラード氏が選挙公約を覆し、7月から炭素税を導入することなどが、支持率低下の要因となっている。
ラッド氏の動きを察知したギラード氏は、外相更迭を検討した。その先手を打つ形で、ラッド氏が辞任を表明したという流れだ。
権力闘争は当面、沈静化するものの、総選挙が迫るにつれ再燃するとの見方もある。シドニー大学のピーター・チェン教授は「党首選は労働党を傷つけた。総選挙には勝てないだろう」とみる。労働党の内紛をほくそ笑むかのように、自由党のアボット党首は27日、「(政治は)何も変わっておらず、国民は首相を信じていない」と攻撃した。
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