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国際政治・世界事情
3889
:
名無しさん
:2012/02/26(日) 08:28:46
http://mainichi.jp/select/world/news/20120226ddm007030154000c.html
シリア:「反体制派に武器」焦点 支援国、テロ使用懸念も
【ワシントン白戸圭一】チュニジアの首都チュニスで24日開かれたシリア反体制派の支援国会合は、反体制派への武力弾圧を続けるアサド政権に暴力行為の即時中止を求め、経済制裁を強化することで合意した。反体制派組織「シリア国民評議会」が反体制派代表としての承認を取り付けたものの、統治能力や求心力には疑問符が付く。国際社会がアサド政権の弾圧を食い止める決め手を欠く中、米国内でも反体制派に対する軍事支援を促す声が強まっており、米欧などが反体制派への武器供与に踏み切るかどうかが焦点に浮上している。
シリア情勢を巡り、オバマ米大統領は24日の記者会見で「利用可能なあらゆる手段を模索する」と述べ、アサド政権の弾圧を止める目的で反体制派に武器を供与する可能性を否定しなかった。米政府高官からも武器供与の可能性をちらつかせる発言が出ている。
カーニー大統領報道官は21日の記者会見で「政治的解決が最善の方法だと考えている」と断った上で、反体制派への武器供与を「排除しない」と明言。国務省のヌーランド報道官も「追加的措置の検討が必要になるかもしれない」と述べた。
武器供与などシリア反体制派への軍事的テコ入れに前向きなのはサウジアラビアだ。オバマ政権は最近まで武器供与の可能性を強く否定していたが、一連の当局者の発言は政権内で武器供与が選択肢として検討され始めたことをうかがわせる。
イラク・アフガニスタン両戦争からの撤収を進めるオバマ政権はシリアへの軍事介入は考えておらず、武器供与は実行可能な最大限の軍事的措置だ。
ただ、シリア反体制派の「素性」を巡り、米国の不信感は根強い。クラッパー国家情報長官は16日の上院軍事委員会の公聴会で、国際テロ組織アルカイダのメンバーが反体制派に浸透している可能性を指摘した。
「シリア国民評議会」は反体制派代表としての「お墨付き」を国際社会から得た形だが、国内基盤は脆弱(ぜいじゃく)で国民を束ねる政治指導力を持っていない。米国にとって、反体制派に供与した武器がテロリストの手に渡るのは避けたい事態で、武器流出への警戒心がオバマ政権の決断の足かせになっているとみられる。
毎日新聞 2012年2月26日 東京朝刊
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