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国際政治・世界事情

3757チバQ:2012/01/27(金) 12:38:53
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2012/01/27/20120127ddm007030089000c.html
イラン核問題:米欧の原油禁輸制裁…物価上昇 アフガン難民、苦境 イランから帰国相次ぐ
 核開発問題を巡り、米国に続いて欧州連合もイラン産原油禁輸の新たな制裁に動く中、イランで暮らすアフガニスタン難民が苦境にあえいでいる。従来の制裁によるイラン経済の疲弊で、物価が上昇し、仕事が激減。外貨減少の影響を先取りし、現地通貨リヤルも暴落した。生活環境悪化で、治安が完全に回復しない母国にやむなく帰る難民が相次いでいる。米欧諸国は「制裁はイランの政策転換を促すため」としているが、しわ寄せは真っ先にイラン社会の底辺で暮らす難民に向かう。【テヘラン鵜塚健】

 イラン国内には現在、250万人以上(不法難民含む)のアフガン難民が暮らす。アフガンには1979年に旧ソ連が侵攻。96年にイスラム原理主義組織タリバンが実効支配し、01年に米軍が侵攻した。国が混乱するたび、大量の難民がイランとパキスタンに流れた。イランでは、建設や清掃など低賃金労働に就いている。

 テヘラン北部の山間ファラザード地区。アフガン難民の粗末な住宅が密集し、数千人が暮らしている。アフマディさん(30)は10年前、治安悪化を受けてアフガン西部ヘラートからテヘランに逃れた。塗装業で、妻と3人の子供の生活を支えてきた。

 イラン政府はイスラム革命(79年)以降、多額の補助金を出して電気や水道、食料品の価格を下げてきたため、生活費は安く、難民にとって生活しやすい国だった。

 しかし、近年続く経済制裁でイラン財政が悪化。10年12月には巨額の補助金が削減され、物価は急上昇。イラン国民に出される給付金も、難民は対象外となり、生活が困窮した。アフマディさんの仕事も減り、月収は約300万リヤル(約2万円)で「家賃、電気、食費すべてがはね上がり、肉が買えるのは月に1、2回」と話した。

 米欧による原油禁輸制裁で外貨不足が懸念され、イランの富裕層は金やドルの購入に走り、昨年末以降、通貨リヤルが対米ドルで急落。アフマディさんが将来、故郷での再出発のためにためたわずかな貯金は大幅に目減りした。イランの生活に希望が持てず、治安が悪くても生活費がより安い母国に今夏帰国することを決めた。

 昨年は前年の2倍以上の約2万人(推計)のアフガン難民がイランから帰国。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)イラン事務所は「治安が悪い中での帰国者増加は手放しで喜べない」と話す。

 アフマディさんは「イラン政府には子供の教育などで長年助けてもらい感謝している。米政府は母国を混乱させたうえ、イランで暮らす私たちを経済制裁でさらに苦しめた。核開発問題? 私たちは何もわからないさ」と語った。

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 ■ことば

 ◇イランのアフガニスタン難民
 国連によると、イランはパキスタンに次ぐ世界2位の難民受け入れ国。イラン内務省の統計では正式登録されたアフガン難民は102万人。イラン政府は現在、新たな難民受け入れを中止しているが、流入は続き、不法難民は推計150万〜200万人。大半は都市部に居住。登録難民は基本的な医療、教育の提供を受けている。不法難民の大半も滞在は黙認されている。

毎日新聞 2012年1月27日 東京朝刊


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