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国際政治・世界事情
3613
:
チバQ
:2011/12/17(土) 13:12:20
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111217-00000048-mai-int
<チュニジア>青年焼身自殺1年 革命「成就」も経済停滞
毎日新聞 12月17日(土)13時2分配信
拡大写真
チュニジア中部シディブジド中心部の広場では、ムハンマド・ブアジジさんが、果物を売るのに使用した手押し車をかたどった記念碑が設置中だった=2011年12月16日、和田浩明撮影
【シディブジド(チュニジア中部)和田浩明】「アラブの春」の発端となった町は、誇りと不安のはざまで揺れていた。23年続いたベンアリ前政権崩壊のきっかけになったムハンマド・ブアジジさん(当時26歳)の焼身自殺から17日で1年。革命が「成就」した一方で、情勢不安から主産業の観光は停滞し、経済状況は苦しいままだ。市民が「春」を実感するのは、まだ先なのが実態だ。
16日午後、首都チュニス南方約260キロのシディブジド中心部の広場。抜けるような青空の下、ブアジジさんの記念碑の設置が急ピッチで進められていた。17日に予定されるマルズーキ暫定大統領の訪問に備えてのことだ。隣接する郵便局の外壁には、ブアジジさんの巨大な垂れ幕も掲げられた。
現場には数百人の市民が集まり、作業を見守る。職探し中だというカイスさん(26)はブアジジさんを「(キューバ革命に参加した)ゲバラのようだ」と称賛した。その口調には、中東の政治地図に「大変革」を呼び起こしたことへの誇りがにじんでいた。
革命は成った。だが、1月に訪問した際にも聞いた、シディブジドが直面する厳しい経済状況に大きな改善は見られない。
小学校視察官のモアエズ・ブズィディさん(35)によると、革命の余波で観光業が停滞して失職したり、出稼ぎ先だったリビアの混乱で帰郷を余儀なくされた住民が少なくない。カイスさんもチュニジア中東部スファクスのホテルに勤めていたが、「革命後の観光客激減でクビになった」という。
「何でも話せるし、自由になったけど生活は変わらない」。玩具工場で働くイスマハン・バルグーギさん(23)は革命後も続く苦しい現状を訴え、「若い人の失業問題やインフラの整備などに取り組んでほしい」と新政府に注文をつけた。
◇アラブの春とは…
チュニジア中部シディブジドで昨年12月17日、路上で果物を無許可で販売していたブアジジさんが女性警官に摘発され、抗議の焼身自殺。これを機に、長年の抑圧に耐えかねていた市民の大規模な抗議デモに発展し、ベンアリ大統領は1月14日、サウジアラビアに事実上亡命した。
民主化要求のうねりは中東一帯に次々と飛び火し、エジプトのムバラク大統領が辞任に追い込まれたほか、リビアの最高指導者カダフィ大佐は徹底抗戦の末、反体制派に拘束・殺害された。シリアでは3月以降、アサド政権が武力弾圧を続け、内戦寸前の状態に陥っている。
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