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国際政治・世界事情

3605チバQ:2011/12/15(木) 22:30:55
 ロシア・ジャーナリスト同盟によれば、この20年間で殺害された記者は300人以上にのぼるという。事実なら大変なことだ。民族紛争の真相究明、とめどなく広がる汚職の摘発と改善には言論・報道の自由が不可欠だ。この現実が根本的に改められない限り、ロシアが先進民主主義国に仲間入りするのは無理だろう。

 基本文書はプーチン前大統領の2期8年の間に住民の所得は倍以上に増えたなどと数字を挙げて実績を強調している。今後数年で年金は倍増し、多党制の発展、官僚に対する市民の統制、司法の独立などで市民社会が形成されることになるという。そんな明るい展望を持つロシアから海外への人材と資本流出がやまないのはなぜか。プーチン政権下では議会政治と地方自治が形骸化した。得票率7%以下の政党は下院から締め出され、「統一ロシア」が後退した最近の選挙のあとも、与党と準与党が議席の大半を占めている。またプーチン氏の政敵、ホドルコフスキー氏への見せしめ的な懲罰から料金メーターのないタクシーの横行、官僚、警官らの収賄の日常化に至るまで、ロシアの現実は「法治国家」への道がいかに遠いかを示している。

 結局、ロシアが真の現代化を達成し、成熟した先進国となるためには、言論・報道の自由の確立と抜本的な政治改革が必要であろう。政治改革には、議会が自主独立の立法機関となること、テレビなどで自由な討論が行われ、野党の主張も国民に公正に伝えられることが必要だ。

 プーチン氏は、こうした矛盾に満ちた現実の中で、軍備の大増強、旧ソ連諸国の再統合に乗り出す。帝政ロシアと共産ソ連の過大な夢は厳しい現実によって打ち砕かれたが、プーチン国粋主義の壮大な夢は果たして現実になるのだろうか。(平成国際大学名誉教授、元産経新聞モスクワ支局長)

=寄稿


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