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国際政治・世界事情

3603チバQ:2011/12/15(木) 22:29:46
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111214/erp11121407330001-n1.htm
【プーチン国粋主義の夢】
(上)「全スラブ連邦」の挫折 ソ連・ロシア研究家、鈴木肇氏
2011.12.14 07:29 (1/3ページ)[ロシア]

与党が大幅に議席を減らした下院選翌日の5日、閣議で物思いにふけるプーチン露首相。反政権デモが全土に広がる中、どんな手を打つのか (AP)
 隣国ロシアの真実を知るためには、この国の特異な歴史、とりわけ国粋主義とメシア(救世主)思想の根強い伝統を知る必要がある。ロシアの首領プーチン氏の国粋主義の夢は国の全面的刷新と現代化でロシアを世界の指導国にするという壮大なものだ。しかし夢と現実の落差はあまりに大きい。自由と抜本的な政治改革なしの現代化は、本当に可能なのだろうか。

 国粋主義とは、自国民の優秀性を誇大に強調する排外的な極端な国家主義のことだ。専制・独裁国家では国粋主義の風潮がとりわけ強い。帝政ロシアはその代表格だ。帝政は1917年に滅び、ソ連共産党の一党独裁が70年以上も続いた。

 91年にソ連が解体した後の混乱期を経て2000年からプーチン氏の専制政治が続く。プーチン氏は12年3月の選挙で再び大統領となることが確実視されている。任期は6年に延長され、2期まで再選が可能なので、プーチン時代が今後もかなり長期にわたって続く可能性が出てきた。われわれの方でも長期的な対応が必要であろう。

 ところでロシアの指導層にはメシア思想が根強くあった。ロシアは10世紀末にビザンチン(東ローマ)帝国から東方キリスト教を受け入れて国教とした。ロシア人はこれを正しい教えとして熱心に信仰し、そのことがメシアニズムを生む原因になった。

「ロシアは正教を信じる国で正教世界の盟主だ。カトリックやイスラム世界と戦って正教の真理を世界に輝かせる使命がある。西のキリスト教(カトリック)に基礎を置くヨーロッパ文化も身に付けてきた。ロシア国民こそ一つの宗教的原理の上に東西融合の世界的文明をつくることができる。軍事強大国となり強力な専制を誇るロシアこそヨーロッパ世界を革命や自由主義から、スラブ世界を異教徒トルコから守ることができる唯一の国だ」(高野雅之『ロシア思想史』、早稲田大出版部)という思想だ。

 このような独特の思想は作家ドストエフスキーをはじめ、多くの思想家が主張した。正教信者の彼は時事評論集「作家の日記」でトルコの首都コンスタンチノープル(現イスタンブール)の占領を“絶叫”している。19世紀の思想家、チュッチェフやダニレフスキー、コンスタンチン・レオンチェフも、それぞれの立場から聖都コンスタンチノープルの領有を主張した。特にダニレフスキーはロシアを盟主とし、同市を首都とする「全スラブ連邦」の結成を呼び掛けた。

 帝政ロシアでは、国粋主義が強烈な反ユダヤ主義を伴っていた。19世紀末のロシアでのユダヤ人の数は500万人余り。ユダヤ人には定住区域が設けられ、官憲は反ユダヤ感情をあおり広めた。ときにポグロム(ユダヤ人に対する集団暴行、略奪)が引き起こされ、多数の死傷者が出た。



 差別政策は、ユダヤ人の青年、学生らを反専制の革命運動に走らせ、トロツキーらたくさんの革命家を輩出する結果となった。

 私は帝政末期の「ロシア国民同盟」など極右政党の基本文書を読んで、あまりに極端な反ユダヤの主張に驚いたものだ。彼らの主張は「ユダヤ人を外国人として扱い、パレスチナの地に移住させよ」という全面的締め出しを要求したものだった。


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