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国際政治・世界事情

3589チバQ:2011/12/13(火) 22:03:07
http://www.asahi.com/international/reuters/RTR201112130108.html
貧困国アフガンの妊産婦支援、治安悪化と資金不足が命取りに2011年12月13日

 12月12日、世界最貧国の1つであるアフガンでは毎年、妊娠や出産に伴って多くの女性が命を落としているが、妊産婦支援は治安悪化と資金不足の懸念に直面している。写真は同国西部ヘラートの病院で11月撮影(2011年 ロイター/Mohammad Shoib)
 [ヘラート(アフガニスタン) 12日 ロイター] アフガニスタン西部に位置するヘラートの病院に、出産を間近に控えた15歳の少女が、ロバの背にまたがった8日間の長旅の末たどり着いた。しかし彼女は間もなく、発作や高血圧に見舞われ息を引き取った。

 世界最貧国の1つであるアフガンでは毎年、妊娠や出産に伴って多くの女性が命を落としている。病院の助産師を務める女性(21)は、「彼女が到着した時には、手の施しようがなかった。すでに昏睡状態に陥っていた」と語った。

 ドイツのボンでは今月、世界中から政治家や経済学者、活動家などが集まり、貧困にあえぐアフガンについて議論を重ねた。世界保健機関(WHO)の最新データによれば、同国は依然として、女性が子どもを産むのに最も危険な国となっている。

 ただ、ここ10年ほどで一定の改善傾向は見られる。2000年の統計では、出産に伴って死亡する女性は出生数10万人に対し1800人だったが、最新の2008年には1400人に減少した。

 同国の保健省は、妊娠女性の健康を優先事項に定め、助産師の数を400人から3000人に増やしたほか、緊急の出産に備えたサービスの拡充にも取り組んでいる。スラヤ・ダリル保健相は「この方法で効果が上がることがわかった。女性の境遇を変えることができる。問題はこの効果を持続させられるかどうかだ」と語った。

 国際非政府組織(NGO)の「ワールド・ビジョン」や「国境なき医師団(MSF)」も、出産を控えたアフガン女性を支援する綿密なプログラムを用意している。しかし、国際治安支援部隊(ISAF)のアフガン撤退や、それに伴う資金の引き揚げが、そうした慈善団体にとっては頭痛の種だ。ISAFが予定している2014年末までのアフガン撤退に伴って支援資金も少なくなれば、この10年間での改善は水泡に帰す恐れがある。

 アフガン政府の乏しい資金を補う海外支援がなければ、助産師育成プログラムはほぼ間違いなく縮小されるだろう。また支援団体も安全が確保できなければ撤退する可能性がある。実際、国境なき医師団は2004年にメンバー5人が殺害され、一旦活動を停止したことがある。同国で活動してきた公衆衛生の専門家、サラ・ピックワース氏は「援助の水準が急激に下がってきていることは非常に危険。十分な資金がなければ、状況を改善するスピードも遅くなり、大きく前進するための勢いを失ってしまう」と語った。

 <治安悪化>

 妊産婦の死亡率が極めて高いことを受け、アフガンの農村部では、女性支援に向けた動きが始まっている。ヘラートの保健科学院(IHS)はワールド・ビジョンなどの支援を受け、この7年間で256人の助産師を育成。学生の多くは地元から選抜されたが、仮にヘラートで武力衝突が起きた場合、学生は家族によって実家に連れ戻される可能性もある。治安情勢の悪化は妊娠中の女性だけではなく、助産師の育成にも影響を与えかねない。

 産気づいた女性を農村部から病院に運ぶのは、今でも厳しい状況だ。ほとんどの人が車を持っておらず、道路の舗装も進んでいない。武装集団が簡単に旅行者を襲うようにでもなれば、事態は一層悪化するだろう。女性の教育や自由行動を禁じたタリバンのような政治集団が再び力を持ち始めれば、死亡率の悪化に拍車がかかることになる。

 助産師の指導者は、タリバンの影響で、将来助産師や医者になるはずだった女性が失われてしまったと嘆く。女性の医療従事者がいないことは、男性医師が女性患者を診察することがタブー視されるアフガンでは致命的だ。


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