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国際政治・世界事情

3565チバQ:2011/12/12(月) 18:32:19
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111209/erp11120923010012-n1.htm
【ソ連崩壊20年−解けない呪縛−】
第6部 帝国再興の野望(2) 「欧州最後の独裁者」降伏
2011.12.9 23:00 (1/2ページ)

ルカシェンコ氏
 “皇帝”が独裁者の屈服を宣言した瞬間だった。11月25日、モスクワ近郊の公用別荘。ロシアのプーチン首相(59)はベラルーシに対し、天然ガスを来年から「統合割引価格」で供与すると表明した。

 ロシア産ガス1千立方メートル当たりの欧州への平均価格は400ドルだが、ベラルーシへの価格は約165ドル。その見返りに、同国経由で欧州に至るガスパイプラインをロシアが買収することで合意した。

 「欧州最後の独裁者」と呼ばれるルカシェンコ大統領(57)にとり、ガスの国内通過料が入るパイプラインは国庫収入を支える貴重な対露交渉カードの一枚だった。

 その約1週間前。独裁者はモスクワでのロシア、カザフスタン両大統領との会談で、「最も重要なのは対立が解消されたことだ」と述べ、対露友好ムードの演出に努めていた。

 3カ国の関税同盟は来年、「単一経済圏」に格上げされる。ロシアとの国家統合強化に同意したのだから手心を加えてほしい−。そんな思いがにじむ。

    □ □

 1994年から大統領に居座るルカシェンコ氏は、昨年12月の大統領選で4選を果たした。首都ミンスクなどで反政府デモのうねりが起きたのは経済危機が深刻化した夏のことだった。

 選挙前には支持率アップのため、実勢350ドル前後だった平均月収を500ドルに引き上げると表明。額面上の収入は増えたが通貨を刷り続けたため、価値は1年で3分の1に暴落した。

 デモ行進は、政権批判も口にせず押し黙ったままだったり、手をたたいたりするだけだった。治安機関はそれでも躊躇(ちゅうちょ)せず一部参加者の拘束に踏み切った。

 ルカシェンコ氏は経済改革を先送りし、財政収入の7割は国家関連企業が占める。しかし、いびつな「独裁モデル」はプーチン氏の露大統領選再出馬を前に、行き詰まったとの見方が強い。ロシアが突きつけてくる国家統合をのらりくらりとかわしてきた独裁者が、パイプラインの売却を余儀なくされる事態が逼迫(ひっぱく)した状況を物語っている。

 プーチン氏が10月に打ち出した旧ソ連圏の統合構想の参加表明国には、タジキスタンやカザフスタンなどソ連崩壊前後から大統領が代わらない国もある。経済や軍事面で、ロシアの庇護(ひご)を得て独裁を継続しようという狙いがちらつく。ベラルーシの反体制政治家ミリンケビッチ氏は、ロシア主体の統合構想を「独裁国家の同盟だ」と切り捨てた。

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 ミンスクから南に約150キロ離れたソリゴルスク。ソ連時代からカリ塩の産地として知られ、世界4位のシェアを誇る国営肥料企業「ベラルスカリ」の本拠があり、町民の半数に当たる2000人が同社で働く。独裁体制を支える「カード」の一つだが、経済危機の表面化を受けてロシアが経営参画を求めてきた。

 そうした金の卵に、中国も食指を動かしている。

 9月には呉邦国・全国人民代表大会常務委員長(国会議長)が訪れ民営化協力協定を締結、10億ドルの低利融資などを決めた。プーチン氏の報道官が「ロシアとの間にもそんな協定はない」と両国関係の進展に驚いた、とも報じられた。

 中国は「ミンスク自動車工場」にも関心を寄せているといわれる。関連会社がロシアの移動式大陸間弾道ミサイル(ICBM)の車体部分を製造、その技術を求めているとの見方が強い。

 旧ソ連圏の連帯を盛んに強調し始めたプーチン氏。胸中に中国への警戒があるのは間違いなさそうだ。(佐藤貴生)


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