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国際政治・世界事情

1とはずがたり:2005/05/23(月) 02:47:11
世界情勢・世界史ネタなど
軍事問題は安全保障論http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1043205301/l10を国際経済問題は国際経済学http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1060165061/l10を参照の事

3489チバQ:2011/12/01(木) 20:40:19
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2011/11/29/20111129ddm007030187000c.html
忘れられた紛争:コンゴ東部報告/上 不安あおる武装勢力
 ◇性的暴行利用し抑圧
 厳戒の下、大統領選・議会選の投票が始まったアフリカ中部・コンゴ民主共和国(旧ザイール)。再選を目指すカビラ大統領は「平和と安全」を実現したと訴えるが、隣国ルワンダなどと国境を接する東部では武装集団などによるレイプや略奪の被害が絶えない。国際社会の関心が薄く、「忘れられた紛争」と呼ばれる混乱が続くコンゴ東部を赤十字国際委員会(ICRC)の案内で訪れた。【ブカブ(コンゴ東部)で福島良典】

 コンゴ東部南キブ州の州都ブカブの中心街。「エイズとの闘いに皆で力を合わせよう」と大書された看板が目を引く。看板裏にある建物の一室はレイプ被害者のカウンセリング施設。フランス語で「聞き取りの家」と呼ばれる。


カウンセリング施設でスタッフにレイプ被害について説明するルイーズさん(仮名、右)とマリアさん(同、左) 紺碧(こんぺき)のスカーフを頭に巻いたルイーズさん(53)=仮名=は約70キロ北方のブニャキリ村の出身だ。08年4月、畑で農作業中に軍服姿の男3人組に襲われた。3日後、夫(当時50歳)は村に戻って来た3人組の手にかかって死亡した。

 ルイーズさんはその後、ブカブの病院でエイズウイルスに感染していると診断された。だが治療に必要な抗レトロウイルス薬は高価で手が届かない。「薬がなければ生きていけない。子供を残して死ぬことになる」。発病の恐怖を抱えながら3人の子供と暮らしている。

 伝統的なムラ社会も被害女性の受け入れを阻む。マリアさん(42)=仮名=は2年前、ブカブの約80キロ南方のムウェンガ村で自宅に押し入った4人組から性的暴行を受けた。今も、刀で突かれた背中と胸に傷と痛みが残る。

 しかし、「恥なのと、恐怖で、故郷にはもう戻れない」。夫(55)との関係はこじれ、ブカブで2男2女を抱えて「避難生活」を送る。野菜などを運ぶ仕事で糊口(ここう)をしのぐが、子供を学校に通わすこともできない。


赤十字国際委員会が設置した水くみ場でタンクに水を満たす女性。谷への水くみの途中、武装勢力に襲われる危険を減らす効果も期待されている 「聞き取りの家」を訪れる女性は主に10代から60代。心身の傷を癒やすためのカウンセリングや職業訓練を受ける。「金銭的支援をする資金はない」と施設職員が苦しい台所事情を打ち明ける。

 国軍と武装勢力が対峙(たいじ)するコンゴ東部はレイプ多発地帯だ。クリントン米国務長官は09年の訪問時、カビラ大統領にレイプ被害根絶を求め、国連平和維持活動(PKO)の国連コンゴ安定化派遣団(MONUSCO)も取り組みを強化した。

 だが、被害報告は増加傾向にある。医学誌「米公衆衛生ジャーナル」は今年6月、コンゴでは1時間あたり48人の女性が被害に遭っているとの推計を発表した。「聞き取りの家」のスタッフ(33)も「被害者の数は増えている」と証言する。

 地元ジャーナリストのプリモ・パスカル・ルダヒゴワさん(44)は「武装勢力は住民を不安に陥れ、政府などに圧力をかける『武器』として性的暴行を使っている。情勢の不安定化で自分たちの存在を主張できるからだ」と理由を解説する。

 紛争の最大の犠牲者は翻弄(ほんろう)される一般住民だ。「選挙を経ても治安は好転しないだろう。状況悪化の恐れもある」。選挙時の騒乱に備え避難・救助計画を立てるコンゴ赤十字のバジョス・ダムウェンゲさん(36)はそう警鐘を鳴らしている。

毎日新聞 2011年11月29日 東京朝刊

3490名無しさん:2011/12/01(木) 20:40:41
http://mainichi.jp/select/world/news/20111130ddm007030062000c.html
忘れられた紛争:コンゴ東部報告/中 食料・武勇求め少年兵に
 ◇徴集禁止法、効力なく
 コンゴ民主共和国の東部では多数の武装集団が入り乱れ、「群雄割拠」状況だ。全土の治安維持にあたるべき国軍が脆弱(ぜいじゃく)で、東部を制圧できていない事情がある。事実上の無法状態が続く中、食料や武勇を求め自ら武装集団に身を投じる少年たちがいる。

 コンゴ東部北キブ州にある元少年兵の更生施設で出会ったイノサン君(17)=仮名=の顔にはあどけなさが残る。紛争が激化した08年、「自衛のため」に地元の民兵集団に参加した。当時、武装勢力の攻撃で多数の住民が死傷していた。

 民兵集団で「大佐」から銃器の訓練を受け、ジャングルで身を隠すすべは実地で学んだ。集団のキャンプで「上官から食べ物と小遣いをもらった」。戦闘にも参加。「重い弾薬を頭に載せて運ぶ行軍がつらかった」。筋肉の盛り上がった黒褐色の首回りと肩が3年間の歴戦を物語る。

 今秋、集団から離脱し、更生施設に収容された。施設には8歳から17歳まで41人の元少年兵が寄宿し、家族の元に戻るまでスワヒリ語の授業や社会適応の支援を受ける。少年たちがギターを手に歌い、踊り、絵画に没頭する。戦闘を忘れる更生教育の一環だ。

 「性格が攻撃的だったり、心的外傷(トラウマ)を負った子供もいる。子供の扱いは難しい」。施設長(51)が安全上の理由から匿名で語る。赤十字国際委員会(ICRC)のベアトリス・アイマナさん(32)によると、武装集団の報復を恐れ、虚偽の住所を告げる子供もいるという。

 ICRCが北キブ州中東部ニヤミリマ村で開いた少年兵防止の住民集会。「『肉がたくさんある』と聞いて武装集団に加わる子供がいる。銃を持つのを自慢に思うのも動機の一つだ」と住民のジェステ・キラウリさん(43)が説明する。「少年兵の半数は志願組だ。(少年が強制連行される)シエラレオネとは違う」。ICRC幹部の解説だ。

 背景にはコンゴ東部の特殊事情がある。住民の大半は農民だが、若者向け雇用が少ない。ジャーナリストのフェルディナン・ムギショさん(25)は「正式統計はないが、若者の失業率は70%を下回らないだろう」と指摘する。

 また、一部住民の間では国軍への不信が根強い。「村民は自分たちを武装勢力の協力者とみなす国軍を信頼していない」。北キブ州中部にあるカトウィグルー村(人口約1万1000人)のヨワイリ・ベルカ・カニニェジ村長(38)が語る。

 コンゴ政府は09年1月、国軍や武装集団による少年徴集を禁じる法律を制定した。だが、北キブ州の州都ゴマで若者向けラジオ局「ムターニFM」を運営するシンティア・キテテ・オンヤ局長(23)は悲観的だ。「仕事がなく、『何をしたらいいのか』と自問する子供たちが武装集団に参加するのだ。禁止法は整っても、少年兵の問題は終わらない」【ゴマ(コンゴ東部)で福島良典】

毎日新聞 2011年11月30日 東京朝刊

3491名無しさん:2011/12/01(木) 20:41:00
http://mainichi.jp/select/world/news/20111201ddm007030090000c.html
忘れられた紛争:コンゴ東部報告/下 鉱物、武装勢力の資金源
 ◇無法の混乱、好都合
 コンゴ民主共和国東部の暮らしは悪路との戦いだ。未舗装の道路が多い上、たとえ舗装されていても陥没箇所の連続で、上下左右に揺れる自動車での長距離移動は体にこたえる。赤十字国際委員会(ICRC)の四輪駆動車でさえ、くぼみにはまって身動きが取れなくなることもある。

 だが、南キブ州の州都ブカブの中心部を出て郊外の空港に向かう幹線道路は「別格」だ。舗装されたばかりの道路の脇には「中国の援助」と記された石碑が建つ。中国政府の資金援助で中国の土木工事会社が州都と空港を結ぶ約22キロの区間を改修したのだ。

 中国がコンゴ支援に力を入れる背景にはコンゴが抱える豊富な鉱物資源の存在がある。両国は07年9月、中国がコンゴの道路などの社会基盤整備と鉱山開発に50億ドル(約4000億円)の援助を提供する協定を結んだ。コンゴ政府は見返りとして、南部などに眠る銅やコバルトの採掘権を中国企業に優先的に与える取り決めだ。

 一方、コンゴ東部は携帯電話などの製造に必要なスズ鉱石や、金の主要産地だ。しかし、「中央政府の目が行きとどかず、鉱山の大半は武装勢力の手にあるのが実態」(地元記者)とされる。鉱物資源の密売・密輸が武装勢力の活動資金源となって、「紛争の火に油を注いでいる」(ICRC幹部)格好だ。

 武装勢力が東部で鉱山を支配下に収めておけるのは国軍が弱いためだ。北キブ州の州都ゴマから約80キロ北方にあるルチュルにICRCの案内で向かう山中、転戦中の国軍部隊に遭遇した。野菜などを載せた荷車を押して部隊につき従っているのは兵士の妻子たちだ。

 国軍将校の月給は140ドル(約1万1200円)、兵士は40ドル(約3200円)。転戦先に兵士が「単身赴任」すると、妻子を残す留守宅分の家計出費が余分に必要となるため、家族連れでの部隊移動が常態化しているという。「女性や子供を連れていては危なくて武装勢力との戦闘には不向きだ」。地元住民がため息をつく。

 武装勢力を国軍に組み込む政府の計画は難航し、国軍兵士の正確な人数さえ分かっていない。結果として東部はレイプや略奪などの犯罪者が処罰されない「無法地帯」と化している。現地の事情に詳しい国際協力機構(JICA)研究所の武内進一上級研究員は「武装勢力にとってはコンゴ東部に『法の支配』が及ばず、混乱したままの現状が望ましい」と分析する。

 「道路が未整備で『陸の孤島』になっている地区が減れば武装勢力は弱体化するはずだ」。ジャーナリストのプリモ・パスカル・ルダヒグワさん(44)がゴマの事務所で力説する。道路網が整備されれば国軍の山中展開が容易になり、住民たちも武装集団の「勢力圏」から脱出できるようになるからだ。

 「道路を良くする」と前回選挙(06年)で政治家が掲げた公約は十分に守られていない。11月28日投票の大統領選・議会選が武装勢力の弱体化による治安改善への一歩になるか。ルダヒグワさんは注視している。【コンゴ東部で福島良典】

毎日新聞 2011年12月1日 東京朝刊


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