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国際政治・世界事情

3316チバQ:2011/11/03(木) 19:24:08
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111031/asi11103120450006-n1.htm
160年以上続く州都移動…膨らむコスト、くすぶる廃止論 インド北部ジャム・カシミール州
2011.10.31 20:36 (1/4ページ)

夏の州都スリナガルから冬の州都ジャムに向けて荷物を運ぶ車列
 インド北部ジャム・カシミール州で10月30日、半年ごとに州都を移動する「ダルバル(閣僚)・ムーブ」が行われた。夏季には避暑地のスリナガル、冬季には避寒地のジャムに移るこの地方の風物詩は、マハラジャ(藩王国)時代から160年以上の歴史を持つ。インド独立に伴い、かつての華々しさは失われ、コンピューター導入などで移動は事務的な行事へと簡素化したものの、一方で引っ越しや人件費にかかるコストは膨張しており、廃止論がくすぶっている。(スリナガル 田北真樹子、写真も)

 朝7時半。気温は5度。朝靄(あさもや)の中、公務員や、大量の書類などを載せたトラックやバス200台以上が、夏の州都スリナガルにある州庁事務所から次々と飛び出していった。引っ越しの始まりだ。トラック運転手によると、車列は時速40キロで約12時間かけてジャムに向かうという。

 約6千人の公務員も数日かけてジャムに移る。その一人、ファラズ・アフマドさん(28)は「寒いスリナガルを脱出し、半年間暖かいジャムで仕事をできるのはうれしい」と語る。

 同州は、インドとパキスタンが領有権を争う紛争地。道沿いでは大勢の治安部隊員が銃を手に警戒にあたっていた。スリナガル周辺では、1週間前に複数の場所で爆弾テロとみられる事件が起き厳戒態勢が取られており、引っ越しも当初予定の28日から2日遅れた。

 だが、道沿いの茶店は運転手の客を見込んで活気づいており、イスラム教寺院は、安全運転を願う運転手からのお布施を受け取るための“出張所”を設けていた。

 州都移動のはじまりは諸説あるが、カシミール史に詳しいザリーフ・アフマド・ザリーフ氏(67)によると、カシミール藩王、ランビール・シンが1846年に閣僚や公務員の6カ月ごとの移動を始めたという。英国からカシミールを買い取ったランビールの父、グラブ・シンの時代にも英国人を待遇するため国王や妻たちがスリナガルとジャムの間を“大名行列”していた。当時は10〜15日かかっていたとされる。

 カシミールが独立インドの一部となった1947年以降も移動は続く。ただ、かつての華美さは影を潜めた。コンピューター化で書類の量も大幅に減り、車列も縮小。その半面、ガソリン代や人件費は上昇している。州政府高官によると、毎年2度の移動にかかる費用は約20億ルピー(約32億円)。これには公務員の引っ越し手当、赴任先でのホテル代、運転手など労働者の給与が含まれている。同州は、治安情勢が不安定なことから開発が遅れ、失業率も高い。こうした中での移動継続には反発も多い。

 政府は「伝統と文化の継承」を盾に移動の正当性を主張する。だが、ラジブ・ガンジー元首相はかつて、「住民が苦しんでいる場所にこそ行政機関があるべきだ」として移動の廃止を求めた。当時の州知事がガンジーをいさめて廃止論を押さえ込んだというが、「多額の公金を使ってまでやるべきではない」(政府高官)との批判は州政府内にさえ渦巻いている。


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