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国際政治・世界事情
2726
:
名無しさん
:2011/06/28(火) 12:47:35
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2011/06/26/20110626ddm007030060000c.html
サウジアラビア:インドネシア人家政婦死刑 「まともに給料くれず」
◇長女らサウジ雇用主の虐待証言 顔につば、突き落とされ骨折
サウジアラビアで雇用主の女性を殺害したインドネシア人家政婦に斬首刑が執行された問題が、インドネシア国内で波紋を広げている。背景には雇用主の暴行や賃金不払いがあるとみられ、全国主要都市で24日まで連日、抗議デモが続き、政府は、8月からのサウジへの労働者派遣停止を発表した。家政婦の遺族が、過酷な虐待の実態を証言した。【ブカシ(インドネシア西ジャワ州)で佐藤賢二郎】
「母は寛大で強い人でした」。今月18日に処刑された家政婦ルヤティさん(54)の長女エエンさん(36)は、自宅で重い口を開いた。母のサウジへの出稼ぎは3度目で、08年6月に出発。契約期間は1年半、賃金は国内の家政婦の倍額に相当する月約178万ルピア(約1万7000円)だった。
サウジからは月に1度だけ電話があった。「雇用主の妻が怒りっぽく、まともに賃金をくれないとこぼす以外に弱音は吐かなかった」と話す。過去、別の雇用主の元では仕送りは定期的だったが、今回は08年12月と09年4月にそれぞれ約880万ルピアと約700万ルピアが届いただけだった。
母への虐待を知らされたのは契約の満期が過ぎた昨年1月。母が雇用主に未払い賃金の支払いと帰国許可を求めて暴行を受け、逆にナイフで刺して殺害した直後で、近所で働くインドネシア人女性からの電話だった。雇用主は母を殴り、靴を投げつけた。顔につばを吐くなどの行為も繰り返し、階段から突き落とされて足を骨折したこともあった。しかし「子供には、心配させたくないので伝えないで」と懇願したという。
エエンさんは「(母の犯行を)今も信じられない」と話す。母は今年5月に死刑判決を受けた。
母の出稼ぎは当初、3人の子供の教育費を捻出するためだった。03年に戻った後、母は離婚。再度サウジへ。3度目の今回は「老後の蓄え」が目的で、家族は全員「無理をしないで」と止めたが、聞き入れなかった。「貧困が解消されなければ同じ悲劇は続く」と長男のイワンさん(27)。「早く遺体を自宅近くの墓に埋めてあげたい」と話した。
毎日新聞 2011年6月26日 東京朝刊
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