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国際政治・世界事情

2689チバQ:2011/06/20(月) 18:49:11
http://mainichi.jp/select/world/news/20110618ddm007030122000c.html
遠い春:揺るがぬイラン/中 ばらまきで反乱防ぐ
 ◇大統領に陳情、7割が実現
 「大統領への手紙なら私が書くよ」。テヘラン中心部の大統領府前の通りには早朝から「代書屋」の声が響く。「夫が亡くなり、暮らしていけない」「妻の医療費が払えない」。文章が書けない市民に代わり、アフマディネジャド大統領に宛て悩みをつづるのが仕事だ。人々は200円程度を払って手紙を受け取ると、近くの大統領府付属「市民陳情センター」に駆け込む。

 約20人いる代書屋の一人、ハミドさん(38)によると、テヘラン周辺部から毎日数百人が同センターを訪れて、現金援助や融資について陳情する。約7割が実現するというから驚きだ。

 地方出身で、妻と3人の子供を抱えるハミドさん自身も「左腕を骨折して会社を解雇された」と手紙を送ると、後日同センターから25万円程が振り込まれた。「大統領は庶民の味方さ。デモを繰り返す金持ちの連中にはわからないよ」

 イランでも格差拡大は深刻だ。労働者の月額最低賃金は3万円以下だが、テヘラン北部には1億円以上の邸宅や高級外車が珍しくない。イスラム教は不労所得である金利をとることを禁じるが、同国の事実上の金利(投資配当)は5年で約15%。資産運用だけで暮らす住民も多い一方、庶民は毎年上がる家賃に苦しむ。

 極めて大ざっぱに分けると改革派は富裕層、保守派は貧困・庶民層になり、富裕層と庶民の溝は、改革派と保守派の政治対立になる。09年6月、保守派のアフマディネジャド大統領の再選を不服とする改革派が大規模デモを展開。しかし、都市の貧困層や宗教的保守層、多くの地方住民には依然大統領支持は根強い。05年の初当選以来、地方遊説は90回。高騰する家賃抑制策、富裕商人への課税強化など大統領が掲げる政策はすべて「弱者の味方」に映る。

 今春、映画「追放者3」が国内史上最高の人気になった。09年の大統領選で敗れた改革派候補をちゃかした娯楽作品で、監督は超保守派のデフナマキ氏。同時期に上映された、イラン人監督によるベルリン国際映画祭受賞作品を上回る興行成績で、庶民と改革派の意識の乖離(かいり)を露呈した。

 言論弾圧、人権侵害、政治の腐敗……。イランは問題が山積するが、世界4位(09年)の産油国の底力が、ポピュリスト(大衆迎合主義者)大統領によるばらまきを可能にし、チュニジアやエジプトのような「経済弱者の反乱」を防ぐ。改革派の中堅映画監督は「国民は考える力を失った」と嘆くが、その声は庶民には届かない。【テヘラン鵜塚健】

毎日新聞 2011年6月18日 東京朝刊


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