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国際政治・世界事情

2520チバQ:2011/05/04(水) 08:51:44
http://www.asahi.com/business/topics/economy/TKY201105020079.html
欧州、ゆらぐ生活大国 金融・財政危機で福祉見直し2011年5月2日10時54分


 軍事大国でもなければ経済大国でもない。生活大国のはずだった欧州に変化が出ている。金融や財政の危機が、早く引退して老後を楽しみ、ゆったりと働くスタイルの見直しを迫る。

■早期退職制度、縮小が焦点

 福祉国家の代表格デンマークで年金改革論議が白熱している。支給開始年齢の65歳から67歳への引き上げとともに、60歳で早期退職できる制度を段階的に縮小し、現在45歳の人からは全廃する方針が焦点だ。

 コペンハーゲンのビル改装現場。建設労働者のヘニング・ラスムセンさん(43)は「これでは引退したら死ねといっているような感じだ」と憤る。

 改革はラスムセン首相が年初の演説で表明。野党、社会民主党のニック・ヘカロップ副党首は国会で何度もかみついた。「こんなものはデンマークの福祉国家制度でないと多くの人が思っている」。年内にある総選挙の争点になりそうだ。

 早期退職は1979年に導入された。目的は二つ。若者に早く仕事を譲ることと、若いときから働く肉体労働者に報いることだった。だが、コペンハーゲン大学のハンス・ヨルゲンビッタヤコブソン教授はどちらの看板も色あせたとみる。

 「労働人口を減らし、若者の失業率はかえって高くなった。最初は単純労働者のための制度だったが、対象が広がって中産階級のための制度に変わった」

 財政問題が政府に改革を急がせる。約10年間、財政黒字をほぼ一貫して続けたデンマークも、金融危機後の2009年から財政赤字に転落。今年の政府債務は国内総生産(GDP)比55%と他国より高くないが、赤字の定着は危険信号だ。

 デンマークの税負担はGDP比で48%。日本28%、米国26%と比べて高負担が際立つ。ヤコブ・ハル財務次官は「増税で問題を解決することはできない。医療機関の選択制を導入したり、待ち時間を短縮したりして、医療費がかさんでいるのだが」と話す。

 右派新党、自由同盟のアノス・セムエルスン党首は、なお不十分だとして公務員の大幅削減などを掲げる。「このままではいつかギリシャのようになる」

 南欧諸国の財政危機に背中を押されるのはフランスも同じ。60歳だった法定退職年齢は欧州連合(EU)の主要国で最も若い。ミッテラン社会党政権が82年の行政命令で65歳から一気に引き下げた。社会の連帯を象徴する目玉政策だった。

 しかし、いまの右派政権は昨秋、退職を62歳にする年金制度改革の関連法を成立させた。年金の満額受給も2年遅い67歳となる。

 サルコジ大統領は議論のさなか「ミッテラン氏が遠慮していれば問題はずっと少なかったはずだ」と過去の政策を批判。福祉社会への挑発と受け止めた社会党などが反発し、ストライキやデモが繰り返された。

 財政問題は欧州全体も動かす。EU首脳会議は3月に「ユーロプラス協定」を採択。ユーロ圏の財政規律を強めようと退職年齢や年金制度の統合を進める。デンマークなどユーロ圏外6カ国も参加の意向という。

■休憩時間短縮に労働者反発

 イタリア北部トリノ。自動車大手フィアットの本部工場で1月、従業員の投票があった。

 マルキオンネ最高経営責任者が「現代では通用しない過去の労働慣行を引きずっている」と主張し、それまでなかった深夜勤務や土曜勤務を新設することや、仮病での欠勤に罰則を重くすることなどを求めたためだ。結果は賛成54%でからくも認められた。

 労働者の反発が強かったのは、昼食の時間を作業が終わってからにすること、食事の後の休憩時間を10分間削ることだった。反対派は「仕事は生きるためにするのであって、体をこわすためにするのではない」(労組FIOMのジョルジョ・アイラウド支部書記長)と抵抗した。

 だが、イタリア産業連合幹部のジョルジョ・ウサイ氏は言う。「国際競争のなかで他の企業でも変化が出てくるはずだ」(コペンハーゲン=有田哲文、パリ=稲田信司)


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